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廊下のむし探検 スズメガ3種ほか

廊下のむし探検 第617弾

最近は天気がすぐれず、気温も低めなので、やはり虫は少ないですね。昨日の「廊下のむし探検」の結果です。







この日はスズメガが3種いました。上から、クチバスズメモモスズメセスジスズメです。「大図鑑」によると、スズメガ科はスズメガ亜科とホウジャク亜科に分かれますが、上2種はスズメガ亜科で、セスジだけがホウジャク亜科になります。どう違うのかなと思って「大図鑑」を見ると、スズメガ亜科では「下唇鬚第1節内面の鱗粉のない部分に感覚毛塊がない」が、ホウジャク亜科では「感覚毛塊がある」とのことです。何となくそっけないですね。「標準図鑑」を見てみると、上2種はともにウチスズメ亜科に入っていました。ウチスズメ亜科は「感覚毛塊を持たない。口吻は退化する場合が多く、触角の末端も細い。・・・」などもう少し詳しく書かれていました。一方、ホウジャク亜科では「感覚毛塊がある。口吻は発達する。通常幼虫は円筒形で体表に顆粒を持たない。」とのことです。そう言えば、ホウジャクは触角が先端にいくほど太くなっていましたね。写真では先端がよく見えませんが・・・。



シャチホコガが地下駐車場に止まっていました。



こちらはナンキンキノカワガです。食草がナンキンハゼだとのことで、和名の由来はこちらから来ているのかもしれませんね。



オオウスベニトガリメイガです。普段、天井に止まっているのであまり撮らないのですが、壁に止まっていたので撮ってみました。しげしげ見ると、かなり変わった止まり方をしていますね。





さて、問題の蛾にやってきました。上の2枚の写真は向きを変えて撮ったもので同じ個体です。触角が櫛歯状なところが面白いですね。何だか分からなかったのですが、何となくミノガあたりを探していたら似た種がでてきました。いくつか候補があったのですが、翅型が「標準図鑑」に載っているイノウエヒメミノガという種に近い感じです。さらに、この個体の前翅長は4.1mmでした。図鑑の標本写真で前翅長を測ると5.5mmで少し大きいのですが、こんなに小さくて似た種は他にはいないのでそうかなと思っています。「標準図鑑」の説明を読むと、「大図鑑」に載っているウスバヒメミノガは実はこの種だとのことで、この種はウスバと呼ばれるほど翅が薄くはないようです。そう思って、「大図鑑」のウスバヒメミノガの説明を読むと、「関東平野の平野部では6月10日から20日頃の間に出現し、発生期は非常に短い。」とのことです。ここは近畿なのですが、時期はぴったり合いますね。



こうなると名前はよくわかりませんね。
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No title

スズメガ科のものも増えてきましたね。
ホウジャクに続いてホシホウジャクも出てきました。
どちらも止まってくれませんが。

スズメガ科と言えばホウジャク亜科の様に昼間に蜜を吸うものばかり見ていたので、初めてウチスズメ亜科には口吻が無いと知った時は衝撃を受けましたね。

No title

そうなんですよ。私もスズメガというとホバリングしながら、長い口吻を伸ばしている姿しか思い浮かべなくて、この間、ウンモンスズメを持って来られた親子に間違った説明をしてしまいました。ウンモンスズメの口吻はわずか6mmしかないそうです。図鑑の説明ではウチスズメ亜科では退化するものが多いとのこと。いったいどうなっているのでしょう。
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