家の近くのむし探検 蛾、カゲロウなど
家の近くのむし探検 第386弾
5月17日は最初マンションの廊下を歩いたのですが、あまり虫がいなかったので、続けて近くの公園も覗いてみました。いないといっても20種程度はいるので、廊下と公園を合わせるとそこそこの数になりました。
最初はこの蛾です。公園まで続く歩道を歩いていたら、横から急に飛び出してきて道に止まりました。「標準図鑑」で調べてみると、ギンヨスジハマキのようです。これまで6月初めに2度ほど見ています。
もう少し歩いていたら、こんなカゲロウがいました。眼が白く、まさに妖精という感じの幻想的な姿です。普段はヒラタカゲロウの仲間かなで済ましてしまうのですが、いろいろと資料が揃ったので、今回は毒瓶で採集してきました。毒瓶の中にはノンアセトンタイプのエナメルリムーバーを入れているのですが、この中には酢酸エチルの他に相当量のアルコール分や水分が含まれていて、中に入れておくと乾燥せずにそのままの状態を保つことができます。それで、先日取り出して顕微鏡であれやこれやと見ているうちに、腹部がぺしゃんこになってきて、複眼がつぶれてきて・・・。意外に乾燥が早くてびっくりです。慌てて顕微鏡写真を撮ったのですが、検索結果を全部示すだけは揃いませんでした。それでも、一応、「日本産水生昆虫第二版」と「原色川虫図鑑成虫編」に載っている科、属、種の検索を行いました。種の検索は基本的に前翅基部の斑紋と♂交尾器で調べることになっています。詳細はまた今度載せますが、とりあえず撮影した写真の一部だけを載せます。
これらから、ヒラタカゲロウ科ヒラタカゲロウ属のマツムラヒラタカゲロウ Epeorus L-nigrumではないかと思っています。たぶん、合っているのではと思っているのですが、どうだか分かりません。検索結果をまとめるにあたって翅脈の名称で困っています。というのは、ヒラタカゲロウ科の翅脈はマダラカゲロウ科などと翅基部の部分からかなり違っていて、慣例的に用いている名称にはかなりの違和感を生じたからです。私はComstockの本にある名称がよいと思うのですが、そうなると、他の科との相同性が分からなくなってしまいます。ともかく、今度まとめてみます。
カゲロウのすぐ脇にいました。キスジホソマダラというマダラガ科の蛾です。
公園に着くと、ツツジの葉上に早速小さなハムシがいました。最近、ハムシの検索ばかりしているせいか、ぱっと見ではよく分からなくなってしまいました。とりあえず、後腿節が太いのでノミハムシの仲間であることだけは確かですが・・・。
次はコブガです。「標準図鑑」を見ると、ヨシノコブガあたりに似ていますが、説明を読むと、シロフチビコブガと外観上区別がつかないというのでそのどちらかかなと思っています。
次はこの公園に山盛りいるイトカメムシです。
ツツジの葉にこんな瘤ができているのに気が付きました。
上から見ると、こんな風に凹んでいます。また、虫こぶかなと思ったのですが、調べてもよく分かりません。菌えいなのかなとも思うのですが・・・。
こちらはターバン眼をしているのでコカゲロウ科の♂です。これも一応、採集したのですが、まだ調べていません。(追記2018/05/25:いろいろな角度から撮った写真を見ていると、前脚腿節が途中から上方に曲がっています。これからウデマガリコカゲロウ Tenuibaetis flexifemoraではないかと思っています)
最近ヒゲナガガがいると、触角の長さと前翅長が測れるような角度で写すことにしています。でも、これは顔がけむくらじゃではないので、たぶん、ホソオビヒゲナガ♂でしょうね。
これはたぶん、アカハラクロコメツキ。
これはセスジジョウカイあたりの種。ジョウカイボンは種類が多くて、ほとんど図鑑には載っていないので、こう書いておきます。
これはマガリケムシヒキ♀。
そして、これはたぶん、ミダレカクモンハマキ。
これはセスジユスリカあたりの♀。これも近似種がいるので、こう書いておきます。
これはたぶん、シマバエ科のHomoneura属。
これはトサカグンバイ。公園も探すといろいろといますね。あともう少しです。
頭に3つの黒点があるのはクワキヨコバイ属の仲間。この属も240種以上がいるというので、種までは到達できません。
公園の最後はヒメシロモンドクガの幼虫になってしまいました。
以前、毛虫の毛の配置の勉強をしたことがあったのですが、様々なものが生えていますね。ちょっと調べる気が失せてしまいました。
後はマンションに戻る途中で見たオオクロホソナガクチキ。
それにマンションの廊下の天井に止まっていたシロテンキノメイガと、
ワモンサビカミキリでした。最近は虫が多くて名前調べが大変!!
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