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廊下のむし探検 ハナムグリ、ウンカ、羽アリほか

廊下のむし探検 第651弾

台風やらその後の豪雨やらで、「廊下のむし探検」もちょっと間が空いてしまいました。昨日の結果のうち、蛾以外です。アオシャクがなかなか分からなくて、蛾は後に回すことにしました。



今日の最初はこのハナムグリです。いつも絵合わせで困ってしまうので、今日はこの間買った「日本産コガネムシ上科」に載っている検索表を使って調べてみました。



まずは属の検索から。こんなことをするかもと思って、ひっくり返して腹側からの写真も撮っておきました。



まず、①の中胸腹板突起というのは写真Bの①で書いてある部分です。これが平らでうちわ状なので次の②に進みます。②は上の方の写真で前胸背板後縁の中央が湾入する(②→)のと、後脚基節が接するという写真Bの(②→)から、予想通り、シロテンハナムグリ属になります。

図鑑によると、日本産シロテンハナムグリ属は8亜属14種が記録されているそうですが、分布を調べてみると、私の住んでいる本州で産するのは次の3亜属5種のようです。



そこで、図鑑に載っている亜属の検索表を改変し、この3亜属に限った検索表を作ってみました。



③はもともと♂だけの形質でした。実のところ、私は上の個体が♂なのか♀なのか分からないので、種の説明を読んで別の形質も付け加えてみました。それを赤字で示してあります。これを使って上の個体を調べていきます。③の初めの部分は腹板中央に溝があるかどうかですが、写真Aの③→で示した部分です。この個体は溝はなくて、中央は平坦もしくは軽く凹んでいます。

ただ、先程も言ったとおり、♂だか♀だか分からないので、次の形質も使ってみます。これは後脛節に1段刻か2段刻があるかというのですが、段刻というのは写真Cの④→で示している段差のことだと思います。この個体は2段刻なので、④に進みます。今考えると、♀で1段刻だと上の検索表は行き詰まってしまいますね。ちょっとまずかったかな。検索表を作るのは結構難しいですね。④は2段刻なので、結局、Calopotosia属になります。Calopotosia属は本州では1種だけなので、従って、この個体はシロテンハナムグリということになりますが、合っているかなぁ。



次の甲虫はカナブンです。



これはオオキノコムシ科だと思います。たぶん、ヒメオビオオキノコだと思うのですが、「原色日本甲虫図鑑III」にに載っている検索表によると、よく似たミヤマオビオオキノコとは眼が突出しているかどうかなど、主に頭部や胸部の形状から見分けるようです。壁の下の方にいたので、床に這いつくばりながら撮ったのですが、頭部がはっきり分かりません。ちょっと失敗でしたね。甲虫はあるがままではなくて、ひっくり返したり、前から撮ったりと、いろいろしないといけませんね。



小さなゾウムシです。これは採集してきて、今、冷凍庫に入っています。触角がかなり太いので、ヒゲブトクチブトゾウムシあたりかなぁ。(追記2015/07/20:森本桂ほか著、"The Insects of Japan Vol. 3 (日本の昆虫3)"櫂歌書房 (2006)に載っている属の検索表で検索してみました。その結果、ヒゲブトクチブトゾウムシが属するAmyllocerus属ではなくて、Anosimus属になりました。この属には、日本産ではAnosimus decoratus トゲアシクチブトゾウムシ1種が含まれているようです。実際、その説明に書かれている特徴とよく一致しています。従って、トゲアシクチブトゾウムシだと思われます

追記2015/07/20:全体と各部の顕微鏡写真を撮ってみました。



体長は約4mm。森本桂ほか著、"The Insects of Japan Vol. 3 (日本の昆虫3)"櫂歌書房 (2006)のトゲアシクチブトゾウムシの説明によると、「吻先端が台形または三角状に突出すること、前脛節内縁が強くニ湾状となり、中央後方で三角状に張り出すこと、前胸背板と上翅は灰色の時に暗褐色と黒色の斑紋がある特徴で容易に区別できる。」とのことです。口吻先端と前脚脛節の写真も載せます。





口吻の先端が三角状に出ているところと、脛節内側がニ湾状になっていることがよく分かります。ところで、このゾウムシ、昨年の6月11日にも見ていました




カメムシ目であることは確かなのですが、初め、何だか分かりませんでした。でも、写真をよく見ると、左下に示すような可動性の距が見つかりました。これは以前「虫を調べる ウンカ」で出したものと似ています。従って、ウンカ科なのでしょうね。翅に模様があるので、ひょっとして種が分かるかなと思ったのですが、結局、分かりませんでした。



9階の廊下を歩いていると手すりの外側の壁に何か黒いものが覗いています。何だろうと思って身を乗り出してミてみると、アブラゼミの頭でした。普段、こんなに顔をアップできることはなかなかないですね。



体長3mmほどの小さな虫です。カメムシの若齢幼虫だと思うのですが、幼虫は図鑑に載っていないのでなかなか分かりませんね。





これはヤブキリかな。







羽アリは相変わらずポツポツといます。一番上はこの間から調べていたトビイロケアリ♂らしい感じです。下2つはその♀かなと思っていますが、よくは分かりません。







その他にも翅が取れたものやら、片側だけ取れたものやら、両側あるものやらいろいろといますが、皆、♀アリのようです。いくつか捕まえてきたのですが、名前はきっと分からないでしょうね。
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No title

シロテンハナムグリ属は未だにシロテンハナムグリしか見付けたことが無いんですよね。
今年は何だか大きくて明るい紫色に光るハナムグリが飛んでたけど、シロテンハナムグリは色のバリエーションが多いからなあ。

カメムシの幼虫はHaematoloecha属かも。
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