家の近くのむし探検 アリグモ、ハムシ、バッタなど
家の近くのむし探検 第54弾
3日前の家の近くの林入り口の虫の続きです。
今日はこのアリグモからです。後ろ側からアリを狙って近づいていきました。さぁどうなるかなと楽しみにしていたのですが、すぐに捕まえるわけでもなしに後ろでうろうろするだけでした。
そして、すぐに諦めました。あの大きな上顎をどのように使うのか知りたかったのですが、残念!
しばらく見ていたら、今度は巣を張っている別のクモの巣に潜り込み始めました。巣の持ち主のクモも出てきて対峙しています。取っ組み合いでも始まるかなと思ったら、あっさりとアリグモが後退しました。
そして、何事もなかったのように巣を後にして歩き始めました。これ以上見ていても何もなさそうなので、この日の観察はここまででした。(追記2016/06/04:おちゃたてむしさんから、「アリグモの♂が訪ねているのは同種の♀ではないかと思います。私も先日、♀の巣のまわりで♂がウロウロしているのを見ました。」というコメントをいただきました。そう思ってみると、巣の中にいるのもアリグモみたいですね。アリグモが巣をつくるというのは初めて知りました。コメント、どうも有難うございました)
クモついでにこのクモも。たぶん、シャコグモだと思うのですが、別のクモを捕まえています。
次は甲虫です。さすがに林が近いので甲虫は多いです。これはジョウカイボンです。
道をかなり速く動いていく甲虫がいます。結構大きなハネカクシでした。図鑑を見ると、クロコガシラハネカクシ付近の種ではないかと思いました。
これも道を横切りました。クチキムシかな。
これはセマダラコガネ。
クロウリハムシ。
このハムシは何だろう。キバラヒメハムシかなと思ったのですが、腹板が黒いし、ハラグロヒメハムシだとすると、触角基部第2・3節が暗赤褐色ではないし、オオルリヒメハムシとも違うみたいだし・・・。
甲虫の最後はこのナナホシテントウです。そのすぐ上に赤いアブラムシがたくさんいます。
植物をよく見なかったのですが、これがセイタカアワダチソウなら、セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシという恐ろしく長い名前のアブラムシになるのですが・・・。
これはたぶん、ホシハラビロヘリカメムシ。
フキバッタの幼虫だと思えったバッタが林の近くにはいっぱいいます。そのうち、名前が分かるかなぁ。
これはショウリョウバッタの幼虫?
これはセグロカブラハバチかな。
最後はこのハエですが、だいぶ悩みました。結局、ネットの画像検索で調べた結果、ヒロクチバエ科のダイズコンリュウバエと皆さんが出している種に似ている感じです。ヒロクチバエ科という割には大きな口器が写っていないので、ちょっと疑問なのですが・・・。それで例によって翅脈を調べてみました。
見にくいので翅脈を線でなぞってみました。
この翅脈を使って、「絵解きで調べる昆虫」で検索してみました。R4+5とM1+2が翅縁で広がっていないこと、Sc切目がないこと、それに脛節に亜末端後背剛毛がないこと、CuAとCuPの合流部(①)で鋭角になっていないことなどがこの写真から読み取れるのですが、そのまま検索表を進むと実はヒロクチバエ科には到達しません。ヒロクチバエ科にいくには①が鋭角で交わることになっています。それで、MND(Manual of Nearctic Diptera)に載っている翅脈を見てみると、むしろこの写真のように鈍角で交わっています(鋭角、鈍角というのはCuPと書いてある側から見たときの交差角です)。どうやら検索表が間違っているのではないかと思うようになりました。そこを除くとやはりヒロクチバエ科でよさそうです。ついでに、MNDに載っている検索表で属の検索をしてみました。ダイズコンリュウバエ Rivellia apicalisの属するRivellia属には行くには、②が下側に凹む必要があるのですが、ほんの少し凹んでいるといえばいるような状態ではっきりとはしません。というわけで、私の中ではまだ保留状態です。やはり採集しないと、いろいろと調べられなくて駄目ですね。(追記2016/05/31:Korneyev(2001)に載っている検索表を使って検索してみました。その結果、これはRivellia属ではなく、Ellassogaster属のようです。たぶん、ツマグロホソナガヒロクチバエ E. hilgendorfi)
最後はお口直しにアメリカフウロの花でした。それにしても花は外来種が多いですね。
スポンサーサイト