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家の近くのむし探検 カイガラムシやら、アブラムシやら

家の近くのむし探検 第226弾

4月25日に公園で見た虫の続きです。4月も終わりなのですが、あまり目立った虫が見つからないので、つい、地味な虫を撮ってしまいます。





シラカシの幹にカシノアカカイガラムシがいました。去年夢中で撮っていたのが4月初めから終わりの間だったので、今年は遅れているのか、それとも発生していたのを気が付かなかったのかよく分かりません。それにしても奇妙な虫ですね。



レンギョウの葉にアブラムシがいました。葉の汁を吸おうとしているところみたいです。





しばらく見ていたら、こんなに脚を深く曲げ、口吻を突き刺していました。





こちらはツツジの葉に止まっていたアブラムシです。こう、あちこちにアブラムシがいるとやはり名前を調べたくなってしまいます。それで、今日は「日本原色アブラムシ図鑑」と「アブラムシ入門図鑑」を両方とも古書で注文してしまいました。少しは分かるようになるといいけど・・・。



去年教えていただいたコナジラミがそろそろ出始めました。昨年も4月の終わりごろに気が付いたのですが、小さいからきっともっと前から出ていたのでしょう。これは小さすぎ。ちょっと名前を調べる気になれません。(追記2017/06/03:通りすがりさんから、「コナジラミはツツジコナジラミかツツジコナジラミモドキか…幼虫が見られれば分かるんですけどね。家のツツジに居るのはツツジコナジラミでした。」というコメントをいただきました。ネットで探して、多摩蛾廊さんのコナジラミ写真集を見つけました。この方の凝り性度はどの分野でもすごいですね。いずれにしても蛹殻というのを見つけるとよいのですね。この中に4齢幼虫が入っているなんて、実に面白いですね。でも、探すのは慣れないと相当に大変かもしれません。今度やってみます。貴重なヒントをどうも有難うございました



レンギョウの葉の上にはこんなヨコバイの幼虫らしき虫がいっぱいいました。去年はツツジの葉上で探していたのですが、刈り込みすぎたのか、まだ葉っぱがあまり出ていません。それで、レンギョウが私のねらい目になっています。



いまはこのヤブキリ?の幼虫もたくさん見かけます。まだみんな幼虫の季節なのですね。



ハエはできるだけ撮らないようにしているのですが、つい撮ってしまいました。採集しないと科も分からないので・・・。



このユスリカ♂はかっこよく撮れたでしょう。名前が分かると最高だなと思って、吸虫管で吸おうと思ってガラス管の口を近づけました。正確には近づけたつもりでした。でも、片目の視力が落ちた影響で、こういうガイドのないものでは距離がまったく分かりません。全然違うところを吸ってしまい、敢え無く逃げられてしまいました。





最後はクモ2題です。ネコハエトリとササグモかな。ともに餌を捕まえています。下はカミキリあたりかな、上は何を捕まえたのだろう。
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家の近くのむし探検 花、ハチ、甲虫

家の近くのむし探検 第225弾

昨年、マンションの改修工事で1年間、近くの公園へ通いました。今年は別に行く必要はないのですが、何となく気になってその後もちょこちょこ通っています。25日に行ったときに見つけた虫です。



公園に行く途中でモチツヅジが咲き始めていました。



この間つぼみだったコバノガマズミが一斉に花を開かせていました。昨年は4月14日に満開と書いていたので、今年はおよそ10日ちょっと遅れています。





この間、クロヒメクビボソジョウカイあたりの種と書いたのと似たようなジョウカイボンがいました。相変わらず、名前は分かりません。



ヒメクロオトシブミはあちこちで見られるようになりました。何度写してもカッコいいですね。



これはたぶん、モモブトカミキリモドキ♀。いずれもツツジの葉の上にいました。



甲虫の最後はマンションの廊下で見たウスチャコガネ





ツツジの葉の上ではアリも時々見ます。これはルリアリかなと思ったのですが・・・。





桜の木にはハリブトシリアゲアリがいっぱいいました。





キムネクマバチはあちこちで飛んでいるのですが、一匹が突然すぐ前の木の幹に止まりました。と、もう一匹が近寄って周りを飛び回っています。これは何かドラマが始まるかなと思ったら、両方とも飛んで行ってしまいました。

廊下のむし探検 オドリバエなど

廊下のむし探検 第896弾

4月23日にマンションの廊下で見た「むし」たちです。



今日はまずこのハエからです。雰囲気的にオドリバエだなと思って何気なく撮ったのですが、後で写真を見ると、中室辺りの翅脈が異様です。ちょっと翅脈に名前を付けてみました。



M3と書いたところはM3+4と書くべきかな。いずれにしても、M2にあたる部分がなくなって、横脈がぐにゃっと曲がっています。でも、とりあえず、オドリバエ科だと思って検索をしてみました。オドリバエについては、「双翅目(ハエ目)昆虫の検索システムに関する研究」という三枝豊平氏の科研費の報告書(この題目で検索するとpdfがダウンロードできます)を見ると詳しい説明と検索表が載っています。口吻が写っていなくて長いのか短いのかが分からないので、両方の道を進むと次のようになります。

前脚は通常の形態で、捕獲脚に変形していない
翅は中室(dm)を持つ
中室(dm)から生じる脈は3本、または中室(dm)は翅の後縁近くまで拡大する
翅はR4脈を欠く
翅の基室(brとbm)は通常の長さ
口吻は長い
 後脚は通常の形態で、捕獲脚に変形していない
 翅の翅腋葉はよく発達する;cua室はこれを閉ざすCuA脈が翅の基部に向かって回帰するので、本室の後端は全くまたはほとんど角張らない
 翅の亜前縁脈(Sc)は先端が退化するために、翅の前縁に達しない;平均棍基部の前方に刺毛塊を生じる 
                                             Rhamphomyia属

口吻は短い
 体は暗色で体形は一般的;翅のSc脈は先端が退化し、翅の前縁に達しない;翅の翅腋葉は発達する;後頭部の膨らみは著しくない
 翅の第2基室(bm)は先端でも幅広い
 日本産種では触角端刺は太く、第3節先端部とほぼ等しい太さで、第3節よりやや短い;胸部背面の刺毛は長い                                            Trichina属

「口吻が長い」を選ぶと、最後の平均棍基部の前方に刺毛塊が見えないのですが、まず間違いなくRhamphomyia属になります。一方、「口吻を短い」を選ぶと、Trichina属になりそうなのですが、触角のあたりの記述が何となく違うようです。それで、たぶん、Rhamphomyia属だろうと思って、画像検索でこんな変わった翅脈をもつ個体を探してみました。Bugguideというサイトで似たような翅脈の写真を見つけました。Rhamphomyia属Megacyttarus亜属でした。たぶん、それだろうと思って、この亜属で検索してみると、♀がこういう変わった翅脈をしているようです。

Rhamphomyia属は亜属の検索表がないので、「新訂 原色昆虫大図鑑III」の種の検索表が使えませんでした。でも、今回は亜属が分かったので種の検索ができるかもしれません。


顔面に刺毛を生じる
 中室(dm)は閉ざされる
 中室(dm)は翅縁近くまで拡大する
 M1とM3脈は短く、それらの長さはR4+5脈端とM1脈端の間隔の1/2以下
  翅は端半部が灰色を帯び、翅の亜端部のr2+3室、r4+5室、中室(dm)端に現れる暗条は小型、不明瞭;翅のごく基部が白色(本州・九州)         R. brunneostriata
  翅は広く白色、翅の亜端部のr2+3室、r4+5室、中室(dm)端に現れる暗条は淡褐色で明瞭;r4+5室の斑紋はR4+5脈長の1/2長                 R. trimaculata

顔面に刺毛を欠く
 中室(dm)横脈は弱いS字型湾曲を示す;M2脈はごく短く存在し、この部分で横脈は折れ曲がる;翅は白色部を欠き、翅脈はすべて暗褐色ないし黒褐色     R. geisha

まず左右の複眼が離れているので♀です。それで、♀の検索表で該当するところを拾ったのがこの表です。またしても、顔面の刺毛の有無が分からないので、二つの道を進むことになります。最後は翅の色が勝負なのですが、検索表に書かれている暗条がはっきり見えません。また、翅の基部の翅脈に色のついていないところがあります。それで、今のところは、Rhamphomyia (Megacyttarus) brunneostriata(ケズネイミャクオドリバエ)♀が第1候補になっています。



オドリバエでだいぶ時間を取ってしまいました。後は簡単に。これはクロバネキノコバエの仲間。



特徴のあるガガンボなので、名前が分かるかなと思ったのですが、どう攻めていってよいのやらさっぱり分かりません。それで、一応、各部の写真を撮っておきました。



まずは翅脈。



腹部末端と前脚脛節末端の刺です。ガガンボ科ガガンボ属までは確かみたいです。



アブラムシもどうやって調べていったらよいのか分かりません。よく見かけるのですけどねぇ。



次は甲虫です。スネアカヒゲナガゾウムシ



ツノブトホタルモドキ





蛾はナカジロアツバが2匹と



苦手なカバナミシャク。これはナカオビカバナミシャクに似ているような感じがしたのですが、どうでしょうね。



ミノムシも見分け方がよく分かりません。



コカニグモ



これはキンイロエビグモかなと思いました。

ついでに、4月20日と21日撮った写真も載せておきます。



コアオハナムグリ



これはこの間土手で見た種と同じでしょう。カミムラカワゲラ属だと思った種です。



最後はケブカクチブトゾウムシかな。

家の近くのむし探検 モンカゲロウの羽化

家の近くのむし探検 第224弾

4月23日の記録です。この日は河原に行ってみました。お昼前だったのですが、川からしきりにカゲロウが飛び立っています。近寄って見てみると、川にもいっぱい浮かんでいます。





みんな水面でばたばたしています。



葉っぱにつかまって何とか上に上がろうとしているものもいますが、なかなかうまくいきません。





すぐ近くにこんな脱皮殻もありました。このカゲロウはモンカゲロウで、この種は水面羽化を行うことで知られています。幼虫が水面に浮かんで流されながら脱皮するのです(「フライフィッシャーのために水生昆虫小宇宙 Part1」にはその羽化の様子が書かれています)。でも、見ていると、水面から飛び立つのがかなり大変そうです。水に浮かんでいる個体を何匹か見ていたのですが、水面から脱出できたのはいませんでした。羽化した途端、翅が濡れる前に飛び立たないといけないのでしょうね。



そんなモンカゲロウの翅にハエが止まっていました。これは何だろう。



近くの石の上にはこんな脱皮殻もありました。カワゲラでしょうね。



川の土手の上にブロックで作った作業小屋があるのですが、そこには羽化に成功した亜成虫が止まっていました。この小屋の壁にはいろいろな虫が止まっています。





カワゲラもいました。これは昨年調べた種と同じですね。昨年はカミムラカワゲラ属というところまで達して、ここから先は文献が手に入っていないのでとりあえずストップでした。状況は今も変わりません。



これは以前も見たアトモンサビカミキリかな。



これはゴモクムシの仲間。





これは初めての虫です。何となく以前見たメミズムシに似た虫だなと思って、その辺りを探してみました。どうやらミズギワカメムシ科の仲間みたいです。頭の先から翅の先までの大きさは3.7mm。「日本産水生昆虫」にはミズギワカメムシ科が載っていて、3族22種が記録されているそうです。ここには種の検索表もあるので、希望的観測も含め、この写真だけで検索をしてみると、ミズギワカメムシ Saldula saltatoriaになりました。だいぶ怪しいですけど・・・。水際の地上、渓流の岩上などに棲み、動きは活発で、歩行・跳躍・飛翔を素早く行うそうです。



こちらはタイワンキシタアツバ



クロバネキノコバエの仲間。



それにアリグモでした。



アシナガグモもいました。



ものすごい上顎をしているので写したのですが、ここからどうやって種までいったらよいのやら。「原色日本蜘蛛類大図鑑」には上顎の絵が出ているのですが、どれも似ていないみたいで・・・。

廊下のむし探検 トビケラ、チャタテなど

廊下のむし探検 第895弾

写真整理がだいぶ遅れているので、続けてブログに出すことにしました。4月18日分の「廊下のむし探検」の結果の続きです。



これはニンギョウトビケラの仲間です。以前も調べたことがあったのですが、日本産ニンギョウトビケラ属 Goeraには15種もいて、そのうち、近畿地方で見つかりそうなのはニンギョウトビケラ、クルビスピナニンギョウトビケラ、キョウトニンギョウトビケラ、クロニンギョウトビケラ、カワモトニンギョウトビケラの5種です。決め手は腹部腹板の刺なので、とりあえず、採集しないとどれだか判断できません。(追記2017/04/27:ニンギョウトビケラについてはもう少し詳しく調べたことがあったので、そちらにリンクしておきました



次はこのチャタテムシです。廊下の手すりに縁に止まっていてすぐに向こう側に隠れてしまったので、こんな写真しかありません。雰囲気的には以前見たヨツモンホソチャタテみたいですが、ちょっと斑紋が違っていたので、もう一度調べてみようかなと思って、翅脈から調べてみました。



ここで注目するのは、後小室があって、それとM脈がm-cuという横脈でつながっていること、それに、縁紋とRs脈がr1-rs横脈でつながっていることです。この条件でほぼホソチャタテ科になります。「Checklist of Japanese Psocoptera」によると、ホソチャタテ科にはGraphosocusとStenopsocuoの2属の7種が記録され、このうち近畿に棲んでいそうなのは5種。この5種はいずれも次の論文に載っているので、検索表が使えそうです。

富田 康弘、芳賀 和夫、「日本産チャタテムシ目の目録と検索表」、筑波大学菅平高原実験センター研究報告 12, 35 (1992). (ここからダウンロードできます)

1)縁紋はRs脈と横脈で結合する、2)後小室と中脈の間の横脈は短い;前翅には目立った斑紋がある、という条件から、初めの予想通り、Graphopsocus cruciatus(ヨツモンホソチャタテ)になりました。後小室と中脈の間の横脈(m-cu)がそれほど短くないのがちょっと気になったのですけど・・・。





ガガンボはいろいろといるのですが、今のところ手が出せません。





クロバネキノコバエとタマバエの仲間。タマバエは調べたら属くらいまでならいけるかなぁ。



こんなハチが床でばたばたしていました。「日本産ハナバチ図鑑」を見ると、こんなに触角の長いのは、シロスジヒゲナガハナバチ、シナヒゲナガハナバチ、ニッポンヒゲナガハナバチ、オキナワヒゲナガハナバチ、ミツクリヒゲナガハナバチの5種の♂です。このうち、シナとオキナワは分布が違うので外すことができます。



さらに、亜縁室が3つあることから、シロスジを外せます。残ったのはニッポンとミツクリなのですが、ミツクリは触角がやや短く、発生時期が8-11月なので外せるとすると、残りのニッポンヒゲナガハナバチでよいのかなと思いました。






これは♂の羽アリかな。



このハチはなんでしょうね。ハチは見ても科もよく分かりません。



最後はゴキブリの幼虫でした。「日本産幼虫図鑑」を見ると、チャバネゴキブリは胸部背面に大きな黄褐色紋があるというので、これはモリチャバネゴキブリでよいかなと思いました。

廊下のむし探検 甲虫と蛾

廊下のむし探検 第894弾

4月18日の写真整理を今頃やっています。この日は午前中に公園に行って虫を探し、午後からはマンションの廊下を歩いて虫を探しました。だから、写真がいっぱい。その分、名前調べも大変。



甲虫と蛾だけとりあえず調べてみました。見た順に載せていきます。これはケナガスグリゾウムシです。



最初のゾウムシは良かったのですが、次のジョウカイボンになって途端に迷い始めました。「原色日本甲虫図鑑III」を見ると、雰囲気的にはクロヒメクビボソジョウカイに似ている感じです。ただ、ジョウカイボン科は今、大変なことになっています。「2013年日本産ジョウカイボン科チェックリスト」というサイトによると、種・亜種を含め371種が記録されているとのことです。さらに、クロヒメクビボソジョウカイはクロニンフジョウカイと和名が変更され、2亜種が記録されています。さらに、この種の含まれるAsiopodabrus属だけでも184種。これは大変だなと思ったのですが、とりあえず、クロヒメクビボソジョウカイだけでも調べてみようと思って文献を探してみると、次の論文が見つかりました。

K. Takahashi, "Notes on the Lineage of Asiopodabrus malthinoides (Coleoptera, Cantharidae), with Description of a New Subspecies(クロヒメクビボソジョウカイ種群に関する知見と1新亜種の記載)", Elytra 36, 61 (2008). (ここからElytraの該当号[36(1)]がダウンロードできます)

この論文は、今まで、クロヒメクビボソの九州産亜種としてA. malthiroides hayatoが記録されていたのですが、筆者が大分で調べたところ、一つはこのhayatoで、もう一つは原名亜種とは異なっていたとのことです。このhayatoは原名亜種とは明らかに異なっていたので、別種として扱い、もう一つの種をtakizawaiという亜種にしたという内容です。これらの種・亜種は基本的に交尾器で分類するのですが、各部の色についての記載もありました。



その部分を拡大してみます。例えば、A. m. m.という原名亜種については、基本色は茶色がかった黒で、次の場所が黄褐色だそうです:複眼の前の部分、触角第1、2節および3節の基部、前胸背板の両側面、前胸腹板の前半部、末端節を除いた口肢、大腮の先端半分、基節と転節の先端部分。その他、触角3-11節、腿節・脛節の先端部は暗黄褐色だそうです。比べると、まぁ、合っているのですが、前胸背板の両側面だけが違います。個体変異の範囲内なのか、これに近い種なのかはよく分かりません。今年は「甲虫の年」だと思って、頑張っているのですが、なかなか難しいですね。



これはこの間からツブノミハムシだとしている種ですが、これもよくは分かりません。



これは綺麗な蛾です。たぶん、フタモンコブガだと思います。





体長1.8mmの小さな甲虫です。何度も図鑑を見直したのですが、結局、ギブアップです。



また、厄介なハムシダマシです。これは眼が近いからフジハムシダマシかなと思ったのですが、この日は合計4匹もいました。どれも悩ましいので少し定量的に調べてみました。手掛かりは次の論文です。

益本仁雄、「日本産ハムシダマシ科について (2)」、甲虫ニュース No. 107、1 (1994). (ここからダウンロードできます)

ここに、ナガハムシダマシ属の検索表も見ていますが、外観と分布からはフジかナガかなというところです。この2種は、1)複眼の間隔、2)前胸背の点刻、3)鞘翅の点刻条溝で区別することになっています。そこで、その部分を拡大してみました。



このうち、定量的に測れるのは眼間距離と複眼横径の比です。論文によると、フジの♂でおよそ1.5倍、♀で3.5倍、ナガの♂は2倍、♀は2.2倍であることになっています。さらに、「原色日本甲虫図鑑III」にはナガについて、♂♀が触角で見分けられることになっています。触角第9、10節の和と末端節の比が、♂では1:1.33、♀は1:1.17だそうです。つまり、♂の方が末端節がちょっと長いということです。

これらを実際に測ってみました。まず、眼間距離と複眼横径の比はそのまま測ると1.34になりました。ちょっと小さめに出たのですが、たぶん、斜めから撮ったからかなと思って、真上から30度傾いて撮影したと仮定し、1/cos 30°をかけてみました。1.55になりまあまあの値になりました。次に触角の節の長さですが、その比は1:1.34になりました。フジについては数字が載っていないのですが、ナガと同じだとすると図鑑の値によく合っています。つまり、この個体はたぶん、フジハムシダマシ♂ということになります。







で、残りの3匹も同じように調べてみました。これはいずれも複眼の間隔が離れています。調べてみると、一番上は複眼間距離が2.26、触角の比が1.00、次が1.73と.1.24、その次が2.09と1.29。いずれも斜めに写したことによる補正をしていますが、結構、いい加減です。これから、これら3匹はいずれもナガハムシダマシで、一番上が♀、下の2枚が♂かなと思いました。2番目がやや微妙ですが・・・。





これは何でしょう。これもよく分かりませんでした。(追記2017/12/09:立西さんから、「13,14枚目の写真の虫はツヤハムシの仲間だと思われます。ドウガネツヤハムシが怪しいでしょうか。」というコメントをいただきました。ハムシかぁ。触角を見たとき、一瞬疑ったのですが、見過ごしてしまいました。どうも有難うございました



次はイタドリハムシ



この間からいるキクイムシです。ルイスザイノキクイムシかなと思っているのですが、今度、頑張って検索をしてみます。



それと、モモブトカミキリモドキ♂。



最後は半分だけ姿を見せているプライヤキリバでした。

家の近くのむし探検 オトシブミ、チャタテなど

家の近くのむし探検 第223弾

虫の同定をしたり、花の写真の整理をしたりしていたら、虫の名前調べが大幅に遅れてしまいました。早く出しておこうと思って、慌てて4月18日に家の近くの公園で見た虫の写真を整理しました。



公園に行く途中、コバノガマズミのつぼみがついていました。去年の記録を見ていたら、同じようなつぼみの写真を4月9日に撮っていました。虫の出方から判定すると、今年は半月ほど遅れているなと思ったのですが、花も9日かそれ以上遅れているみたいです。昨年は4月19日には花が満開でした。






公園に着いて、この日まず気が付いたのはこのヒメクロオトシブミでした。ツツジ葉の付け根にいました。



探してみると、ツツジの葉上にあちこちいました。昨年は4月30日に初めて見つけて、その後、5月から6月中旬にかけて大量に見ています。こちらはむしろ今年の方が早いのですが、昨年、単に気が付かなかっただけかなぁ。



ルリチュウレンジもいました。これも昨年は5月5日に初めて見て、その後、中旬ごろまでは親を見て、6月初めには幼虫が登場していました。これも今年は早め?なんだかよく分かりませんね。



ツツジの葉を探してみると、アリがちょこちょこいました。たぶん、トビイロシワアリ



それに、昨年、何度も見たヤブキリの幼虫。でも、ヤブキリってどうやって分かったのだろう。



ガガンボの仲間。





それから、ネコハエトリでした。



ツツジにはこんな花芽ができていました。



次は公園にある街路灯の柱です。この柱は不思議と虫が多いので、いつも探しています。これはヨコバイの幼虫かな。





体長は2.0mm。翅が生えかけているので、チャタテムシの幼虫みたいです。



それにクロバネキノコバエの仲間でした。腹部背面に黒い帯状の模様があります。





いつも虫を撮るときは「影とり」という拡散板をレンズに取り付けて、内蔵フラッシュをたいて撮っているのですが、その「影とり」にいつの間にかこんなゾウムシが止まっていました。体長は1.3mm。思いっきり小さいゾウムシです。形がこの間から見ているイチゴハナゾウムシやユアサハナゾウムシに似ています。ハナゾウムシの仲間かもしれません。(追記2017/06/03:おちゃたてむしさんから、「最後のゾウムシはこちらでもよく見かけるんですが、チビハナゾウムシという種のようです。BABAさんの、次の記事とコメントが参考になると思います。」というコメントをいただきました。確かに似ています。さらに、文献まで分かって大変嬉しいです。この論文はかなり役に立ちそうです。貴重な情報を有難うございました

雑談:「写真展 北摂の花 - ミクロな世界を楽しむ」はあと一週間になってしまいました。今回は花の写真のほかに、ススキの葉はなぜ切れるとか、ひっつきむしの仕組みなど植物の持つ不思議な構造や、ツユクサの仮雄蕊など花の仕組みなどの解説を加えたので説明の多い展示になってしまいました。ちょっと理屈っぽいかなと思ったのですが、そこがかえってよかったみたいです。ギャラリーを運営している施設の人の話だと1時間ほど熱心に見ておられた方もおられたとのことで、いっぱい見に来ていただいて好評だったと喜んでおられました。無料でお借りしているので、喜んでいただけると私も嬉しいです。親切にお貸しいただいた施設と、わざわざ見に来ていいただいた方々に、この場を借りて感謝いたします。なお、4月末まで開いていますので、ご覧になりたい方はこのブログの自己紹介欄にあるメールアドレスにご連絡ください。案内をお送りします。入場無料です。大阪北部のちょっと辺鄙な場所なので恐縮なのですが・・・。

虫を調べる コガネコバチ科?

この間、小さなハチを見つけました。昨日、科だけでも調べてみようと思って検索を試みました。まだ、怪しいところもあるのですが、とりあえず結論まで達したので載せておきます。(追記2017/04/24:そらさんから、「もっと小さなハチは、見覚えのある後ろ姿。ハラビロクロバチ科タマゴクロバチ亜科のお仲間ですが、似たのがたくさんいるので種までたどり着くのは大変だと思います(^^;。」というコメントをいただきました。気になったところがあったので、やはりそこが問題だったみたいです。もう少し検討してから出した方がよかったですね



こんなハチです。体長はわずか1.1mm。この写真も検索に使うので、①と②を書いておきます。説明は後でします。検索には「絵解きで調べる昆虫」に載っている検索表を用いました。まずは上科の検索から。



①から④までは確かなので、用いた検索の項目を書いていますが、その先はやや怪しかったので、すべての項目を書いています。まず、①と②は上の写真ですぐに分かります。




④については、翅脈は確かに退化しています。後翅は前翅の下にあるのですが、上から透けて少し見えています。こちらも翅脈は退化して翅室はなさそうです。



次は③で、頭頂に特に突起はありません。



次の⑤は若干怪しかったので、青色で書いています。後脚転節が1節か2節かというのですが、写真では白矢印のように節の切目が見えたので、2節だと思いました。でも、はっきりしません。もし1節だとすると、⑤b、⑦bと進むのですが、次の⑧bは異なり、⑧aは項目としてはよいのですが、翅脈が違うので、たぶん、それらではないと思います。それで、⑤aを進むと、次は⑥になるのですが、ここが一番迷ってしまいました。一つ上の写真で分かる通り、肩板と前胸背板はほとんど接しているみたいなのですが・・・。でも、たぶん、この個体がコバチだとすると、両者は接していないと解釈しなければなりません。ここが問題ですね。

でも、とりあえず、ここを乗り越えてコバチ上科に進むことにします。



一旦、コバチ上科に進むとそれほど問題なくコガネコバチ科に達します。それで、検索項目を写真で確かめていきたいと思います。



この写真からは、脚が異常でないことと、触角が折れ曲がっていることを見ます。



この写真では前胸背板が角張っていないことを見ます。でも、金属光沢はありません。




これは横から見たものです。㉒は文章を読んでも何を意味しているのかよく分かりません。この項目はマルハラコバチ科を除外する項目で、マルハラコバチ科では中胸盾板の後縁が後ろに突出していますが、これではそうでないので、OKとします。



⑯の「前胸背板は背面から見える」はこの写真を見ると疑問に思ってしまいます。でも、この項目はアリヤドリコバチ科を除外する項目で、この科では中胸盾板が前胸背板を覆いかぶさっているのですが、この個体ではそれほどではないのでOKとします。㉓は見るとすぐに分かります。



⑫もこの写真を見るとすぐに分かります。



中胸側板には溝や規則的な刻印があります。それで㉑はOKです。



前脚基節と後脚基節の比較なのですが、確かに後脚基節は前脚よりも大きく、3倍以上はありそうなのですが、この検索項目自体は比較ではなくて全体としてもっと大きなものを想定しているので、これでもOKではないかと思いました。


翅脈はこの写真を見ると分かると思います。後前縁脈と経脈の両方とも発達していますが、径室はありません。



後脚には5節の跗節があります。



これは前脚脛節末端を写したものですが、大きな距があり、それが曲がっています。これで⑳も㉓もOKです。

というわけで、注釈付きですが、一応、すべての項を確かめたことになるので、たぶん、コガネコバチ科だと思います。おそらく大丈夫だろうと思うのですが、肩板と前胸背板がほとんど接しているところだけが気になります。以前にも書いたのですが、この咲き進むのは亜科の検索だけでも54項目、属に至っては309項目もあり、なかなか難関です。今回はこれ以上はパスしておこうかなと思っています。

ついでに、検索に使わなかった写真も一枚載せておきます。



それにしても変わった形のハチですね。

廊下のむし探検 ハチ、ヒメカゲロウなど

廊下のむし探検 第893弾

4月16日分の写真整理がまだ残っていました。もう1週間遅れです。まだ、18日、23日分が残っていて、さらに、花の写真も残っていて・・・。



まずはハチからです。これはこの間からいるヒメハラナガツチバチですね。



次はこんな小さなハチです。カメラで追いかけていたら、捕まえる前に逃げて行ってしまいました。翅脈がよく見えないので、はっきりは分からないのですが、発達はしてそうにありません。たぶん、コバチ。形からナガコバチかなぁと思ったのですが、よく分かりません。



これはもっと小さなハチです。これもコバチかなと思って今度は採集してきました。でも、意外に苦戦です。ちょっとはっきりしないところがあって・・・。この部分を除くと「絵解きで調べる昆虫」の検索表ではコガネコバチ科になりました。詳細は次回に載せます。(追記2027/06/03:そらさんから、「もっと小さなハチは、見覚えのある後ろ姿。ハラビロクロバチ科タマゴクロバチ亜科のお仲間ですが、似たのがたくさんいるので種までたどり着くのは大変だと思います(^^;。」というコメントをいただきました。その後、検索まで行ったのですが、疑問を抱えながらもコガネコバチ科にしていました。ご指摘どうも有難うございました



次はヒメカゲロウです。いつものチャバネヒメカゲロウかなと思って、何気なく撮ったのですが、頭頂から胸にかけて黄白色の筋が入っているの気が付きました。



真上から撮った写真です。チャバネにはこんな筋があったかなぁと思いながら、家に戻ってから翅脈を調べてみました。



チャバネは以前、翅脈を調べたことがあったのですが、R脈の分岐のあたり、Cu脈のあたり、段横脈などがまったく合いません。むしろHemelobius属のものとよく合っています。Hemelobius属はrecurrent veinという回帰的な翅脈があったはずだと思って、よく調べてみると、黒矢印付近にそれらしいものが見られました。たぶん、Hemelobius属でよさそうです。後は以前撮った写真などを参考にして、たぶん、ヤマトヒメカゲロウではないかと思ったのですが、検索をした訳ではないのでまだ確定的ではありません。



ツチイナゴもときどき見るようになりました。これも越冬組かな。





トビケラはヒゲナガカワトビケラを除いて2種。上はシマトビケラの仲間かなと思ったのですが、よくは分かりません。下はニンギョウトビケラかその周辺の種です。トビケラは採集しないと科もよく分かりません。



残りはハエ目です。何となく前脚第1跗節の方が脛節より長そうなので、ユスリカ亜科かなと思うのですが、ユスリカも採集しないとほとんどお手上げです。採集しても属を調べて顕微鏡写真を撮るだけでほとんど一日仕事です。まだまだ修行が足りませぬ。



オドリバエです。R4が分岐していないので、たぶん、Rhamphomyia属だろうと思われます。この属は亜属の同定がまだできなくてそこで止まっています。





これはハマダラハルカ。やはりハエの仲間です。ハエもこのくらい翅に模様があると嬉しいのですけどねぇ。



最後はこの間から出ている、すっきりしたガガンボです。たぶん、ヒメガガンボ科かなと思っているのですけど・・・。

廊下のむし探検 甲虫とクモ

廊下のむし探検 第892弾

最近は、散歩に行ったときに花も撮り始めたのでその整理が大変です。花も拡大してみると、いろいろと変わった構造が見られるのですが、図鑑にもちっとも説明が載っていません。その資料探しに時間がかかって・・・。

それで、まだ、4月16日の虫の名前調べをしています。とりあえず、甲虫とクモを調べてみました。





最初はこの間から見ているキクイムシです。「原色日本甲虫図鑑IV」の図版と比較すると、ルイスザイノキクイムシとか、ヤツバキクイムシあたりと似ています。でも、ここからが進みません。それで、今回は2匹ほど採集してきたので、検索をしてみようと思います。

後藤秀章、「日本産キクイムシ類分類学研究の歴史と種リスト」、日林誌 91, 479 (2009). (ここからダウンロードできます)

この論文にはキクイムシ類の種リストが載っているのですが、日本産キクイムシ科は2亜科14族302種、ナガキクイムシ科は18種です。相当な数になります。上の2種のどちらかかというのであれば、ルイスザイノはAmbrosiodmus属、ヤツバはIps属なので、属の検索を行うだけで見当ぐらいはつきます。それで、とりあえず属の検索をしてみようと思っています。まだ、ですが・・・。論文としては、Nobuchi(1971)とWood(1986)に属の検索表が載っているのですが、Nobuchi(1971)のは今の分類とは異なっているので、まず分類の整理もしないといけません。いろいろと大変です。整理がついたら検索を試してみます。



コメツキも出てきました。これは見覚えがあります。



ひっくり返してみると腹が赤いので、アカハラクロコメツキでしょう。ただ、写真を撮るのが大変。ひっくり返すとすぐに元に戻ってしまうから。でも、何度もやっているうちに諦めたみたいで、じっとしていました。



このコメツキは何でしょう。よく分かりません。上からも撮ればよかった。(追記2017/06/03:通りすがりさんから、「不明コメツキはProsterini族と思います。」というコメントをいただきました



これはコアオハナムグリだと思うのですが、これも確かめた方がよいかなと後で思いました。それで、「日本産コガネムムシ上科標準図鑑」の検索表を見てみました。中胸腹板突起の形と後跗節第1節の外角が尖るかどうかで属が分かれます。いずれにしても採集しないと難しそうです。と思ったところで、そういえば以前にも調べたことがあったなと思い出しました。こちらに書いてありました。この時は検索をしたのですが、間違ってハナムグリ属に行ってしまいました。後で、通りすがりさんに腹の色が黒ければコハナムグリだと教えてもらいました。これもひっくり返せばよかったですね。



小さい甲虫ですが、この間も見ました。たぶん、アカホソアリモドキ





ハネカクシも蛇のように首を上げるのですね。ハネカクシはギブアップ状態で調べていません。



ハムシダマシです。これにはフジハムシダマシ、ナガハムシダマシという似た種がいたのでしたね。これについても、以前、調べたことがありました。いくつかの項目があるのですが、眼の横幅と眼間距離との関係が簡単でした。このときの記事によれば、フジの眼間距離は複眼横径の♂でおよそ1.5倍、♀で3.5倍(ナガでは2倍と2.2倍)でした。これで測ってみると、複眼が一部凹んでいてどこで測るか困ったのですが、最大径で測ると1.5倍になりました。たぶん、フジハムシダマシの♂かなと思っています。



これはイチモンジハムシかな。






この小さなゾウムシは苦手だなぁ。たぶん、ユアサハナゾウムシかなと思っているのですが・・・。これで甲虫は終わりです。



後はクモです。これは頭胸部が茶色いのでだいぶ迷ったのですが、形や脚の色からコカニグモかなと思っています。



これは以前も見たことがあります。その時の判断があっていれば、ネコグモ科のネコグモです。



これもよく分からないのですが、全体の形が長細いので、ヤサアリグモかなと思っています。




シラホシコゲチャハエトリ



これは似た種が多いので、はっきりしたことは言えないと思いますが、たぶん、ハラクロコモリグモか、その周辺だと思います。

後はハチやハエが残っているのですが、ハチでてこずっています。もう少し時間がかかるかも。(追記:2017/04/23:ブログをアップし終わったと思って、散歩に行き、帰ってきてブログを見たらビックリ。写真が入っていませんでした。途中でエラーが出たのですが、構わず書いていたらこうなりました。この間も似たようなことがあったのですが・・・。どうしたのかなぁ

廊下のむし探検 蛾とカメムシ

廊下のむし探検 第891弾

5日前の16日にマンションの廊下で見た虫たちです。いろいろといたのですが、今回は蛾とカメムシだけです。



今年は蛾が少ないのですが、この日は少しはいました。これはいつもいるクロスジアオナミシャクです。




これはたぶん、初めて見たと思ったので、「標準図鑑」でいろいろ探してみました。結局、シロモンクロシンクイあたりのシンクイガ科らしいことが分かりました。ただ、この種にはニセシロモンクロシンクイという似た種がいるようです。図鑑によると、前翅基部に黄白色の横線をもたないこと、翅頂付近の内縁側の細線がより細いことが、ニセシロモンクロとの区別点のようです。翅基部に横線は見当たらないので、たぶん、シロモンクロシンクイの方かなと思いましたが、よくは分かりません。




次はこの蛾ですが、死んでいました。ヨシノツマキリコヤでしょうね。(追記12017/12/09:ヨシノクルマコヤガでした




こちらはオオトビスジエダシャク




カバナミシャクは相変わらず分かりません。




次はアオシャクです。この手の蛾はJodis属なのですが、似たものが多くてどうも苦手です。大きさを記録していたらよかったのですが、それもしなくて・・・。それで、図鑑で似ている種をいろいろと集めて、外横線の形を比べてみました。




著作権の関係で画質を落としています。こうやって比べてみると、違いが少し分かるようになります。一番似ていたのはオオナミガタアオシャクだと思ったのですが、どうでしょうね。




次はカメムシ目です。マンションの廊下にアメンボが時々やってくるのですが、明りに集まってくるのでしょうね。アメンボもよく似ていてぱっと見ただけだと違いがよく分かりません。それで、「淀川水系のアメンボ検索表」という絵解き検索を参考にさせていただきました。




検索表を順番に調べていったのですが、ポイントを図示すると、このようになります。前脚跗節の写真ははっきりしないのですが、第1節が明らかに長いということはないので、たぶん大丈夫でしょう。だとすると、これはナミアメンボになりました。もう少しいろいろな種を見てみたいです。




いつもいるマツヘリカメムシ




それにミツボシツチカメムシ






変わったところではこんなカメムシがいました。たぶん、ホソコバネナガカメムシ。これは以前にも見たことがありました。調べてみると、2年前の4月10日と30日でした。やはり今頃なのですね。2本の触角の間にあるのは口吻でしょう。図鑑によると口吻は4節ということですが、たぶん、そうなのでしょうね。




最後はこのヨコバイ。名前は分かりません。

テレコンで接写

レンズの焦点距離を伸ばす方法として、テレコンバージョンレンズ(テレコンバーター;略して、テレコン)を入れる方法があります。これには二つのタイプがあって、一つはレンズとカメラ本体の間に入れるタイプ(リアコンバーター)、もう一つはレンズの前に取り付けるタイプ(フロントコンバーター)です。以前、フロントコンバーターについて書いたことがありました。最近、リアコンバーターが手に入ったので、今度はこれの原理について考えてみました。一番知りたかったのは、焦点距離を伸ばすだけなのに、どうして接写倍率が上がるのかというところでした。そこで、まず、実験をしてみました。



こんな風にマクロレンズとカメラ本体の間に2倍のテレコンバーターを入れてみました。これで撮影すると確かに倍率が上がります。それで、まずはレンズの焦点距離を測ってみることにしました。このような組み合わせレンズの場合、実際に光で焦点を結ばなくても焦点距離を測ることができます。それは被写体とカメラのイメージセンサーまでの距離と撮影倍率を測る方法です。詳細は今回まとめたpdfをご覧ください(こちらからpdfが直接ダウンロードできます。また、こちらのサイトでこれまでにカメラに関して調べたことが見られます)。実際の実験はスケールを撮影して、スケールとイメージセンサーまでの距離を測ります。イメージセンサーの位置は上のカメラの上面にΦというマークのある場所です。そこに重りのついた糸をテープで張り付け、重りの先の位置からスケールまでの距離を巻き尺で測ります。距離を変えながら撮影し、後で、画面上で撮影倍率を計算します。

そうして得られたのが次のグラフです。



青丸は比較対照のためにテレコンバーターなしで実験したものです。焦点距離が60mmのレンズを使ったのですが、撮影倍率に変わりなくほぼ60mmの値になっています。赤丸がテレコンバーターを入れたものです。このテレコンバーターは焦点距離を2倍にするというものですが、これは無限遠を撮影したときに限られています。近くを撮影すると焦点距離はどんどん短くなり、最終的にはもとの焦点距離に近くなっています。ただし、撮影倍率は2倍になっています。この辺りの仕組みを考えてみました。詳細は上に載せたpdfにまとめたので、そちらを見てください。



無限遠を撮った場合と接写の場合の光学系を図で表してみました。テレコンバーターのうちリアコンバーターの作用は基本的に凹レンズを入れることなので、主レンズを凸レンズ、テレコンバーターを凹レンズで表しています。無限遠では焦点距離が2倍に伸びている様子が分かります。接写の場合は実像が大きくなっている様子が分かると思います。

あーでもない、こーでもないと悩みながら、やっと、テレコンバーターの仕組みが分かりました。シミュレーションの結果もほぼ合っているので、まず、大丈夫ではないかなと思っています。このKenko製Pro300 2x DGXというテレコンバーターは300mmの望遠を基準に作られているということで、50mm以上であることが使用の条件になっています。実際に調べてみると、AF-S Micro Nikkor 85mmでは自動焦点が合いませんでした。また、AF-S Nikkor 70-300mmでは300mm側で自動焦点が合いませんでした。どうやら、AF-Sレンズではいろいろ制約があるみたいです。

追記2017/04/21:直観的に分かりやすいように、上の実験データを用いて、見かけの凸レンズがどの場所にあるのかを図示してみました。今、実験ではLとMのデータが分かっているので、これからbを求め、実際のカメラに当てはめてみました。





上側がテレコンバーターなしの場合、下側が入れた場合です。実測値を用いているので、予想とは若干ずれているところもあるのですが、雰囲気は分かります。レンズの上に描いた黄色の長楕円形の図形がテレコンバーターを含めた複合レンズを単一の凸レンズだと考えたときの位置を表します。左側の図形が遠くを撮影した場合、右側が最近接を撮影した場合です。実際には、最近接の場合はレンズが繰り出すのでこの写真とはちょっと異なりますが・・・。テレコンバーターを入れた場合はレンズの位置がテレコンバーターの厚さ分ほど前に来ていることが分かります。これは、遠方を撮影するときにはテレコンバーターを入れたことにより焦点距離が長くなったということを意味しています。一方、最近接を撮る場合には焦点距離は長くならない代わりにレンズが前に来たために接写倍率が上がったということを意味しています。ちょうどエクステンションリングを入れたのと同じような効果になるわけです。ついでにpdfファイルの方にもこのことを書き足しました

家の近くのむし探検 ハチとか、ハエとか

家の近くのむし探検 第222弾

4月14日の家の近くの公園での虫探しの続きです。暖かくなって虫も出てきて、少しは面白くなってきましたね。







この日はこんなハチがいました。たぶん、ムモンホソアシナガバチですね。「日本産有剣ハチ類図鑑」の検索表を見ると、ホソアシナガバチ属にはそのほかにヒメホソアシナガバチという種がいるのですが、頭盾に黒色の縦紋があるかどうか、体の模様が淡褐色か暗褐色かで見分けるみたいです。頭盾は見えないのですが、体の模様は淡褐色なので、たぶん、ムモンでよいのでしょう。





後はアリですね。これはたぶん、この間からいるハリブトシリアゲアリではないかと思います。





こちらはルリアリだと思うのですが、腹部がどうしてこんなにデコボコしているでしょう。違う種なのかなぁ。




そのほかではマルカメムシ



ツツジの葉裏にいるのは、この間からいるゴマフリドクガの幼虫。こわいですね。



これはクロバネキノコバエの仲間。



ササグモはいっぱいいました。



ネコハエトリは一匹だけ。公園ではこんなところでした。



後は行き帰りに見たマンションの廊下の壁にいた虫です。ハエ・・・。よく分かりません。



翅脈から見て、チビヒメハナバチ



これは何だろう。

追記2017/06/03:通りすがりさんから、「不明のやつはCheilosiiniっぽいですね。外見はCheilosiaっぽいんですけど…口許が気になります。」というコメントをいただきました。ちょっと調べてみたら、Cheilosiaだけでも62種。まだまだ大変な世界ですね。どうも有難うございました

追記2018/07/12:フトツリアブさんから、「ハナアブ科ではなくミズアブ科だと思います(複眼接合線が長く,額が著しく狭い.触角も円錐形に見える).恐らくBerisの仲間かな?」というコメントをいただきました。これは驚きました。ミズアブ科だったとは。でも、そういわれると、ミズアブ科は中胸盾板の横線の左右に凹みがあるのが多いのですが、同じような凹みが見られますね。ミズアブは複眼接合線が長いのですか。そういうところから見分けるのですね。いい勉強になりました。属の検索表を見ると、Berisには小盾板にに48個の棘状の突起があるとのこと。どんなものか見たいなと思いました。ご指摘、どうも有難うございました



アブラムシ。



これはコハナグモかな。



そして、よく分からないクモ。分からない「むし」が多いですね。

雑談:この間から、カメラボディとレンズの間に入れるテレコンバージョンレンズの仕組みを調べていたのですが、やっとその原理が分かりました。今度まとめてアップします。

家の近くのむし探検 甲虫

家の近くのむし探検 第221弾

最近はマンションの廊下で虫探しをしているのですが、時々は家の近くの公園でも虫探しをしています。4月14日の午前中に久しぶりに公園を覗いてみました。






今年は半月くらい虫の出方が遅いような気がしましたが、出始めると一気に出てきました。この間、マンションで見つけたツツジトゲムネサルゾウムシをツツジの葉上で見つけました。昨年は6月に初めて見たのですが、今年は早々と4月に観察できました。





ヒメクロオトシブミもいました。これも昨年は4月30日が初見日でした。



公園はこのくらいで、後は公園から帰ってきてマンションの廊下を歩いているときに見つけました。これは小さなゾウムシなのですが、たぶん、イチゴハナゾウムシではないかと思っています。だとすると、初めて見ました。





これは先日もいたキクイムシで、ヒバノキクイムシではないかと思っている種です。



これはマルガタゴミムシの仲間。名前まで分かりません。



ひっくり返っていたので、もとに戻してやりました。



2日後の16日に歩いた時はマンションの廊下にいっぱいいました。この写真では触角が見えにくいので、16日の写真も載せておきます。



この甲虫でだいぶ迷ってしまいました。実は、この種は以前も見たことがあって、「原色日本甲虫図鑑III」のPlate 46の4番の標本写真とよく似ているので、ツツキノコムシ科のコキクイツツキノコムシだとしていた種です。今回もそうかなと思ったのですが、同じ科のほかの個体と触角がちょっと違うので、疑問に思ってしまいました。それで、少し文献を探してみました。

川那部真、「日本産ツツキノコムシ科検索図説VIII」、甲虫ニュース No. 149, 13 (2005). (ここからダウンロードできます)
C. Lopes-Andrade, "An essay on the tribe Xylographellini(Coleoptera: Tenebrionoidea: Ciidae)", Zootaxa 1832, 1 (2008). (ここからpdfが直接ダウンロードできます)

これらの論文の中にはコキクイツツキノコムシ Xylographellla punctataの図や写真が載っているのですが、何度見ても今回の写真とも上の図鑑の標本写真とも触角が違います。それで、ひょっとしてと思って図鑑をぱらぱらとめくっていたら、似た種が載っていました。キクイムシ科でした。この中ではルイスザイノキクイムシとか、ヤツバキクイムシとかが全体の形が似ています。たぶん、この辺りなのでしょう。それにしても、「原色日本甲虫図鑑III」の標本写真は間違っているのではないでしょうか。





最後は午後から河原に行ったときに橋の欄干に止まっていた甲虫です。ヤナギハムシみたいです。これも初めて見ました。

廊下のむし探検 ハチ、ハエほか

廊下のむし探検 第890弾

4月13日分の続きです。



この日はこういう小さなハナバチが廊下にいっぱいいました。1フロアで20匹くらい。写真を撮って後で調べてみると、矢印の部分に裁断されたような翅脈が見えるので、たぶん、チビヒメハナバチだと思われます。ついでに頭盾が黄白色なので♂。



これも同じですね。床のでっぱりの幅が3mmなので、それと比べると大きさが分かります。



これはもう少し大きかったのですが、後脚脛節と基跗節に花粉刷毛(はけ)という花粉を集めるための毛が生えているので、たぶん、♀の方ですね。



これは別のハチです。



腹部に毛の帯があり、前胸背板には毛がほとんどないので、この間もいたヒメハラナガツチバチだと思います。



これもハチです。これはナギナタハバチの仲間ですが、これについては以前検索をしたことがありました。そのときはナギナタハバチ科ナギナタハバチ亜科ナギナタハバチ属のマダラナギナタハバチになったのですが、今度もたぶん、同じ種でしょう。産卵管があるので♀の方です。





ハエは例によってオドリバエ科が数匹いました。翅脈のR4が分岐していないので、たぶん、Rhamphomyia属でしょうね。複眼がくっついているので、共に♂。



こちらはクロバネキノコバエ科の交尾です。





この綺麗なガガンボも以前見たことがあります。その時は科の検索をして、ヒメガガンボ科になったのですが、それから先が進めませんでした。腹部末端を見ると、これは♂みたいです。何とか調べる方法はないかなぁ。





後はヒゲナガカワトビケラ。これはむちゃくちゃ多いです。





トビケラもいくつかいるのですが、上はシマトビケラの仲間かな。下はニンギョウトビケラの仲間かなぁ。捕まえて検索しないとよく分かりません。



後はいつものオナシカワゲラ。オナシカワゲラ科は写真左上のようなX型の翅脈が見られます。淡水ベントス研究所というサイトに日本産の種リストが載っているのですが、Nemoura属だけでも種類が多いので、種群の区別から調べないといけません。今、文献を探しているところです。



カゲロウの亜成虫もいました。眼が大きいので♂ですね。尾が2本なので、ヒラタカゲロウの仲間かな。





最後はナガメマツヘリカメムシでした。

4月半ばともなると、やはり虫が多くなりますね。パソコンをやりすぎたのか、3週間ほど前から右腕の筋が痛くなってしまい、「大図鑑」のような重いものが持ち上げられなくなってしまいました。マウスを扱うのも結構疲労感があって長時間の操作ができません。ネットで調べると、腱鞘炎のなりかけかもしれません。右目は見えないし、右手が使えないし、もうどうしようもないですね。

廊下のむし探検 甲虫と蛾

廊下のむし探検 第889弾

4月13日分の「廊下のむし探検」の結果です。さすがに虫がたくさん出てきました。それで、まず、甲虫と蛾だけ調べてみました。この日は先日衝動買いをした2倍のテレコンをマクロレンズ60mmとカメラボディーの間に取り付け、最大2倍の倍率での試し撮りをしてみました。このテレコンは凹レンズの役目を果たし、主レンズの焦点距離を2倍に伸ばすことになっているのですが、レンズの公式と光線行列をいくらいじっても、焦点距離だけを単純に2倍に伸ばすという式が導けません。今度、測定も交えてもう少し詳しくその機能を調べてみようと思っています。



これは以前も見たシラフチビマルトゲムシだと思います。



これも以前見ました。前胸背板側縁の刺の位置から、ヨツモンキスイだと思われます。



ハネカクシです。ハネカクシの名前調べは今のところ手が出せません。この写真の直後に飛び立ったので、もう少し粘っていたら、飛び立つ瞬間が撮れたかもしれません。



これはルリマルノミハムシ



これはマダラノミゾウムシかなと思ったのですが、よくは分かりません。



それにオオセンチコガネ





最後のこの甲虫。たぶん、ジョウカイボンの仲間だと思うのですが、よく分かりません。



次は蛾です。これはホシミスジエダシャク。これまで、4、5、8、9月に見ています。



それに地下駐車場にいたモクメクチバ。これは3-5月と9-11月の年2回見ています。



それにケンモンキリガ。これは4年前の4月に一度見ただけでした。



パッと見てコトビモンシャチホコだと思ったのですが、時期が合いません。今頃だったら、ノヒラトビモンシャチホコなので、そっちの方かな。

廊下のむし探検 蛾とクモ

廊下のむし探検 第889弾

6日の「廊下のむし探検」の続きです。この日はどういうわけか蛾がたくさんいました。そろそろ出てきたのかなと思ったのですが、昨日、歩いた時はほとんどいなかったので、たまたまだったのかもしれません。



まずはちょっと前にもいたホソバトガリエダシャク。これまでの記録を見ると、2月24日から3月25日の間で見ていて、最盛期はだいたい3月中旬という感じですね。



次はこのウスベニスジナミシャク。これの過去4年の記録は、3月17日から3月31日の間で見ていました。



翅がだいぶ傷んでいますが、アカバキリガです。過去4年で観察した日は3月19日から4月26日の間。ちょうど今頃ですね。



アカエグリバ。これは越冬でしょう。これまで7-9月と11月に見ていましたが、4月は初めてです。







後は厄介なカバナミシャク。この日は6匹いました。この3匹はソトカバナミシャクかなと思いました。最後の1匹はちょっと怪しいですが・・・。(追記2017/04/15:ささきさんから、「「ソトカバ」の3つ目はモンウスカバかと思います。」というコメントをいただきました。モンウスカバナミシャクですか。やはり違っていたのですね。カバナミシャクは難しいですね。どうも有難うございました



次はこれ。ナカオビカバナミシャクとしたのですが、どうでしょう。



こちらはトシマカバナミシャクかな。



これは何だろう。(追記2017/04/15:ささきさんから、「モンウスカバかと思います。それにしてもやっぱりEupitheciaは難しいですね…。」というコメントをいただきました。これもやはりモンウスカバナミシャクだったのですね。どうも有難うございました



最後は確かで、ヒメカバナミシャクです。いつもの年は蛾がもっといっぱい出てくるので、カバナミシャクは見ないふりをしていたのですが、今年は少ないので、いたのはみんな撮ってしまいました。

追記2017/04/15:一つ出すのを忘れていました。



この毛虫です。図鑑やネットをいろいろ探したんですけど・・・






最後はクモ。この2枚の写真は別個体ですが、ともにハラクロコモリグモかなと思いました。



そして、残りはヤミイロカニグモ。これで6日の分の写真整理ができました。

廊下のむし探検 甲虫、カメムシなど

廊下のむし探検 第888弾

ハエの検索ばかりしていたら、4月6日の「廊下のむし探検」の写真を整理するのを忘れていました。もう一週間も経ってしまっていて今更なのですけど・・・。この日は蛾がかなり出ていました。ただ、カバナミシャクが多くて、まだ、名前調べが進んでいません。そのほかの虫から出すことにします。





まずは甲虫。これは小さなゾウムシです。体長を測ってみると2.7mmでした。どこかで見たなと思っていたら、公園で何度か見ていました。ツツジトゲムネサルゾウムシですね。マンションの廊下では初めてだと思います。





これはこの間もいたヒゲナガホソクチゾウムシじゃないかと思います。



次はカメムシ。これはアカヒメヘリカメムシかな。



それに、ミツボシツチカメムシ



それから、ヒメナガカメムシ。いずれもよく見るカメムシたちですね。



変わったところではツチイナゴがいました。これは越冬していたものでしょう。





こんな色のクサカゲロウはたぶん、ヤマトクサカゲロウ。以前、この体色変化を調べたいと思ったのがきっかけでクサカゲロウについていろいろ調べたことがありました。ご興味のある方はこちらをどうぞ。あまりまとまってはいませんが・・・。





オナシカワゲラがいました。どうもこの虫は私にとっては挑戦的に見えます。調べられるものなら調べてみろって・・・。だいぶ前にオナシカワゲラの検索をしたことがありました。でも、科の検索がやっとで、そこから先は♂で交尾器の絵が「日本産水生昆虫」などに載っているものだけしか種まではたどり着けませんでした。このときは日本産オナシカワゲラ属32種のうち18種の情報を集めたのですが、そこでストップです。もう一度、その努力をすべきかどうか悩んでいます。



いつものユスリカです。最近は虫の数が増えてきたので、ユスリカの検索はちょっとお休みです。採集するといつも冷凍庫に入れているのですが、この間調べてみたら、触角が取れたものが多くなっていました。蓋を開けたりするときにどうしても動いてしまうからでしょうね。ちょっとやる気をそがれてしまいました。



ニセケバエがこんな格好であちこちうろうろしています。



と思っていたら、こんなに固まっているものも見つけました。



よく見ると糸が張ってあるみたいです。何をしているのだろう・・・。

虫を調べる シロガネコバエ科Desmometopa属(つづき)

昨日の続きで、シロガネコバエ科の属と種の検索です。



対象とするのは体長2.5mmのこんな小さなハエです。昨日は「新訂 原色昆虫大図鑑III」に載っている科の検索表で検索を行い、シロガネコバエ科になりました。黄色の粉にまみれていますが、これは花粉のようです。岩佐光啓氏が日本衛生動物学会(1996)で発表したときの予稿集を見てみると、「成虫は花に集まるものが多く、中には捕食性昆虫と片利共生関係にあるものもある」とのことでした。やはり花を訪れた後の姿みたいです。

シロガネコバエ科は「新訂 原色昆虫大図鑑III」(2008)には新称として載っているのですが、「日本昆虫目録第8巻」(2014)によると、以前から使われていたクロコバエ科になっていて、新称はまだあまり普及していないようです。目録によると、4属14種。何とかなりそうな数字です。前日行った画像検索だと、Demometopa属が第1候補になっているのですが、この目録にはその属は5種が載っていました。そこで、まず属の検索をしないといけません。それで文献を探していたら、次の論文が見つかりました。

I. Brake, "Phylogenetic systematics of the Milichiidae (Diptera, Schizophora)", Entomol. scandinavica Supplement No. 57 (2000). (ここからダウンロードできます)

この中に属の検索表が載っていました。専門用語が分からなくてだいぶ苦労したのですが、翻訳しながら検索してみると、無事にDemometopa属に達しました。検索の過程を表にすると次のようになります。



番号は昨日の科の検索の続き番号になっています。この4項目を確かめればよいということなので、いつものように写真で見ていくことにします。なお、語学力のないものが翻訳していますので、間違っているところも多いと思います。そのつもりで見ていただくと助かります。また、うまく訳せなかったところは原文そのまま載せてあります。また、翅脈名などが「大図鑑」方式と異なっているところは( )で補っています。さらに、原文の記述が違うのではと思ったところは( )内に?付きで書いてあります。



まずは側面からの写真です。通常は光を拡散させるトレーシングペーパで試料を囲ってから撮影しているのですが、後から種の検索をするときに黒い艶や色を問題にするので、この写真では敢えてトレーシングペーパをはずして撮影しています。まず、鬚剛毛は複眼下端よりわずかに下に位置しています。まあ、頭部は角ばっている感じです。複眼の縦横比は写真が少し斜めになっているのですが、構わず測ると1:1.53となり1.5以上にはなりました。という具合にすべての項目が満たされました。



次は翅脈です。最初のsc切目が発達していないというのはどうも合点がいきませんでした。私はこれはこれで十分に発達していると思いました。これはちょっと保留にしておきます。次のR4+5とM1+2は記述の通りです。



これは翅の基部の拡大ですが、cua室の翅縁側は確かに丸まっています。



これは前脚の付け根あたりを腹側から写した写真ですが、そこにbasisternumという腹板が見えます。この形がV
字型だというのですが、論文に載っていた図と似ているのでこれも大丈夫でしょう。



次は頭部の写真です。⑭の後単眼剛毛は一本欠落していたので何とも言えないのですが、残った一本から判断すると、ほぼ平行みたいです。次の⑮の上額眼縁剛毛は論文の図ではこの写真と同じ3本を指しているので、ここは3本の方がよいのではと思って()内にそう書きました。最後はDesmometopa属にもっとも特徴的なところですが、「額内帯」と訳した筋が前額帯に1対入るために、その間の黒い部分がM字型に見えるという特徴です。そう見えなくはないですね。これで属の検索はすべて終わり、無事にDesmometopa属に到着しました。

最後は種の検索です。これについては次の論文を参照しました(最近、CiNiiが一部使えなくなって大変不便です)。

M. Iwasa, "The genus Desmometopa Loew (Diptera, Milichiidae) of Japan", Med. Entomol. Zool. 47, 347 (1996). (ここからダウンロードできます)

この論文には日本産の5種すべてが載っているので、検索には十分かなと思っています。ただ、検索の項目が色とか形とかやや抽象的なものが多くて、はっきりしないところで迷いました。従って、検索はかなり怪しいと思って見てください。とりあえず検索表をすべて和訳しました。



抽象的というのは、例えば、最初の文章で「頬は驚くべき広く」とか、「光沢部は相対的に大きく」とかいう表現を指しています。ただ、論文には図が書かれているので、それを見ながら検索すると、何となく分かってきます。著作権の関係で論文の図が載せられないのですが、そちらを参照しながら見ていってもらえるとよいと思います。



最初の項目は頬の大きさを問題にしているのですが、頬は湾曲しているので、どうやって測ったらよいのか分からず、頭部を横から見た図と比較して、これは広くない方だと判断しました。複眼直下と後頬領域が黒くなっているのですが、これも論文の図とよく一致しています。この部分がどうなっているのか、広いのかというのは次の写真の方がよく分かると思います。



黒い部分は表面がちょっと違って見えます。また、黒くない部分には細かい毛が生えているようです。いずれにしてもこうやって見ると、後頬領域はかなり広く感じます。



次は側板上の光沢部です。これも照明の当て方で光沢に見えたり見えなかったりと苦労しました。この写真は大きく見せるように当てたものです。これも論文の図を比較すると、まだ、小さな方で上が二裂しているとは言えないみたいです。



この写真は生物顕微鏡で拡大したもので、光を拡散させるためにトレーシングペーパで試料を囲っています。光沢部分はかなり小さくなってしまいました。いずれにしても、光沢部分はそれほど大きくはないのだろうと判断しました。



最後は口肢を写した写真ですが、根元が黄色くなっているのが見えます。これは2aの「基部1/3が明褐色」の意味かなと思いました。これらの判断がすべて合っているとすると、この種は2aのDesmometopa microps (ミナミクロコバエ)になります。この種は日本全土に分布し、牧場の近くや汚水の傍で見つかるそうで、成虫は訪花性だそうです。合っているかどうかは甚だ怪しいのですが、とりあえずこの種にしておこうかなと思っています。

検索に使わなかった写真も載せておきます。




これは頭部を横から撮ったもので、口器を狙ったものです。



次は腹部末端を横から撮ったものです。これは♀なのか、♂なのか未だに判断がつきません。

という具合で、シロガネコバエ科という聞きなれない科を種に近いところまで調べてみました。最後の種の検索は色や形を問題にするのであまりはっきりとは分かりません。それでも、当たらずといえども遠からずというところではないかと思っています。

虫を調べる シロガネコバエ科Desmometopa属

昨日、「廊下のむし探検」をしようと廊下に出た途端、強い風と寒さに押し戻されてしまいました。それでも、廊下の壁についていたハエを一匹撮影することができました。



全体が真っ黒であまりぱっとしなかったのですが、これ1匹しかいなかったので、一応、採集して調べてみることにしました。黄色い粒で覆われているのですが、これは花粉のようです。花に訪れていたのかもしれません。

初め、「絵解きで調べる昆虫」の検索表で調べ始めたのですが、どうもうまくいきません。こういう時は、「原色昆虫大図鑑III」の検索表を使うことにしています。検索してみるとシロガネコバエ科(クロコバエ科; Milichiidae)という聞きなれない科になってしまいました。でも、調べてみると、以前、検索の結果、この科になったことがありました。その時の種と比べると外観はだいぶ違うのですが、何度か試みて同じ科になったので間違いないかなと思いました。この個体は後で述べますが、変わった頭部を持っています。その辺を手掛かりに、"Milichiidae"で画像検索をしてみると、Diptera.infoという外国の掲示板にそっくりの写真が載っていました。そのサイトによると、Desmometopa varipalpisという種になっていました。この種は日本でも記録されていて、ナミクロコバエという和名がつけられています。それで、意を強くして顕微鏡写真を撮り、検索表の項目と比べてみることにしました。



検索はこの12項目です。実は、⑦のSc脈については不明瞭ながら前縁に達しているように見えるのですが、ここでは不完全としました。これに対して、完全という方を選んでも同じ科に達したので、たぶん、不完全でも大丈夫だろうと思いました。この12項目を例によって写真で調べていくことにします。



これは全体像です。体長は2.5mm。まあまあの大きさのハエです。この写真から、⑤はすぐに分かるのですが、⑩はちょっと分からないですね。これは信じてもらうことにします。



次は側面からの拡大です。黄色の花粉で覆われています。口吻は普通の感じです。また、上前側板には特に上向き剛毛は生えていません。これで①と⑫は確かめられました。



次は頭部を斜め上から写したものです。変わっているというのはこの額の部分に1対の筋が入っていて、そこに毛が生えている点です。よく見ると、その隙間の黒い部分がMの字に見えます。これが後で出てくるDesmometopa属の特徴になります。①から④はいずれも見ればすぐに分かると思います。




これは先ほどよりもう少し前から写したものです。⑧と⑪はこの写真で見るように2対の下額眼縁剛毛があることを示しています。また、額剛毛が筋の上に生えています。これが⑫です。(追記2017/04/11:写真で額剛毛と書いたのは額内剛毛の誤りでした。額剛毛は前額板に生える剛毛で、この写真では複眼の下部の縁から生える下額眼縁剛毛を含んだ剛毛を指すことになります。今度、図を変えておきます)(追記2017/04/12:図を交換しました


次は翅脈です。⑩は肩切目とsc切目の両方があることを示しています。翅の基部が分かりにくいので、もう少し拡大してみます。



先ほど書いた⑦のSc脈はこの写真で分かります。Sc脈はうっすらと前縁にまでつながっている感じですが、先端は不明瞭です。それで、Sc脈は不完全としました。



翅の基部が分かりにくいのでさらに拡大しました。こんな感じになっていたのですね。



先ほどまでの写真は透過照明で撮影したものですが、これは反射光で撮ったものです。ついでに載せておきます。こちらはSc脈が何となく前縁にまでつながっている感じです。



最後は翅の基部にある小翅片の縁毛が翅のほかの部分と同じかどうかを調べた写真です。特に違いはなかったので、⑪はOKです。

これですべての項目を確かめたことになるので、シロガネコバエ科は確かそうです。この先、属の検索、種の検索へと続くのですが、それは次回に回します。

虫を調べる タマバエ科Lestremiinae亜科

3月29日にマンションの外にある倉庫の壁にこんなハエが止まっていました。



これは採集して、冷凍庫に入れっぱなしになっていました。それで、昨日、冷凍庫から取り出し、調べてみました。



体長は2.9mm。まあまあの大きさです。まず、翅脈と触角から、これはタマバエ科だと思われます。そこで、タマバエ科の検索表を用いて調べてみました。属までの検索表は次のYukawa氏の論文とMND(Manual of Nearctic Diptera)に載っています。

J. Yukawa, "A Revision of the Japanse Gall Midges : Diptera : Cecidomyiidae", Memoirs of the Faculty of Agriculture, Kagoshima University 8, 1 (1971).(ここからダウンロードできます)

そこで、まず、Yukawa氏の論文の検索表で調べてみました。触角鞭節の節数で迷ってしまったのですが、最終的にはLestremiinae亜科Lestremiini族Anaretella属になりました。



検索はこの6項目だけを調べればよいので、これまでやってきたユスリカなどと比べると雲泥の差なんですが、ちょっと迷ってしまったところもありました。その辺りを含めて、検索過程を写真で示していきたいと思います。



まず、①は脚の跗節に関するもので、第1節が第2節より長いというものです。この写真でも明らかですが、第1節の方がだいぶ長いことが分かります。これで、Lestremiinae亜科になりました。



次は翅脈です。翅脈の名称はMNDを参考にしたのですが、「一寸のハエにも五分の大和魂」のタマバエ科の同じ属について書かれた記事を見て、M3→M3+4、CuA2→CuAと修正しました。この図からはM1+2が2分岐していること、M3+4とCuAが結合していないこと、M3+4がM脈の基部とは分離していること、M1+2の基部部分と分枝部分を比べると分枝部分の方が長いことを確かめます。



これはr-m横脈のあたりを拡大したものですが、Rsの基部部分とr-mはともに短いことが分かります。(追記2017/04/10:翅脈の名前を一部訂正しました。M3→M3+4、前半にあるM1+2→Mです。前者についてはすでに上に書きました。後者については以前、ユスリカの翅脈について書いたことがありました。ユスリカの場合はM3+4とCuAが一つの脈から分岐しているように見えます。これは翅脈の退化のためで、本来はM3+4はM1+2と結合し、CuAとの間にはm-cu横脈があるのですが、翅脈が退化したためM3+4が取り残されたようになっていると解釈するのです。三枝氏は近縁の科と翅脈を比較したり、翅脈の性質を調べたりしてこのような考えを出されています。今回のタマバエ科の場合はM3+4は基部で途切れているような形態を取っていますが、これはもともとM1+2と結合していたM3+4脈がその途中の脈とm-cu横脈を退化のために失い、M3+4脈だけが取り残されたからだと考えることができます。どうしてこのような形態を取ったのかについては不明ですが、たぶん、M3+4脈と平行に走っている翅の折り目の役割(飛翔のときに空気抵抗を減らすために必要)が重要になってきたため、翅脈がその中を走る神経系・気管や体液の循環をするという本来の役割を放棄してでも、その役割を強調しようとしたのではないかと私は思っています。いい加減な考えですが・・・。



ついでに、透過光で撮った写真も追加しておきます




次は頭部の拡大ですが、単眼は2個しかありません。これで④は確かめられました。以上で、①から④までは確かめられたので、Lestremiini族にまで達しました。



最後は属への検索です。ここで迷ってしまいました。鞭節が6~9節というAnarete属か、14節かという二者択一の選択肢があったからです。この写真はどう見ても、鞭節は9節しかありません。従って、Anarete属になるのですが、説明を読んでもどうもぴったりとは来ません。それで、後で書くMNDの検索表を試してみることになったのです。そうすると、Anaretella属になり、Yukawa氏の論文の属の検索表では鞭節14節の方を選ばないといけないことになります。しかし、属や種の説明を読むと、この論文ではAnaretella属について♂しか検してなくて、♀は実は鞭節9節であることが書かれていました。この個体は腹部末端(後で写真を載せます)を見ると♀みたいです。そこで、上の検索表ではそのことを補っておきました。これで、何とか⑤の前半をパスしました。



これは触角の拡大です。ここには触角各節に柄の部分(stem)があることや、剛毛が円周上に並んだ輪生(whorl)があること、さらに、指型の感覚突起(flagellar sensoria)があることが分かります。これで、結局、Anaretella属になりました。

ついでに、MNDの検索表も見てみます。



こちらは全部で9項目です。ほとんど、Yukawa氏の論文の検索表と同じなのですが、上で触れなかった項目だけ示すことにします。


まずはR4+5が長く伸びて翅の2/3を越えていることです。



さらに、左右の複眼が頭頂で接近していることを見ます(結合はしていませんでした)。これで、こちらも無事にAnaretella属になりました。

「日本昆虫目録第8巻」(2014)によると、Anaretella属はdefectaだけが書かれています(属名がAneretella属となっていました。たぶん、ミスプリです)。上のYukawa氏の論文ではもう一種、spiraeinaが載っていました。ともに本州に産するようなのですが、この種がその後どうなったのかよく分かりません。また、この論文に記述されているのは♂についてだけなので、♀の場合は種までは決められませんでした。それで、今回はAnaretella属までで止めておこうと思います。

ついでに写した写真も載せておきます。



胸部側面の写真です。



腹部末端側面の写真です。

タマバエ科の属の検索は項目数が少なく、その意味で比較的に簡単でした。それで、今度いたらまた捕まえて調べてみようかなと思っています。特に、触角にある感覚突起の形は面白いですね。

家の近くのむし探検 ハチ、甲虫など

家の近くのむし探検 第220弾

5日に家の近くの公園で虫探しをした結果の続きです。





この日はこんなハチがいました。これはミツバチ科なのか、それともそれ以外の科なのかよく分かりません。「日本産ハナバチ図鑑」に載っている科の検索表の最初の項目が下唇鬚の節の長さです。この第1節と第2節が長く平たいとハキリバチ科かミツバチ科、各節が短くて長さがほぼ等しいとヒメハナバチ科、コハナバチ科などの科になります。写真ではそれが写っていません。だいたいこんな写真を撮ることが多いですよね。

それで、何とか翅脈からでも科の違いが分からないかと思って調べてみました。翅脈では比較的分かりやすい亜前縁室(肘室)の数で分類をしてみました。



その結果がこの表です。ミツバチ上科に含まれる6科を亜前縁室が2室か3室かで分けてみました。コハナバチ科は3室、ハキリバチ科は2室と決まっているのですが、ミツバチ科もヒメハナバチ科も両方が混じっています。第3列はそれぞれに属する属名、第4列と第5列はさらに分類するときに翅脈から分かる部分を書いてみました。今回見つけたハチの翅脈を例に、それぞれのポイントを書き入れてみました。


①から⑥までは上の表に書かれているポイントを示しています。この個体では亜前縁室は3室です。ムカシハナバチ科とケアシハナバチ科で3室は1属だけなので、図鑑で簡単に探して比べることができます。また、コハナバチ科も3室なのですが、③の項目を見ると中脈は直線状なので、除くことができます。

問題はヒメハナバチ科とミツバチ科です。これらでは、亜前縁室3室をもつ種は大変多いので、どうしようもありません。ミツバチ科の翅脈をいろいろと見てみると、あまり確かではないのですが、⑥の項目が何となく使えそうです。つまり、第2逆走脈と第3亜前縁室後縁先端の距離がミツバチ科ではかなり近い感じがします。一方、一部の亜属を除くヒメハナバチ科Andrena属は離れています。もし、この関係が使えるならば、この個体では離れているので、ミツバチ科を除外でき、ヒメハナバチ科だということになります。そう思って、図鑑でヒメハナバチ科Andrena属を調べてみると、ミカドヒメハナバチが近いような気がしました。ほとんど不確かなのですけど・・・。

今回の翅脈による分類は思ったほどすっきりしませんでしたね。でも、一度まとめてみたかったので、ちょうどよい機会でした。





ツツジの葉上にはこんなハチもいました。吸虫管を近づけたらさっと逃げられてしまいました。「絵解きで調べる昆虫」の検索表を見たのですが、やはりこの写真だけでは検索はできません。その代り、腹部の節の形を見ると、何となくトビコバチ科に似ている感じがしました。(追記2017/04/15:そらさんから、「毛虫の前のコバチは、たぶんカタビロコバチ科になると思います。」というコメントをいただきました。コバチはいつも間違えてしまいますね。カタビロコバチ科というのも初めてだったかな。今度いたら捕まえて調べてみたいと思います。どうも有難うございました



後は、この間教えていただいたゴマフリドクガの幼虫がツツジにいました。1匹だけなのですが、こんなのがいると思うと何となく嫌ですね。







ごついアリグモがいました。「日本のくも」で調べてみると、タイリクアリグモに似ています。ぴったり一致するという訳でもなく、近縁種がいるかもしれませんが、とりあえず、タイリクアリグモとしておきます。(追記2018/06/26:「ハエトリグモハンドブンク」に載っている検索表で検索すると、普通のアリグモになります。腹部のあたりがちょっと変なのですが、タイリクアリグモにはない頭胸部側面の白線があるので、やはりアリグモでよいのではと思うようになりました



残りはマンションの壁にいたこの甲虫です。アオグロカミキリモドキかな。



それから、たぶん、シノノメトンビグモ

家の近くのむし探検 公園のアリ探しと木の花

家の近くのむし探検 第219弾

最近、「廊下のむし探検」ばかりしていたので、たまにはと思って、3日前の5日に家の近くの公園に行ってみました。案の定、まだ、虫の姿はほとんど見られません。それで、先日、私がトビイロシワアリだと思っていたアリを、おちゃたてむしさんからアミメアリだとご指摘いただいたのを思い出し、もう一度、公園のアリを調べ直してみようと思って、アリ探しをしてみました。今回は木の幹やツツジにいたアリです。



まずはこんなアリがいました。これはたぶん、サクラの幹じゃなかったかなぁ。採集して検索してみました。検索が間違っていなかったら、以前も調べたハリブトシリアゲアリだと思います。腹柄節が腹部の上部に取りつく樹上性のアリでしたね。





次はこのアリです。たぶん、シラカシではなかったかなと思うのですが、幹にたくさんいました。3匹ほど捕まえて検索してみました。ケアリ属で、例の触角柄節の立毛の数を問題にするのではっきりはしませんが、たぶん、トビイロケアリではないかと思います。





これはいつも見ているルリアリだと思います。サクラの木や街灯の柱に列をなして歩いていました。何となく、全体に棲み分けているような感じですね。つまり、一本の木には同じ種類のアリばかりで。それほど厳密ではないにしろ。



最後はこのアリです。サクラの木やツツジの葉の上で見つけました。何かくわえてますね。これも採集して調べてみました。たぶん、トビイロシワアリ。これについても、これまで何度か調べたことがありました()。先日、アミメアリらしきアリを見つけた木も探してみたのですが、この日は見つかりませんでした。

ほかにも虫はちょっとだけいたのですが、次回に回すことにして、後は公園で見た木の花です。



3日前のソメイヨシノはまだこんな感じ。一本の木に数個の花が咲いているだけでした。でも、このところの陽気で一気に咲き始めたようです。





早咲きの桜もあるじゃないと思って撮ったら、名札にはスモモと書かれていました。よく似た花ですね。





モクレンはいっぱい咲いていました。

廊下のむし探検 カメムシ、ハチなど

廊下のむし探検 第887弾

この間まで虫がいないいないと言っていたら、急にいっぱい出てきました。それで、虫の名前調べが大変大変!今日は昨日の続きで、4月4日分の甲虫以外の虫です。



まずはカメムシから。マツヘリカメムシはすっかり常連になってきました。今ではクサギカメムシに次いで数の多いカメムシになりました。



そのクサギカメムシは廊下のあちこちで歩いています。





それにこの日はミツボシツチカメムシが2匹いました。



それにナガメ。大きな虫が次々に出てきて、やっと小さなハエの呪縛から逃れられそうです。



こんな変わった虫もいました。翅の模様からエゾハサミムシかなと思っています。記録を見ると、4年前の5月中旬にも見ていました。





ハチも大きなのが出てきました。ハラナガツチバチの仲間ですね。この仲間も似た種が多いので、一度、整理のために、「日本産有剣ハチ類図鑑」の検索表で調べてみました。



ハチは翅脈に独特の名前を付けています。なかなか覚えられないので、復習のためにもう一度書いておきます。①は1m-cuと2m-cuという2つの横脈があるということなのですが、これでハラナガツチバチ族になります。





次は②なのですが、触角が短くて全部で12節、腹部の節で見える部分が6節というのが♀の条件です。腹部の節ははっきりしないのですが、触角は短くて12節なので、♀ということになります。これで♀の検索表に移ります。次の③で毛の色について書いてあるのですが、ここがちょっと微妙です。この個体は黄白色に見えるのですが、本では黄褐色を選ばないといけません。でも、後の項目で「白色から黄褐色」という表現があるので、ここでは「毛の大半が白色から黄褐色」としておいた方がよいのではと思いました。

もう一つ、重要な項目は腹部背板後縁についてですが、この個体では毛の帯が見えます。種によっては着色帯があるもの、毛の帯と着色帯の両方があるものがいます。それでここをよく見ておきます。これは毛帯しかないので、③はOKです。この条件で、キイロ、シロオビ、キヌゲの3種を除くことができます。④の翅の色もこうやって翅を重ねてしまっているとかなり濃い色で見えます。でも、たぶん、淡色なのでしょう。また、腹部背板の毛帯の色はすべて同じです。これで、タイワンクロを除外できます。

最後の⑤で翅にある円形の暗色部というのは翅を重ねているとよく見えません。それで、残りの中胸背板の毛を見ます。毛がまばらだとヒメ、毛が多いとオオ、ネウスになります。この個体は毛がまばらなので、たぶん、ヒメハラナガツチバチだろうと思いました。



次はこのアリ。翅の落ちた跡があるので、雌有翅アリで翅を脱落させた後でしょう。何となく、ヒラフシアリかなと思ったのですが、これについては以前、雌有翅アリで検索を試みていました。たぶん、同じ種でしょう。前も気になったのですが、以前採集した個体は12月末、今回見たのは4月初め。図鑑によると、樹上性で、8月から10月にかけて結婚飛行が行われると書かれているのですが、今頃何をしているのでしょう。





後は小さなハエです。これはクロバネキノコバエだと思われます。





次はユスリカ。2枚目のユスリカは♂がいたら、今度捕まえて調べてみます。





これはキノコバエ。体長3.7mm、前翅長3.1mm。キノコバエも手つかずです。



次はこれ。前翅長5.0mm。意外に大きなハエです。写したときはてっきりトゲナシケバエだと思いました。後で、翅脈を見てびっくり。これはタマバエ科かもしれません。そう思って以前の記録を見ていると、一昨年の3月29日のブログに似たような個体の写真を出していました。この時は採集して、タマバエ科までは確かめたようです。属まで調べなかったのが残念。今回は採集しなかった・・・。





ハエも撮ってしまった・・・。ハエは採集して検索しないのなら、よほど変わったのではない限り、写さない方が賢明かなと思っていたのに。名前の分からない写真がうんと溜まってきてしまうから。







オナシカワゲラらしい個体をよく見かけるようになりました。オナシカワゲラは以前、検索を試みて失敗しているので、どうも採集するのを躊躇してしまいます。最後の個体は翅に模様があるので、何とかなりそうですけど・・・。





最後は蛾で、マエアカスカシノメイガホソバトガリエダシャクです。ホソバトガリエダシャクも例年3月初めから後半にかけて見ているのですが、今年は半月ほど遅い感じです。

廊下のむし探検 甲虫がいっぱい

廊下のむし探検 第886弾

いよいよ春ですね。虫がいっぱい出てきました。その分、名前調べが大変になってきました。4月4日、マンションの廊下を歩いて見つけた虫たちです。まずは、甲虫です。以前は大きな甲虫だけを相手にしていたのですが、最近はハエを写し始めた関係で、小さな甲虫も気になり始めました。





最初はこのゾウムシです。初め、チョッキリかなと思ったのですが、触角が折れているので、たぶん、ゾウムシかなと思って図鑑を探してみました。ホソクチゾウムシ科で似た種が見つかりました。以前の記録を見てみたら、一昨年の3月19日のブログに似たような個体を出していました。体長は2.7mm、ヒゲナガホソクチゾウムシに似ているということが書いてありました。たぶん、同じ種かなと思って、「原色日本甲虫図鑑IV」に載っている、ホソクチゾウムシ属の検索表で調べてみました。これまで、甲虫はほとんど絵合わせで名前を決めていたのですが、折角、検索表が出ているので、今年は甲虫を調べてみようかと思って、早速試してみました。

①後頭部はくびれず、もしくびれる場合でも背面のくびれは消失
②吻は急に細くならず、円筒状のものが多い
③小盾板はある
④吻は同じ大きさか先へやや細まり、下面にくぼみはない
⑤上翅には毛による横帯がない
⑥体背面、特に上翅にはほとんど毛がない
⑦後頭部はくびれず、点刻のある部分の後縁は眼の後縁に沿って下前方に斜走する;前胸は前縁と後縁前で多少ともくびれる Protapion亜属
⑧全体黒色;頭部は眼の間に中央と両側の隆起条がある;2.6-3.0mm ヒゲナガホソクチゾウムシ

採集していないので、細かいところまでは分からないのですが、ヒゲナガホソクチゾウムシだとすると、以上の8項目を調べなければなりません。







上翅に毛がほとんどないとか、前胸の前縁と後縁前でくびれるというところはやや怪しいのですが、種の決め手となる項目、「頭部は眼の間に中央と両側の隆起条がある」は確認できました。たぶん、ヒゲナガホソクチゾウムシで間違いないのではと思いました。





これは体長を測りました。口吻を除いた長さは2.8mm。図鑑を見ると、ミスジマルゾウムシとオオミスジマルゾウムシというのが似ているのですが、大きさを考えてミスジマルゾウムシではないかと思いました。





廊下の手すりの縁を歩いていたので、ちょっと捕まえて持ってきたら、こんな死んだマネをしました。口吻が短くて太いので、クチブトという名前のつきそうなゾウムシです。だいぶ調べたのですが、結局、名前が分かりませんでした。(追記2017/04/15:通りすがりさんから、「死んだふりのゾウムシは、イボタロウヒゲナガゾウムシかな。なかなかの異端児です。」というコメントをいただきました。イボタロウヒゲナガゾウムシ、そういわれると確かにそうでしたね。以前にも見たことがありました。ゾウムシ科だとばかり思って図鑑を探していたのが敗因でした。どうも有難うございました





今度はこんな甲虫です。



ちょっとピンボケなのですが、触角と全体の形が写っているのでこれも出しています。この触角は見覚えがあります。キクイムシの仲間ですね。体長を測ってみると、3.2mm。図鑑に種への検索表が載っていないので、絵合わせになるのですが、何となく、ヒバノキクイムシに似ている感じです。説明を読むと、「前頭には竜骨状の縦隆起線をそなえる」とあります。最初の写真を見ると、縦隆起線が見えています。たぶん、これじゃないかなと思ったのですが、はっきりはしません。





これは以前にも見ました。昨年の12月18日のブログに載せていました。その前にも一回見ていたようです。アカイロマルノミハムシです。





最後はこの甲虫です。どうもマグソだの、ダイコクというのは苦手であまり調べたことがなかったのですが、今年は「甲虫の年」にしたので、今回はちょっとだけ調べてみました。まず、「日本産コガネムシ上科図説第1巻食糞群<普及版>」をぱらぱらめくっていて、似たような種を探してみました。マグソコガネの仲間で、色や形がそれらしいのとして、トゲクロツヤ、オオツヤ、オオクロツヤ、イガクロツヤ、クロツヤ、コツヤあたりが似ています。



それで、この写真の①と②に注目して比較検討してみました。まず、オオツヤ、オオクロツヤは分布から除外しました。次に、コツヤは①のでっぱりが小さいので除外。さらに、イガクロツヤは点刻が弱いので除外しました。最後にトゲクロツヤとクロツヤが残ったのですが、②の前脚脛節端棘のうち、中央が極端に出ているところが似ていたので、トゲクロツヤマグソコガネにしました。合っているかなぁ。





後はハネカクシの仲間。相変わらず、ハネカクシは手つかずの状態です。今年はちょっと頑張ってみるかな。でも、手掛かりがない・・・。

この日はそのほか虫がいっぱいいたのですが、それは次回に回します。こんなに虫がいるのに、蛾は2匹だけ。以前、蛾を集めていたものとしてはちょっと寂しい。

廊下のむし探検 甲虫、トビケラほか

廊下のむし探検 第885弾

4月3日にマンションの廊下で見つけた虫の続きです。



最初はこの甲虫です。雰囲気的にアリモドキの仲間で、上翅の中央両脇に何か陥没部がある感じです。こんなところを参考に、「原色日本甲虫図鑑III」を探してみると、それらしい種に出会えました。アカホソアリモドキです。説明によると、「♂上翅中央に細内い陥凹部があり、その中央に毛塊をもつ」とありました。写真でははっきりしないのですが、何となく黄色い毛塊も見えている感じです。たぶん、この種かなと思いました。



次はこのカミキリモドキです。廊下の手すりのへりを歩いていたので、写し始めたら、横側に回って隠れてしまいました。最初はよく分からなかったのですが、過去に撮った写真などと比べて、たぶん、モモブトカミキリモドキ♀かなと思いました。決め手は胸部から頭部にかけての滑らかな輪郭と、翅の先端が離れている感じだったからです。



次は渡り廊下の壁に止まっていたトビケラです。トビケラもだいぶ前に検索をしたことがあったのですが、ポイントを忘れてしまっていました。



翅脈でポイントとなるところは書いてみたのですが、ここからが進めません。検索には小顎肢の節も見なくてはいけなかったみたいです。やはり採集しないと無理みたいです。



後はハエですね。額の部分が前に飛び出した奇妙な形のハエです。挿入図に翅の拡大を載せたのですが、黒矢印で示したのはCuA+CuP脈で、これが翅縁にまで達しているので、たぶん、ハナバエ科ではないかと思いました。ハナバエ科については以前、検索をしたことがありました。これを見ると、やはり採集しないと検索はとてもとても無理みたいです。



次はユスリカです。この手のユスリカも一度調べてみたいと思っているのですが、なかなか♂に出会えません。



最後はクモです。これはなんだか分かりません。



これはコカニグモですね。

少しずつですが、虫が増えてきているみたいです。今日は公園に行ってみたのですが、桜は一株当たり数個の花が咲き始めていました。私の住むところでは今日ぐらいが開花宣言ですね。驚くほど遅いです。気候が何か異常なことになっているようです。それが蛾がまったくいない原因なのかな。

廊下のむし探検 いろいろなハチ

廊下のむし探検 第884弾

花の写真展が無事に始まり、ちょっと一息つけるようになりました。展示は1か月間なので、ときどき様子を見にいくだけでよいかなと思っています。

最近は少し暖かくなったので、虫も少しは出ているかもと思って、昨日、マンションの廊下を歩いてみました。でも、いませんね。蛾にいたっては0匹。東京では桜が満開だというのに、こちらではまだ桜のさの字も咲いていません。気温も15度。まだまだ早春という感じです。でも、廊下ではハエ以外に少し虫が見られました。まずはハチから。



セイヨウミツバチがいたのですが、廊下でじっとしています。温度がまだ低いのかもしれません。こんな姿、2月頃によく見かけました。



次はこのハチです。実に奇妙な恰好をしているのですが、やはりハチでしょうね。胴体が太いので、ハバチ亜目でしょう。それで、「絵解きで調べる昆虫」と「大阪府のハバチ・キバチ類」に載っている検索表で調べてみました。この二つの検索表は基本的に同じ内容でした。







採集をしなかったので、廊下で撮った写真で検索をしてみました。真ん中の写真は、翅脈がはっきりしなかったので、黒い線でなぞってみました。間違っているかもしれません。検索は、①、②、③の項目が確認できたことでマツハバチ科になりました。さらに、④の項目により、マツハバチ亜科になります。ここから先は後翅の翅脈を見ないといけないので、ここでストップですが、検索表の中に後小盾板という言葉がでてきて、それが気になりました。たぶん、この上の写真で示した部分を指すのではないかと思うのですが、そうだとすればこの部分が大きいので、マツハバチ属(Diprion)の可能性があるのではと思いました。この属で大阪府で記録されてているのはマツノクロホシハバチ Diprion nipponicusのみだというので、「大阪府のハバチ・キバチ類」の図版に載っている標本写真と比べてみました。腹部背面の色がちょっと違うかもという気がしたのですが、全体的にはよく似ています。また、触角が鋸歯状なのは♀で、♂は羽毛状でした。それで、今のところ、マツノクロホシハバチ周辺の種の♀ということにしておきます。(追記2017/04/04:「新訂 原色昆虫大図鑑III」によると、マツノクロホシハバチの触角は20節だそうです。上の写真の3、4節か、20、21節としたところが分かれていないのかもしれません。もう少し調べてから、図を取り替えます





次はこのハチです。この顔つきに記憶があります。以前、ギングチバチ科コオロギバチ属ヒメコオロギバチとした個体とよく似ています(こちらこちらに検索の詳細を載せました)。今回は採集していないので、何とも言えないのですが、以前見たヒメコオロギバチと同じではないかと思っています。





次はこのハチ。ハナバチの仲間ですね。頭盾が白いので♂です。これも写真で検索をしてみました。用いた検索表は「日本産ハナバチ図鑑」です。





検索表の項目の全部は確かめられないのですが、若干の希望的観測も含めて、①と②が確認できれば、ヒメハナバチ科だろうということになります。次に③が分かると、一発でチビヒメハナバチ属になり、この属の日本産は1属1種なので、チビヒメハナバチに自動的に決まります。こんな風にいつも検索ができると嬉しいのですけど・・・。





最後はこのハチです。写したときはコバチかなと思ったのですが、うかつにも採集しませんでした。写真ではどうも翅脈がはっきりしないのですが、縁紋が大きく、斜めに走る黒い翅脈が見えます。また、触角柄節がえらく長いのも特徴です。どうもコバチではなさそうです。これはもう少し探してみます。後の虫は次回に回します。(追記2017/04/15:おちゃたてむしさんから、「最後のハチはオオモンクロバチ科ではないかと思います。」というコメントをいただきました。聞いたことのない科です。捕まえておけばよかったと後悔しています。コメントどうも有難うございました

廊下のむし探検 カメムシ、ハエ、甲虫など

廊下のむし探検 第883弾

3月30日に公園に行った後、家に戻る途中、マンションに渡る廊下と家までの廊下で見た昆虫です。もう昼が過ぎていたので、早く帰ろうと思って焦っていたからか、写真はピンボケが多かったのですが、まぁ、後で何かの役に立つかもと思って出しておきます。



まずは、窓ガラスにへばりついていたマツヘリカメムシです。



次は、このオドリバエ。こんな写真からでも、ある程度は属の検索くらいはできるかなと思って、「双翅目(ハエ目)昆虫の検索システムに関する研究」という三枝豊平氏の科研費の報告書(この題目で検索するとpdfがダウンロードできます)で調べてみました。





翅脈はちょっと苦しかったのですが、少し傾きを変えて撮った写真があったので、辛うじて翅脈が見えました。これらの項目が確認できたので、予想通り、Rhamphomyia属だろうという結論になりました。



これはたぶん、クロミミキリガだと思います。廊下にいました。久々のキリガです。



後は、こんなピンボケ写真が多いです。言い訳をすると、渡り廊下で風が強かったことと、昼飯に間に合わないからと焦っていたからですけど・・・。写したときはハナカメムシだと思ったのですが、図鑑を見ても載っていないので、ひょっとしてカスミカメかもしれません。風が強くて、ピントが合う前に吹っ飛んでしまいました。(追記2018/01/24:画像リストを作って写真をしげしげ眺めていたのですが、カスミカメではなく、やはりハナカメムシ科で、ヤサハナカメムシ Amphiareus obscuricepsか、その周辺の種のようです





これはノミゾウムシの仲間だと思うのですが、種までは分かりませんでした。



これは雰囲気的にはツノブトホタルモドキかなと思ったのですが、よくは分かりません。





これは両方ともヒラタケシキスイの仲間だと思うのですが、「日本甲虫図鑑III」を見たり、CLAVICORNIAに載っている標本写真を見ても種の特定にまでは至りませんでした。残念!





これは後脚腿節が太いので、たぶん、いつもツブノミハムシだとしている種だと思います。本当かどうか分かりませんが・・・。



最後は例のセスジユスリカかヒシモンユスリカの♀ですね。最近、よく見かけるようになりました。

雑談:今日は写真展の展示の修正に出かけたり、写真展に来てくださった方の説明に行ったりとかなり忙しかったのです。展示の修正は、会場が乾燥していて展示品がそってしまったので、それの手直しです。持ち帰り用の絵葉書も置いていたのですが、それもそってしまってどうしようもありません。100均のハガキはちょっと薄いからなぁ。

家の近くのむし探検 ルリアリ、トビムシ、甲虫など

家の近くのむし探検 第218弾

一昨日の3月30日に近くの公園で見た昆虫です。3月も終わりになって、少しは虫が増えてきました。



まずはルリアリです。この時期、桜にもシラカシの幹にも、街灯の柱にもルリアリが上り下りしている姿を見かけます。





卵か繭みたいなものを持って上っています。巣の移動なのでしょうか。



街灯の下にはルリアリが集まっていました。



中に腹部がこんなアリも。アリも分からないことだらけですね。






トビムシを撮るときに白いシートを敷いて、その上に周りにある枯葉を載せると、トビムシがのそのそと動き出すので、撮影はしやすいということをこの間、気が付いたのですが、この日は早速やってみました。カメラの反射板を置いて周りから追い込むように落ち葉を載せてみると、簡単にトビムシが見つかりました。何度かやってみたのですが、そんなに種類は多くなかったです。この背中がもしゃもしゃのトビムシと、次のもう一種でした。





この触角の長い種です。これについては以前に検索をしたことがありました(詳しくはコチラコチラ)。たぶん、その時と同じ種だと思うのですが、そうだとすると、トゲトビムシ科トゲトビムシ属トゲトビ亜属のトゲトビムシ辺りではないかと思われます。トビムシも少しなじみの仲間ができてきました。







でも、それに加えてこんな変わった虫も見られました。これらもトビムシのようにぴょんと飛ぶので、初めはトビムシの幼虫かなと思ったのですが、どうやら違うようです。たぶん、ヨコバイの幼虫ではないかと思います。特に、一番上はコミミズクの幼虫かなと思ったのですが、どうでしょう。



こんな小さな甲虫もいました。おまけにこれもピョンと飛びました。地面にいる虫は皆ピョンと飛べないと駄目なのでしょうかね。何となく、体形がウスイロサルハムシに似ているのでBasilepta属を探していて、その隣にいました。たぶん、ヒメキバネサルハムシではないかと思います。「原色日本甲虫図鑑IV」によると、この種は本州、四国、九州から海外にまで広く分布し、大豆の害虫だそうです。

追記2018/01/26:以前にも書いたことがあるのですが、ヒメキバネサルハムシ Pagria signataについては次の論文が出ています。

今坂正一、南雅之、「日本産Pagria(キバネサルハムシ属)について―付.東南アジア産数種の研究」、佐賀の昆虫 44, 253 (2008). (ここからpdfが直接ダウンロードできます)

論文の内容は次の通りです。Moseyko(2005)はこれまでヒメキバネサルハムシ Pagria sinataとされていた種を調べたところ、日本にはPagria属として3種を産すると報告しました。上の論文ではさらに詳しく調べてみると、もう一種見つかり、計4種いたという内容で、検索表も載っていました。頭部と前胸背板が黒くて、上翅の基部付近に菱形の黒紋があるというところから、マルキバネサルハムシ Pagria ussuriensisではないかと思っているのですが、どうでしょう




そのほかにもこんなハナバチも。頭盾が白くないので♀ですね。



翅脈もかすかに見えて、中脈がぐにゃっと曲がっているので、たぶん、コハナバチ科でしょうね。亜属の検索では、径分脈と第1肘間脈が同じ太さかどうかという項目があるのですが、さすがにそれは分かりませんでした。追記2017/04/01:属の検索をしないで、いきなり亜属の方を見てしまいました。翅脈がはっきりしないので、中脈だけの議論にしておきます



次はこんなハエ。



一応、翅脈を見てみました。M1脈が前側に曲がっていること、CuA+CuP脈が翅縁に達しないことなどから、イエバエ科かなと思ったのですけど・・・。



最後はウロコアシナガグモかエゾアシナガグモかがはっきりしないクモです。この日の公園はこんなところでした。

雑談:近くのギャラリーを借りて、今日から写真展を開くことになっていて、先ほどまで展示の作業に行っていました。額に入れた写真が14枚、写真パネルが8枚、それぞれの説明パネルなどを展示してきました。いつもなら、2時間ほどで終わるのですが、今年は2時間では終わらず、途中で昼食を食べて計3時間半もかかってしまいました。それでも準備ができてほっとです。
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