家の近くのむし探検 スミレ、ハエ、カメムシなど
家の近くのむし探検 第367弾
4月10日に家の近くの公園に行ったときに見た虫の続きです。公園に行く前に道端でたくさんのスミレが咲いていました。
こんな白い花のスミレです。スミレというと濃い紫色のスミレを思い出すのですが、何だろうと思って、「日本のスミレ」や「野に咲く花」に載っている写真を探してみました。でも、みな似ていてどこがポイントなのかが分かりません。こんな時は検索表だと思って、「日本の野生植物II」に載っている検索表で調べてみました。
たぶん、葉が長細い種だと思ってその分を探してみました。つまりⒻ以下です。調べてみると、どうやらアリアケスミレみたいな感じです。よくは分かりませんが・・・。赤字は写真で確かめることができたところで、そのためにいくつか写真を追加します。
まずは花の拡大です。スミレの花弁は5枚なのですが、「日本のすみれ」によると、上2枚を上弁、横2枚が側弁、下1枚を唇弁と呼ぶそうです。この呼び方に従うと、側弁と唇弁には紫色の筋が入っていて、側弁には白い毛が生えていました。これでⒼaが選べて、ノジスミレは除外できました。
これは距を写すために横から撮ったものです。距というのは左側に突き出している部分です。長いか短いかは相対的なのでよく分かりませんが、図鑑のスミレの写真に比べるとかなり短そうです。という訳で、花の色が白くて距が短いのでスミレを除外。また、花は大きいのでヒメスミレも除外。また、花や葉は叢生し、葉身の方が葉柄よりは長そうなのでシロスミレも除外。ということでアリアケスミレが残りました。
説明を読むと「葉柄にはスミレやシロスミレほど顕著ではないが翼がある」と書いてあるので、見てみると、わずかですが、翼らしいものが見えます。植物もこうやって検索表で調べていくと、どこを見たらよいかが分かるのでよさそうですね。もう少しスミレを調べてみたくなりました。
(追記2018/04/21:信濃の案山子さんから、「アリアケスミレ・・間違いないと思います。長野県北部にはありませんが昨年南信で見ました。多分それと同じだと思います。」というコメントをいただきました。こんな白いスミレは初めてだったので、アリアケスミレで合っているかなぁと不安でした。コメント、どうも有難うございました。通りすがりさんから、「アリアケスミレ、千葉に居た頃は保護されてるところもありましたけど、住宅街のアスファルトの隙間でも見付けてました。アリが種を運ぶからでしょうね。」というコメントもいただきました。スミレ、今さっき、家族にアリが種を運ぶという話を聞いたところです。エライオソームという付着物が付いているのですね。今度、写真を撮ってみます。情報をどうも有難うございました)
ついでにスミレの横で咲いていたシロバナタンポポです。
花の写真のとき、カメラの絞りを開いて撮り、そのままになっていたのを忘れて虫を撮ったので、後の写真はむちゃくちゃです。これはヌカカかなと思って撮ったのですが、動き回っていたので、全くピントが合っていませんでした。
これはクロバネキノコバエの仲間。
そして、これはコナジラミ。
小さな毛虫もいました。どれも写真が鮮明でないので嫌になってしまいます。でも、記録だから載せておきます。
これは街路灯の下にいた蛾です。まるで保護色ですね。ほとんど目立ちません。色は褪せているのですが、アカモンナミシャクではないかと思いました。
このハエねぇ。胸背の模様はセマダライエバエあたりと少しだけ似ていますが、M1脈が曲がっていないですね。イエバエの仲間だと思うのですが、よくは分かりません。イエバエだと採集すれば検索ができたのですが、こういう大きめのハエはどうも苦手です。
それに街路灯に止まっていたガガンボです。この辺りからカメラの絞りが開いていることに気が付き直しました。ガガンボの名前調べは今のところギブアップです。
イトカメムシのカップルです。
それに脚の模様からたぶんシマサシガメの幼虫。
後はマンションに戻ってから撮った写真です。今頃いるケバエで脛節・跗節が黄色いのはキスネアシブトケバエかもしれません。それの♂です。
これはネコハエトリ。
これは以前も見たことがあるキジラミの仲間です。今回は採集しておこうと思ってチャック付きポリ袋に入れたらつぶれてしまっていました。それでも、昨日、一応「絵解きで調べる昆虫2」で検索してみました。まだ、はっきりしていないのですが、ベニウラジロノキキジラミ♀ではないかと思っています。体があまり赤くないのが気になるのですが・・・。
(追記2018/04/21:通りすがりさんから、「ヤツデキジラミの越冬色?越冬色と言うより、越冬世代の色と言った方が良いのかな。キジラミもホストに居ない越冬世代の成虫では、なかなか難しいものも多いです。」というコメントをいただきました。キジラミの検索をしてみました〔詳細はこちらとこちら〕。今回は可能性のある種はすべて取り上げたら、6種が残りました。そして、一つずつ調べていったのですが、どうもピタリと該当する種が見当たりません。ヤツデキジラミは額錐が頭頂より長いのですが、この個体では頭頂の0.8倍ほどしかありません。また、ベニウラジロノキキジラミの触角先端の2本の剛毛はほぼ長さが等しいのですが、この個体では0.8程度しかありません。また、頭幅に対する触角の長さの比もかなり違います。結局、迷宮入りになってしまいました)
蛾は得意なはずなのですが、これが分かりません。撮った時はツトガかなと思ったのですが、どうも模様が合いません。ついでクチブサガ辺りでシロスジクチブサガかなと思ったのですが、模様がやはり違うようです。何でしょう。
最後はオナシカワゲラです。これも今のところギブアップです。
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