FC2ブログ

虫を調べる ヒロバネエリユスリカ 続き

先日、家の近くの公園で捕まえたユスリカ♂を詳しく調べてみました。その時、♂交尾器の見方が分からず、右往左往していたら、che*rki**_y_nさんから、詳細な説明をしていただき、やっと少し分かってきたところです。これが理解できないと検索表が使えないので、その後もちょっと頑張って写真を撮ったり、調べてみたりしました。先日、調べた個体は結局、エリユスリカ亜科エリユスリカ属のヒロバネエリユスリカ Orthocladius glabripennisだろうということになりました。「日本のユスリカ」によると、九州から北海道まで分布しているそうです。ヒロバネエリユスリカにはニセヒロバネエリユスリカという似た種があって、その違いは前者が小盾板の刺毛が1列に対して、後者は2列ないしそれ以上。また、底節突起の背面突起が後者ではかなり狭くなることで識別可能とのことでした。

公園では2匹捕まえたのですが、生態写真と捕獲したユスリカとの対応がついていません。たぶん、次の2枚の写真のどちらかではないかと思っています。





見た目の特徴は盾板の後縁近くに3本の隆起が目に付くところです。先日はこの2匹のうちの1匹を調べたのですが、今回はもう1匹の方を調べてみました。あいにく、捕まえたときにチャック付きのポリパックに入れたら、両方ともつぶれてしまっていました。それで、そのまま消毒用アルコールに入れて、その状態で顕微鏡写真を撮りました。



とりあえず、腹部末端を写しました。これは背側からです。背板IXの先端に先が尖った尾針があります。また、把握器の形も先日の個体とよく似ています。



先ほどのは10倍の対物鏡で撮ったのですが、こちらは20倍の対物で撮ったものです。確かに先日の個体とよく似ています。20倍の対物を使うと大きくはなるのですが、暗くなってコントラストが付かないので、画像処理で無理につけるとかなり画面がかなり荒れてしまいます。それでも、各部はよく分かります。



こちらは腹側から撮ったものです。



そして20倍の対物です。底節の根元付近から出ている突起は、先日、che*rki**_y_nさんから教わった上底節突起です。そして、中間付近にあるのが下底節突起です。これが「日本のユスリカ」に載っている「底節突起」に該当するようです。これは二重になっていて、一方が腹側、もう一方が背側になっているようです。顕微鏡の焦点位置を変えてどちらが背面か調べてみました。どうやら黒っぽくて小さな突起が腹側、その後ろにあって三角形状でやや大きく幅の広いものが背側にあるようです。これが幅広いかどうかは相対的な問題なのでよく分かりませんが、「幅が狭い」という表現にはあたらないかなと思っています。



ちょっと見にくいので、何度か撮影したのですが、みんな似たり寄ったりという感じでした。



もう一つの特徴は小盾板の刺毛列です。この個体は小盾板が白かったため、やけにはっきりと写りました。確かに1列です。先日の個体は小盾板がこの写真の後背板のように黒かったため、毛の位置がよく分からなかったのですが、これはよく見えます。それで、この写真の毛の位置を手掛かりにもう一度、先日の個体の小盾板を撮ってみました。今回はいつものLED照明のほかにヘッドランプの高輝度LED照明も当てて撮りました。



少しは見えるようになったのですが、それでもよく分かりません。この写真で小盾板の上半分を見ると、刺毛の生えている穴が斜め一列に並んでいるように見えます。たぶん、これも刺毛は1列なのだろうなと思いました。小盾板の色がかなり違うのですが、たぶん、同じヒロバネエリユスリカだろうと思っています。

この間から、暇があればユスリカを顕微鏡で見ているのですが、なかなか難しいです。消毒用アルコールに入れると、安定して撮影はしやすいのですが、コントラストが付きにくくなり(特に翅)、また、向きをいろいろと変えて写すのはほとんどできません。これに対して、入れないでそのまま見ていると、コントラストも付きやすく、向きも変えられるのですが、冷凍庫で解凍した後、だんだん乾燥してきて、そのうち、脚が取れたり、翅が破れたりしてどうしようもなくなってきます。今、別の種のユスリカの写真を撮っています。これはアルコールに入れなくてそのままでいろいろと撮影し、その後、アルコールにつけて観察してみました。それでも、翅が破れ、脚が取れてしまいましたが・・・。このユスリカの検索、かなり難航しています。まだ、属が決まりません。今日ぐらいには何とかなるといいのだけど・・・。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

廊下のむし

Author:廊下のむし

カテゴリ
リンク
最新記事
最新コメント
カウンター
月別アーカイブ