家の近くのむし探検 カメムシ
家の近くのむし探検 第271弾
6月22日の虫探しの結果です。この日はいつもの林の入り口のほかに、用水路脇や畑の中も歩いてみました。
そして、こんなナガメの集団を見つけました。
そして、こちらは5齢幼虫。一匹ずつ見ると結構綺麗なのですが、こんなにいるとちょっとぞっとします。「原色日本カメムシ図鑑」によると、ナガメはアブラナ科だそうですが、上の植物は何だったかなぁ。(追記2017/07/01:通りすがりさんから、「ナガメが集っているのは…ヨモギ?個別に写ってる方はコンロンソウ?植物って、成長段階や栄養状態などで変わっちゃうから、分かりにくい…。」というコメントをいただきました。コメントどうも有難うございました。今度見てきます。葉だけで分かるかどうか分かりませんが・・・)
ちょっとピントが甘かったのですが、これは土手の倉庫の壁にいたものです。「原色日本カメムシ図鑑第3巻」に載っている検索表で調べると、アムールシロヘリナガカメムシになりました。翅に白い紋のある、この手のナガカメムシの区別がよくわからなかったので、検索表をもとにまとめてみました。次回にお見せします。
こんな幼虫もいました。前翅包が発達しているので、ナガカメムシの5齢幼虫でしょうね。「原色日本カメムシ図鑑第3巻」のシロヘリナガカメムシ族の説明を読むと、「(成虫の外部形態が区別つかないカワラナガカメムシ族とは)、幼虫では腹部の革質化が弱いこととY字縫合線(Y-suture)がよく発達することにより見分けられる。」と書いてありました。前半はよく分からないのですが、後半の「Y字縫合線」というのが気になって調べてみました。
H.-J. Xue and W.-J. Bu, "Morphology of abdominal evaporatoria in larvae of some Lygaeoidea (Insecta: Hemiptera: Heteroptera): function and bearing on classification", J. Nat. Hist. 42, 35 (2008). (ここからダウンロードできます)
この論文に写真が載っていました。
たぶん、矢印の部分のことを指しているのではと思いました。これがはっきりしていると、シロヘリナガカメムシ族だということです。ただ、この族にはヒョウタンナガカメムやシロヘリナガカメムシなどたくさん種が含まれているので、名前まではよく分かりません。
後はいつもの林の入り口の道端で見つけたものです。これはヨツボシカメムシ。
そして、これは以前も見たことがあるヒメセダカカスミカメだと思われます。「原色日本カメムシ図鑑第2巻」には近似種にミナミコセダカカスミカメがあると書かれています。この2種は中脛節と後脛節の暗化の位置で見分けられるようです。図鑑に描かれている絵と比較すると、やはりヒメセダカカスミカメのようです。
残りの虫は次回以降に回します。
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