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フラッシュによる影をなくす

壁に止まっている虫を撮影すると、脚の影が出てしまい、どれが脚なのか影なのか分からず、困ってしまいます。これまで、ティッシュペーパーなどをフラッシュの前に置いて影を防いでいたのですが、この間、知合いの先生から「影とり」という道具があることを教えてもらって早速購入してみました。今回はその試し撮りと、ついでに、影のできる条件なども調べてみました。



写真はケンコーのストロボディフューザー「影とり」SDF-26というものです。amazonで2000円弱で売っていました。下の写真のようにカメラのレンズにはめ込んで使います。また、使わない時は上の右写真のように折りたたむことができるので、ポケットなどに突っ込んでおけてちょっと便利です。



これでどのくらい影が取れるのか、この間から出ているヒメツチハンミョウで試してみました。



左側は普通に内蔵フラッシュで撮影したもの、右は「影とり」を使ったものです。影がほとんど見えなくなりました。TTL測光を用いていますが、若干暗くなるので、EV+1くらいの露出補正をするとちょうどよい感じです。

影ができる仕組みは次のように説明できます。



上の図で、光源が大きさを持っているとき、背景となる壁が近いと皆既日食に当たる本影と部分日食に当たる半影ができます。壁が遠くになると、影の大きさは大きくなり、中心に金環食にあたる対影ができ、その両側に半影ができます。このように影が大きくなると、影は広がっていき、その分薄くなるので目立たなくなります。つまり、影を広げるようにすればよいのです。



そのためには、二つの方法をとることができます。一つは光源の大きさを大きくすること、もう一つは光源を被写体に近づけることです。いずれの方法も影を大きくすることができるので、影を薄くすることができます。「影とり」はこの両方を同時に行う方法だということができます。



こんな実験をしてみました。被写体は待ち針の頭です。これを後ろに置いたスクリーンを壁にして影を作ります。



写真で写すとこんな感じになります。球の部分の影は縦に細長い感じになっています。これはフラッシュの形が横長になっているからです。これを調べるため、「影とり」をレンズにはめた状態で、鏡を写してみたのが次の写真です。



鏡が汚れていてちょっと汚くなりましたが、L=15mmのときの写真を見ると、横長であることが分かります。つまり、横向きには光源の大きさは大きいので、中心の黒い部分は一見狭くなりますが、裾は逆に広がっています。

ついでに、内蔵フラッシュと「影とり」との距離Lを変えて撮影すると、距離が大きくなるにつれ、光の当たる部分がだんだん大きくなっていくことが分かります。「影とり」に当たった光は拡散光としてさらに広がるので、待ち針にとってはこれが新たな光源になります。つまり、内蔵フラッシュと「影とり」との距離を大きくすることにより、光源の大きさを大きくし、さらに、被写体との距離を縮めることができるのです。内蔵フラッシュとの距離を90mmにするとほぼ「影とり」全面に光が当たっているので、このときが最大の光源の大きさということになります。

そこで、「影とり」の位置を少しずつ変えて、本当に影が薄くなっていくかどうかを調べてみました。



「影とり」を内蔵フラッシュの近くに置いても、影とりの効果はほとんどありませんが、距離を離すほど影はうすくなり、70mm以上離すとほとんど目立たなくなって、十分な影とり効果を発揮しました。

これまで、ティッシュペーパーを適当に置いて撮影していたので、影が薄くなったり濃くなったりまちまちでした。影を目立たなくするには、「影とり」でなくても、ティッシュペーパーでもトレーシングペーパーなどでもよいのですが、それを置く位置が重要だったということがあらためて分かりました。
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