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ケチャタテ科?の各部の名称

昨日、科の検索をしてケチャタテ科になり、その後の種の検索でもやもやで終わってしまったチャタテムシがいるのですが、折角だから、各部の名称を付けてみようと思って写真をちょっと撮り加えてみました。



今回撮ったチャタテムシはこんな虫です。前翅長3mmなので、かなり小さいです。一応、検索でケチャタテ科になったのですが、だいぶ、怪しいです。ついでだから、各部の写真を撮って名前を付けてみました。



まずは頭部です。各部の名称は次の論文を参考にしました。

K. Yoshizawa, "MORPHOLOGY OF PSOCOMORPHA (PSOCODEA: 'PSOCOPTERA')", Insecta Matsumurana 62, 1 (2005). (ここからダウンロードできます)

ただ、後額片と書いたところが、論文では頭盾となっているのですが、「新訂 原色昆虫大図鑑III」では後額片となっていました。さらに、論文ではその上の線がepistomal suture(前額縫合線)となっていたので、どこまでを額として、どこから頭盾とするのかというところに違いがあるようです。どちらが良いのか判断できないのですが、、「大図鑑」は同じ著者が担当していることと、ケチャタテが例に挙げられているので、そちらを採用することにしました。

(追記2017/01/04:チャタテムシの顔の真ん中で膨れている部分の解釈については、過去には額の一部とすべきとする説と頭盾の一部とすべきという説がありました。これについては次の論文に詳細が載っていました。

K. Yoshizawa and T. Saigusa, "Reinterpretations of clypeus and maxilla in Psocoptera, and their significance in phylogeny of Paraneoptera (Insecta: Neoptera)", Acta Zoologica 84, 33 (2003).

この論文によると、後額片→後頭盾、前額片→前頭盾、膨らんでいる部分の上側が前額、その境の線が前額縫合線とする解釈がよさそうです。また、小顎肢の基部についても問題があるようです。これから論文を読んで、その根拠などを調べてみたいと思います。また、この解釈にしたがって、いずれこの図を訂正する予定です




次は胸部背板です。つやつやした塊がありますが、これが中胸盾板と呼ばれる部分です。その前部を前盾板、後部を小盾板と呼ぶようです。



次は、前翅の翅脈です。翅脈の名称も上の論文を参考にして付けました。後小室がM脈と分離しているところ、Rs脈とM脈が一部融合しているところ、M脈が2分枝のみであることなどが読み取れます。



ちょっとくちゃくちゃになってしまったのですが、後翅の翅脈です。これもR脈とM+CuA脈が基部で融合していること、Rs脈とM脈が前翅と同じように一部融合していることなどが読み取れます。



最後は翅の基部構造です。これは以前、シリアゲムシで調べたことがあるので、復習のつもりで上の論文の絵を見ながら見様見真似でたどってみたのですが、これは難しかったです。よく分からないところだらけで、この図もだいぶ怪しいと思われます。?マークのところは固くなっていそうなのですが、何なのかよく分かりません。翅基部構造はもう少し勉強しないといけませんね。(追記2017/01/03:ハエについては、以前、「アブの翅基部構造を調べる」というタイトルで、これらの構造の役割を少し書いていました

ということで、今回のチャタテムシは微針の上にくっつけて標本にしておきました。本当は腹部末端も写しておけばよかったのですが、腹部が縮こまってしまったので、今回は諦めました。
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