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家の近くのむし探検 カメムシ目

家の近くのむし探検 第235弾

昨日の続きで5月11日の公園での虫探しの結果です。今日は残りのカメムシ目をまとめてみました。





この手のヨコバイがこの日はいっぱいいました。特にレンギョウの葉にはパッと見ただけでも数匹は見られました。これについては以前にも書いたことがあったのですが、ヨコバイ科のカンムリヨコバイ亜科クワキヨコバイ属の仲間です。埼玉大の林氏は東アジアのこの属について網羅的に調べています。

林正美、"日本列島における頸吻亜目昆虫(カメムシ目)の種多様性及び生物地理に関する研究"、(ここからpdfが直接ダウンロードできます)

何かの報告書だと思うのですが、同じタイトルや似たようなタイトルがたくさんあり、いったいいつ出されたものか分かりません。でも、内容が少しずつ違っているので、年度報告みたいなものかもしれません。いずれにしても、日本産のこの属は未記載種を含めて240種以上がいるそうで、これらを22の種群に分けているようです。

林 正美、「日本列島におけるヨコバイ科昆虫の多様化および生物地理」、埼玉大学総合研究機構,総合研究機構研究プロジェクト研究成果報告書(5(18年度)), 398 (2007). (ここからダウンロードできます)

この報告書には種群に分けるときのポイントが書かれていたので、写真を見るときに参考になるかもと思い、転載させていただきます。

①頭部の形状(三角形状に前方に突出 / 円く前方に突出)
②頭部の黒色斑紋(頭頂に3個 / 頭頂に3個と頭楯先端に1個 / 左右の2個のみ / 欠如)
③♀の腹部第7腹板の形状(長方形で後縁中央が凹む / 台形で後縁中央が浅く切れ込む /長く楕円形で後縁は大きく膨らむ)
④♂外部生殖器の形状(生殖節の形状,生殖板の相対長,挿入器の形状など)

また、この報告書には16種群に分けていて、主な種群の地理的分布が出ていました。これによると、近畿地方には、クワキヨコバイ Pagaronia guttigeraグループ55種とオカダクワキヨコバイ P. okadaiグループ 9種が分布しているとのことです。



そういう目で見ると、これは上の種とは明らかに違うみたいです。頭頂がかなり尖って前方に出ているし、翅の会合部の暗色がはっきりしています。種群くらいは分かるといいけど、240種も似たようなのがいるのなら、種まで調べようという気力がおきませんね。(追記2017/06/03:通りすがりさんから、「Pagaroniaは分からんですね。種群毎の分布図とは言っても、異常にレベルの高いそっくりさん大会地区予選みたいで(笑)実際、この仲間の集団を見付けても、見た目に差があるものが必ず混じってるんで、単一と思える集団を見付けても単一の種の集団かどうかすら怪しいですし。」というコメントをいただきました





そのほか、シマサシガメの幼虫と思われる2個体がいました。



それにヒゲナガカメムシ



ツヤアオカメムシ



このグンバイムシは変わっていると思って何枚も写したのですが、後で見てみると、ひっくり返っていたのですね。がっかり。でも、腹側が撮れたからいいか。たぶん、ナシグンバイかな。





最近、「日本原色アブラムシ図鑑」と「アブラムシ入門図鑑」を買ったので、アブラムシも積極的に写すことにしました。ただ、アブラムシは幼虫と無翅型雌成虫、有翅型雌成虫、有翅型雄成虫などが混じっているので、いろいろ写しておこうと思って撮っています。これはコデマリについていたユキヤナギアブラムシです。上は有翅型雌成虫、下は無翅型雌成虫かなと思うのですが、幼虫と成虫の差がよく分かりません。





ツツジアブラムシも写そうと思って、ツツジの葉をめくって探してみたのですが、なんだか分からないアブラムシ幼虫と有翅型(ユキヤナギアブラムシかな)がいただけでコロニーが見つかりませんでした。生理的に嫌と思っていたアブラムシですが、こうやって調べていくと何となく愛着さえ湧いてきますね。石川統、「昆虫を操るバクテリア」(平凡社、1994)が届いたので、アブラムシの共生細菌についても勉強してみようかなと思っています。

追記2017/06/03:通りすがりさんから、「アブラムシもよく見ると、個性的なものも多く居るんで、面白いですよ。基本的に同定は難しいですが、ホストに集団で居るものならば、細部を見ればなんとかなるものも多いですし。実は、長野では白樺にカバクダナシケアブラムシと言う非常に個性的なものが居て、毎年春になると見付けて愛でてます。」というコメントをいただきました。最近、アブラムシの面白さがだんだん分かってきました。とりあえず、コロニーを見つけることですね。カバクダナシケアブラムシ、私の持っている図鑑には載っていません。ネットでは1,2のサイトで写真が載っていました。「クダナシ」というので、角状管が退化しているか、極端に短いみたいですね。私は、去年、シラカシで蟻道を見つけたので、今度は蟻道で暮らすアブラムシを見つけてみたいなと思っています
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No title

Pagaroniaは分からんですね。
種群毎の分布図とは言っても、異常にレベルの高いそっくりさん大会地区予選みたいで(笑)
実際、この仲間の集団を見付けても、見た目に差があるものが必ず混じってるんで、単一と思える集団を見付けても単一の種の集団かどうかすら怪しいですし。

アブラムシもよく見ると、個性的なものも多く居るんで、面白いですよ。
基本的に同定は難しいですが、ホストに集団で居るものならば、細部を見ればなんとかなるものも多いですし。
実は、長野では白樺にカバクダナシケアブラムシと言う非常に個性的なものが居て、毎年春になると見付けて愛でてます(笑)

No title

Pagaroniaはネットで見ても、論文を探しても全く情報がありません。プロジェクトの報告書には2年後の「日本産ヨコバイ類の分類検索」(図説)を目指すとあったのですが、相当に大変だったのでしょうね。私も今のところお手上げ状態です。

アブラムシの面白さがだんだん分かってきました。とりあえず、コロニーを見つけることですね。カバクダナシケアブラムシ、私の持っている図鑑には載っていません。ネットでは1,2のサイトで写真が載っていました。「クダナシ」というので、角状管が退化しているか、極端に短いみたいですね。

私は、去年、シラカシで蟻道を見つけたので、今度は蟻道で暮らすアブラムシを見つけてみたいなと思っています。
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