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廊下のむし探検 カメムシとハエ

廊下のむし探検 第926弾

7月8日マンションの廊下を歩いたときに見つけた虫です。7月になると、6月よりは虫も少し減ってきた感じです。その分、いろいろと面白い虫にも出会えますが・・・。





まず最初はこのカメムシの幼虫です。「原色日本カメムシ図鑑」をぱらぱら見ていると、クサギカメムシの1齢幼虫あたりに似ています。それで、今度は「図説カメムシの卵と幼虫-形態と生態―」を見てみました。以前、カメムシ科の幼虫の齢について書いたことがありました。それによると、胸部背面が前胸、中胸、後胸と三つに分かれ、そのうち、後胸背面が中胸背面より広いか等幅のものが1齢と2齢で、さらに、複眼が突出しないのが1齢でした。クサギカメムシでは2齢以降は側縁に突起が出るので、もし、これがクサギカメムシなら、これは1齢となります。この本には図が載っているのですが、それと比べるとよく似ている感じです。ただ、決め手がないので何とも言えないですが・・・。



これはいつも見るシマサシガメです。今年はなんだか多いですね。





これはこの間見たサビヒョウタンナガカメムシではないかと思います。



7月2日に見たアカサシガメの卵、その後どうなったのかなと思って見に行きました。ユスリカもそのままくっついていたのですが、蓋がみな開いて、どうやら羽化した後でした。羽化の瞬間を見たかったのですが・・・。





こんなヨコバイが死んでいました。複眼の形に特徴があります。ヨコバイ亜科かなと思ったのですが、ヒメヨコバイ亜科かもしれないと思って調べてみました。「絵解きで調べる昆虫」には検索表が載っているのですが、その部分を抜き出すと次のようになります。



①と②は単眼の位置に関してです。vertexは頭頂、clypeusは頭盾です。上の写真で単眼を探したのですが、それらしい部分は見つかるのですが、どうもはっきりしません。ヨコバイ亜科に進むにはvertexの前縁にないといけないので、とりあえずそちらを選んで進みました。後の③から⑥は写真からでも判断できます。⑦がヒメヨコバイ亜科とヨコバイ亜科などを区別する項目ですが、前翅ScR脈を見ればよいことになっています。



上の写真はコントラストがないので、色を変換したあと、グレイスケールに変換しました。ヨコバイの翅脈については以前書いたことがありました。人によって翅脈の名称が違っているので、どれを採用したらよいのか判断できない状態でした。この写真の名称は「絵解きで調べる昆虫」に載っているものを使ったのですが、これはEmel'yanovによるものを採用したものです。いずれにしても、ScR脈を見ると中央部がはっきりしません。このことからヒメヨコバイ亜科の方かなと思いました。ついでですが、⑦aの最後には「単眼を欠如することが多い」と書いてあります。それでは、いったい、①と②で単眼の位置について書いてあるのは何の意味があったのだろうと思ってしまいました。



次はハエです。これはたぶん、クロバネキノコバエの仲間。





次はこのハエ。奇妙な感じのするハエでした。廊下にある排水管に止まって、その周りをうろうろ這いまわっています。採集しようとしたら、毒瓶に一度入ったのですが、ちょっとした隙に逃げてしまいました。それで、この写真で判断するしかありません。後で翅脈をお見せますが、M1+2脈が前縁に向かって曲がっていなくて、CuA+CuP脈が翅縁まで達しています。これで、ヤドリバエ、クロバエ、ニクバエ、イエバエはすべて除外されます。残りはハナバエ、ヒメハナバエなどですが、およそ雰囲気が違います。それで、ひょっとして、無弁翅類かもと思って、前縁に切目はないことと翅脈からヒロクチバエ科に達しました。それでネットの検索していると、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」の記事が見つかりました。写真の個体と同じかどうかははっきりしないのですが、この記事ではPterogenia属の未記載種のようだとの判断でした。

私も検索してみようと思って調べると、ヒロクチバエ科の属の検索を以前試みたことがありました。

V. A. Korneyev, "A Key to Genera of Palaearctic Platystomatidae (Diptera), with Descriptions of a New Genus and New Species", Entomological problems 32, 1 (2001). (ここからpdfがダウンロードできます)

その時はこの論文に載っていた属の検索表を用いました。それで、もう一度それを使って調べてみました。



Pterogenia属は検索表の最初に出てきます。腹部が長さより顕著に幅広く、胸よりも短いというところはあっていそうです。


翅脈も調べてみました。検索表でbcu室とあるのはたぶん、この写真のcua室に相当すると思いますが、確かにbm室の方が少し長くなっています。斜めになっているので、広さまでは定量的に分かりませんが・・・。採集できなかったので、何とも言えないのですが、ひょっとするとヒロクチバエ科Pterogenia属かもしれません。ハエはつい油断してしまうからか、いつも逃げられてしまいますね。
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