廊下のむし探検 オオトガリキジラミ、ハエ
廊下のむし探検 第875弾
ユスリカの顕微鏡写真ばかりを撮っていたら、「廊下のむし探検」で見つけた虫の名前調べが滞っていました。それにしてもユスリカというのは奥が深いですね。折角だからもう少し私も深みに入ってみようかなと思っています。さて、2月28日分の「廊下のむし探検」の結果です。
いっつもハエばかりなので、ちょっとは変わった虫がいないかなと思ったら、こんな虫がいました。一応、採集したのですが、名前を調べていて気が付きました。以前も調べていました。トガリキジラミ科オオトガリキジラミ属みたいです。以前の記事に結構詳しく書いてあるので詳細は省略しますが、ポイントは翅脈でした。
黒三角のところで、翅脈が3分岐しています。これがtriozineというのでしたね。ここが3分岐するのがトガリキジラミ科でした。オオトガリキジラミ属であることを確かめるには、次の項目を確かめなければなりません。
頭頂と胸部は無毛
触角は極端に短い(頭部の幅より少し長い)
前翅の翅端は中室に入っていない
後翅の翅脈はtriozineでない
後脚脛節の基部に棘はなく、先端の外側に1つ、内側に2つの棘がある
でも、外形上は似ているので、多分、そうではないかと思います。今度調べてみます。これも検索表があるといいのですけれど・・・。(追記2017/12/03:「絵解きで調べる昆虫2」に載っている絵解き検索表によれば、たぶん、サトオオトガリキジラミだと思われます。詳細はこちら)
このハエは何だろう。触角刺毛に特徴があります。たぶん、採集したと思うので、今度調べてみたいとは思いますが・・・。でも、そんな試料がいっぱい溜まってきて、すでにお手上げ状態に近づきつつあります。写真展に向けて植物も整理しないといけないし・・・。通りすがりさんが言われるように、息抜き程度にできるといいのだけど、写真展のある4月まではこんな感じで続きそうです。
ユスリカです。前脛節が第1跗節より長いのでたぶん、エリユスリカ亜科♀ですね。che*rki**_y_nさんみたいに、属の候補くらいが分かるといいなと思いますが、まだまだ先が遠いですね。これから1匹ずつ地道に調べていきたいと思っています。
こんなハエがいました。これも採集したかな?それとも逃げられたかな?
前縁脈に切れ目がなく(上の写真)、後単眼剛毛が交差している(下の写真の黒三角)から、シマバエの仲間かなと思いました。もし採集していたら、属を調べてみたいと思います。
撮影したときはノミバエかなと思っていい加減に撮ってしまいました。でも、翅脈がぜんぜん違いますね。M3+4脈が翅縁に達していないのはミギワバエだったかな。でも、触角刺毛が違うかな。採集すればよかった・・・。
これは後脚第1跗節が太いのでフンコバエ科ですね。これについては以前調べたことがあります。たぶん、以前と同じCrumomyia(オオフンコバエ)属だと思います。日本産のこの属には2種いて、腿節2/3のところに黄褐色のリング状の部分のあるのがマダラ、真っ黒なのがヤマトでした。この個体は右側と左側の腿節の色が違うみたいですが、後腿節が黒いのでたぶん、ヤマトオオフンコバエの方かなと思っています。
後、3月1日分、3月3日分が残っていますが、これから調べてみます。なんか忙しいですね。
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