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カゲロウの翅脈比べ

今朝は家の周りで-8度まで下がりました。とても廊下を歩く気分になれません。それで、昨日の続きでカゲロウを少し調べてみました。



20年ほど前に片端から作った標本がいくつかあるのでその翅脈を調べることにしました。翅脈の名称は昨日と同じで、下の本を参考にしました。

N. Kluge, "The phylogenetic system of Ephemeroptera", Kluwer Academic Publishers (2004). (ここからダウンロードできます)

この本では翅脈に(+)とか(ー)とかの記号がついています。初め何のことか分からなかったのですが、図を見ると、上に凸になっている翅脈、下に凸になっている翅脈の意味でした。



翅を斜めからみると、確かに上に凸になっている翅脈と下に凸になっている翅脈が交互に並んでいます。これに+と-の記号を付けてみました。どうやら違う科でも、+とかーは一致するようで、翅脈の名前をつけるときにちょっと便利です。



翅の基部を拡大したものです。翅脈の名称に先ほどの+とかーの記号を付けてみました。これはモンカゲロウ科ですが、この科の特徴はMP2が根元で大きく曲がっている点です。これを、「日本産水生昆虫」の検索表では、「前翅のMP2は基部近くで大きく湾曲し、その後基部でMP1に接近または接するか、あるいは基部近くでCuAに癒合し、その後、CuAが湾曲し基部でMP1に接近あるいは接する。」と大変複雑に書いてあります。翅縁の方から基部に向かってMP2を追いかけていくと、確かにMP2は基部近くで大きく湾曲し、その後、基部でMP1に接しているようです。



同じようにMP2が湾曲する科としてカワカゲロウ科があります。これはMP2が基部近くでCuAに癒合し、その後、CuAが湾曲してMP1に接近しているので、検索表で書いてある内容の後者の方になります。



こちらはチラカゲロウ科ですが、MP2は湾曲していません。これは検索表で、「MP2およびCuAは基部近くで大きく湾曲しない。」というのに該当します。





オオマダラカゲロウもナミヒラタカゲロウも先ほどのような湾曲が見られません。これらの写真でAA脈がどれを指すのかだんだんわからなくなったので下の写真では書き込んでいません。



最後はコカゲロウ科のフタバカゲロウですが、この種の特徴は後翅がないことです。

こうやっていろいろと比べてみるとなかなか面白いですね。やはり標本を作っておくというのは有用だということが分かりました。
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