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廊下のむし探検 クチナガハリバエほか

廊下のむし探検 第636弾

昨日見た虫です。



今日の最初はこんなハエからです。写した時は普通のハエだなと思って気楽に写しました。でも、後で写真を見てびっくり。こんなに長い口吻を持っています。名前が分からないので、例によって「長い口吻を持ったハエ」というのようないい加減なキーワードで検索してみました。そうしたら、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」という掲示板の記事が引っかかりました。どうやらクチナガハリバエというヤドリバエ科のハエだったようです。長い口吻は刺すわけでなく、蜜を吸うときに使うようです。この名前で画像検索すると、口吻から水滴が出る様子などを写した素晴らしい写真が何枚も見つかりました。

私はあまり熱心に撮らなかったので、代わりに文献でも探してみようかと思って調べてみました。すぐに次の論文が見つかりました。

佐藤 徳和、西垣 定治郎、「コガネムシ類幼虫に寄生するクチナガハリバエ,Prosena siberita FABRICIUS (双翅目:アシナガヤドリバエ科)の生態(予報)」、靜岡大學農學部研究報告 47, 15 (1997). (ここからダウンロードできます)

この論文は、日本から米国に渡った有害昆虫マメコガネの天敵を探す研究が米国では盛んなのに、日本ではあまりされていないのでと思って始めた研究のようです。マメコガネの幼虫を調べてみたら、クチナガハリバエの幼虫が見つかったことがきっかけになって、クチナガハリバエを調べ始めました。クチナガハリバエ雌成虫は体内で卵を十分に発育させ、産下された卵からすぐに1齢幼虫のウジが出て、地面や朽ち木の中に入り込んで、土の中のコガネムシ類幼虫を探します(この部分、「学研生物図鑑 昆虫III」による)。コガネムシ類幼虫を探しあてると体表や気門から体内に入り、2齢幼虫で越冬します。翌春に3齢幼虫になり、宿主体を消費しつくすと、体外に出て土中で蛹化します。その後、羽化して成虫になるというライフサイクルです。

殺虫剤を用いていない奈良市郊外のゴルフ場で調べてみると、クチナガハリバエの発生は6-7月と8-10月の2山型になることが分かりました。一方、マメコガネの発生は6-7月でほぼクチナガハリバエの第1期と一致しています。時期が一致しているということは、ハエの1齢幼虫が寄生するコガネも若齢幼虫で宿主があまりに小さくて寄生がしにくいだろうと考えられます。事実、マメコガネの寄生率は14%ほどにしかなっていないことが分かりました。たぶん、クチナガハリバエは発生時期のずれた別のコガネ(例えば、ヒメコガネ)に寄生したり、寒冷地ではマメコガネが2年1化なので、大きな幼虫が得られて寄生がしやすいのではという内容でした。結論がはっきりしなかったのですが、1匹のハエにもいろいろなストーリがあって面白いですね。



次はアブです。廊下の手すりの横の溝から顔をのぞかせていました。1枚写真を撮って、2枚目を撮ろうとフラッシュをたいたらぱっと逃げてしまいました。



でも、こんな写真が撮れていました。翅を広げていません。脚でジャンブするのかもしれませんね。



次は甲虫です。似た種にノコギリカミキリとニセノコギリカミキリがいます。触角がある程度長いので、ノコギリカミキリの方かなと思ったのですが、どうでしょう。





次はこのカミキリです。これも似た種が山のようにいるのですが、分布や触角、毛などからアカハナカミキリかなと思っています。



こちらはキイロカミキリモドキでしょうね。



小さいなゴミムシです。例のWeb図鑑「里山のゴミムシ」で調べてみると、モリヒラタゴミムシColpodes属ではないかと思われます。さらに、前胸背板の形をWeb図鑑の写真と一枚ずつ重ねて調べてみました。一番、よく合うのが、チビモリヒラタゴミムシになったのですが、自信はありません。でも、注意して調べていったらゴミムシも名前が分かるかもしれないなと思いました。



小さなハチがいました。非常に格好がよいですね。でも、名前は分かりません。



この日も羽アリがたくさんいたのですが、ちょっと大きめのこの種だけ写真を撮りました。名前が分かるとよいのですけどね~。



最後はキイロカワカゲロウの亜成虫でした。

蛾とクモは次回に回します。
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