廊下のむし探検 徹底的に調べてみた
廊下のむし探検 第475弾
最近、あまりに虫がいないので、今日は徹底的に調べてみようかなと思って、午前と午後の2回歩いてみました。結局、いたのはほとんどハエとクモばかりでした。まぁ、そんなもんだろうなとは思っていたのですが・・・。
でも、変わった虫もいました。
変わった形でしょう。これはカタビロクサビウンカというマルウンカ科の幼虫です。実は、昨年も1月1日に見ていました。その時は写真を撮ろうと近づいたら、ぴょっと飛んでしまい、びっくりしました。今日も飛ぶかなと思って近づいたのですが、もそもそと動いただけで飛びはしませんでした。昨年5月末に成虫を見ています(成虫写真)。
ナナホシテントウもいました。
でも、これを除くと、後はハエとクモだけでした。
まず、ハエです。ハエはこの写真の種だけ採集しました。初めシマバエかなと思っていたのですが、実は、Sc切れ目という翅の前縁脈の一部が切れているところがあって、シマバエではありませんでした。それで、「原色昆虫大図鑑III」の検索表を使って調べたのですが、あまりに長い検索の道のりで、てっきり途中で迷子になったと思いました。それでも、なんだかんだとトゲハネバエ科らしいところに到達しました。検索結果に全然、自信が持てなかったので、「絵解きで調べる昆虫」の検索表でも調べてみました。こちらは簡単にトゲハネバエ科になりました。検索では翅脈を中心に調べていくのですが、実は、トゲハネバエというのは翅の前縁に棘があるので付いた名前なのです。ですから、翅の前縁を見るとすぐに分かるようです。
この写真の個体もこんな具合に前縁に棘が規則正しく並んでいました。おそらく、トゲハネバエ科で間違いないのではないかと思います。いろいろと写真を撮ったので、今度、「虫を調べる」シリーズにも出してみます。(追記:ついでにSc切れ目に矢印をいれておきました)
後のハエは捕まえなかったので、科名も分からなかったものが多いのですが、とりあえず出しておきます。
まず最初はこのハエ。この写真から辛うじて、Cu融合脈とA1脈が見えます。それからイエバエ科ではないかと思います。
次はちょっと大きめのハエです。M1脈が曲がっているので、クロバエ、ヤドリバエ、ニクバエのどれかと思うのですが、M1脈が翅縁に近くで曲がっているので、何となくクロバエ科のような気がします。
この2種は捕まえればよかったのですが、写真だけだと残念ながら科も分かりません。特に2枚目のハエは変わっていましたね。いやぁー、残念。(追記:通りすがりさんから、「不明のハエの2枚目はブユ科に見えますがどうでしょう。」というコメントをいただきました。ネットで調べると似たような種がSimulium属に見られました。もう少しはっきり写せたらよかったのですが、近づいて撮ろうとしたらぱっと逃げてしまって・・・)
この辺はキノコバエなのかなぁ。あまり良くは分かりません。(追記:後で見てみると、いずれもユスリカ科だと思われます)
これはクロバネキノコバエ科かな。やはり採集しないとさっぱり分かりませんね。
キモグリバエの仲間もいました。
ガガンボダマシ科も3匹。この時期、ガガンボみたいな格好の虫はほとんどガガンボダマシですね。
次はクモです。これはマダラヒメグモではないかと思います。1980年代に日本に入ってきた外来種です。
最後はエビグモ科のアサヒエビグモかなと思うのですが、自信はありません。
冬でも徹底的に探すといろいろと「むし」はいるものです。でも、大体はハエとクモですね。
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