廊下のむし探検 甲虫、キジラミほか
廊下のむし探検 第985弾
昨日もマンションの廊下を歩いてみました。もうだいぶ暖かくなってはきているのですが、むしは少ないですね。とりあえず、この日に見たむしです。
最初はこの甲虫です。ツノブトホタルモドキだと思います。
次はキジラミ類です。先日、リンゴキジラミ属を見たので、同じかなと思ったのですが、翅脈が少し違っていました。
ちょっと拡大してみます。「絵解きで調べる昆虫2」に載っている図を参考に翅脈に名前を付けてみました。まず、R、M、Cuの三本の脈がほぼ一点で分かれています。これをtriozineと呼んだのでしたね。従って、これはトガリキジラミ科です。これについてはこれまで2度ほど調べたことがあります(こちらとこちらを見てください)。「絵解きで調べる昆虫2」には検索表が載っていて、M1+2脈が最初に大きく湾曲し、その後、後縁近くですべての脈が平行になるのがオオトガリキジラミ属でした。さらに、Rs脈が翅端に近くで終わっている(矢印)ので、オオトガリキジラミか、サトオオトガリキジラミのどちらかになります。次に、Cu脈とCu1b脈の長さを測り、Cu1bがCuの0.7倍で、しかも屈曲していると前者、Cu1bがCuとほぼ等長で、わずかに弧状だと後者になります。実測してみるとCu1bの方が2割ほど長かったのですが、短くはないので、たぶん、サトオオトガリキジラミでよいのだと思います。
これはニセケバエです。ニセケバエについては以前、MNDで検索してみようと試みたことがあるのですが、属の検索で矛盾が出てきて挫折したことがありました。今回もパスです。
これはシマバエ科のSteganopsis vittipleuraです。よく見かけます。
最後はクモです。どうせ名前は分からないだろうなと思っていたのですが、「日本のクモ」をぱらぱら見ていたら、第1脚がちょっと変になっているクモが見つかりました。サラグモ科のアシヨレグモ Labulla contortipesです。本によると、「オスの第1脚蹠節が膨らんでねじれているのでこの名がついている」とのことです。たぶん、これでしょうね。(追記2018/02/27:「日本産クモ類目録2017R1」(ここからダウンロードできます)を見ると、アシヨレグモはサラグモ科ではなく、ピモサラグモ科になっていて、学名もWeintrauboa contortipes (Karsch 1881)になっていました)
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