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廊下のむし探検 蛾が少し

廊下のむし探検 第166弾

11月に入ると、いよいよキリガのシーズンです。昨年も書きましたが、「キリガ」という名前の由来を、昔、知り合いの蛾の先生に聞いたことがありました。「根切り虫」のように、ヤガ科で幼虫が樹木を食する虫を「○○切り虫」と呼んでいて、その成虫だから「キリガ」と呼んでいたものが、その後、分類上近縁の種はみな同じ語尾を付けるようになり、草を食する種にまでキリガという名前が付けられたということです。



これはキリガの仲間でキトガリキリガです。成虫越冬しない秋キリガです。発生時期は、「標準図鑑」によれば9月末から10月とありますが、「大図鑑」では10月から11月、私の標本では10月から12月にかけて採集しています。寄主植物としてナシ、クヌギ、アベマキ、アラカシなどが挙げられていました。



模様がもやっとした蛾で、ヤガ科のオオトウウスグロクチバです。「大図鑑」によれば、「オオトウ」は紀伊半島の大塔山に由来するものだそうです。南方系の蛾ですが、分布が奇妙な蛾で、「標準図鑑」によれば、本州から沖縄まで産し、2000年台から記録が増えているそうです。四国の剣山で灯火に大量にやってきたり、赤石山脈の稜線や富士山中腹で見られたり、秋田県や鹿児島県で見られるなど、偶産と思われる記録が多いとのことです。私のマンションでは、それほど珍しくはなく、標本として10月に採集した♂♀を持っていました。



いつものナカウスエダシャクです。



細長い蛾で、写真を撮っていた時は何だか分からなかったのですが、家に戻ってからよく見てみると、見なれたワモンノメイガでした。これまで、3月から10月にかけてたくさん採集していました。



最後はこのカメムシです。翅が出始めているので、5齢幼虫だと思います。ナガカメムシの仲間かなと思ったのですが、カメムシ図鑑には幼虫があまり出ていないので、名前までは分かりませんでした。
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