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植物観察会で虫撮り

6月17日に植物観察会が行われました。最近は植物も調べてみようと思っているので参加することにしています。今回は大阪府北部と兵庫県の県境付近にある知明湖の北側で行われ、最終的には日生中央駅まで歩きました。後で測ってみると、距離は7 kmほどだったのですが、山道が長かったせいか、高齢者が多かったせいか、ともかくこの距離を7時間もかけて歩いたことになります。私は例によって植物の写真も撮りつつ、虫がいたらそれも撮りと、結構忙しく動き回っていました。今回は虫編です。





最初はこんなハエです。以前に似たようなハエを見たことがあります。このときは「学研生物図鑑昆虫III」に載っているマルボシハナバエに似ているので、それにしていました。ただ、その時の個体と比べると胸背の色がかなり違います。マルボシハナバエは「原色昆虫大図鑑III」によると、マルボシヒラタハナバエ Gymnosoma rotundataという和名になっていて、「♂の胸背前半部は黄金色で後半部は黒色であるが、♀では肩部のみ白粉を装い他は黒色」となっているので、これはその♀である可能性があります。さらに、「日本昆虫目録第8巻」によると、この種はさらにマルボシヒラタヤドリバエと和名が変更になっていました。Gymnosoma属にはさらに、inornatumという種が載っていて、分布に本州も入っています。文献を探してみたのですが、この種の情報は見つかりませんでした。それで、とりあえず、ここではマルボシヒラタヤドリバエ?♀ということにしておきます。





次はこんなハチです。どうせ、ヒメバチかコマユバチあたりだろうなとは思ったのですが、腹部が赤いし、翅に黒い帯が2本も入っているので、ちょっと調べてみる気になりました。まずは科を調べないといけません。それには翅脈が必要です。上の写真から何とか翅脈を読み取ってみました。



かなり苦しいのですが、何とか読み取ることができました。要は、Aに2m-cuという横脈がなく、BにRs+M脈という脈がありそうなことが分かります。これはコマユバチ科の特徴です。それで、いつもお世話になっている"Information station of Parasitoid Wasps"というサイトのコマユバチ科の亜科を順番に見ていきました。そうしたら意外に早くそれらしい種にぶつかりました。タテスジコマユバチ亜科のクロヒゲアカコマユバチCremnops desertorです。翅の黒帯、腹部の色、後脚脛節末端が黒いところなどはよく似ています。このサイトのタテスジコマユバチ亜科のページには属の検索表も載っているのですが、脚の爪と転節を見ないといけないので、この写真では無理そうです。それで、この検索表の基になっている文献も調べてみました。

M. J. Sharkey, "The Agathidinae (Hymenoptera: Braconidae) of Japan", Bull. Natl. Inst. Agro-Envion. Sci. 13, 1 (1996). (ここからダウンロードできます)

検索表は基本的に同じでした。この論文にはCremnops属にdesertorとpappiの2種が載っているのですが、"Information station of Parasitoid Wasps"では、後者はCremnoptoides属に移されていました。とりあえず、クロヒゲアカコマユバチCremnops desertor♀ということにしておいて、今度採集したら頑張って検索をしてみたいと思っています。と、こんな風に書いた虫はこれまでにもたくさんありますね。クロヒゲアカコマユバチはメイガ等の幼虫に寄生するそうです。



これは観察会の参加者が見つけました。たぶん、リンゴドクガの幼虫ですね。葉は何だろう。タデ科かな。



ちょっと変わったゾウムシを見つけました。調べてみると、トホシオサゾウムシAplotes roelofsiというオサゾウムシ科オサゾウムシ亜科の虫みたいです。この2匹、その後どうするのかなぁと思って見ていたら、



こんな風に二匹が近寄り、



一匹が逆向きに上に乗っかり、



向きを変えて交尾の態勢になりました。



この黒いコガネもだいぶ迷いました。「日本産コガネムシ上科標準図鑑」を見て、触角の先端がこんなに大きくてそれらしいコガネとして、ウスチャ、アオウスチャ、キスジ、それにセマダラが候補に挙がりました。前胸背板側縁の形と上翅の筋がはっきりしているところから、最終的にセマダラコガネの黒色型かなと思ったのですが、どうだか分かりません。



これはマメ科のクララの花にくっついていた幼虫です。何となくヒトリガかなと思ったので、「みんなで作る日本産蛾類図鑑」を調べてみました。何となくスジモンヒトリの若齢幼虫に似ている感じです。スジモンヒトリの幼虫は雑食性だそうです。





草の中で金色に光るものが動いていました。頑張って写してみたら、カメノコハムシの仲間でした。ヒメカメノコハムシかなと思ったのですが、この写真を撮った後、さっと飛んで逃げていってしまいました。(追記2018/06/22:星谷 仁さんから、「カメノコハムシの仲間はセモンジンガサハムシだと思います。」というコメントをいただきました。セモンジンガサハムシ、初めて聞いた名前です。確かに図鑑と見比べると、X字型の黄色の模様が見えているような感じです。これかもしれません。カメノコハムシ類も検索しようと試みるのですが、最初の項目が脚の爪が分岐するかどうかなので、生態写真では確かめられず、いつも挫折します。ちょうどよい機会なので、少し調べてみようと思います。ご指摘、どうも有難うございました



道に小さなヘビがつぶれていました。でも、頭が左右に動いています。観察会の参加者は頭はまだ生きていると言ってびっくりしていたのですが、よく見ると下に黒い甲虫がいました。(追記2018/06/22:星谷 仁さんから、「死骸のヘビはヤマカガシですね。」というコメントをいただきました。どうもありがとうございました



前胸背板の瘤の形状から、コブマルエンマコガネ♂ではないかと思ったのですが、どうでしょう。



カタバミに止まっているのはヤマトシジミです。



これはマイマイガの幼虫。



それからヒョウモンエダシャク



大きなミミズがいたので、思わず撮ってみたのですが、ミミズの種類なんて分かるのかなぁ。



最後はコースの最後で見つけたキアゲハです。次回は植物を出します。

追記2018/06/17:一枚写真を載せるのを忘れていました。追加します。



スジグロシロチョウです

雑談)余震もそろそろ治まってきたようなので、今日は先日の地震で倒れた棚を直したり、本棚から落ちた本を元に戻す作業をしました。食器棚の中の食器だとか、棚の上の飾りだとか、なんだかんだと被害を受けていました。私の部屋も棚に置いていたカメラやレンズが落ちたり、机の上の物がだいぶ下に落ちていました。それらを片付けたので、そろそろ日常に戻れるかなと思っています。ネットで阪神大震災のときの各地の震度調査を見ると、私の住んでいる地域の震度はやはり5でした。それにしては、ほとんどの家具は倒れ、冷蔵庫が動いて壁に穴をあけるし、食器棚の中の食器はほとんど外に放り出され台所の床は割れた食器の山になっていました。てっきり震度6以上はあったと思っていたのですが、マンションの高階は振動がかなり増幅されるようです。震度6や7だったらいったいどうなることでしょう。心配になってきました。
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No title

カメノコハムシの仲間はセモンジンガサハムシだと思います。

死骸のヘビはヤマカガシですね。

No title

星谷 仁さん、いつもお世話になっています。

セモンジンガサハムシ、初めて聞いた名前です。確かに図鑑と見比べると、X字型の黄色の模様が見えているような感じです。これかもしれません。カメノコハムシ類も検索しようと試みるのですが、最初の項目が脚の爪が分岐するかどうかなので、生態写真では確かめられず、いつも挫折します。ちょうどよい機会なので、少し調べてみようと思います。ご指摘、どうも有難うございました。ヤマカガシも。
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