fc2ブログ

カゲロウ目をまとめてみる

最近、マンションの廊下を歩いてもさっぱり虫を見かけません。それもそのはずで、今日は昼間でも氷点下。ちょっと歩いてみたのですが、何もいないので、仕方なく家でこの間からやっている図鑑づくりの続きをしました。今日はカゲロウ目の初めの部分です。

まずは分類からです。




            
これは次の論文によるものです。

石綿 進一、竹門 康弘、「日本産カゲロウ類の和名‐チェックリストおよび学名についてのノート‐:チェックリストおよび学名についてのノート」陸水学雑誌 66, 11 (2005). (ここからダウンロードできます)

この論文では日本産カゲロウ目13科、39属、142種について分類を検討し、和名をつけたという内容です。( )内は各属に含まれる種数です。100種ちょっとだと何となく親しみがもてて良いですね。

次はカゲロウの構造についてなのですが、以前、「虫を調べる」で出したシリナガマダラカゲロウの写真を載せました。



頭部と前脚と♂の腹部末端の写真です。まだ、各部の細かい名称が分からないので、写真だけになっています。



次は翅脈です。前翅と後翅の翅脈の写真ですが、実はこれにほとほと困ってしまいました。以前は次の論文に従って名前をつけていました。

御勢久右衛門、「日本産カゲロウ類① 概説」、海洋と生物 1、38 (1979).

ところが、「日本産水生昆虫」や「原色昆虫大図鑑III」を見ると、翅脈の名称が少し違っているようです。ただ、この2つの本とも部分的に名前が付けられているだけで、完全にはついていません。それで、ネットで論文や本を探し回ったのですが、完全に翅脈の名前が付けられた文献が見つかりません。最後にやっとロシアのKluge氏のホームページを見つけ、そこに書いてあるやり方で名前をつけてみました。詳しくは次の本に載っています。

N. Kluge, "The phylogenetic system of Ephemeroptera", Kluwer Academic Publishers (2004). (ここからダウンロードできます)

若干、普通に用いている翅脈の名称とは違うのですが、MAとかMPのAとPはanteriorとposteriorの略で中脈MにAとPをつけたものだと思います。

ところで、カゲロウ目の科の検索は翅脈と後肢跗節に関する項目ばかりです。でも、撮影した写真を見ても、翅脈が細かすぎてほとんど見えません。また、跗節も微妙で相当に注意して撮らないと見えません。それで、何とかもう少し簡単にならないかと思って工夫してみました。



まだ、科までは分かれないのですが、それでもこれで大体の雰囲気が分かるようになりました。マスの横軸は尾毛の数が2本か3本かで、これは写真ですぐに分かります。縦軸は♂の複眼に関するもので、ターバン眼のように上向きの複眼と周りを見る複眼に分かれるものを「上下分離」、複眼が大きくて左右の複眼が接するかほとんど接するようになっているものを左右接近としてマスに分けてみました。そうしたら、いくつかのマスに分けられました。これ以上分けようと思うと、特徴のあるものはそれで分けられますが、それ以外は翅脈を見ないといけないので、結局、同じことになります。でも、過去の写真を見ながら判断してみると、意外に役に立つことが分かりました。まだ、♂しか分からないし、分け方も不十分なのでもう少し頑張らないといけないのですが・・・。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

廊下のむし

Author:廊下のむし

カテゴリ
リンク
最新記事
最新コメント
カウンター
月別アーカイブ