家の近くのむし探検 接写の練習
家の近くのむし探検 第11弾
先日、近くの公園でカシノアカカイガラムシという小さな虫を見つけて写真を撮りました。ネットで調べてみると、この小さい虫を実に綺麗に写されている方の多いこと多いこと。私も少し練習をしなけりゃと思い立ちました。接写の道具は買ってはいたのですが、実際に使ったことがなくて、いつも60mmのマクロレンズで等倍の撮影をしていました。
今回はとりあえず、エクステンションリングとリバースレンズの組み合わせを使ってみました。これらは以前、その仕組みを考えたことあったのですが(こちらを見てください)、実際に使うのは今回が初めてです。
試してみたのはこの5通りです。このとき、用いたカメラとレンズは次の通りです。
カメラ本体: NIKON D7100
60mm F2.8: AF Micro Nikkor 60mm 1:2.8 D
24mm F2.8 reverse: Nikkor 24mm 1:2.8 + Kenko ステップダウンリング58mm→52mm + BR-2A
27.5mmと65mmはともにエクステンションリングで、PK13はNIKON、近摂接圏は中国製のリングです。BR-2Aはレンズを逆に取り付けるためのアタッチメントです。また、上の表の右側に書いてある倍率は次のようにして測りました。(追記2016/04/07:PK13の長さが違っていたので訂正しました)
これはスケールを写したものでトリミングはしていません。NIKON D7100の場合、CMOSセンサーの大きさは23.5x15.6mm^2で、これが6000x4000 pixelに対応するので、これから1 pixelは3.9ミクロンになります。上の写真で、ImageJを用いて長さをピクセル単位で求め、それから倍率を計算しました。この組み合わせでは最大で6.64倍になりました。
こんな下準備をしてから、昨日、公園に行ってみました。まず、公園にあるシラカシの幹をあちこち調べていくと、カシノアカカイガラムシがたくさんいる木を見つけました。
こんな感じです。白矢印のところに赤い虫がいます。こんなにいるのなら楽勝だなと思っていたのですが、これがそうでもなくて、倍率を上げれば上げるほど虫を探すのが大変になり、また、ピントがまったく合いません。木の横に三脚を立てて、あぁでもないこぅでもないとやっていると、見に来られる人もおられ、こんな小さな虫を撮っているのに驚くやら、呆れるやら・・・。
それでも、少しは慣れてきてちょっとだけ撮れ始めました。シャッター速度は1/250sで固定にして、内蔵フラッシュと例の「影とり」を使ってみました。明るさ的にはこれでなんとかなりました。
結局、いろいろ試してみるところまではいかなくて、とりあえず撮った写真がこれです。いずれもトリミングしていない生のままの写真です。Aはいつもの等倍の接写レンズ(F11)、次はエクステンションレンズを入れて2倍ちょっとの撮影、それに最後は奇跡的にとれた広角レンズを逆に取り付けたリバースレンズ方式にエクステンションレンズを入れたもので、倍率は6倍ちょっとです。このくらいの倍率になると、画面いっぱいにカイガラムシが写ります。焦点を合わせるというよりは、カメラを動かして合ったと思ったところでリモコンを押して撮ったという感じですね。
トリミングしてみると、あんまり違いがないですね。対象にあまり特徴がないからかなぁ。
とりあえず、6倍で撮ったものを並べてみました。10枚ほど撮って見れるのはこの2枚くらいかな。
さらにトリミングをしてみました。かなり大きくなりました。
いつもは顕微鏡下で撮っているので、倍率を上げるのはなんてことはないのですが、野外で撮ると、虫が動き回るのであっという間に視野から出てしまい、どこにいったのか探すのが大変でした。やはり相当に慣れないと駄目ですね。これで深度合成までするにはどうしたらよいのだろう。今度はベローズを使ってやってみようかな。
後はついでに見た虫です。
「日本産幼虫図鑑」を見ると、たぶん、ヤブキリの幼虫かな。
翅脈を見ると、Sc脈がR1脈に合流しているので、たぶん、ガガンボ科でしょうね。
それに、トビイロシワアリかな。
それからアオオビハエトリでした。
最後にスモモの花を載せておきます。
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