久々の「廊下のむし探検」 蛾とカメムシ
廊下のむし探検 第828弾
記録を見てみると8月10日に廊下を歩いたのが最後で、昨日、本当に久しぶりに「廊下のむし探検」をしてみました。この後も行ったかどうかよく分からないので、第○○弾の数字はちょっと怪しいですけど・・・。廊下を歩いた後、公園にも行ったので、双方で出てくる虫を比べると面白いかもしれません。
マンションはやはり蛾とカメムシが多いです。
まずは蛾の方から、こんな蛾が死んでいました。「標準図鑑」との絵合わせから、オオカブラヤガとマエグロヤガ辺りが考えられますが、後者は偶産種とのことで、たぶん、オオカブラヤガの方でしょう。触角が両櫛歯状なので♂だと思います。(追記2016/11/24:ささきさんから、「ひっくりかえって死んでいるヤガはオオカブラヤガですね。ご指摘の通り♂です。♀は触角が糸状になるのと、翅が全体的にもっと黒っぽくなります。」というコメントをいただきました)
次はこれ。これも似た種があります。「標準図鑑」によると、翅に斜めに走っている白筋が太くて後縁まで達しているとアヤトガリバ、細くて達していないとオオアヤトガリバ。これは後者なので、オオアヤトガリバだと思われます。(追記2016/11/24:ささきさんから、「Habrosyneはこれまたご指摘の通りオオアヤトガリバです。アヤトガリバはやや小型で翅がやや四角い感じになり、色調も黄色味を帯びず赤っぽくなります。白い帯の太さも参考になります。京阪神の平野ではオオアヤが多いですね。アヤは私は京阪神では山地でしか採ったことがないです。」というコメントをいただきました。コメントどうも有難うございました)
これはヒメカギバアオシャク。
こちらはウスバフタホシコケガで、地下駐車場の天井に止まっていました。相変わらず、地下駐車場は楽しみです。
これも地下駐車場で、ナカウスエダシャク。
それから、アオアツバでした。
次はカメムシ。久しぶりということで、とりあえずすべての種の写真を撮りました。これはマルカメムシで、たくさんいました。
次はマツヘリカメムシ。以前はまったく見なかったのですが、今やすっかり常連。いや、常連というよりは、マルカメムシ、クサギカメムシ、ツヤアオカメムシに次ぐ第4位くらいの位置を占めています。
そのクサギカメムシとツヤアオカメムシもいました。
それに、ミナミトゲヘリカメムシ。
これはチャバネアオカメムシ。カメムシはこんなところでした。
残りの虫です。脚が随分少ないですが、ガガンボの仲間です。ガガンボも久しぶりなので、ちょっと拡大してみます。
ガガンボの仲間は翅脈で科くらいは分かるので、思い出すためにちょっと調べてみました。
ガガンボの翅脈は本によって名前の付け方がだいぶ違うのですが、それについては以前まとめたことがありました(こちらをご覧ください)。ScとRの辺りと、CuとA辺りが違うのですが、何が正解かわからないので、とりあえず、「日本産水生昆虫」に倣って付けてみました。この個体はガガンボ科かヒメガガンボ科かというところなのですが、決め手はSc脈が前縁に達するかどうかです。この写真、そこが見にくくてなんとも言えないのですが、重なっている下の方の翅の前縁にSc脈が前縁脈と結合している部分が見えるので、たぶん、ヒメガガンボ科の方ではないかと思います。たぶん、ですが・・・。
次はトビケラ。水生昆虫については、刈田敏氏の「水生昆虫小宇宙I、II」、「水生昆虫ファイルI、II、III」という本があります。写真が綺麗なので、愛用していますが、この写真の個体はコカクツツトビケラあたりに似ています。ちょっと拡大してみます。
触角の基部に毛がいっぱい生えているので、たぶん、カクツツトビケラ科は間違いないと思いますが、どうでしょうね。一応、採集したつもりなので、今度、科の検索をしてみます。属や種の検索表はあったかなぁ。♂なら、交尾器の図が「日本産水生昆虫」にはたくさん出ていたので、調べられるかもしれません。
ニンギョウトビケラの仲間です。この仲間には5種いて、以前、その特徴をまとめたことがあったのですが、腹部腹板の刺を見ないと分からないということで、その時は挫折していました。今度も採集しなかったので、やはり駄目でしょうね。
後はクモです。これはコクサグモ。
それから、マダラヒメグモ。ともに、マンションの廊下ではこれまで何度か登場しています。
久しぶりにマンションの廊下を歩いたのですが、虫はそこそこいますね。特に、蛾がやはり多いです。特に珍しいという種はいないですが・・・。この日は、実は、ツチハンミョウを見に行ったのですが、残念ながらまだ来ていませんでした。この3年間の初見日は2013年が10/29、2014年と2015年が共に10/28。ほとんど同じ日にマンションに登場しています。今年はどうなるでしょう。
スポンサーサイト