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廊下のむし探検 蛾の巻

廊下のむし探検 第105弾

昨日は不思議と甲虫など蛾以外の虫の方が多かったので、まず、少なかった蛾の方から書いてみます。

この日一番の変わり種は次の蛾でしょう。



地下駐車場の蛍光灯のソケットに止まっていました。初め、何だか分からなかったのですが、どこか見覚えのある蛾でした。シャチホコガを探してみて無かったので、蛾類大図鑑の最初の方から見ていったら、最初の方にありました。ボクトウガ科のボクトウガです。過去のデータを見てみると、7-8月に採集していました。ボクトウガはマダラガ、スカシバガなどに近いやや原始的な蛾の仲間です。

「ボクトウガ」とはどういう意味なのか調べてみました。どうやら中国語の「木蠧蛾」という字から来ているようです。真ん中の字はごちゃごちゃしているので、ちょっと拡大しておきます。

「蠧」は日本語読みで「と」と読み、シミ類やむしばむという意味を持っているそうです。中国語の辞書で調べてみると、1)きくいむし、2)虫が食い破る、3)物事を損ない破る、とありました。いずれにしても、木蠧とは「木を食う虫」という意味のようです。ネットを調べてみると、幼虫がポプラやヤナギなどの木の幹に穴を開け、しかも、一部分に固まって穴を開けるため、風などで折れてしまうということです。





やはり地下駐車場の天井に黄色い蛾が二匹止まっていました。チャドクガのメスです。字の通り、お茶の害虫です。チャノキ、サザンカ、ツバキなどのツバキ科の葉について、その葉を食します。幼虫は毒毛をもっているので、何の気なしに近づいて刺されたという話もよく聞きます。毒の成分はヒスタミンとタンパク質分解酵素です。メスは幼虫の時の毒毛を腹の先につけて、産卵するときにその毒毛をまぶして卵を守るので、成虫も要注意です。



一時期盛んに飛び回っていたマイマイガですが、最近、少し下火になってきたようです。これもドクガの仲間ですが、毒はありません。



この変わった形と模様の蛾も見たことがあったのですが、思い出せませんでした。調べてみると、ヤガ科のシロスジキノコヨトウでした。これまでの記録では6-7月に採集しています。鶏冠のように盛り上がっている部分は鱗粉の塊です。



翅に白い部分が付いているので何だろうと思ったのですが、独特の鎌状の模様がついているので、アカテンクチバで間違いないと思います。図鑑で見てみると、白い模様のあるものも出ていました。



小さい蛾ですが、ヒメシャクの仲間です。外横線がはっきりしているので、オオウスモンキヒメシャクかなと思います。



これはメイガであることは確かなのですが、ちょっと迷いました。クロスジキンノメイガとウスイロキンノメイガのどちらかなと思ったのですが、黄色が濃いことと線が点状になっていることからクロスジキンノメイガではないかと思います。



これはこの間出てきたツマグロシマメイガに似ていますが、はるかに小さくて、マエモンシマメイガの方です。



これは翅の真ん中に黒い模様があるのでシバツトガでしょう。



そして、定番のマエアカスカシノメイガもいました。しばらく出していなかったので出しておきます。
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