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内焦式レンズの焦点距離を測る

この間から、AF-S Micro Nikkor 85mmというマクロレンズを「廊下のむし探検」に使っています。あまり意識したことはなかったのですが、このレンズは焦点を合わせるのに内焦式という方法を用いているそうです。普通のレンズは近いものに焦点を合わせようとすると、レンズが前に繰り出してくるのですが、このレンズはまったく長さが変わりません。

カメラのレンズは何枚かのレンズが組み合わされているのですが、内焦式というのはこのうち内側のレンズの位置を動かすことで焦点を合わせる方式です。こうすることでレンズを大きく動かさなくてよいので、高速に焦点が合わせることができ、ズームレンズや望遠レンズによく用いられているようです。焦点は簡単に合わせることができるのですが、その代償として、撮影する距離によって焦点距離が変化してしまうと書かれていました。それで、実際に焦点距離を測ってみることにしました。



実験は簡単で、スケールを置いて、ピントを合わせてそれをカメラで撮るだけです。このとき、スケールとカメラのイメージセンサーの位置までの距離を測ります。次に、写ったスケールの像から倍率を計算します。この2つの情報から焦点距離が求められます。その原理は次の通りです。



まず、レンズで実像を結ぶことを考えます。このとき、レンズの公式が成り立ちます。その関係式をまとめて書くと次のようになります。



Mは倍率です。一番上の倍率の式からbを消去し、さらにaについて解いてやります。一方、焦点距離はレンズの公式から求められます。2列目の式からbを消去し、さらに、上で求めたaを代入すると最終的に4列目の式になり、焦点距離fはスケールまでの距離Lと倍率Mだけで表されます。後は、スケールの距離を変えて、まずLを測り、次に写した写真からMを求めればいいだけです。



そうやって求めたのがこのグラフです。横軸は倍率です。縦軸は上の関係式で求めた焦点距離です。グラフの赤丸が測定点です。また、破線は焦点距離の公称値85mmを表しています。倍率が小さい、つまり、遠くを撮るときは焦点距離85mmでほぼ撮れるのですが、倍率が高い、つまり、近くを撮ろうとすると焦点距離は徐々に短くなってきます。このレンズを用いたときの最短撮影距離は285mmになったのですが、その時の焦点距離は71.2mm、倍率は1.06倍でした。

追記2017/03/29:横軸をカメラから撮影対象(この場合、スケール)までの距離にしたグラフも追加しておきます。なお、始点はカメライメージセンサーの位置《取説によると距離基準マークというようです。カメラの上面にΦを横にしたマークがついています》にしています。



撮影距離が50cm以下になると急激に焦点距離が減少してくるみたいです


焦点距離が大幅に変わるというわけではなかったのですが、こういうレンズの性質も頭にいれて置かなければいけませんね。
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fushionotori1さん、こんばんは。
私は、電気炊飯器をやめて、ガス炊飯器を使い始めました。
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