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虫を調べる ホホグロオビキンバエ?

先日(1月15日)、マンションの廊下を歩いていてキンバエを見つけました。普段だと大きなハエは写真だけ撮って素知らぬ顔で通り過ぎるのですが、最近は虫が少ないので、採集して調べてみました。



調べたのはこんなキンバエです。左右の複眼がくっついているので♂ですね。キンバエはクロバエ科なのですが、クロバエ科の主要な種については次の論文に検索表が載っています。

田中和夫、「屋内害虫の同定法 (3)双翅目の主な屋内害虫」、屋内害虫 24, 67 (2003). (ここからダウンロードできます)

検索をしてみると、オビキンバエの仲間になったのですが、その検索の過程を写真で見ていこうと思います。



オビキンバエの仲間であることは①から③までを調べたら分かります。その先は④b→⑤aと進めば、ホホグロオビキンバエになるのですが、やや怪しいところがあるので、載っている種をすべて書いておきました。ただ、ホホジロオビキンバエについては、「日本昆虫目録第8巻」では属が変化していたので、そのことを書いておきました。



まずは全体像です。体長は9.2mmでした。この写真では胸や腹が金属光沢であることを見ます。



この写真は勉強のつもりで、胸部の各部の名称を「原色昆虫大図鑑III」を見ながらつけてみました。



これは側面から撮ったものですが、③は白矢印で示した通り2本の剛毛があります。⑤aの中胸気門の色は確かに黒褐色です。ただ、④aが微妙なのですが、本来、ホホグロオビキンバエの頬の色は黒褐色のようですが、これはどう見ても灰色です。



これはその部分を拡大したものです。ただ、毛の色はどう見ても褐色から黒色をしています。それでホホグロオビキンバエを選んだのですが、ちょっとはっきりしないところです。



次は翅下隆起ですが、直立した刺毛がたくさん見えています。



次は翅脈です。一応、「原色昆虫大図鑑III」の絵を見て名前を入れてみました。検索表の②はこの基部の部分なので、その部分を拡大してみました。



R脈の基部というのは黒矢印の部分ですが、確かに後縁に刺毛列があります。ついでに、基部付近の翅脈の帰属を行ってみたのですが、M脈とCu脈の基部がよく分かりません。端中央板の前側にM脈の基部があり、後側にCu脈の基部があるはずなので、矢印のように解釈したのですが、ちょっとはっきりしません。



これは基覆弁を写したものですが、②と③は共にOKだと思われます。ということで、オビキンバエの仲間のうち、ホホグロオビキンバエかなと思ったのですが、頬の色が黒褐色でないところがちょっと気になるところです。

ついでに検索に使わなかった写真も載せておきます。



これは頭部です。



そして、胸部背面の写真です。剛毛に名前を付けていこうかなと思ったのですが、比較する資料がなかったので、まだやっていません。



それにこれは腹部末端の写真です。背板と腹板については上の論文に載っていたのですが、交尾器のあたりはどれがどれに当たるのかよく分かりませんでした。もう少し勉強しないと駄目ですね。
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