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虫を調べる カミナリハムシ?

「手作り図鑑」を作っていたら、写真で載せた種がどれも怪しく思えてきました。それで、地道に一つずつ調べていこうと思って、ハムシあたりから調べ始めました。



今回は15日にマンションの廊下で見つけたこのハムシです。亜科の検索表はいつものように、「原色日本甲虫図鑑IV」に載っている検索表を用いました。



検索してみると、いつものようにノミハムシ亜科になったのですが、実は、最後の③のところで迷ってしまいました。というのは後肢腿節がそれほど肥大してはいなかったからです。でも、最終的にノミハムシ亜科にしてしまいました(「日本列島の甲虫全種目録 (2018年)」によると、ノミハムシ亜科はヒゲナガハムシ亜科に入れられています)。その辺りも写真を見ながら説明していきたいと思います。



まず、側面からの写真です。体長は直線的に測って5.7mmでした。この写真では①と③の前半を確かめてみます。まず、①はたぶん書いてある通りで大丈夫でしょう。③の後肢腿節は確かにそれほど肥大していませんが、中肢腿節に比べると太いことが分かります。ここではとりあえず保留にしておきます。



次は顔の写真から②を確かめてみます。触角が頭部の前半部というのはよさそうですが、触角基部が近くに位置するというのは相対的な表現でこのままではよく分かりません。これについては、以前も書いたように、Mike's insect keysというサイトのハムシ科の亜科の検索に書かれているように触角第1節の長さと比較すると、同じ程度だと言えなくもありません。それで、「近くに位置し」と選択します。



次はさっき問題になった③の後半の項目です。前胸腹板突起はこの写真で示すところですが、「幅広い」という表現もやはり相対的です。この項目はヒゲナガハムシ亜科を除外する項目ですが、以前調べたヒゲナガハムシ亜科のジュンサイハムシと比較すると、かなり幅広いことが分かります。また、同じノミハムシ亜科のダイコンナガスネトビハムシと比較すると同程度であることが分かります。それで、後腿節がそれほど肥大していなかったのですが、ノミハムシ亜科の方を選択しました。

次は属の検索です。属の検索には、次の本の検索表を用いました。

木元 新作, 滝沢 春雄、「日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説」(東海大学出版会、1994).

これを用いるとカミナリハムシ属 Alticaになったのですが、検索の過程を書いていくと次のようになります。



全部で14項目あるのですが、これを一つ一つ調べていこうと思います。検索の順番に調べればよいのですが、同じ図がたびたび出てくるので、できるだけ検索順に、でも、部位別に調べていこうと思います。



最初は触角に節数です。全部で11節なので、④と⑤はOKです。これはヒゲブトノミハムシ属(ルリノミハムシなど)とナガスネトビハムシ属(ダイコンナガスネトビハムシなど)を除外する項目です。



⑥の前肢基節窩は前肢基節の入っている穴ですが、矢印で示すように後方は開いています。⑮の中胸腹板にはわずかな窪みはあるかもしれませんが、目立った窪みは見られません。それで、⑮もOKです。



これは後肢を撮ったものですが、⑦、⑧、⑭はいずれもOKだと思われます。



跗節爪を拡大したものです。基部にでっぱりはありますが、爪自体は正常です。



上翅の点刻を撮ったものです。⑩はシロヒゲトビハムシ属を除外する項目ですが、まず、大丈夫でしょう。⑫の点刻はそれほど規則的というわけではありません。それで、⑫はOKです。



次は、カミナリハムシ属の一番の特徴である、前胸背板後縁前方の横溝(白矢印)です。



これはその端を写したものですが、たぶん、⑬も⑰もOKではないかと思いました。



⑯は前頭突起に関するものですが、その前角は触角の間にまで伸びていません。それで、⑯もOKです。ということで、カミハリハムシ属まではすべての項目を確かめました。たぶん、大丈夫だと思います。長くなったので、種の検索は次回に回します。
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