FC2ブログ

虫を調べる ヒメマキムシ?

この間から何度か小さな甲虫を見ています。以前、ヒメマキムシ科だと教えていただいたのですが、自分でも種を調べてみようと思って、検索をしてみました。



調べたのはこんな甲虫です。本当はヒメマキムシ科であることも確かめたらよいのですが、「原色日本甲虫図鑑III」に載っている図版と比べると、ヒメマキムシ科であることは間違いなさそうなのでその先の種の検索をしてみました。検索表は次の論文に載っていました。

田中和夫、「日本産屋内性ヒメマキムシ科について」、家屋害虫 27/28, 41 (1986). (ここからダウンロードできます)

屋内性とはなっていますが、この当時、日本から記録された30種すべてが含まれている検索表です。実際に検索をしてみると、いくつも引っかかる場所が出てきて、何だか分からなくなっていました。もう一度、見直して、やはり最初の判断でよいかなと思って、その線でまとめてみました。結論的にはヒメマキムシ科ヒメマキムシ Stephostethus chinensisになりました。間違っているかもしれませんが、一応、顕微鏡写真で確かめていきたいと思います。



まず、最初の族の検索です。ここには2つの選択肢があるのですが、ここでまず迷ってしまいました。その点を写真を見ながら説明していきたいと思います。



まずは全体像です。体長2mm。全体に強い点刻があり、前胸背には隆起線もあります、また、ぱっと見では無毛です。ということで、①はOKだと思われます。



腹側からの写真です。腹部は見かけ上5節でした。



次は頭部です。全体に汚れたような感じで何が何だか分かりませんが、複眼より前方の部分が長いことは確かそうです。でも、どれが頭盾だか前頭だか分かりません。それで、ちょっと拡大してみました。



たぶん、ここだろうと思って名前を付けてみました。頭盾と前頭の間に溝は見られないのですが、段差はありそうです。実は、ここでだいぶ時間がかかってしまいました。



ついでにこれは斜め下から写したものです。どれが大顎なのかよく分かりません。



これは腹側からの写真ですが、これが次にひっかかったところです。前基節は見るからに接近しているのですが、ケシマキムシ族の方を選ぶと、最終的に、Melanophthalma (Melanophathalma)になってしまいます。図鑑と比較すると外見はだいぶ違います。それで、やはりこれは「前基節は明らかに相隔たる」という方を選ばなければいけないようです。これで怪しいながらも、ヒメマキムシ族になりました。



次は種への検索です。ヒメマキムシになるには上の3つを確かめたらよいのですが、ここでもまた引っかかったところがあります。



これまず問題ないでしょう。



触角です。これも問題なさそうです。



③の縦隆条は黄矢印の部分だと思います。④については黒矢印で示した部分だと思います。共に問題ないのですが、実は、上の論文に描かれた絵を見たときに疑問が出てきました。それは前胸背の縦隆条の他に、頭部の正中線に沿って深い溝があったからです。この写真ではほとんど見えません。



でも、先ほどの頭部の写真を見ると、頭部の正中線に沿って浅い溝があります。今は、これのことかなと思っています。



③のこの項目がはっきりとは分かりません。前胸板というのは前胸腹板のことだと思います。前基節の間に細く伸びているのがそれなのですが、それが後縁まで届いているのかどうかよく分かりません。



これはその部分をさらに拡大したものですが、やはり分かりませんね。でも、③の前半部分が良さそうなので、③はOKとしておきます。



最後は後脚転節に関するものです。これも拡大してみます。



転節に特に異常は感じられないので、これもたぶんOKでしょう。ということで、怪しいところもあるのですが、一応、ヒメマキムシになりました。図鑑と比較しても外観は大体合っているので、たぶん大丈夫かなと思っています。



ついでに写した後脚跗節の写真です。

この間から課題になっていたヒメマキムシの検索を初めてやってみました。甲虫については、最近はハムシの検索も何度かトライしていますが、いずれもなかなか難しいです。でも、少しずつ慣れていこうかなと思っています。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

廊下のむし

Author:廊下のむし

カテゴリ
リンク
最新記事
最新コメント
カウンター
月別アーカイブ