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廊下のむし探検 フユシャク、カメムシなど

廊下のむし探検 第856弾

21日の「廊下のむし探検」の結果です。最近は小さなハエやハチを写しているせいか、12月末になっても結構たくさん虫が見つかります。この日もクモも含めて30種以上もいました。でも、小さな虫ばかりなので、名前調べは大変。



今年は本当に蛾が少ないですね。いつもなら、今ごろでも数種は必ず見つかるものなのですが・・・。とりあえず、フユシャクの一種、チャバネフユエダシャクがいました。





カメムシはそこそこいます。これはムラサキナガカメムシです。



それにヒメナガカメムシ



それにマツヘリカメムシ。いつまでもいますね。



このカメムシの名前調べが大変でした。最初、カスミカメだと思って、図鑑を見てもなかなか見つかりません。ひょっとしてナガカメムシの仲間かなと思って、「日本原色カメムシ図鑑第3巻」を見て、それらしい仲間を見つけました。ヒョウタンナガカメムシ科のツヤナガカメムシ属です。日本産のこの属は3種で、前脚腿節腹面の棘状突起の数が違うようです。オオは3本、クロは2本、チビは1本です。また、体長もかなり違います。



この写真では矢印で示した2本が見えていて、それ以上は分かりませんが、ちょっとピントのずれた写真では2本だけだったので、たぶん、クロツヤナガカメムシだと思われます。図鑑によれば大きさが4.8mm内外となっていますが、これは4.9mmで、ピタリです。



これはヨコバイだと思うのですが、まだ、名前が分かりません。もう少し調べてみます。



これはアブラムシの仲間なのかなぁ。よく分かりません。(追記2016/12/25:ネットの画像検索で探していてそれらしい種を見つけました。アブラムシ科オオアブラムシ亜科のヤノクチナガオオアブラムシというのに似ています。これは学名ではStomaphis yanonisとなり、Stomaphis属はみなこのような形態をしているみたいでこの写真の個体の種まではよく分かりません。この後ろまで長く伸びているのは、産卵管ではなくて口吻だそうです。これについては次の論文に詳細が載っていました。

宗林正人、「アブラムシの植物汁液吸収に関する生理学的ならびに形態学的研究」、Bulletin of the University of Osaka Prefecture. Ser. B, Agriculture and biology 18, 95 (1966). (ここからダウンロードできます)
J. Brozek et al., "The structure of extremely long mouthparts in the aphid genus Stomaphis Walker (Hemiptera: Sternorrhyncha: Aphididae)", Zoomorph. 134, 431 (2015). (ここからダウンロードできます)

アブラムシの口器は上唇、口吻(下唇)、大腮針と小腮針と呼ばれる2対の口針から成り立っています。Stomaphis属では上唇は短いのですが、口吻と口針は長く、体長の2倍を超えるものもあるそうです。後者の論文によると、この口吻は全部で5節にわかれます。



論文に載っている図を参考にして番号をつけてみるとこの写真のようになります。休息時はこのように口吻は後ろに伸びた状態なのですが、食事をするときはこれが短くなり体の中に埋め込まれます。この時の仕組みを後者の論文では調べているのですが、口吻第I節の中心に第II節が埋め込まれるようにささっていき、さらに第I節は第II節を含んだまま体内に埋め込まれてしまいます。こうして表には第III節以降だけが出るようになります。植物体に口吻を差し込むにはいったん短くしなければいけないのですが、これがこんな仕組みになっているようです


追記2016/12/25:ついでにアブラムシなどのカメムシ目の口についても調べてみました。上の宗林氏の論文と次の論文の記述や絵を参考に口吻断面の模式図を描いてみました。

R. Bansal, T.-H. Jun, M. A. R. Mian and A. P. Michel, "Developing Host-Plant Resistance for Hemipteran Soybean Pests: Lessons from Soybean Aphid and Stink Bugs", in "Soybeen - Pest Resistance", edited by Hany A. El-Shemy, InTech (2013). (ここからダウンロードできます)



口吻の下側には下唇溝があり、その中に4本の口針が入ります。この中に入ると2本の小腮針は向かい合って接着し、その間に二つの隙間をつくります。一つは食物管で植物体から汁を吸い上げるのに使います。もう一つは唾液管で酵素を含んだ液を植物体に注入するのに用いられています。大腮針の先端は鋸歯状になっていて、2本の
大腮針が交互に動いて植物体の中に口針を突き刺していくそうです。これはアブラムシだけでなく、カメムシ目一般的な口の構造みたいです。面白い構造をしていますね。ちょっと勉強になりました)



あとはスズキクサカゲロウ



それにヒゲナガカワトビケラ



あとはナミテントウ



それに、この間もいたヨツモンキスイ





これもこの間いたアカハバビロオオキノコでした。これで、ハエとハチ以外の虫は終わりです。あとはハエがいっぱい残っています。ちょっとうんざりですね。
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