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羽アリの検索 オオアリ属?

この間からマンションの廊下にはたくさんの羽アリが来ています。羽アリは図鑑にも出ていないし、調べようがなくて、いつも羽アリとだけ書いていたのですが、先日来、いくつかのコメントをいただきました。ただ、それを確かめようがないので、まずは1匹ずつ捕まえて検索でもしてみようと思って、12日に廊下で2匹ほど捕まえてきました。そのうちの1匹の検索をしてみました。



調べたのはこんな羽アリです。頭部が小さいので、たぶん、♂有翅アリだと思います。♂アリについては「日本産アリ類画像データベース」に絵解きの検索表が出ています。調べてみると、これまで、オオハリアリ属トゲアリ属ケアリ属などの♂有翅アリの検索を試みたことがありました。何度か試みているのですが、ちっとも慣れないですね。それにしても、何で腹部が青いのだろう。



今回はこの13項目を調べて、オオアリ属になりました。検索表が属までしかないので、合っているのかどうかよくわからないのですが・・・。とりあえず、写真で確かめていきたいとお見ます。②と⑤の赤字は調べなかったところです。また、⑬の赤字の部分は検索表が間違っているのではないかと思ったところです。



まず、体長は4.1mmでした。この写真からは腹柄節が1節であることが分かります。⑦については脚、触角などに淡色部があるといえばあるので、何とも言えないのですが、⑦はサムライアリ属を除外する項目なので、たぶん、大丈夫だろうと思います。




①と⑫は写真で判断できます。⑦に関しては大顎は鎌状と言えなくはないので、ちょっと迷ったのですが、これはサムライアリかどうかを判定する項目で、サムライアリに比べると、鎌状ではないのだろうと思いました。⑬については文章の上からは複眼の下が当然狭くなるはずなのですが、なぜか広くなっています。たぶん、誤植かなと思ってOKにしました。



次は顔の拡大です。②については額隆起縁というのは矢印で示した部分だと思います。はっきりとはしないのですが、たぶん、あるということだと思います。④の頭盾は矢印で示した部分で、消失はしていません。大顎には粗い歯が1つあります。それで、⑤は大丈夫でしょう。



頭部を横から見たところです。触角挿入孔は大顎から十分離れています。



触角は数えてみると13節でした。



盾板と小盾板の間は単純な線になっています。それで、⑥はOKです。



脚が重なってはっきりとは見えないのですが、中胸側板には細かい鱗状の彫刻がなされています。



⑩と⑫は前伸腹節気門についてですが、比較的丸い穴が開いていて、場所もほぼ上下の中央に位置しています。それで、二つともOKです。次の⑪については、後胸側腺の孔が白矢印の部分にある種もいるのですが、これにはありません。



⑥は第2節の前部が第1節により覆われていることでOKだと思われます。また、⑬は第1節背板には剛毛が何本も生えています。ということで、一応、すべての項目を確かめたので、オオアリ属で合っているのだろうなと思ったのですが、さて、どの種かなと思って図鑑を見ても、ピンとくる種が見つかりません。それで、合っているかどうか不安に思っています。



ついでに、翅脈に名前を付けてみました。名称は次の論文を参考にしました。

K. S. Perfilieva, D. A. Dubovikoff, and G. M. Dlussky, "Miocene Ants (Hymenoptera, Formicidae) from Crimea", Paleontolog. J. 51, 391 (2017). (ここからダウンロードできます)

この論文の著者は以前、翅脈でアリの分類をしようとした方みたいです。

雑談)
〇今日は猛烈な暑さの中、公園へアシナガバエを探しに行きました。さすがにこれだけ暑いと虫はいませんね。Amblypsilopus属だと思われるのが2匹いたのですが、いずれも写真を撮っているうちに逃げられてしまいました。今日は運動もせずに早々に帰ってきました。

〇老人大学で話す内容がだいたい決まりした。この間の田んぼの虫とマンションの廊下での虫探しの様子を話すことにしました。配る資料も一応作ってこれでとりあえず安心です。残るは市役所の展示です。これがなかなか進みません。あまりアイディアもないので、手作り図鑑を作る方に逃げてしまいました。これまでいろいろな虫についてちょこっと調べた内容を手作り図鑑に付録として付けようと思って、カメムシ目についてその部分を作ってみました。その作業にほとんど1日かかってしまいました。それにしても、これまでいろいろ調べたなぁと我ながら感心してしまいました。確かに冊子の格好にしておけば、また、見ることもあるだろうし、役に立つかもと自己満足しています。でも、まだ、カメムシ目だけ。後りが山のように残っていて、ちょっとうんざりです。
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