家の近くのむし探検 バッタ、クモほか
家の近くのむし探検 第323弾
昨晩は台風18号が関西を直撃するというので、ベランダの植木鉢や物干しを片付け、じっと様子を見守っていたのですが、近郊の明石市付近に上陸したわりには大阪府北部の私のところは風も雨も大したことがなくてほっとしました。今朝は青空が広がっていて、まさに、台風一過です。とにかく、溜まっている虫の写真を整理しなくてはと思って、朝から、ばたばたしています。それにしても名前が分からず、調べ方も分からずといった虫ばかり。本当に嫌になってしまいます。
ヒメクダマキモドキの幼虫だと思っている個体に大きな翅が生えてきました。そろそろ終齢幼虫なのかもしれません。
近くには成虫もいました。秋になると虫の名前調べはバッタが中心になってきますね。
これはササキリ。
とりあえず、腹部末端を写しておきました。♀は以前にも腹部末端を写したことがありました。その時と比べると、似ていますが、ちょっと違うような気もします。以前、この辺りのフキバッタはヤマトか、オマガリだと教えてもらったことがあるのですが、ここから先はどうしても進めません。仕方ないので、属の検索でもしてみようと思って、「バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑」の検索表で試してみました。
ヤマトもオマガリも共にParapodisma属に入っているので、その部分を抜粋しました。でも、実は、フキバッタ亜科の検索の最初は♂に関するものが多いので、どうしようもありません。それで、その部分は飛ばしてしまって、検索表の後半だけを書いています。とりあえず、これらを調べていこうかなと思いました。
この本の検索表に似せて、(a)~(g)の記号を写真に書き入れました。文章を書き入れるよりは見やすいかなと思ったのですがどうでしょう。腹部背板第2節にあるという鼓膜がよく分からなかったのですが、翅に暗い影の部分が見えるので、それかなと思いました。とにかく、全部の項目が満たされているので、Parapodisma属は確かそうです。でも、日本産のこの属には13種。そのうち、本州産は11種。ただ、かなり地域性が強いみたいなので、結局、ヤマトか、オマガリかというところみたいですが・・・。
脱皮殻かなと思って写したのですが、これはカネタタキ♀ですね。
後はマンションの天井にいたアオマツムシでした。
ほかにはカゲロウがいました。共に亜成虫です。上は複眼から、何となく、ヒラタカゲロウの仲間っぽい♂、下は後翅が小さいのでコカゲロウの仲間♀かなと思ったのですが、今のところ、♂を採集しないと名前までは到達できません。
後はクモです。これはサツマノミダマシかなと思ったのですが・・・。
こちらがワキグロサツマノミダマシではないかと思いました。クモも採集しないと、最終的には分からないということで、いつから始めるかが問題です。苦手だったクモも小さいクモにはだいぶ抵抗感がなくなってきました。まずはハエトリくらいから捕まえてみるかな。でも、来年からにしよう。
カトウツケオグモはなんかこんな格好でじっとしています。獲物を待っているのかなぁ。(追記2017/09/21:立西さんから、「日本7大珍種クモの1つであるカトウツケオグモに何度も出会われるのはすごいですね。ネット上では匂いに関する情報がいくつかありますが、もし私も見つけることがあれば是非確かめたいところです。」というコメントをいただきました。ネットを見ると、臭い匂いを出すみたいですね。もう少し早く分かっていたら確かめられたのに・・・。今日、行ってみたら、もういなくなっていました。残念!)
アリグモの仲間が細いクモの糸の覆いの中でじっとしていました。アリグモも似た種が多いからなぁと思っていたら、文一の「ハエトリグモハンドブック」に検索表が載っていました。やけに簡単な検索表なので、本当に使えるかなぁと思って試してみました。このアリグモは♀なので、♀の検索表を載せてみます。
こんな簡単なものです。これで5種のアリグモを見分けるのですが・・・。ちょっと手元の写真で試してみました。
まずはヤサアリグモ♀らしき写真です。検索すると、確かにそこに到着します。
これはアリグモ♀らしき写真です。これも試してみると、それなりにアリグモに到着します。
そして、ヤガタアリグモです。これも大丈夫そうでした。でも、これは合いそうな写真を選んだからで、実際は微妙な写真がたくさんありました。特に迷うのは腹部の光沢です。「光沢がある」を選ぶと行先が2種しかないので、そこで迷ってしまいます。次に迷うのは腹柄の長さです。長いか短いかは相対的なのと、この写真のように上から写しているとよいのですが、前から写したものはほとんど見えなくてアウト。また、この検索表によると、タイリクアリグモは頭胸部側面の白線がないことになっているので、私が以前タイリクかなと思ったのはみな違っていたのかもしれません。もう一度、チェックし直さなければならないです。いずれにしても、巣の下にいた上のクモは、光沢あり→胸部は盛り上がらないということで、光沢のあるアリグモになりました。
後、ハエ・ハチ・甲虫が残っているのですが、いずれも苦戦しています。
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