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虫を調べる イタドリハムシ

9月27日にマンションの廊下を歩いていたら、イタドリハムシを見つけました。この間、ジュンサイハムシの検索をしたとき、「後胸腹板の基節間室の突起」の意味が分からず、ここで引っ掛かっていました。イタドリハムシは突起のある方の属、ジュンサイハムシはない方の属に属しているので、比較ができるかなと思って採集しました。



この間見たイタドリハムシ Gallerucida bifasciataはこんな甲虫です。上翅に3本の黄色の帯があるので、分かりやすいハムシです。そこで、上の用語の意味を調べるついでに検索もしてみました。亜科の検索には、「日本原色甲虫図鑑IV」の検索表を用いました。また、属と種の検索には次の論文を用いました。

S. Kimoto, "The Chrysomelidae of Japan and the Ryukyu Islands. VI Subfamily Galerucinae I", J. Fac. Agriculture, Kyushu Univ. 13, 287 (1964). (ここからダウンロードできます)
S. Kimoto, "The Chrysomelidae of Japan and the Ryukyu Islands. VII Subfamily Galerucinae II", J. Fac. Agriculture, Kyushu Univ. 13, 369 (1965). (ここからダウンロードできます)

イタドリハムシであることはたぶん間違いないと思うので、そこに至る検索の過程を抜き出してみました。



この7項目を調べると、イタドリハムシであることが確かめられます。これを写真で確かめていきたいと思います。いつものように検索の順ではなく、部位別に見ていきます。



まずは、背側から見た全体像です。体長は6.2mmでした。⑦では7.5-10mmと書いてありましたが、少し小さめでした。⑤は上翅の点刻に関してです。後で、拡大図を見せますが、ほぼ縦の列に並んでいます。⑥と⑦は上翅にある黄色の紋についてです。ほぼ書いてある通りではないかと思います。



次は横からの写真です。③は後脚腿節に関してですが、それほど太くはありません。これはノミハムシ亜科を除く項目です。モーリック器官は太い腿節でジャンプをするときに使う器官ですが、この間ちょっとだけ書いたので、そちらをご覧ください。



次は頭部を正面から写したものです。向かって左側の触角基部が濡れてしまっているのでよく分からないのですが、触角基部が比較的近くに位置しています。ただ、これは相対的な表現なので、他と比較しないと何とも言えません。でも、とりあえず、①も②もよさそうです。



次が問題の場所です。これは腹部から見たところですが、前胸腹板突起は大変細く、前脚基節は互いにほとんど接するほど近寄っています。④は後脚腹板に関するもので、前側に向かって長い中央突起があります。これが中胸腹板をほとんど隠しています。このところが、前回、ジュンサイハムシを検索したときに分からなかったところです。ジュンサイハムシではこんな突起がなくて、ほとんど真横にに切れているような感じでした。「いくらか凸で縁にヘリがなく」というのも何となく分かります。



これはその部分を拡大したものです。中胸腹板が少しだけ見えています。



最後は上翅を拡大したものです。確かに点刻には粗いものと細かいものの2種類あることが分かります。これで、すべて確認したので、無事にイタドリハムシにたどり着きました。

検索には使わなかったのですが、ついでに撮影した写真も載せておきます。



触角は全部で11節でした。



これは爪を拡大したものです。単純な形ではなさそうですが、よく分からない写真ですね。

今回はイタドリハムシの検索をしてみました。もともと、「後胸腹板の基節間室の突起」を確認するためで、突起についてはよく分かったのですが、基節間室というのが何を指すのかはよく分かりませんでした。検索はとにかく用語が難しくて困ってしまいますね。
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