廊下のむし探検 オオワラジカイガラムシ♀がいました
廊下のむし探検 第255弾
先日、マンションの廊下にワラジカイガラムシの♂が来ていました。昨年もいたのですが、そのときはオオワラジカイガラムシの♂だと教えてもらいました。通りすがりさんからは、ハワードワラジカイガラムシやイセリヤカイガラムシの♂も似ていて、周囲の♀や環境から推測するしかないというコメントをいただきました。今回、幸運にもマンションの廊下に♀がいました。
初め見た時は、ワラジムシの幼虫かなと思ったのですが、脚の数が6本なので、やはり昆虫なのかと思って、撮影だけして帰りました。家に戻ってから何の種類かなと思っていたのですが、見た感じがワラジに似ているので、ひょっとしてワラジカイガラムシかもしれないと思って、ネットで検索しました。すると、まさに大当たりでした。
ハワードワラジカイガラムシは通常白い粉をつけているらしく、イセリヤカイガラムシはだいぶ様子が異なる感じなので、おそらく、オオワラジカイガラムシの♀で間違いなさそうです。さらに、触角の節数が7節以下であれば幼虫で、8節か9節であれば成虫とのことです。この写真では9節ほどありそうなので、成虫のようです。
カイガラムシはカメムシ目の仲間なのですね。カメムシ目の昆虫はこの日はたくさんいました。
黒い丸が縁にまで達していないので、ヒメホシカメムシでしょうね。「日本原色カメムシ図鑑第3巻」によると、第1巻に載っていたPhysopelta cincticollisという学名が、日本産にはP. parvicepsをあてる方がよいということで変更になったと書いてありました。
この日はヒラタカメムシの仲間もたくさんいました。これは、体の周りがノコギリ状なので、ノコギリヒラタカメムシで間違いないと思うのですが、その他の種類はなかなか分かりにくいです。もともと第1巻でヒラタカメムシ科は6種しか載っていなかったのですが、第3巻では、実に、52種に増えています。検索表は出ているのですが、捕獲してこなかったので、とりあえずの名前です。
上の写真はトビイロオオヒラタカメムシ、下の写真はアラゲオオヒラタカメムシとしたのですが、あまり自信はありません。
この小型のアメンボもカメムシ目の仲間です。残念ながら、名前は分かりませんでした。
さらに、このヨコバイもカメムシ目の昆虫です。昨年も見ましたが、クロヒラタヨコバイという種だと思います。カメムシ目といってもバラエティがありますね。
これはケバエの仲間の♀です。最近、ケバエの検索をやっているので、早速、捕まえてきました。Hardy and Takahashi (1960)の論文に従って検索をやってみると、Bibio singularisという種になりました。合っているかどうかは分かりませんが。とりあえず、これでケバエ科Bibio属3種を調べたことになります。
後は甲虫です。
やや大きめのコガネです。図鑑で調べてみると、ナガチャコガネという種に似ています。茶の害虫として知られています。(追記:通りすがりさんから、ナガチャコガネではなさそうですというコメントを頂きました。もうちょっと調べてみます)
これはウスチャコガネですね。
センチコガネもいました。昨年、センチコガネとオオセンチコガネの見分け方を教えてもらい、調べてみました。頭の部分の頭盾の形で見分けるというので、そこにばかり注目して撮影していたら、後脚の端がはみ出していました。
これはイタドリハムシです。この日は2匹見ました。
この虫、あまり特徴がないのですが、翅が細かく光っています。初め鱗片かなと思ったのですが、後から調べてみるとどうやら毛のようです。おそらく、ケブカクロナガハムシではないかと思います。翅の表面に剛毛をたくさん生やしているようです。
最後のこの虫、この間もいたのですが、名前が分かりません。どうも気になる虫です。
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