FC2ブログ

廊下のむし探検 甲虫、カメムシ

廊下のむし探検 第950弾

10月17日にマンションの廊下を歩いて見つけた虫の続きです。今回は甲虫とカメムシです。





今日の最初はこの甲虫です。2-3mmほどの小さな虫なのですが、最初に撮ったときは目立つテントウだなという印象でした。これだけ模様がはっきりしていたら、すぐに分かるだろうと思って、「原色日本甲虫図鑑」や「原色昆虫大図鑑II」をいくら見ても載っていません。テントウではないのかなと思って、図鑑を最初から最後まで見たのですが、載っていません。ネットで探しても見つかりません。もう諦めていた時に、ネットの画像検索で引っかかりました。なんとミスジキイロテントウという外来種だそうです。これについては、大阪自然史博物館のページに載っていました。1985年に沖縄で大発生して、その翌年、大阪でも見つかったそうです。

少し文献を探してみました。

小濱継雄、嵩原健二、「沖縄県の外来昆虫」、沖縄県立博物館紀要 28, 55 (2002). (ここからダウンロードできます)
山本勝也、「ミスジキイロテントウ神戸市からの記録」、きべりはむし 32(1), 61 (2009). (ここからダウンロードできます)

いずれも簡単な記述しか載っていないのですが、1970年に宮武氏が台湾産の個体について記載したのが初めだそうで、学名はBrumoidesi ohtaiです。この記載論文は愛媛大農学部紀要に載っているのですが、ネットでは公開されていませんでした。

画像検索で見た写真と比べると、今回の個体の頭部前面の色が黒くなく、橙褐色なところが気になりました。そこでBrumoidesで画像検索すると、似たような種がいろいろと出てきます。それで、ちょっと心配になったのですが、今度は台湾の「嘎嘎昆蟲網」というページをを見つけました。ここは林義祥という昆虫に関する本を何冊も出されている方のページのようで、実に多くの虫について書かれています。ここで、「→昆蟲圖鑑→ 鞘翅目(瓢蟲)→長縱條瓢蟲」と選んでいくと、このテントウのページに到着します。ここには、「雌蟲頭部色,雄蟲褐色,頭頂色」と書かれていました。♀は頭部が黒で、♂は褐色、頭頂部が黒という意味のようです。したがって、これは♂なのかもしれません。上記論文によると、現在では沖縄のほか、関東、近畿、四国、中国、九州で確認されているようです。





これはヤサイゾウムシ



そして、これは以前にも出てきたマルトゲムシ科Microchaetes属です。以上、いずれも外来種です。





カメムシではケブカカスミカメがたくさんいました。



横から見ると「ケブカ」という意味が分かりますね。



これも外来種です。これは以前から何度も出てきたシダカスミカメ亜科のMansoniella shihfanaeです。詳しくは以前書きましたので、そちらをご覧ください。(追記2018/06/02:立西さんから、「クスベニヒラタカスミカメ Mansoniella cinnamomiという種名で決着しているようです。あちこちで被害木を見かけますね。」というコメントをいただきました。この名で検索すると、「昆虫と自然」2016年の12月号にも載っていたようですね。貴重な情報、どうも有難うございました



そして、これも外来種のキマダラカメムシ。最近はすっかり常連になってしまいました。





このカメムシは横から見て腹面に白い筋入っていればフタモンホシカメムシ、なければクロホシカメムシでした。これは入っているので、フタモンホシカメムシの方です。

後は蛾やハエがたくさん残っています。寒くなると、マンションで探すに限りますね。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

No title

「目立つテントウだな」
本当にその通りで、あまり日本的じゃないと思えば外来種…こちらでは見る機会が無さそうですね。
それにしても外来種だらけ。
こちらで見られる外来種で思い当たるのは、オンシツコナジラミ、ヨコヅナサシガメ、アメリカシロヒトリ、ラミーカミキリ、キボシカミキリ、アルファルファタコゾウムシ、クリタマバチくらいかなあ。
やっぱり温暖で港湾施設が近いと、侵入も多いし拡散もしますね。

No title

確かに日本的ではないですね。触角からテントウかなと思ったのですが、図鑑に載ってなくて名前調べにずいぶん時間がかかってしまいました。

外来種とにかく多いです。オンシツコナジラミとクリタマバチは知りませんが、後はこちらでもよく見かけます。キボシカミキリも外来だったのですか。割と格好いいので好きだったのですが・・・。

>やっぱり温暖で港湾施設が近いと、侵入も多いし拡散もしますね。
今はヒアリを心配しています。この間、ヒアリについて調べたとき、アメリカでの拡散の速さを日本に当てはめてみました。大阪を中心に拡散するとすると日本海側まで達するのに20年、私の住んでいるところには2-3年で到達するという結果でした。

No title

西日本のキボシカミキリについては、自然分布の可能性もあってよく分からないそうです。

ヒアリは生態系への影響が大きいのが心配なのと、やっぱり刺されたくないのとで気掛かりですよね。
2~3年で到達なんて、もう直ぐそこじゃないですか。
猶予は1年?なんとか対策してもらいたいものですが…

No title

通りすがりさん、お早うございます。
なるほど、侵入生物データベース(https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/60440.html)を見ると、西日本型というのがあるのですね。気持ち、在来であってほしい気がしました。いずれにしても害虫だから困るとは思うのですが・・・。

問題はヒアリが定着しているかどうかですね。アリ塚でも見つかったら、本当にこのペースで広がっていくかもしれません。怖いですね。公園のアリを日頃から調べておかないといけませんね。毒素についても調べたのですが、90-95%は水に不溶のアルカロイド、残りがタンパク質だったそうです。このタンパク質が問題で神経毒や炎症を起こす毒素に関連した蛋白が21種で、このうちの何種かがアレルギー反応を誘因するとのことです。こんなことが分かっても刺されたら仕方がないですけど・・・。
プロフィール

廊下のむし

Author:廊下のむし

カテゴリ
リンク
最新記事
最新コメント
カウンター
月別アーカイブ