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家の近くのむし探検 ハチ、ハエなど

家の近くのむし探検 第409弾

7月11日に近くの道路沿いの茂みに虫探しに行きました。道路沿いなので、車が通るたびに風が起きて写真がなかなか撮れないのですが、その代り、じっくり探すといろいろな虫が見つかります。





これは以前、ハエヤドリクロバチ科Diapriidaeだろうと教えていただいた種みたいです。体長は測っていないのですが、2-3mm程度の小さなハチです。何とか科ぐらいは確かめられないかと思ってちょっともがいてみました。まず、次の本には科の検索表が載っています。

Henri Goulet and John T. Huber (Editors), "Hymenoptera of the world, an identification guide to families", Research Branch, Agriculture Canada (1993). (ここからpdfをダウンロードできます)

ただ、腹部の節を見たり、大顎を見たりしないといけないので、やはりこの写真だけでは検索表が使えません。それで、ハエヤドリクロバチ科の項だけを調べてみました。

1.触角柄節は明瞭に長く、幅の少なくとも2.5倍以上
2.頭部を横から見ると、触角挿入孔は通常はっきり見える
3.翅の縁紋は直線状か点状で、めったに翅脈がなくなることはない

という項目が載っています。触角柄節はかなり長いですし、触角挿入孔が上からでも見えています。また、よく見ると短い線状の縁紋が見えています。一応、合っています。また、次の本には亜科と属の検索表が載っています。

G. E. J. Nixon, "Diapriidae (Diapriinae) Hymenoptera, Proctotrupoidea", Handbooks for the Identification of British Insects Vol. VIII, Part 3(di), Roy. Entomol. Soc. London, (1980).(ここからpdfが直接ダウンロードできま)

写真だけだとほとんど調べられないのですが、触角の節数くらいは分かります。♂♀もよく分からないのですが、とりあえず、この写真の個体は13節なので、これからDiapriinae亜科であることだけは分かりました。それ以上は採集しないと無理みたいです。でも、これでちょっとだけ採集意欲が出てきました。



これはハキナガミズアブです。この日はあちこちで見ました。これは♀の方みたいです。



これはアシナガバエの仲間ですが、フラッシュをたいて撮ると、きまってフラッシュがたかれる前のプレ発光で逃げてしまいます。諦めずに写し続けていると、向こうが諦めるのかやっと撮れます。名前はよく分かりません。



これはたぶんニレハムシだと思うのですが、前胸背板の黒紋がちょっと小さいのが気になりました。



このチャバネヒメクロバエは縄張りでも張っているのか50cmから1m間隔くらいでたくさん止まっています。このハエは以前調べたことがありました



これはグンバイムシの仲間です。「原色日本カメムシ図鑑第3巻」で調べてみると、こんな形をしているのはコアカソグンバイ Cysteochila fieberiかもしれません。初めて見ました。ちょうどこれを撮っているときに知人が近くに来られたので、道路際でおしゃべりをしてしまいました。その間にこの虫もどこかに行ってしまいました。(追記2018/07/24:通りすがりさんから、「コアカソグンバイではなくてヤブガラシグンバイかも。」というコメントをいただきました。索表を見ると、コアカソとヤブガラシは翼状片の膨らんだ部分が暗色かどうかで区別できるようです。コアカソは翼状片の色彩が一様で、膨らんだ部分の後方が広く凹むが、ヤブガラシは膨らんだ部分が広く暗色となってその前方の淡色の部分と対照をなし、後方が凹まないとのことです。凹むというところがよく分からないのですが、膨らんだところが暗色なのでヤブガラシの方みたいです。ご指摘どうも有難うございました





この間調べてトウキョウキンバエかなと思った個体はこの日に採集したものでした。この日は3匹いたので、捕虫網で2匹採集しました。でも、キンバエというとどうも汚いイメージなので、調べた後、手をしっかり洗いました。



これはササキリの幼虫です。



これはマミジロかマミクロかよく分かりませんが、ハエトリの雌です。何を捕まえたのだろう。



これはアワダチソウグンバイです。今頃、セイタカアワダチソウを見ると、いっぱいついています。



ヒメクロオトシブミですが、車が通るたびに風が起きるので、なかなかピントが合いません。



これもピントがあまり合っていないのですが、たぶん、ホソコバネナガカメムシだと思います。

長くなったので、ここで一旦終わります。続きは次回に。
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