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家の近くのむし探検 クモ、アブラムシ、蛾など

家の近くのむし探検 第344弾

昨日の続きで、10月26日に家の近くの国道脇の茂みで見つけた虫たちです。見た順に書いていきます。





これはガザミグモだと思います。かなり目立つ存在ですね。こんな格好でずっと獲物を待っているのでしょうか。



これはたぶん、ネコハグモあたり。





問題はこのアブラムシです。有翅型はなかなか図鑑に載っていないので、名前が分からないのですが、これはかなり特徴的です。とりあえず、「日本原色アブラムシ図鑑」と「アブラムシ入門図鑑」の図版をずっと見ていきました。前翅の縁紋がオカボキバラアブラムシ Anoecia fulviabdominalisに似ている感じです。それで、この名前でネットを検索すると似たような種が出てきました。ただ、ミズキヒラタアブラムシ A. corniと書いてあるところもあります。「日本原色アブラムシ図鑑」の説明を読むと、fulviabdominalisはcorniのシノニムとして扱ったと書かれていました。

それで、購入したばかりの「日本昆虫目録 第4巻」を見てみました。これには、A. fulviabdominalisはアブラムシ科ミズキヒラタアブラムシ亜科ミズキヒラタアブラムシ属に載っていて、その亜種として、fulviabdominalis オカボノキバラアブラムシとsimilis ミズキクロオマルアブラムシ(新称)の2亜種が載っていました。また、corniについては載っていませんでした。ただ、Anoecia属にはこの種を含めて5種記録されていて、どれも本州に分布しています。それで、種は諦めて、とりあえず、Anoecia属かどうかを調べてみることにしました。属の特徴がきちんと書かれているものは見つからなかったのですが、次のサイトと論文に有翅型の特徴がちょっとだけ載っていました。

(1) "Aphid identication to genera"
(2) L. K. Ghosh, "A Conspectus of Aphididae (Homoptera) of Himachal Pradesh in North-West Himalaya, India", Zoological Survey of India, Technical Monograph No. 16 (1986). (ここからpdfが直接ダウンロードできます)

まとめてみると、

Anoecia属の有翅型は、前翅にある大きな黒い縁紋、腹部前半にある白い帯、それに、腹部背板第3-6節の黒い斑紋
翅は淡色で短い縁紋がある;前翅の中脈は1分岐のみ、後翅には2本の斜めの翅脈がある

ということになります。後翅の翅脈については上の写真では分からないのですが、そのほかの特徴は合っていそうです。たぶん、Anoecia属でよいのかなと思いました。

追記2017/10/30:Anoeciaについてもう少し調べてみました。「日本原色アブラムシ図鑑」には、A. corniについて書かれているのですが、「有翅型の腹部4-6節背面に大形の黒斑がある。触角3~6節にそれぞれ約12、3、2、1の大形の後生感覚器がある」とのことです。腹部の節が上の記述と少し違います。ただ、写真からはどうやって数えればよいのかよく分かりませんでした。また、この本には触角の各節の長さの比がしばしば書かれているので、実測してみました。



図鑑の方は絵から寸法を測りました。実測と写真の対応が少しずれているのは、実測の方は折れ線近似で測っているせいだと思います。まぁ、合っているような少し違うようなというところです。また、はっきりとは分かりませんが、後生感覚器かと思われる部分に黒い矢印をつけてみした。この後生感覚器についてはこのサイトの写真がよく分かります。図鑑によると、A. cornisの一次寄生はミズキ科Cornus属のミズキで、二次寄生はイネ科だそうです


追記2017/10/30:ついでに翅脈を調べてみました。次の論文に化石のアブラムシの翅脈に名前が入れられていました。それを真似して書いたのが下の写真です。

R. J. Rayner and S. B. Waters, "A New Aphid from the Cretaceous of Botswana", Palaeontology 32, 669 (1989). (ここからpdfが直接ダウンロードできます)



アブラムシの種類によってはM1+2がさらに分岐することがあります。上の特徴に書いた「前翅の中脈は1分岐のみ」というのはM脈が一回だけ分岐してM1+2とM3+4になっているという意味です。後翅の翅脈を何とか読み取ろうとしたのですが、重なっていていまいちはっきりしないので書くのを止めました






これは河原の石の上にいました。小さいのですが、ちょこちょこと動いて凹みがあると、さっとそこに身を隠します。たぶん、トビケラの仲間でしょうね。



これは近くにいたセグロアシナガバチです。触角の先が曲がっているので♂だろうなと思って、思い切って近寄って撮りました。



これはウスモンカレキゾウムシ





最後はマンションにいた虫です。これはノミゾウムシの仲間ですが、「原色日本甲虫図鑑IV」の図版と見比べると、何となく、ヤドリノミゾウムシあたりに似ています。一応、採集したので、今度検索をしてみようと思います。



ついでに10月27日に見た蛾も載せておきます。これはキノカワガ



これは顔面の色を見ればよかったですね。



顔が橙色なので、ウスキツバメエダシャクかな。
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