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廊下のむし探検 ハチ、甲虫など

廊下のむし探検 第662弾

夏になるとやはり虫が少なくなってきましたね。昨日の続きで、一昨日の「廊下のむし探検」の結果です。



廊下でよちよち歩くハチがいるなと思ったら、翅の先端が伸びていないようです。可哀想な気がしたのですが、一応写真を撮りました。これはたぶんエントツドロバチですね。ちょっと勉強のために、このハチに関して何か面白い論文でもないかなと思って探してみました。巣作りとハチ毒に関する論文がちょこちょこありました。

巣作りに関しては次の日本語の論文をパラパラ見てみました。

久松正樹、鈴木健二、「ドロバチの習性」、千葉大学教育学部研究紀要 第2部 36, 83 (1988). (ここからダウンロードできます)

この論文を読むと、狩りバチの中には地上の孔筒や空洞に営巣する種類と地中に営巣する種類があって、前者を「借坑性」というようです。こんな言葉は初めて知りました。エントツドロバチも基本的には借坑性で竹筒などに営巣しますが、巣に関しては比較的柔軟で、雨風の避けられる軒下などに泥巣を作ることもあるようです。営巣中は煙突状の入り口を作るのでエントツドロバチと呼ばれています。営巣が終わるとこの煙突は壊されて、巣の入り口を閉ざしてしまいます。巣の中にはいくつかの小部屋を作って獲物を入れて産卵するのですが、エントツドロバチに限らずドロバチの仲間は入り口のところにいくつかの空っぽの小部屋を作ることが特徴みたいです。これをEVC(empty vestibular cell)というようです。

こうして巣の中で育った幼虫は5月下旬から6月下旬にかけて羽化し、6月から7月にかけて営巣活動をします。そして、7月下旬から8月下旬にかけて2化目が羽化します。こちらは7月下旬から10月中旬の間に営巣活動をします。今はちょうど2化目の個体が羽化したところだったのですね。

ハチ毒に関する論文では、狩りバチはハチ毒で獲物を殺すのではなく、麻酔のかかったような状態にするのでその成分を調べるという内容が多かったです。ハチ毒の成分はアミノ酸がいくつか連なったペプチドで、神経細胞のナトリウムチャンネルをブロックまたは働きを遅らせる作用があるようです。中国の研究者がこのエントツドロバチを使って研究をしていました。でも、あまりよく分からなかったので、このくらいで。

蛇足が長くなってしまいました。次の虫に行きます。



アブが死んでいたのですが、またしても♂。次回を待ちます。



ベッコウハゴロモです。全体に薄緑がかっている感じですね。



甲虫ではこのケナガスグリゾウムシが外壁に止まっていました。昨年よく見たのは8月になってからでした。(追記2015/09/02:ケブカ→ケナガに訂正しました



それにコメツキムシ。最近見なかったので、ちょっと久しぶりの感じがしました。この日は3匹いました。何となくクシコメツキの仲間かな。



それにアオドウガネ



やや大きめのクモで、ちょっと気持ち悪かったです。たぶん、コモリグモ科のハラクロコモリグモかなと思うのですが、クモは採集必須だと聞いて、最近は名前を調べる元気をなくしています。
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No title

こちらでは見ないアブかなあ。
今年はアカウシアブもニセアカウシアブも見られなくて、大型種はゼロでした。
あ、でも今年はアブに襲われてないから良いか(笑)

No title

アブはやはり襲ってきますか~。写真を撮るとき、生きているとどうも睨まれているような感じがしていたのですが・・・。網を持って採集する気にもならないので、どこかに転がっていないか探しているのですが、いつも♂ばかりです。♀を見つけて、早く検索してみたいです。
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