廊下のむし探検 カメムシや甲虫がぞろぞろ
廊下のむし探検 第235弾
4月になって、マンションの廊下に出てくる虫も変化してきた感じがします。蛾は少なくなり、甲虫やカメムシが増えてきました。
昨日は、カメムシがとにかく多い感じがしました。
これはシロヘリカメムシです。マンションではあまり見かけない種です。
昨年は2度ほど見かけました。変わった形をした虫ですが、これもカメムシです。ノコギリヒラタカメムシといいます。
似た種類が多いのですが、「日本原色カメムシ図鑑第3巻」には検索表も出ていました。それによると、アムールシロヘリナガカメムシでないかと思います。(追記:「日本原色カメムシ図鑑第3巻」によると、シロヘリナガカメムシ類3種の見分け方は、①革質部の先端近くに明瞭な白色紋がなければシロヘリナガカメムシ、②革質部の先端近くに白色紋があり、触角第4節基部近くに白色環状紋があり、爪状部(小盾板の両脇にある狭い部分)の基部に大きい黒色紋があり、小盾板の先端のみ黄白色であればモンシロナガカメムシ、③革質部の先端近くに白色紋があり、触角第4節が一様に黒色、爪状部の基部に大きい黒色紋がなく、小盾板に1対の黄白色短条があればアムールシロヘリナガカメムシとのことです。この写真、よく見ると触角が3節しかないように見えますが・・・)
マルカメムシも結構いました。マルカメムシというと茶色のイメージですが、こんな緑色の個体もいるのですね。
この間からいるムラサキナガカメムシです。後ろから撮ると、透明な翅に穴なのか模様なのか2つの黒い点があることが分かります。(追記:ムラサキナガカメムシと同じようなY字型の模様を持っていても、イシハラナガカメムシやヤスマツナガカメムシという似た種がいるので要注意ですね)
カスミカメの仲間です。翅の革質部が折れ曲がったところの楔状部が明るい茶色、触角の第2節が長くて黄色、後脚が黒く、前胸背板後縁部が黒いなどの特徴で探したのですが、カメムシ図鑑第2巻に該当するのが見つかりませんでした。もう少し探してみます。(追記:採集してきたので、正面からの写真も載せておきます。体長は4.8mmくらい)
甲虫もたくさんいました。
翅の色がだいぶ違いますが、点刻の様子は似ていて、おそらく、ヒメスギカミキリの色違いだと思います。(追記:通りすがりさんから、触角の長い上の写真が♂、短い下の写真が♀と教えていただきました。「原色日本甲虫図鑑IV」の説明をあらためて見てみると、♂は上翅が紺青色、♀では赤褐色と書かれていました)
マルガタゴミムシの仲間と思われる個体も廊下のあちこちに見られました。ちょっと前まではまったく見なかったのですが・・・。絵合わせで、昨年はチビマルガタゴミムシかなと思ったのですが、今年はもう少し詳しく調べてみたいと思って、1匹捕まえてきました。(追記:採集してきた個体は体長約8mm。琵琶湖博物館の「里山のゴミムシ」の標本写真と絵合わせで比較して見ると、今年は、マルガタゴミムシ亜科マルガタゴミムシにたどり着きました)
昨年もそうでしたが、コメツキはどうも名前を調べる気にはなれません。(追記:通りすがりさんから、アカハラクロコメツキっぽいとのコメントを頂きました。「原色日本甲虫図鑑III」を見ると、確かによく似ている感じです。実際、図鑑の説明通り、体は黒色の毛で覆われていて、腹部は通常赤褐色、上翅条溝は深く明瞭でした。前胸背板がオパール光沢とも書かれているのですが、これははどういう感じなのでしょう)
こんな虫もいました。おそらくハネカクシの仲間でしょうね。
これは翅脈からタマバチの仲間かなと思います。タマバチは虫こぶを作る虫として知られています。
変わった翅脈をしています。いろいろと調べてみると、ハバチの仲間でフタホシハバチか、それに近い種のようです。以前、西日本ハチ研究会の「大阪府のハバチ・キバチ類」という本を購入していたのですが、見てみるとフタホシハバチには近似種がいるようです。本を買った時はこんな本が役に立つのかなと思っていたのですが、やはり買っておくべきものですね。初めてじっくり読んでみました。
ハエはまだ修行中でよく分かりません。(追記2018/02/14:このハエはヤチバエ科ヤドリヤチバエ亜科ではないかと思われます。詳しくはこちらを見てください)
マダラガガンボの♂がいました。以前紹介した鳥居氏の講演要旨をみると、交尾器の形状がマダラガガンボの近縁種に近いような感じですが、断定はできませんでした。
アメンボがまたいました。今回もコセアカアメンボのようです。
変わった形の虫ですが、「学研生物図鑑昆虫III」に載っているミドリヒメカゲロウとそっくりです。初めて見ました。
蛾ではユミモンシャシホコがいました。
これはトビモンアツバです。蛾も今までのフユシャク、キリガが少なくなり、様変わりしてきた感じです。
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