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廊下のむし探検 チャタテムシは難しい

廊下のむし探検 第861弾

昨年の12月29日に見た虫の整理が残っていました。正月だし、時間もあるのでちょっと調べてみたのが失敗で、今日、一日かかってしまい、挙句の果てに迷宮入りです。





今頃になると小さなチャタテムシをよく見つけます。これもそのうちの一つなのですが、今日、調べたのはこの虫です。体長は2.0mm、前翅長は3.0mm。冷凍庫から何度も出したり入れたりしていたら、腹部がだんだん縮んできました。やはり、大きさは前翅長で測った方がよさそうですね。例によって次の論文に載っている検索表で調べてみました。

富田康弘、芳賀和夫、「日本産チャタテムシ目の目録と検索表」、菅平研報12、35 (1991). (こちらからダウンロードできます)

1)長翅、2)跗節は2節、3)爪の先端近くに歯は持たない、までは顕微鏡で見るとすぐに分かります。



次は翅脈です。4)前翅先端の翅脈は完全、5)後小室を持つ、までは簡単にいきました。次の項目で躓きました。それは、後小室と中脈(M脈)は結合するか、遊離するかというところです。通常はすぐに分かる項目なのですが、迷ったのは赤矢印のように後小室から短い枝が出ていたからです。



この写真は翅の一部を、Aは横から照明を当てて撮ったもの、Bは透過照明で撮ったものです。確かに短い枝が出ていますが、M脈までは届いていません。これを最初、本来はM脈まで届いているものが何らかの理由で届かなかったと判断して、ホソチャタテ科にしてしまいました。それで種の検索で躓きました。それで、もう一度写真を見てみると、写真ではもう一枚の前翅が一緒に写っていますが、その後小室の上側は丸くなっていて枝が出ていません。これからたぶん、M脈と後小室をつなぐ横脈は本来はないものだと判断して進んでいきました。すると、次はニセケチャタテ科かどうかという項目になりました。検索表では生殖突起を見ないといけないのですが、どれだか分かりません。いろいろと調べていたら、ニセケチャタテ科については次の論文に載っていました。

K. Yoshizawa, "Taxonomic Study on the Family Pseudocaeciliidae (Psocoptera: Psocomorpha) of Japan. 1. Revision of the Genus Pseudocaecilius", Jpn. J. Ent. 63, 703 (1995). (ここからダウンロードできます)

その特徴は翅についていえば、前翅の脈上に2本の毛列があり、前翅と後翅の後縁には交差する毛が生えているのですが、この個体ではそうはなっていません。それで、さらに進むとケチャタテ科か、ケブカチャタテ科という項目になりました。ケチャタテ科は脈に1列の毛、ケブカチャタテ科は2列の毛があります。



これは翅脈を斜めから撮ったものですが、1列の毛しか見えません。それで、結局、ケチャタテ科かなということになりました。さらに、富田氏の論文で種の検索もしてみました。これも、1)後小室は遊離する、2)中脈(M脈)は2分岐するという条件で、Mepleres suzukiiになりました。しかし、Checklist of Japanese Psocopteraによると、この種はニセケチャタテ科に入っています。もう何が何だか分からなくなってしまいました。というので、ここでストップです。なお、翅脈の写真Bで赤丸で書いた部分がチャタテムシの翅脈を見るときに注目するポイントです。



ついでに顔の写真も撮りました。うまく検索できたら、「虫を調べる」として出したかったのですけど、こんなもやもやじゃねぇ。



後は何の気なしに撮ったハエ。



それからガガンボダマシ。



ガガンボダマシは黒矢印のところで終わるぐにゃっと曲がった翅脈があるので、科までは分かりやすいです。それから先は調べたことがありません。



これはこの間も出したハエヤドリコマユバチ亜科かなと思われる個体です。一応、記録のためにこちらにも載せておきます。





これはたぶん、この間調べたヒラフシアリだと思うのですけど・・・。



最後はクモです。よく分かりません。
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