廊下のむし探検 アブラゼミ登場
廊下のむし探検 第339弾
7月も終わりになると、マンションの回りでもセミがうるさく鳴き始めます。いつもなら、梅雨明けになると、クマゼミがうるさいほど鳴き始めるのですが、今年は梅雨明けしてもちっとも鳴きません。そんな中、マンションの壁にアブラゼミが止まっていました。いよいよセミの季節だなぁと思って見ていました。
これから、ニイニイ、ツクツクホウシ、クマゼミなども見られると思います。以前は、9月なるとチッチゼミも止まっていたことがあったのですが、最近では鳴き声は聞かれるものの、姿は見なくなりました。
セミと同じ仲間のベッコウハゴロモです。壁に止まりながら、右に傾いたり、左に傾いたり、まるでハンググライダーでも楽しんでいるような感じでした。
そして、これも同じ仲間のカメムシです。チャイロナガカメムシだと思います。「日本原色カメムシ図鑑第3巻」には検索表が出ていて便利です。それによると、白い紋と触角などから似た種から見分けられるようです。
その図鑑も幼虫になると途端に情報がなくなってしまいます。これは翅が出来かけなので、5齢幼虫でしょうね。たぶん、オオモンシロナガカメムシだと思うのですが・・・。
革質部に黒い筋がないので、おそらくヒゲナガカメムシでしょうね。
これはこの間から出ているキベリヒョウタンナガカメムシです。
チャタテもいました。チャタテは気がつかないと見過ごしてしまうのですが、いったん気がつき始めると、チャタテは本当に多いですね。これは絵合わせから、カバイロチャタテかなと思ったのですが、はっきりとは分かりません。
これはヒゲナガゾウムシの仲間ですね。
斜めから見たところです。雰囲気からシロヒゲナガゾウムシに似ているのですが、図鑑の説明にあるような、前胸中央に横に並んだ3個の毛房、上翅第3間室には3-4個の黒毛房が見当たりません。別種かもしれません。(追記:通りすがりさんから、「シロヒゲナガゾウムシ♀のスレ個体」というコメントをいただきました)
クロウリハムシかなと思ったのですが、脚の色が黒くないのが気になります。(追記:通りすがりさんから、「ハムシは奥側で確認できますが、前胸背板の後縁に突起が見えるので、キアシヒゲナガアオハムシだとおもいます。」というコメントをいただきました。確かに、クロウリハムシは中、後胸が黒いので違いますね)
マメコガネです。やっと名前のはっきりした種に出会えました。
少しつぶれていたのですが、ヨツスジトラカミキリもいました。
蛾では少し大物がいました。クチバスズメです。スズメガはちょっと怖いので、離れたところからフラッシュの光量を増量して撮っています。
アカヒゲドクガが天井と床に止まっていました。翅にある三つほど続いた楕円模様が特徴なのですが、床に止まった個体を見ると胴体にある黒い点も目に付きますね。
えっ、キリガ?なぜ、今頃?とびっくりしてしまいました。おそらくカシワキボシキリガだと思うのですが、普通は晩秋に出て、翌春まで越冬する種です。間違って発生してしまったのでしょうか。
ちょっと名前調べに時間がかかってしまいました。おそらくコヤガだろうなと思って大図鑑を見たのですが、どうもピッタリくるものがなくて、クチバやら、コブガやら見てしまいました。最終的に標本箱を見たら、一発で分かりました。ハイイロコヤガでした。標本箱は一番いい図鑑ですね。名前が間違っているかもしれませんが・・・。
こちらはコネアオフトメイガです。
最後はアオオビハエトリです。このハエトリも時々見ますね。いつもならアリの巣の近くでうろうろしているのですが、廊下では意外に速く移動します。
8月3日10時から17時まで、マンションの集会室で「廊下のむし探検」と題して昆虫展を開くことにしました。いつもカメラをもって廊下をうろうろしているので、不審者と思われているのではないかと思って・・・。今は、その準備で大わらわです。一応、パネル展示と写真集と標本箱、もしかしたら顕微鏡なども展示しようかなと思っています。場所は大阪北部の辺鄙なところですが、外部の方も見れますので、ちょっとのぞいてみたいと思われる方は、「廊下のむし探検」専用メール roukanomushi@hotmail.comの方までご連絡ください。住民と子供向きですので、あまりたいしたものではないですよ。
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