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廊下のむし探検 ミドリハガタヨトウ

廊下のむし探検 第28弾

今日は北摂でも雪がちらつく寒い日でした。こんな日は何もいないだろうなと思いながらも、マンションの廊下を歩いてみました。そんな寒い中、蛾が一頭だけいました。




ミドリハガタヨトウです。昔はセダカモクメ亜科に入れられていたのですが、最近はモクメキリガ亜科モクメキリガ族に入っています。蛾の図鑑では10月から11月に発生とありますが、私の住むところでは12月中旬から下旬にかけて見られています。



上の写真を手持ちの標本と比べてみました。止まっているときに、胴体の横に見えた黒い筋は、標本では前翅の中ほどを走る黒い筋に該当することが分かります。しかしなぜ、こんな灰褐色なのに、「ミドリ」なんて名前が付いたのだろうと疑問になりました。図鑑によると、「前翅の後縁部と中室付近に金緑色の鱗粉を帯状に散在」と書いてあるので、実体顕微鏡で調べてみました。



この写真は、翅の中ほどの中室付近を拡大したものです(もちろん、一眼レフに広角ズームをつけて、接眼レンズに近づけて撮影したものです)。蛾の翅が細かい鱗粉で覆われていることが分かります。写真の中心あたりにかすかに薄緑色の鱗粉が見えます。さらに拡大してみます。



翅脈上の鱗粉が薄緑から薄青色に光っていて、周りと少し違うことが分かります。あまり、金緑色とは見えないのですが、同じような鱗粉が、中室の脈上、後縁部、胴体の近くなど、あちこちに見られました。この鱗粉がその名前の由来だったのでしょうか。


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