家の近くのむし探検 ミナミトゲヘリカメムシ幼虫ほか
家の近くのむし探検 第187弾
家の近くの公園は草や植え込みが刈られたこともあって、虫が本当にいなくなりました。3日前に行ったときに見た虫です。
今日の最初はこのカメムシの幼虫からです。少なかった虫のうち、唯一初めて見た「虫」でした。「日本原色カメムシ図鑑」で探してみると、ミナミトゲヘリカメムシの5齢幼虫のようです。ツツジの葉の上にいました。ミナミトゲヘリカメムシというと成虫は鋭い刺を持っているのですが、幼虫もやはり印象に残る刺を持っています。先はそれほど尖ってはいませんが・・・。
こちらはヨコヅナサシガメの幼虫です。ユリノキの幹に止まっていました。そういえば、4月ごろに見たときもこの木でしたね。ヨコヅナサシガメというと桜の木を連想するのですが、ユリノキにも集まるのかもしれませんね。
カマキリがいました。どうもカマキリは苦手で、よう触れません。
横からちらっと撮ってみたのですが、前脚の間はちょっと見えません。また、カマキリspにするしかないなと思ったのですが、ネットで「オオカマキリ チョウセンカマキリ」で検索してみると、いろいろな方が前脚間の色、後翅の色以外にも違いを見つけようと努力されています。ついでに、♂♀の見分け方も探してみました。基本的には腹部末端を見ればよいようです。ここにひげが4本なら♂、2本なら♀。また、腹部末端の形も違います。上の写真もよくよく見れば、腹部末端がぼんやりと写っています。それから判断すると、これは♀のようです。顔を写せばよかったのですが、つい写しそこなって、この2枚の写真しかありません。ネットで探してみると、胸部と腹部の長さの比を調べているサイトもありました。それによると、♀だと胸/腹が0.54でオオ、0.63でチョウセンと、チョウセンの方が相対的に胸が長いようです。そこで、上の写真でも測ってみると、まさに0.54になりました。オオカマキリ♀の可能性がありますね。今度見たときは、前脚間のほかに、全体写真、顔写真、腹部末端を頑張って撮ろうと思います。何とか、カマキリに触らず、名前が分かるといいな。
後はツチイナゴ。
桜の木の幹にいたイダテンチャタテはどうなっているかなと思ってちょっと覗いてみたら、相変わらずたくさんいるのですが、中にちらほら翅の長い成虫も混じっていました。翅ができてない小さな幼虫、翅がちょっと伸びた幼虫、いろいろな段階が混じっているようです。
公園での観察が終わってから、マンションの廊下にツチハンミョウが来ているかどうか見に行きました。まだ、来ていないみたいです。それで、ついでに廊下もちょろっと歩いてみました。これはヒメグモ科のハンゲツオスナキグモ。
キマダラカメムシ。この日もクサギカメムシやマツヘリカメムシは多かったのですが、それらはパスです。
それから最近よくいるケブカカスミカメ。
クヌギカメムシの仲間です。クヌギカメムシは横から撮った時に黒い気門が見えるはずなのですが、これは見えません。それで、ヘラかサジということになりますが、以前調べたときはヘラばかりだったので、たぶん、ヘラクヌギカメムシじゃないかと思っています。
やはりマンションの廊下にはクサカゲロウがいますね。これは両方ともスズキクサカゲロウみたいです。
さて、以前から宿題になっていたニンギョウトビケラがいました。昨年の11月にも名前を調べようと思って文献を調べたことがありました。この時は次の論文を見つけました。
T. Nozaki and K. Tanida, "The genus Goera Stephens (Trichoptera: Goeridae) in Japan", Zootaxa 1339, 1 (2006). (ここからダウンロードできました)
この論文の中で日本産のニンギョウトビケラ属 Goeraには15種あって、そのうち、近畿地方で見つかりそうなのは5種と載っていました。それぞれの特徴を表にまとめたのですが、結局、採集して腹部腹板の刺と交尾器を見ないといけないということになりました。そこで、今回は採集して、昨日、顕微鏡で調べてみました。詳細はまた今度ブログに載せますが、この個体は♂で、ニンギョウトビケラ Goera japonicaではないかという結論です。
次はドクガの仲間です。翅縁にある二つの黒い点がないのですが、白い筋が二本入っているので、たぶん、チャドクガではないかと思います。
最後は公園に行く途中で見たカナメモチです。今年の5月初めに見たときは満開の花だったのですが、今はこんな実になっていました。たぶん、これからもっと赤くなっていくのではないかと思います。そうしたらアップで撮ります。
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