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廊下のむし探検 雑談(♀有翅アリの検索)

この間から♂♀の有翅アリについて調べていますが、なかなか進みません。一昨日も書いたのですが、♂有翅アリは日本産アリ類画像データベース」に載っている♂アリ用の検索表で属を調べて、腹部末端にある交尾器を調べれば何とかなるということになったのですが、♀有翅アリは働きアリと形態がかなり違うので、働きアリ用の検索表で前・中胸、前伸腹節の形態に関する項目は使えそうにありません。この辺りでギブアップかなと思ったのですが、最後のあがきでもう少し頑張ってみました。

私は大阪北部に住んでいるので、この間調べたオオアリ属についてとりあえずこの辺にいる種だけを調べてみようと思いました。日本産アリ類画像データベース」には地域別の種リストが載っているのですが、それによると、近畿地方のオオアリ属は5亜属12種だそうです。そこで、「日本産アリ類図鑑」に載っている検索表を基にして、近畿産オオアリ属についての種の検索表を作ってみました。この検索表は、♀有翅アリもしくは翅を脱落した個体用の検索表で、働きアリ用の検索表から前・中胸、前伸腹節の形態に関する項目を除いて作っています。



前・中胸・前伸腹節の形態に関する項目を除くと、後は色、斑紋、腹柄節、頭盾、大きさ、立毛などが残るのですが、結局、それらを使って書いたものです。若干の加筆をした分が赤字で書いてあります。まず、赤字で書いた③は日本産アリ類画像データベース」の検索表を参考にして書き直したものです。⑩は「日本産アリ類図鑑」の種の説明からとりました。また、⑪は次のヤマヨツボシオオアリの記載論文に載っていた♀有翅アリのナワヨツボシオオアリとの区別点を書いたものです。

M. Terayama, "A New Species of the Genus Camponotus from Japan, with Notes on Two Known Forms of the Subgenus Myrmamblys (Hymenoptera Formicidae)", Jpn. J. Ent. 58, 405 (1990). (ここからダウンロードできます)

大型か小型かという項目がやや抽象的ですが、クロオオアリ類と区別をつけるだけなので、何とかなるかもしれません。また、外観上の区別として、次のような表を作ってみました。



近畿産というように種を絞るとかなり分かりやすくなりますね。こんな風にまとまってくると、検索をもう一度試してみたくなりました。

種の検索がこんな風にまとまってくると、むしろ、属の検索の方が気になります。♀有翅アリの場合、中胸気門の位置があてにならないので、前伸腹節気門の形状からまずオオアリ属とヤマアリ属を抜き出し、さらに、腹部背板上に密な軟毛がないことからオオアリ属にしていたのですが、前伸腹節気門の形状は働きアリと有翅アリでは違わないかと気になってきました。属の検索の方はこれからもう少し考えてみます。それにしても、♀有翅アリの検索に関する論文がまったく見つからないのはどうしてだろう。
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