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家の近くのむし探検 ミミズク、ハエほか

家の近くのむし探検 第93弾

毎日が漏水の後始末で費やしてしまい、気分が晴れないので、3日前の午後、例の公園に行ってみました。やはり外はいいですね。公園をぐるぐる回っているだけでたくさんの虫たちに出会えます。





この日一番のトピックスはこのミミズクに出会ったことです。ミミズクの幼虫はそれらしいのを以前見たことがあったのですが、成虫は初めてでした。思ったより大きかったです。なかなかユニークな形をしていますね。今、カメムシ目の手作り図鑑を作っているのですが、毎日のように新しい種が見られ、ちっとも完成に近づきません。マンションの廊下で探していた時には、これほど多くはなかったのですけど・・・。



ハゴロモの幼虫(たぶん、アミガサハゴロモ)は探せばあちこちに見られますね。これは木の幹についていたもの。



そして、これはツツジの葉についていたものです。どうしてこれまで気が付かなかったのだろう。



後、カメムシ目で見たのはこのコガシラアワフキ



このブチヒメヘリカメムシでした。



これはマンションの廊下にいました。以前、オオハチモドキバエだとした種です。本当にハチそっくりですね。「日本昆虫目録第8巻」によると、オオハチモドキバエの属するEuphrgota属には3種載っています。ウスイロ、フト、オオの3種です。オオとフトの違いは、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」にも出ていました。ちょっと見では、フトは翅は広く暗色で、腿節全体が黒褐色とのことで、この個体とは違います。ウスイロの情報は得られなかったのですが、載せられているオオの写真とはよく似ているので、多分、以前調べたとおり、オオハチモドキバエで合っているのではないかと思います。



この間からいるサキグロムシヒキでしょうね。



それにオオイシアブ



これはハナレメイエバエの仲間でしょうか。以前、検索をした時の記事をもう一度読み直してみたのですが、頭部、胸部側面、脚脛節の剛毛の向きや生え方を見ないといけなかったようです。ちょっと写真判定では難しいみたいです。



これはムネアカオオアリでしょうか。かなり大きなアリです。



羽アリもいました。これは体長7mm程度の小さなアリです。以前、雌有翅アリや雄アリの検索を試みたことがあったのですが、どうも既存の検索表では難しそうなことが分かりました。それで、今回は無視することにしました。(追記2018/02/06:ヒラズオオアリではないかと思われます



後はマダラスズ♀でした。



クモもいろいろといて面白そうなのですが、どうもクモは怖くて採集ができません。それで、いつも図鑑との絵合わせだけなのでなかなか名前が決まりません。これは特徴がはっきりしていますね。カニグモ科のアズチグモだと思います。



これもカニグモの仲間で、大変小さいクモです。名前は分かりませんでした。



この巣を守っているクモはアサヒエビグモかな。



公園ではアベリアの花が咲き始めました。この花にはいろいろな虫がやってきますね。楽しみです。
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家の近くのむし探検 蛾は難しい

家の近くのむし探検 第92弾

6月23日に公園で探した虫の続きです。今日から一部改修が始まるので、これから居間に置いていた図鑑の移動をします。その前に公園での虫の名前調べをしてしまおうと思ったのですが、意外に蛾の名前が分からず苦しんでいます。でも、もうすぐ工事の方がくるので、ここで打ち切って後はみなさんのお知恵を拝借しようかと虫のいいことを考えています。



まず最初はこの蛾。マンションの廊下にいました。最初、キシャチホコかなと思ったのですが、だいぶ小型です。後で見ると、全体に金色の鱗粉が分布しているようにも見ます。腹部末端がちらっと見えているので、シャチホコっぽいのですが、結局、ギブアップ。(追記2016/07/09:ささきさんから、「(前略)シャチホコでないことは間違いないと思いますが…。かなり小さい蛾ですね。僕はメイガっぽいと思いました。触角の置き方が何となく…。鱗粉がかなり落ちているのでよく分かりませんが「ナニセノメイガEvergestis forficalis」あたりはどうでしょうか? 講談社や保育社の図鑑では「ナノメイガ」になってます。マエキリンガっぽいかな?とも思いましたが、それにしては胴体が細いみたいですね。」というコメントをいただきました。ナノメイガはこれまでも写真を何枚か撮っているのですが、触角の置き方がちょっと違います。ナノメイガはいずれももう少し上の方に置いていました。また、縁毛の色が違うようです。ネットで調べると、むしろマエキリンガがそっくりです。細部までよく似ているので、こちらの方が正解かなと思いました。いろいろと貴重なヒントをどうも有難うございました



次は公園で撮ったものです。あまりに小さいので、何度も写したのですが、結局、ましな写真はこれくらい。「標準図鑑III」を何度も見直しました。白い模様と黒い模様があるのですが、黒に着目するとマダラクサモグリガに似ているような感じですが、全体的にはどうも違うような気がします。やはり、キバガなのかなかぁ。



後はいつものカバイロキバガ



ウンモンスズメはいつもマンションの廊下で見ていたのですが、野外で見るとかなり綺麗ですね。



これはヒロバウスグロノメイガなのかなぁ。



ヤマメイガはどれも似ていて区別ができません。外横線の曲がり方で少し見分けているのですが、そうするといつもホソバかスジボソかということになってしまいます。これはスジボソヤマメイガかなと思いました。



これはウスキクロテンヒメシャク



そして、最後はウスキコヤガですね。



蛾以外ではこのハキナガミズアブが綺麗なので、すぐに写してしまいます。この頃はあちこちで見ますね。



この手のハムシはどうも苦手です。たぶん、検索をしたことがないからだと思うのですが・・・。これはサクラサルハムシかなと思うのですが、脛節末端のえぐれがこの写真では見えないのではっきりとは分かりません。



色が綺麗なので、ひょっとしてショウリョウバッタモドキかなと思ったのですが、ネットで検索するとやはりショウリョウバッタみたいでした。



小さい小さいクモですが、銀色に光っていました。何とかして撮ろうと思ったのですが、風でユラユラ、こちらも手元がユラユラ。何度写してもピントが合いません。この写真が精一杯というところでした。ギンメッキゴミグモの幼体なのでしょうね。



このクモ、この間から見ていて気になっているのですが、ヒメグモなのでしょうか。



こちらは正面です。



最後はコクサグモなのかな。これで漏水前の虫の名前調べがとりあえず終わりました。

家の近くのむし探検 オオツノトンボほか

家の近くのむし探検 第91弾

6月23日の公園での虫探しの結果です。だいぶ追いついてきましたね。この後は水漏れで観察していないので、一気に追いつくことになります。



この日はこんな虫を「公園の主」の方が見つけられました。オオツノトンボです。昔はマンションの廊下でもたびたび見たのですが、この数年見たことがありませんでした。普通のトンボみたいにも見えますが、触角がまるで違います。



その部分を拡大してみました。先が太くなった独特の触角をしています。



また、クサカゲロウの幼虫がいました。背中につけているごみの種類を見ると、どんなところを歩いてきたかの分かりそうですね。頭部の模様からこの間検索したシロスジクサカゲロウかもしれませんね。



これは変わった虫がいるなと思ったら、あちこちで観察されているキマダラカメムシ3齢幼虫みたいですね。私は初めて見ました。2年前にはマンションの廊下でもほとんど見なかったキマダラカメムシが、昨年はいっぱいいたので、どうやらこの辺りでも発生しているのですね。



これはマンションの花壇にいたヒメナガカメムシ5齢幼虫です。こちらは結構数がいました。



それにツヤアオカメムシですね。



これはたぶん、アミガサハゴロモの幼虫だと思います。先日気が付いたばかりなのですが、それからは探せばあちこちにいることが分かりました。一見すると鳥の羽の一部がくっついたみたいに見えますが、それが分かると逆に探しやすいですね。



最後はヨコバイの幼虫でしょうね。名前はどう調べたらよいのかよく分かりません。先日、幼虫の検索表の載っている論文があったので、属の検索くらいできたらよいですね。でも、論文読んでも分かるかなぁ。残りは次回に回します。

家の近くのむし探検 蛾、ハチ、ハエ、バッタなど

家の近くのむし探検 第90弾

まだ、6月21日の写真整理をしています。この日は家の近くの林の入り口で虫の写真を撮りました。午前中1時間半ほどの間に約200枚の写真を撮ってしまいました。虫がいるとついつい撮ってしまうので、毎回、写真整理が大変です。カメムシと甲虫はすでに出したので、そのほかの虫を紹介します。



まずは蛾です。これは明かりの下に止まっていました。昔から、なんとなくアツバと名の付く蛾は好きな方でした。これは模様が細かくていいですね。ホソナミアツバです。



次はこの小さな蛾です。小さい割には模様がはっきりしているので、「標準図鑑」を見て、それほど苦労せずに見つかりました。クロスジキヒロズコガというヒロズコガ科の蛾です。このくらい小さな蛾だと、見てもそれほど印象に残らないので、前に見たのかどうかさっぱり覚えていないのですが、調べてみると初めてのようです。



問題はこの蛾です。ヒメハマキだろうということはすぐに分かりますが、色が褪せていて、模様もはっきりしないので苦労しました。「標準図鑑IV」を見て、次に、「大図鑑」を見たのですが、いずれも、Celypha、Rudisociaria、Olethreutes辺りに落ち着きます。その中でも、模様やら翅形やらからクリオビクロヒメハマキに似ているような感じがするのですが、ネットで見るとだいぶ違うような気もします。結局、よく分かりませんでした。



蛾はこのくらいで、次はハチです。この姿を見て、私はてっきりハバチだと思いました。ハバチだったら検索表があるので調べてみようと思って採集しました。帰ってからみると、腰の部分が狭い細腰です。びっくりしました。一応、科の検索もしてみました。とりあえず、コマユバチ科になったのですが、腹部第2,3背板が融合するというところがどう見てもそうは見えなくて悩んでいます。でも、とりあえず、Hymenoptera of the worldで亜科の検索をしてみました。その結果はOpiinaeになったのですが、ネットで画像検索をしてもそれらしい種にぶつかりません。そもそも科の検索も怪しいので、もう一度最初からやってみようと思っていた矢先に水漏れが始まり、そのままになっています。



こういうハチも検索をしてみると面白いだろうなと思って撮るのですが、どうせ種まではたどり着かないだろうと思って採集を止めてしまいます。で、名無しの写真がいっぱい溜まってきます。



アリも同じですね。検索ばかりしているので、未だにアリを見ただけではほとんど分かりません。とりあえず検索をしないといけないのですが、それには採集が必要で・・・。そうでなくても冷凍庫にいっぱい溜まってきているので、今回は見送りました。



次はハエです。外観からノミバエかなと思ったのですが、これも採集しなかったので、よく分かりません。ノミバエだとすると「蚤の夫婦」ですね。



ハキナガミズアブ♂です。公園でも見つけたのですが、今頃多いですね。黒と黄色の調和が大変綺麗です。



このミスジガガンボは林の入り口でよく見ます。この虫も大変綺麗に思うのは私だけでしょうか。



最後のこのハエは科も分かりません。



バッタもたくさんいたのですが、いつもと同じなので省略です。でも、このササキリの幼虫だけは可愛いので載せておきます。



シャコグモもよく見ますね。先日、初めて見たばかりだったのですけど・・・。



マミジロかマミクロなのですが、この辺りはマミジロの♂しか見ていないので、これもマミジロハエトリ♀かなと思っています。



これはオオシロカネグモの幼体ではないかと思います。まだ、小さかったです。

最後は気持ち悪いのを2種。



ダニはよく分からないのですが、これはマダニではないでしょうか。というのは、以前、2度ほど噛みつかれたことがあるからです。一度はかさぶたが取れかかっているとばかり思ってそのままにしていたら、おそろしく膨らんで、皮膚科に行って取ってもらったことがあります。それからはマダニを見ると、怖くて怖くて・・・。そう思いながら、写真を撮ってしまいました。家に戻ってからも体についていないか、シャワーしながら調べましたけど。



いつもより大きなナメクジだったので、つい撮ってしまいました。ナメクジにもいろいろな種がいるのでしょうね。今日は花は無しです。

家の近くのむし探検 甲虫

家の近くのむし探検 第89弾

6月21日の林の入り口での虫探しの結果です。実は、金曜夜の漏水の後片付けでまだばたばたやっています。どうやらしばらく引っ越しをする羽目になりそうです。そんなわけで、虫の名前調べがちっとも進みません。とりあえず、甲虫だけしてみました。



この間見たアリモドキがまたいました。たぶん、ホソクビアリモドキかなと思うのですが、自信はありません。それにしても眼の感じなどはまるでアリそっくりですね。ここまで似せる必要があるのかと不思議に思ってしまいます。その代り触角はだいぶ違いますね。





この間見つけたアトボシアオゴミムシがまたいました。今回はばっちり撮れました。



これはキベリコバネジョウカイだと思います。これまでマンションの廊下で何回か見ています。



ハムシの仲間はいろいろといますね。これはアカガネサルハムシ



これはたぶん、ヤマイモハムシ



それに、いつもいるキベリクビボソハムシ



それにタケトゲハムシ。この間見たのが初めてだったのですが、もう確実に探せるようになりました。



そのほかでは、これもいつもいるカシルリオトシブミ



地面をはい回っていたのですが、ハネカクシみたいですね。結構大きかった感じがしましたが・・・。



これは何でしょうね。クロハナボタルかなと思ったのですが、違うかもしれません。



最後の花はアメリカオニアザミです。如何にも外来種という顔をしていますね。

家の近くのむし探検 カメムシ目

家の近くのむし探検 第88弾

6月21日に林の入り口での虫探しの結果です。実は、昨夜、上階からの漏水があり、家の中は水浸しになってしまいました。私の大事な図鑑類や標本類は無事で、今朝には水も止まり、やっと落ち着きを取り戻しました。それで、とても虫の名前調べどころではなかったのですが、夜になってやっと余裕ができたので、まず、カメムシから出すことにします。





こんな変わった虫がいました。最初、ハチの仲間かなと思たのですが、触角を見るとカメムシみたいです。それで、「原色日本カメムシ図鑑」を見ていって、やっと見つけました。ヒョウタンカスミカメの仲間です。似た種も多いのですが、脚の色や触角などからヒョウタンカメムシだと思います。でも、これがカスミカメだとは思いもよりませんでした。(追記2016/06/26:「日本原色カメムシ図鑑第2巻」によると、近似種のヨモギヒョウタンカスミカメとヒョウタンカスミカメとの違いは、前者は「背面の棘毛を欠き、後腿節の前縁に毛を生じない」という点だそうです。農業環境インベントリーセンターというサイトに「日本産ヒョウタンカスミカメ族の図説検索」が載っていました。それをたどっていくと、前者では「体背面は匍匐毛のみで起立毛は頭部後縁,前胸背板前縁および半翅鞘後縁のみに生ずる」、後者では「体背面は起立毛と匍匐毛を共に備える」となっていました。たぶん、図鑑の背面の棘毛というのが起立毛のことだろうと思いました。それで写真を調べてみました。絶えず動き回っていたので、毛まで写っているのがなかなかなかったのですが、1枚だけそれらしい写真がありました。



一部だけ白矢印を付けてみたのですが、この部分の毛が周囲の毛よりは立っているように見えました。また、黄矢印は後腿節の毛を示しますが、これが前縁なのか後縁なのかよく分かりません。いずれにしても、採集が必要みたいです




後はシマサシガメがいました。



それにイトカメムシ



それにコガシラアワフキ。最近、よく見ますね。





また、こんな真っ白な虫が動き回っていました。たぶん、この間もいたアオバハゴロモの幼虫かなと思うのですが、よくは分かりません。

そのほかにもいろいろといたのですが、また、次回に回します。

家の近くのむし探検 甲虫、ハエ、クモなど

家の近くのむし探検 第87弾

6月20日の公園での虫探しの結果です。



触角がえらく長いカミキリです。また、根元のところも変わっています。「原色日本甲虫図鑑IV」を何回か見て、セミスジコブヒゲカミキリ♀ではないかと思いました。♂では触角の途中がこぶ状に膨れているのですが、♀はこんな感じでした。



ハチが巣を造っている砂場の上をそそくさと横切っていきました。オオコクヌストでしょうね。(追記2016/06/26:ささきさんから、「『オオコクヌスト』はヒョウタンゴミムシの仲間ではないかと思いました。触角が…。ヒョウタンゴミムシも最近はあまり見なくなりました。小学生のころ、学校の校庭で見つけて大喜びしたのを懐かしく思い出しました。」というコメントをいただきました。本当ですね。こんな形の甲虫はオオコクヌストだけだと思っていたら、ヒョウタンゴミムシも似たような形なのですね。よく見ると、触角も違うし、前脚脛節に歯がありました。似た種として、ホソとナガがいるのですが、中脚外縁の棘で見分けるようです。ネットで調べると、そのことを書いてあるサイトもありました。これは1本だけだったので、たぶん、ナガヒョウタンゴミムシではないかと思います。ご指摘、どうも有難うございました



マメコガネはあちこちにいました。交尾中のカップルの写真です。



アオドウガネ、ヤマトアオドウガネ、ドウガネブイブイあたりでだいぶ悩んだのですが、最終的にはアオドウガネかなと思いました。この3者の見分け方は、「日本産コガネムシ上科標準図鑑」に載っているのですが、上翅側縁隆起、腹板側部稜というのがよく分からなかったです。この写真で、上翅を縁取る褐色の縁はどれにあたるのでしょうか。



キイロカミキリモドキかなと思いました。



いつものキアシチビハムシかなと思ったのですが、以前、そう思った個体は顔が橙色で、これは黒です。よく分からなくなってしまいました。



この間、名前が分かったウスイロサルハムシ。(追記2017/10/06:これはサクラサルハムシかもしれません。詳細はこちらをご覧ください



甲虫は以上で、次はハエ目です。シオヤアブがいました。



このカップルは先日見たサキグロムシヒキではないかと思っています。





ハキナガミズアブの上は♂、下は♀でしょうね。ミズアブは綺麗な種が多いですね。それにしても、♂も♀も止まり方がそっくりです。



後背の中央背板に黒い筋があります。また、尾角が尖っていることも分かります。先日、検索してエゾホソガガンボだと同定した種だと思います。



長い口吻をしているのですぐに分かりますね。クチナガハリバエです。



まだ、検索をしていないのですが、アシナガバエの仲間でしょうね。



最後はこの小さなハエです。これは採集して、昨日調べてみたのですが、ピンセット二つで翅をつかんで広げているときに気が付いたら、一方のピンセットで腹をつぶしてしまっていました。ちょっと嫌気がさして、ここで中断です。ここまでの検索ではアブラコバエ科になったのですが、おそらく違うでしょうね。



マンションの天井に止まっていたのですが、ずっと名前が分からなかった虫です。ネットで調べてみると、ホソバトビケラあたりの種みたいです。「日本産水生昆虫」には、ホソバトビケラ科には3種載っていました。ホソバ、クロホソバ、イトウホソバです。このうち、イトウホソバは体長5mm程度と小さいので、どうやら違いそうです。残りの2種ではホソバトビケラが普通種のようなのでそちらかもしれません。



後はクモです。アオオビハエトリがアリを捕まえています。



これは小さなクモなのですが、名前がよく分かりません。ネットで調べると、ヒメグモとかキヒメグモと書いているサイトが多いのですが、「日本のクモ」を見てもそうなのかなぁと思って判断できません。論文を見ると、ヒメグモとキヒメグモには色彩多型があるみたいです。



最後はカノコガを捕まえているササグモです。でも、ちょっと見ると、クモを捕まえているハチみたいですね。





公園ではネムノキが満開でした。

家の近くのむし探検 蛾とカメムシ

家の近くのむし探検 第86弾

6月20日の公園での虫探しの結果です。やっと3日前まで追いついてきました。



また、名前の分からない蛾が見つかりました。たぶん、ハマキガだろうと思って、「大図鑑」、「標準図鑑」をだいぶ見たのですが、結局、分かりませんでした。(追記2016/06/26:MSWiさんから、「こっちの不明ハマキはズグロツマキハイイロヒメハマキかな。」というコメントをいただきました。どうも有難うございました。まさに救世主ですね。ハマキガのところを何度も何度も見直したのですが、気が付きませんでした。でも、言われてから見直すと、その通りだと思いました。図鑑の写真よりも本物の方がもう少し色鮮やかな感じですね



ミズメイガは綺麗ですね。これはキオビミズメイガです。



これもなかなか凝った模様ですが、ウンモンオオシロヒメシャクです。



これはもう初めから名前調べを諦めました。



だいぶ破れていますが、たぶん、トビカギバエダシャクではないかと思っています。初めて見ました。



ちょっと可愛い蛾ですね。チャオビチビコケガです。



「大図鑑」にも「標準図鑑」にも、ウンモンクチバとニセウンモンクチバの外観上の区別はできないとあるので、そのどちらかというところで止めておきます。



これはゴマケンモン。この日はなんだか翅の破れた蛾が多かったですね。



また、アミガサハゴロモの幼虫を見つけました。葉にこんな風にペタッとついていると、鳥の羽の一部でも落ちているのではないかと思いますね。



上から写真を撮っていたら、煩わしいのか、クジャクの羽のような突起を少しすぼめました。



これはまた別の個体です。面白い顔をしています。



マンションの花壇の花にこんな虫がいました。たぶん、ヒメナガカメムシの5齢幼虫です。





2匹いるとじゃれあっています。動物の子供と一緒ですね。



「綺麗なヨコバイですね。」と書こうと思って写真を見直したら、後脚脛節末端に可動性の距があります。ということはウンカ科。名前までは分かりませんでした。



これはマエジロオオヨコバイ



コガシラアワフキ



これは何だろうと思ったのですが、この写真では見えないのですが、後ろから撮った写真ではクロヒラタヨコバイによく似た模様がありました。「大図鑑」を見ると、クロヒラタヨコバイは全体真黒色なのですが、前胸背、小盾板および前翅の黄褐色を呈する型が稀にあるとのことです。これは、f. maikoensis Matsumuraだとのことです。f.は品種を表すので、これはクロヒラタヨコバイの1品種だということなのですね。



公園ではネジバナが咲き始めていました。



これはその拡大です。公園の花も少しずつ変化していきますね。

家の近くのむし探検 蛾

家の近くのむし探検 第85弾

6月17日に家の近くの公園で見た蛾を紹介します。この日はたくさんの蛾を見たのですが、その中でどうしても名前が分からない蛾がいて悩み続けています。



こんな蛾です。大きさは測らなかったのですが、数ミリ程度だったような気がします。色が灰色なので、まず、コブガ、コケガ辺りを探し、ついで、ツトガ、キバガ辺りを見て、コヤガ?と見ていって、結局、ギブアップになってしまいました。ご存知の方おられましたらお教えください。(追記2016/06/26:MSWiさんから、「不明蛾はゴマフシロハビロキバガではなかろうかと思いますがどうでしょう。」というコメントをいただきました。私の愚痴の半分以上は、MSWiさんのコメントで解決してしまいました。本当にどうも有難うございました。図鑑を何度も見たのですが、気が付きませんでした。言われてから見直すと確かにその通りですね



小さい蛾が出たついでに、小さい方から紹介します。これはスジモンキマルハキバガというマルハキバガ科の蛾のようです。「廊下のむし探検」でも見ていなかったので、今回が初めてということになります。この日は2匹いました。



これもだいぶ悩んだのですが、結局、トビモンハマキにしました。似た種にホシノハマキというのがいたのですが、どうもトビモンの方がよさそうでした。



これも小さな蛾で、シロエグリツトガです。これは「廊下のむし探検」では7月に2度ほど見ていました。



次はこれかな。これはシロマダラノメイガです。これも昨年6月後半に一度だけ見ていました。どうも、マンションの廊下で見ていた時よりは公園の方がバラエティがありそうな。もっとも、ツツジの葉ばかり探しているので、大物はちっとも見つかりませんが・・・。



こちらはテングイラガ。これは4月から9月のかけて何度も見ていました。



さて、厄介なヒメシャクに入っていきます。これも似た種がだいぶいます。フチベニ、マエベニ、コフヒベニ、クロテントビ、ウスクロテントビの5種です。一つずつ比べていくと、フチベニとは後翅外横線が違い、マエベニは外横線が赤いところが違い、コフチベニは分布が合いません。残りの2つは微妙なのですが、クロテントビは外横線外側が一様に褐色になるのに対し、ウスクロテントビは一部だけが褐色になるというので、結局、ウスクロテントビヒメシャクにしました。(追記2018/07/03:ウスクロテントビヒメシャクではなく、ウスクロテンヒメシャクでした。訂正しておきます






下はいつものウスキクロテンヒメシャク。さて、上はなんとなく感じが違うのですが、やはりウスキクロテンヒメシャクにしました。違うかな。



これもちょっと悩みました。でも、結局、キナミシロヒメシャクかなと思っています。(追記2016/06/26:ささきさんから、「『キナミシロヒメシャク?』はエダシャク亜科のコスジシロエダシャクのメスですね。色も斑紋もScopulaに似ていて、私も「見たことないヒメシャクだ!」と喜んだことがあります。幼虫はハンノキやヤシャブシを食べるそうです。」というコメントをいただきました。ささきさん、すみません。調べていただいたのですね。属まで教えていただいていたので本当は私が調べなければいけなかったのですが・・・。コスジシロエダシャクというのは「廊下のむし探検」初登場でした。確かにヒメシャクと言ってもよいくらいの蛾ですね
 


それにキオビベニヒメシャク



翅脈からはヨツボシホソバ♀みたいなのですが、先日のMSWiさんのお話だと、ウンナンヨツボシホソバが混じっているということで、なんともいえなくなってしまいました。



それにクビワウスグロホソバ



この間からたくさんいるのですが、これもベニモンアオリンガなのでしょうね。この日も2匹見つけました。







最後は6月17日現在で咲いていた花です。これはアカメガシワ。変わった花ですね。



遠くから見ると、大きな白い花が咲いているように見えたのですが、近づいてみると小さな花の塊でした。



拡大するとこんな感じ。これはクマノミズキだと思います。野草はだいぶ昔に調べたことがあったのですが、木は苦手でちっとも分かりません。でも、こうやって1本ずつ見ていけば、少しずつは分かっていきそうです。

これでやっと6月17日分が終りました。でも日付はもう6月23日になってしまいました。一つ分からない種がいると、あぁでもないこうでもないと悩むのでちっとも進みません。まだ冷凍庫に入っている虫もいて、早く調べないと・・・。8月の写真展に向けて手作り図鑑も早く作らないと・・・。楽しみのつもりで始めた虫の名前調べですが、意外に大変ですね。

虫を調べる ホソガガンボ属

先日来、胸背に黒くて太い3本線の入った黄色のガガンボをよく見ます。よく見ると、小盾板の後ろにある中央背板に黒い線の入っている個体と入っていない個体がいます。先日、線の入っている個体について検索をしてみて、エゾホソガガンボ Nephrotoma cornicinaらしいことが分かりました。今日は残りの黒い線の入っていない個体についての検索結果です。



調べたのはこの個体です。検索には以前と同じ、次の論文の中にある検索表を用いました。

P. Oosterbroek, "The Nephrotoma spieces of Japan (Diptera, Tipulidae)", Tijdschr. Entomol. 127, 235 (1985). (ここからダウンロードできます)

この論文は日本産のNephrotoma属35種を扱っています。「日本昆虫目録第8巻」でのNephroma属は36種なので、ほぼ網羅しているとみてよさそうです。ただし、未記載種はまだまだありそうですが・・・。これを使って、上の個体(♀)を検索してみたところ、Nephrotoma subpallidaという和名のない種に落ち着きました。



Nephrotoma属の種への検索表のうち、subpallida♀に至る部分だけを抜き出して書き出しました。これを例によって写真で確かめていくのですが、このうち①と⑤は特定の種を区別するためにいろいろな性質が羅列してあり、それを否定する項目です。読むと、内容的には明らかなので今回は省略しています。



まずは、全体像です。翅長は11.6mmでした。⑦は胸部側面と基節が黄色いことで、見るとすぐに分かります。



次は胸部背面です。④は盾板に黒い模様があるかないか、ある場合は、両横の縦筋が直線的か、前方が外側に湾曲するかなので、書いてある通りです。⑨は中央の縦筋の後方部分に光沢があり、後域にまで伸びていないことで、これも見るとすぐに分かります。



ここからが難しくなるのですが、⑧も⑩もともに無光沢領域があるかどうかについてです。まず⑧は3本の縦筋のうち、両横の縦筋の先端が外側に湾曲し、そこが無光沢になっているかどうかです。これを写真で表現するのにかなり苦労しました。上の写真では照明が映り込んでいますが、実は、ここはリング照明を用いています。したがって、光沢があれば円形に照明の像が写るはずなのですが、その一部しか写っていません。これは点線で囲んだ部分が無光沢だからなのです。したがって、⑧はその通りということになります。次の⑩の前盾板が次の難問でした。これは論文の図と「原色昆虫大図鑑III」のガガンボの図を参照して、中胸盾板の前と横を縁取る部分ではないかと思いました。この一部が無光沢領域に入っています。それが⑩の意味のことではと思いました。よく分かりませんが・・・。



この写真は中央背板についてですが、③も⑥もともにOKであることはすぐに分かります。「原色昆虫大図鑑III」によると、中央背板は後胸背板の一部です。後胸背板の側板と背側部分との間に溝線ができて、背側部分だけが区画されたものとして解釈されているようです。



次は腹部末端にある♀の尾角についてです。横から見ると先端が丸くなっていることが分かります。先日調べた、エゾホソガガンボではここが尖っていました。⑦のhypovalvaは尾角の下にある部分なのですが、この写真では隠れているみたいです。また、腹部末端は黒くありません。ということで、すべての項目が満足されたので、Nephrotoma subpallidaでよいのでは思っています。ポイントになるところは、尾角の先端がとがっていないこと、中央領域が黄色いこと、それに、無光沢領域があるところです。最後の無光沢領域が一番怪しい感じですね。ただ、尾角の形も論文の図と似ているので、たぶん、大丈夫ではないかと思っていますけど・・・。

ついでに撮った写真です。



翅脈はこの間のエゾホソガガンボとほとんど一緒ですね。



無光沢領域を示すために撮った写真です。この正体は何なのでしょうね。

家の近くのむし探検 カメムシ、甲虫など

家の近くのむし探検 第84弾

6月17日の公園でのむし探しの結果です。この公園は半分が広場になっていて、残り半分は遊具があったり、木が植わったりしています。私はもっぱら広場の周りのツツジの植え込みで虫を探しています。葉の表にいる虫ばかりを探しているのですが、それでも結構見つかります。






今日の最初はこのカップルからです。下は明らかにエサキモンキツノカメムシですね。上は今までの私に認識だとモンキツノカメムシなのですけど・・・。異種間の交尾なのか、それとも私の認識の誤りか。(追記:以前撮った写真を見たりや「原色日本カメムシ図鑑第3巻」の説明を読むと、モンキの方が前胸背側角が強く出るようです。この写真の個体はあまり出ていないので、上もエサキモンキツノカメムシなのかもしれません

追記2016/06/26:星谷 仁さんから、「エサキモンキツノカメムシとモンキツノカメムシ──よく似ていますね。僕もはじめ違いがよくわからなかったのですが、モンキツノカメムシは前胸の背面が緑色であることが多いような気がしています(文献なとを調べたわけではないのでこれが確かな識別点かどうかはわかりませんが、僕が見た限りでは当てはまっているように思います/よって画像のペアは両方エサキモンキツノカメムシかと)。紋の形は個体差があって「紋の形」で見分けるのは難しい場合もあるようです。「紋の位置」でいうとモンキツノカメムシの方が楯板の前縁寄りな感じもします。前胸背側角ですが、これも個体差があるみたいですね。エサキモンキツノカメムシではほとんど消失した個体を見たことがあります。」というコメントをいただきました。よく観察されていますね。私は紋の違いだけで区別していたので、こんな交尾ペアを見ると困惑してしまいました。こうやって両者を比べてみると一目瞭然のような気がします。前胸背板の色、紋の位置、確かに違いますね。これはいい識別方法を教えていただきました。過去に撮った写真を見ても、まさにその通りでした。貴重な知見をどうも有難うございました



後腿節が黒いのでブチヒメヘリカメムシということになるのですが、全体がやけに白い感じです。「原色日本カメムシ図鑑第3巻」を見ると、体色の明るい種としてコブチヒメヘリカメムシがいます。検索は頭部にやや長い軟毛の密にある方がブチヒメ、短い軟毛のまばらな方がコブチヒメ。長い毛はなさそうですが、詳しく見るにはピントがそこまであっていません。体色から、たぶん、コブチヒメヘリカメムシではないかと思っています。



次はこれ。「原色昆虫大図鑑III」の図版を見て、ヨスジヒシウンカではないかと思いました。近縁種がいるのかどうかは分かりませんが・・・。



この間から見ているリンゴマダラヨコバイです。あまりにも模様が凝っているので、また、撮ってしまいました。



今年の5月13日にも採集をして、そのときに検索もしたと思うのですが、なぜか記録が残っていません。シマバエ科Homoneura属というところまではブログに載っていました。。今回は採集しなかった・・・。



こちらのハエは写真だけです。



とにかく大きな羽アリがツツジの葉の上に潜んでしました。見た感じ2cmほどはありそうです。何かの女王アリ候補なのでしょうね。



マメコガネが2匹並んでいました。何をしているのでしょうね。



これはどこかで見た記憶があったのですが、記録を見ると載っていません。「原色日本甲虫図鑑III」で調べると、ヒロオビジョウカイモドキ♂のようです。最初、アリモドキかなと思いました。



この間から名前が分からないハムシだと言っていたら、以前、マンションの廊下でも見ていました。たぶん、ウスイロサルハムシだと思います。(追記2017/10/06:これはサクラサルハムシかもしれません。詳細はこちらをご覧ください



コメツキがいました。いつものアカハラクロコメツキかなと思って、ひっくり返したのですが、



腹が赤くなかったですね。さて、なんだろう。



これはツツジトゲムネサルゾウムシ。この名前がどうしても覚えられない・・・。



黒くて艶があるからクロツヤテントウといっているのですが、実際はよく分からないですね。



葉っぱにこんな巣を造っているクモがいました。



ハグモの仲間だと思うのですが、よく分かりません。



こちらはこんな巣です。同じ巣でもだいぶ感じが違いますね。



こちらはこんなクモです。たぶん、クサグモだと思うのですが、コクサグモかもしれません。





最後は道端で咲いていたこんな花です。昔、ハマナデシコを海岸で見つけて庭に植えていたことがあったのですが、それと大変よく似ています。園芸種かもしれませんが・・・。

家の近くのむし探検 雨の中の虫探し

家の近くのむし探検 第83弾

6月16日の虫探しの結果です。だいぶ写真整理も追いついてきました。この日は知人を案内して近くの山を歩きました。雨が降っていて申し訳なかったのですが、緑が綺麗でかえって良かったかもしれません。いつも行く林がスタート地点だったので、初めはその入り口で虫探しをしました。



こんな変わった形の虫が葉の上を動き回っていました。そう、長さ1cmくらいでしょうか。幼虫だとは思ったのですが、なんだかわからず、ネットで探してみました。どうやらアトボシアオゴミムシの幼虫として載っている個体に似ています。先日、成虫を見たばかりだったので、十分可能性はありますね。ただ、私の持っている図鑑類にはどれも載っていないので、本当かどうか分かりません。



クロコガネの仲間がいました。以前、マルオクロコガネとクロコガネの違いについて調べました。ポイントは前胸背板後縁中央付近の点刻でしたね。そこを拡大してみます。



この個体では、矢印で示した後縁中央部に点刻がありません。したがって、クロコガネということになります。先日の個体はここにまばらな点刻がありました。したがって、マルオクロコガネだったわけです。



タケトゲハムシがまたいました。ちょっと前に初めて見つけたのですが、一度見つけると次々と見つかりますね。



いつものようにハエも撮ってしまいました。複眼が大きいですね。(追記2016/06/26:菅井 桃李さんから、「1枚目の双翅はミズアブ科ですね。綺麗で小型のミズアブを追いかけていたら、いつの間にかアシナガバエになっていたことがあります(笑)」というコメントをいただきました。ミズアブ科図鑑を見てみました。パッと見ではCephalochrysaとMicrochrysaの可能性がありそうです。さらに、「日本昆虫目録第8巻」に載っている分布から見ると、C. stenogaster、M. flaviventris、M. japonicaの3種に絞られますが、文献が手に入らないのでここでストップです。M. flaviventris(ハラキンミズアブ)については「大図鑑」に載っていましたが、とりあえず、この辺りみたいです。実は、6月5日に♀を見ていました。今回のはあまりに複眼が大きくて、ミズアブだとは気が付きませんでした。ブログには採集したと書いてあるので、冷凍庫のどこかにあるかもしれません。Microchrysaの2種は「一寸のハエにも五分の大和魂・改」に♂♀の触角の図が載っていました。調べてみると分かるかもしれません



こちらはちょと地味なハエです。ハエは検索ばかりやってきたので、検索をしないと外観を見ただけでは科すら見当がつきません。検索の弊害ですね。



これはアシナガバエです。別に顔を撮ろうとしたわけではなく、いつものようにフラッシュに慣れてもらおうと何遍もフラッシュをたいている間にこんな写真も撮れたのです。(追記2016/06/28:菅井 桃李さんから、「アシナガバエですが、頭頂が凹んでいるのはホソアシナガバエ亜科で、翅に紋があるのはCondylostylus属でしょうね。大抵はマダラホソアシナガバエ Condylostylus nebulosus (Matsumura, 1916) なんでしょうが、他も居ないとも限らないので・・・。」というコメントをいただきました。属まで分かるのなら、ちょっと調べてみたくなりました。いつもいいヒントをどうも有難うございました)(追記2016/07/09:菅井 桃李さんから、「属や種の検索は分かりませんが、双翅目談話会会誌「はなあぶ」No.30-2とNo.34に、関東地方にて採集したアシナガバエ科の記録として、93種の多くのカラー写真、図版と解説が載っています。アシナガバエ科全体からすれば、まだまだ十分とは言えませんが、他の目録や文献と併せて使えば、かなり有用だと思います。全ての掲載種に全ての部位がある訳ではないですが、顔、翅、脚、触角、腹端部と言ったところの写真や図版がありますよ。」という情報もいただきました。早速、注文し、昨日届きました。いつも有用な情報をどうも有難うございます



後は林の入り口ではなくて、歩いているときに見た虫です。これはヤマトシリアゲ?の交尾です。変な角度で交尾するのですね。



カノコガもいました。



それからシャコグモ



ウシカメムシ



それに、ホシハラビロヘリカメムシ。このころになると雨も激しくなり、ざあざあ降りになってしまいました。



最後はママコノシリヌグイの花です。小さな花ですが、拡大すると綺麗ですね。

家の近くのむし探検 甲虫がいっぱい

家の近くのむし探検 第82弾

昨日の続きで、6月14日に家の近くの林の入り口に行って撮った写真です。とうとう1週間ほど遅れてしまいましたね。でも、先週はあちこち外出していたので、あと15日分がちょっとと16日分だけになりました。今日また撮影に行くと増えるけど・・・。



今日の最初はこの虫からです。これ、いったい何だと思いますか。大きさは測らなかったのですが、図鑑では2.6-4mm。写していたときは変わったアリがいるなと思って、喜んで採集してきました。後で、検索しようと思って出してみると、胸と腹の間のくびれ(腹柄節)がない・・・。なんだこれは。というので、確かアリモドキという甲虫がいたことを思い出し、ホソクビアリモドキにたどり着きました。こうやって拡大してみるとアリでないことは一目瞭然なのですが、2-3㎜の大きさだと本当にアリに見えてしまいます。



これまた小さい虫です。これも寸法を測らなかったのですが、たぶん、1-2㎜程度ではなかったかと思います。こんな甲虫は絶対に名前は分からないだろうなと思いながら、前胸背後縁の形や、触角の先端3節の形、それに、上翅に毛が生えていることなどを注目して「原色日本甲虫図鑑III」で探しました。たぶん、IIIに載っているかなと見当をつけて・・・。破れかぶれで到達したのが、コメツキモドキ科のケナガマルキスイでした。図鑑の記述、「前胸背板は強く密に点刻され、基部側方に一対の小円孔があり、側縁は弱く鋸歯状」のどれも確認できません。たぶん、違うのでしょうね。



これも小さいのですが、触角が折れ曲がっていないのでチョッキリですね。以前にも似たような個体の写真を撮ったことがあったのですが、その時はクロケシツブチョッキリとしていました。合っているのかなぁ。





先日、菅井 桃李さんにコメントをいただいたカシルリオトシブミがまたいました。しきりに葉っぱを食べているようです。これ、何の葉っぱだっけ。今度見てきます。



後はハムシの仲間ですね。タケトゲハムシがまたいました。本当にトゲトゲですね。だからといって、「原色昆虫大図鑑II」では和名が変更になり、タケトゲトゲだそうです。何となく前の名前の方がよかった・・・。



それと、アカガネサルハムシ



これは腹が黄色いので、たぶん、キバラヒメハムシ



それからこの間からいるキベリクビボソハムシ



それにクロウリハムシ。葉っぱの上の虫を探しているせいか、ハムシの仲間が多いですね。




撮影しているときは、いつも見ているクロツヤテントウだなと思っていたのですが、後で写真を見ると艶がないですね。たぶん、テントウであることは間違いないと思いますが、さて何でしょう。一応、「原色日本甲虫図鑑III」に載っているヒメテントウ属Pullus亜属の検索をしてみました(なんとなく、この中に似ている種があったので)。手掛かりはこの写真だけなのでなんとも言えないのですが、検索するとタカバヤシヒメテントウあたりになりました。毛列がS字というのがよくわからないのですが、少なくとも曲がった毛列が写っています。会合線近くに点刻列が見えないようなところが決め手なのですが・・・。今度いたら採集してこよう。



いつものクズノチビタマムシがまだあちこちにいます。



ジョウカイボンはよくわかりませんが、これはこの間ムネアカクロジョウカイとした個体と似ています。



この間から、この黄色の紋あるゴミムシが地面をうろうろしていました。何とかして写そうと思っていたのですが、結構、動きが速くて写せません。やっと近くに来たところを写しました。前胸背と頭部が緑がかっているので、アトボシアオゴミムシかなと思っています。





先日から、このササキリ?の幼虫をよく見るようになりました。小さいけれど、なかなか愛嬌のある形をしていてつい写してしまいます。



蛾は少なかったですね。公園に行ったときはたくさん見るのですが、この林の入り口ではいつも少ないです。これはたぶん、ムモンハビロキバガだと思います。



後は昆虫以外。周辺にトゲトゲがいっぱい出ています。先日買った「カタツムリハンドブック」(文一総合)を見て、オオケマイマイではないかと思いました。



これは、「日本のクモ」で探しました。ヤマシロオニグモのセジロ型というのに似ています。



このハエトリの♀はマミジロかマミクロか判定できません。でも、この辺り、マミジロ♂ばかり見るので、マミジロハエトリの方ではないかと思います。



葉っぱの切れ端が宙に浮いていますが、どうやらヤサアリグモが巣を造っているような気配でした。





左下に置いたスケールと比べても大きいことが分かりますね。先日、ニクイロババヤスデあたりの種としていたのと同じでしょうね。Parafontaria属の論文を集めてみたのですが、断片的でよくわかりません。13種ほどあるそうなので、一度、「日本産土壌動物 第二版」(2015)を図書館に見にいってこよう。この間のトビムシの件もあるし・・・。

最後は花にしました。





公園の虫のところで出すのを忘れていました。ネムノキが咲き始めていました。やはり虫と違って花は綺麗でいいですね。

家の近くのむし探検 カメムシ、ハエなど

家の近くのむし探検 第81弾

6月14日に家の近くの林の入り口で写した写真をやっと整理しました。休みが写真整理で潰れてしまいますね。この日は風でも強かったのかな。どうも写真のピントが今一歩という写真が多かったですね。





また、ハゴロモの幼虫を見つけました。今度のはフッカーSさんの見分け方だと、ベッコウハゴロモの方かもしれません。



高いところに登りがっているようですが、そこにはアザミウマが陣取っています。それで、ハゴロモ幼虫は右側の枝に乗り移り、後ろから迫ろうとしました。すると、今度はアザミウマは腹を上に持ち上げて対抗しました。それで、幼虫は諦めて降りていきました。こんなストーリが写真に撮れていたらよかったのですが、みなピンボケで・・・。



これはたぶんヒメセダカカスミカメだと思います。



これもカスミカメだと思うのですが、どうしても名前が分かりません。何でしょう。(追記2018/05/11:ネットでカスミカメの画像を見ていたら似たようなカスミカメを見つけました。マダラカスミカメ Cyphodemidea saundersiとのことです



これはこの間からいるコガシラアワフキですね。



ハエもいろいろといます。これは以前も見たクロホソスジハマダラミバエだと思われます。



これもミバエだと思うのですが、こちらは名前が分かりません。(追記2016/06/21:おちゃたてむしさんから、「8枚目のハエはヒロクチバエ科のRivellia属のようです。似たものを初めて見たときは私もミバエだと思いました。」というコメントをいただきました。てっきりミバエだと思っていたので、ヒロクチバエと聞いてびっくりしました。Rivellia属については以前、翅の斑紋を調べたことがありました。「日本昆虫目録第8巻」に載っている13種(spを含む)のうち、spを除く11種については3つの論文に翅の斑紋が載っていました。今回も調べてみたのですが、どれも該当しません。ただ、Han(2013)に載っているR. cestoventrisがほとんど同じ斑紋をしていることに気が付きました。そこで、Rivellia cestroventrisでネット検索をしてみたところ、「一寸の虫にも五分の魂・改」での議論が引っかかりました。これによるとかなり似た個体が豊中市でも観察されていて、Rivellia cestroventrisに似ているという結論になっていました。また、クズに関連があるとのことです。残念ながら、記載論文が手に入らないため、今のところ、Rivellia cestroventrisか、その近縁種というところでしょうか









ハエもいろいろといるので写すことは写すのですが、写真だけだと科も分かりません。(追記2016/06/26:一番上のハエはミズアブ科のCephalochrysa属とMicrochrysa属の可能性があり、たぶん、Microchrysa属だと思っています)(追記2018/02/14:一番下はイエバエ科のチャバネヒメクロバエだと思っているのですが、ちゃんと検索をしたことがないのでよくは分かりません





ちょっと変わったハチですが、たぶん、ムモンホソアシナガバチだと思います。後は甲虫とクモ、蛾なのですが、これらは次回に回します。

廊下のむし探検 久々の廊下のむし

廊下のむし探検 第826弾

マンションの改修工事がだいぶ進み、全体を覆っていた幌も半分以上外されました。最近は家の近くの公園に行くのを楽しみにしているのですが、マンションの廊下はどうなっているだろうと思って、1フロアだけ歩いてみました。やはり虫は結構来ていました。



まずはこんな蛾からです。ナカキエダシャクで、「廊下のむし探検」初登場です。どこか見覚えがあるような気がしたので調べてみたら、20年前に作った標本が残っていました。まったくの初めてではなかったようです。



これは縁毛がやや赤いのでツマアカシマメイガかなと思います。



これは外壁にかかっている幌に止まっていた蛾です。たぶん、イノウエノメイガだと思います。



これは床にいたので、生きているのかどうか分かりません。クロテンハイイロコケガです。



これが一番悩みました。外横線の外側がだいぶ白くなっています。それで、シロフコヤガかなと思ったのですが、「大図鑑」には「環状紋が8の字になる」と書いてあったところが気になって悩み始めました。ネモンシロフコヤガかなと思ったりしたのですが、結局、シロフコヤガというところに落ち着きました。



蛾以外ではクサカゲロウもいました。顔の部分を拡大します。



頬に黒い点があり、口肢が黒い、触角柄節外側が褐色などから、クロヒゲフタモンクサカゲロウかなと思います。



トサカグンバイもいました。でも、よく見ると脚がおかしな感じになっていますね。死んでいるのかもしれません。じっとしていたので、例のリバースレンズでも撮ってみました。



拡大はできるのですが、焦点深度がだいぶ浅くなりますね。これもよし悪しですね。



これはマルツチカメムシかなと思います。



それに、ヨコヅナサシガメです。



廊下にかなり大型のハネカクシがいました。「原色日本甲虫図鑑II」を何度か見直したのですが、結局、名前は分かりませんでした。廊下を飛んでいたのですが、かなり速く飛びますね。なんとなく飛ぶのが苦手なイメージだったのですが、そういえば、翅を上手に折りたたんでいたのでしたね。





最後は公園に行く途中の壁に止まっていたチャタテです。上はウロコチャタテ、下はたぶんスジチャタテかなと思います。マンションの廊下はやはり蛾が面白いですね。写真も撮りやすいし・・・。その代り、背景がちょっとねぇ。

家の近くのむし探検 甲虫、蛾、ハエなど

家の近くのむし探検 第80弾

家の近くの公園で撮った写真が増えてきたので、少し抜粋して載せることにしました。6月13日と14日の分です。



まずはこの甲虫。たぶん、いつもマンションで見ていたアオカミキリモドキかなと思います。



これもマンションでは時々見ていました。その時はナガフトヒゲナガゾウムシとしていたのですが、合っているのかな。



上から撮ったので、何だか分かりにくいけれどゾウムシの仲間です。たぶん、ツツジトゲムネサルゾウムシかなと思っています。



それから、この甲虫です。これもマンションで何度か見ていました。たぶん、ハムシダマシですね。マンションでの記録を見てみると、6月中旬から7月初旬にかけて見ていました。ちょうど今頃ですね。



今まで何度も見ているのですが、このヒメクロオトシブミは格好がいいので、つい何度でも撮ってしまいます。ツツジの葉に頭を突っ込んで葉を食べているみたいです。



何度もフラッシュをたいて撮影していたら、頭を上げました。



でも、ヒメクロオトシブミはこうやって横から撮ると格好いいですね。



これはキアシチビツツハムシとしているハムシではないかと思います。



それにクロツヤテントウです。甲虫はこんなところでした。



蛾ではこの間、ささきさんに指摘していただいたベニモンアオリンガがまたいました。今度は小さな紅紋がありました。



それからカノコガですね。葉裏に止まるから、こんな角度でも写真が多くなっちゃいますね。



スズメガの若齢幼虫だと思うのですが、種類までは分かりませんでした。



葉っぱにこんな鳥の羽のかけらがついていると思ったら、先日見たハゴロモの幼虫でした。これも写真を撮っていたら動き始めました。



たぶん、この間と同じアミガサハゴロモの幼虫ですね。



セマダラコガネを捕まえているこの凶暴な虫はムシヒキです。いつものマガリケムシヒキとは違って、脚がすべて黒いですし、腹部が黄色っぽいです。「学研生物図鑑昆虫III」やムシヒキアブ図鑑で調べてみると、サキグロムシヒキのような感じです。ムシヒキアブはこれまであまり注目していなかったので、初めて見たのか、何回か見たのかよく分かりません。







ハエもいろいろといるのですが、名前は一向に分かりませんね。上から、ヤドリバエ?、イエバエ?、アシナガバエ?。



それに対してヒメハナバチの仲間はこんないい加減な写真でも、翅脈を見てみると名前が分かることがあります。



矢印の部分の翅脈が裁断状になっています。従って、ヒメハナバチ科のチビヒメハナバチかなという感じです。

虫を調べる エゾホソガガンボ

先日から黄色に黒い筋の入ったガガンボがよく見つかります。これはホソガガンボ属だろうということを先日のブログで書きました。今回はこのガガンボを調べてみました。





対象とするのはこんなガガンボです。中胸背に黒くて太い筋が3本入っています。さらに、上の個体ではその下の部分(中央背板という)に黒い筋が入っていますが、下の個体には入っていません。従って、おそらく別種だと思われます。今回はこのうち上の個体について属と種の検索をしてみました。



今回調べたのはこんな個体です。ごちゃごちゃ書いてあるのは後で検索に使う項目です。まず、ガガンボ亜科のホソガガンボ(Nephrotoma)属に至る検索表は「日本産水生昆虫」に載っています。必要な部分だけを抜き出すと次の通りになります。



この6項目を調べればよいのですが、大体は特定の属を除外するための項目です。いつものように、検索の順番ではなくて、部位別に見ていきたいと思います。まず、上の写真では①と②についてですが、脚が一般的な太さだということで、これは太い種を除外するための項目です。また、⑥の黄色の地に黒い模様を持つのはホソガガンボ属の一般的な特徴です。



次は頭部を横から撮ったものです。「日本産水生昆虫」に載っている図をもとに各部の名称を書き入れてみました。太いところが口吻だそうです。その先端に突起があるのですが、これが鼻状突起みたいです。検索の過程から見ていくと、普通のガガンボには皆この突起があるようです。



次は触角を中心に撮ったつもりなのですが、乾燥したのか鞭節がくちゃくちゃになってしまいました。ただ、②と⑤に書いてあることは確かめられます。



次は翅脈です。ここにはたくさんの項目があります。まず、R脈はR1+2、R3、R4、R5の4本の脈に分かれています。R4脈はほぼ直線的でR5脈と少なくとも基部に近いところでは平行っぽいです。④のr-m脈と④→で示したRs脈の先端とを比較すると、r-mの方が翅の先端により近いところに位置しています。さらに、⑥のRs脈とm-cu脈を比較すると後者の方が長そうです。また、M4脈はM1~M3脈とは基部の部分で分かれています。これについては次の写真を見るほうがよく分かるかもしれません。最後は翅長で30mm以下であることは明らかです。なお、*はハエ目の翅脈に名称をつけるときに問題になった擬脈です。



これは翅の先端部分を拡大したものですが、Rs脈とr-m脈との関係、M脈がM1~3脈とM4脈に分かれているところなどはよく分かると思います。これで、全ての項目が確認され、無事、ホソガガンボ属であることが確かめられました。

次は種への検索です。これには次の論文の検索表を用いました。

P. Oosterbroek, "The Nephrotoma spieces of Japan (Diptera, Tipulidae)", Tijdschr. Entomol. 127, 235 (1985). (ここからダウンロードできます)

調べたガガンボは腹部末端が尖っています。従って、♀です。そこで、検索表のうち、♀に関係する部分のみを拾って上の論文の検索表を訳してみました。すると、意外に早く決着がつきました。



今回のは検索表そのものを訳したものです。まず、1についてはesakiiという種か、そうでないかを調べる項目で、例えば、縦筋の太さ、小盾板や胸部側面の色、尾角の長さなどいずれも合わないので、2を選びます。2は重要な項目で、尾角の先端が尖るか尖らないかというものです。そこで、その部分を拡大してみます。





尾角というのは♀の腹部末端にある突起のことをいいます。上は横から、下は背側から撮ったものです。横から見ると、確かに尖っています。実は、最初に挙げた写真のうち、2番めの個体はここが尖っていませんでした。いずれにしても、この個体は尖っているので、3に進みます。3は中胸背にある3本の縦筋のうち、両側の筋の前側の縁とその下側の部分に光沢があるかどうかです。その部分の写真を載せます。



矢印で示した部分を見ると確かに光沢が見られません。さらに拡大してみました。



ある場所を境にして光沢のある場所とない場所があるみたいです。このように縦筋の前縁部分に光沢がないのはcornicinaということになり、種が分かりました。

「日本昆虫目録第8巻双翅目」によると、Nephrotoma cornicinaはヨーロッパ産がタイプ標本となっていて、日本にいるのはN. c. cornicinaという亜種のようです。和名はエゾホソガガンボで本州では普通に分布している種のようです。この種は「原色昆虫大図鑑III」にも載っているので、その記述と比べると、「中胸背の中央の縦条は中心を細線で2分される」という点と、「小顎肢の末端節の先半は暗色」という点が違っていました。つまり、中央の縦条は2分されていなくて、小顎肢の末端節の先端だけが暗色でした。この辺りは若干検討の余地があるみたいです。

いずれにしても、ガガンボの検索ができてちょっと嬉しかったです。もう一つの個体の検索結果はNephrotoma subpallidaになったのですが、こちらは長い過程をたどるので、もう少し調べてから出すことにします。

家の近くのむし探検 甲虫ほか

家の近くのむし探検 第79弾

6月11日の写真整理がなかなか終わりませんね。これが最後の分で、林の入り口で探したものです。



今日はまずこの甲虫からです。ハムシだとばかり思って、「原色日本甲虫図鑑IV」のハムシの部分を何度も見直しました。でも、載っていません。よく見ると、ほかのハムシと触角が違います。それで、ほかを探し始めたら似たような種にぶつかりました。オトシブミの仲間です。これも似ている種がいろいろといるみたいですが、翅が青く、前胸が金緑色というところから、カシルリオトシブミではないかと思っています。この葉はタデ科のミズヒキあたりだと思うのですが、タデ科というところも図鑑の記述と合っていました。(追記2016/06/20:菅井 桃李さんから、「カシルリオトシブミはメスですね。春には色々な葉上で見られますが、もう揺籃作りにイタドリなどで見られますね。」というコメントをいただきました。この葉なんだったっけ。イタドリだったかも。今度もう一度見てこよう



次はこれ。てっきりゾウムシとばかり思っていました。でも、触角が途中で一度折れるのがゾウムシ、折れないのがチョッキリでしたね。従って、これはチョッキリみたいです。上から撮った写真だけだったので、はっきりとは分からないのですが、クチナガチョッキリではないかと思っています。



後はよく見る甲虫たちです。ラミーカミキリ。これはカラムシの葉の上です。



これはキベリクビボソハムシ。これは何の葉の上だったっけ。これからは植物の名前も調べておかないといけませんね。



それにヒメカメノコハムシ



それにいつも見るクズノチビタマムシでした。



甲虫以外ではナナフシを初めてみました。「学研生物図鑑 昆虫III」によると、触角が長いのがエダナナフシ、短いのがナナフシだそうで、その部分を拡大してみました。



ちょっとピンボケになってしまいましたが、触角は前脚と同じくらいの長さです。従って、これはエダナナフシということになります。





バッタの幼虫はいろいろといるのですが、まだ名前が分かりません。模様がだいぶはっきりしてきたので、もうじき分かるかな。



触角の長いこんな幼虫がたくさん見られました。



大きくするとこんな感じですね。これは以前、ササキリの幼虫だと教えていただいたことがあります。



チャタテもいました。模様からスジチャタテかなと思うのですが、よくは分かりません。



カゲロウの亜成虫ですね。眼の部分に縞があり、尾は2本です。刈田敏、「フライフィッシャーのための水生昆虫小宇宙 Part I」、つり社(2000)を見ると、そっくりの写真が載っています。シロタニガワカゲロウ♀です。脚の基節の黒点まで一致してるので間違いなさそうです。フライフィッシングのための図鑑なのですが、水生昆虫を調べるときには大いに役に立ちます。



また、何の気なしにアリを撮って、後で悩んでいるのですが、これはヨツボシオオアリかな。



そして、最後はヤサアリグモでした。あぁ、やっと6月11日分が終わった・・。後、13日、14日、16日が残ってる・・・。

最近、地域のコミュニティープラザというところの一角を借りて、写真と手作り図鑑の展示を行っています。写真は2枚ずつ、毎週、交換しています。先週はチョウトンボとヤブヤンマ、今週はマンションの廊下にやってきたオオムラサキです。毎週、A3で印刷して、交換に行かなければならないので結構大変ですが、地域の人たちや子どもたちに見てもらえると思うと励みになります。それから8月に近くの福祉施設を借りて、また、写真展を開くことになりました。今度は虫が中心です。幸い、マンションの廊下だけでなく、公園や林の虫の写真も増えたので、なんとかなるかなと思っていますが、手作り図鑑が前と同じでは芸がないので、新たに数冊作ろうと頑張っています。100ページ程度の薄い図鑑(簡易版の方)なのですが、いまのところ、甲虫が2冊、チョウが1冊ができました。後、甲虫1冊、蛾4冊を作ろうと思っているのですが、これもなかなか大変な作業です。虫もやってみるとかなり大変な世界ですね。

虫を調べる クサカゲロウ幼虫

先日来、家の近くの公園で虫を探していると、やけにクサカゲロウの幼虫を見ます。



こんな感じで、背中にいっぱいごみを載せています。頭部には特徴的な模様があるので、千葉大のサイトや塚口氏の本

S. Tsukaguchi, "Chrysopidae of Japan (Insecta, Neuroptera)", (1995).

の中の図を見て調べると、クサカゲロウ科クサカゲロウ亜科クサカゲロウ族アペルトクサカゲロウ属のシロスジクサカゲロウに似ている感じなのですが、私は成虫を観察したことがないのでどうも自信がありません。

それで、一度、幼虫の検索をしてみようと思って、一匹捕まえて冷凍庫に入れておきました。幼虫なので触っているうちにぐちゃぐちゃにならないか、あの背負っているごみをどうしたらいいのか、などと考えているとやる気が起きなくて、そのままになっていたのですが、今日は思い切って解凍して調べてみました。



幼虫は結構硬くてピンセットで触ってもまったく大丈夫でした。また、ごみはピンセットで簡単に外れました。後で説明しますが、体に生えている毛(刺毛)の先端が曲がっていて、なんでも引っかかりやすいようになっていました。ちょうど、マジックテープの仕組みと同じですね。体長を測ってみると4.2mmになりました。



3齢幼虫の検索表は上の本に載っていました。この幼虫が3齢かどうか分からないのですが、とりあえず調べてみました。まず、検索表の1番目の項目は塵載せ型か通常型かという項目で、これは塵載せ型なので1bを選ぶことになります。これを選ぶと全部で10属あるクサカゲロウ族のうち、4属が選ばれます。項目の2以下は図を見ながら調べていきます。



まずは全体像です。この写真に前胸、中胸、後胸にあたる部分を書き入れました。それぞれ、前脚、中脚、後脚に対応する胸の部分です。



方向が逆になっていますが、左が頭です。この図から、2bの腹部第1節背面の後半部分の刺毛列は2列であることが分かります。また、胸部のsubmedian tuberclesには毛が二本はえていることも分かります。



次は横から見たところです。毛の先がみな湾曲していることが分かります。これが検索表のフック状というのに対応していて、ごみをひっかけるのに役立っているみたいです。ピンセットで触ってもすぐにくっついてしまいました。ここで、2bは後胸にもこのような曲がって刺毛があることを示しています。



上の写真の腹部の部分を拡大したものです。左側が前です。一か所から出ている毛に後ろ向きのものと前向きの毛が向かい合っている様子が分かります。これが検索表の3bに当たります。実は、この辺りが顕微鏡を見ていてもなかなか分からなかった点です。背中についているごみを外すときに、毛があちこち向いてしまっていたからです。でも、幸い、乱れていない部分もあって、それが上の写真です。

これで、検索が終わり、結局、4aのApertochrysa(アペルトクサカゲロウ)属になりました。この属には、キチジョウクサカゲロウとシロスジクサカゲロウの2種が入っているのですが、キチジョウは北海道だけに分布していて、幼虫は見つかっていないとのことでした。したがって、今のところ、初めに予想した通り、シロスジクサカゲロウでよさそうです。



最後はおまけで、頭部の拡大写真です。眼が変わっていますね。単眼が取り巻いているような感じです。

クサカゲロウ幼虫の検索を初めて試みてみました。体に生えている毛の向きや毛列の数、本数などがポイントになるのですが、毛が透明なので、実体顕微鏡でもかなり見にくかったです。さらに、写真でもなかなかうまく表現できません。上の写真では、仕方なく、下に黒い板を入れて撮影してみました。もう少し簡単に幼虫の同定ができるようになるには、かなり慣れる必要があるみたいです。

家の近くのむし探検 カメムシ目、蛾、ハエ

家の近くのむし探検 第78弾

6月11日は午前中に家の近くの公園に行き、午後からは林の入り口にあるお気に入りの場所に虫探しに行きました。撮った写真は合わせて300枚。整理が大変で今までかかってしまいました。公園の方はすでにブログに出したので、残りの林の入り口の方です。公園では主にツツジの葉の上ばかりを探しているのですが、林の入り口ではドクダミ、クズ、ササ、イノコズチ、ハナウドの葉が主な対象になります。





また、変な虫が見つかりました。綿毛が歩いているみたいです。ネットで調べてみると、アオバハゴロモの幼虫みたいです。ヨコバイといい、ハゴロモ、アオバハゴロモといい、幼虫がどうしてこうもバライティがあるのでしょうね。



カメムシ目、いろいろといますね。これはヨコバイの仲間だと思うのですが、名前が分かりません。



これは午前中も見たコガシラアワフキ



これはアワダチソウグンバイ



似た種にハラビロヘリカメムシとホシハラビロヘリカメムシがいるのですが、「原色日本カメムシ図鑑第1巻」によると、触角第2,3節が扁平ならばハラビロ、円筒形ならばホシハラビロヘリカメムシだそうです。これは円筒形みたいなので、ホシハラビロヘリカメムシのようです。



これはクサギカメムシの幼虫ですね。



次は蛾です。葉裏に止まっていたのでこんな写真になったのですが、カノコガです。



アオシャクです。たぶん、ヒメウスアオシャクではないかと思います。



さて、問題はこの蛾です。葉の上をくるくる回ってちっとも止まりません。やっと止まったところを撮ったのですが、すぐに逃げてしまいました。この模様を手掛かりに、「大図鑑」、「標準図鑑」を何度も見直したのですが、どうしても分かりません。とうとうギブアップです。



次はベニシジミです。



最後はハエ目です。これはミスジガガンボでしたね。



ベッコウガガンボ♀。



アシナガバエの仲間です。綺麗なので、いるとすぐに写してしまいます。



最後は例のガガンボのNephrotoma属です。中央背板に黒い斑紋がないタイプですね。この日ではなかったのですが、後日、採集したので今度検索してみます。

ほかにもいたのですが、次回に回します。

家の近くのむし探検 いろいろな虫たち

家の近くのむし探検 第77弾

とうとうブログに出すスピードより写真を撮るスピードの方が速くなってしまいました。ブログが間に合わないのですが、もう仕方がありません。のんびりやっていくことにします。これは6月11日午前に公園で見た虫たちです。公園の一角にあるツツジの植え込みを見ているだけなのですが、面白い虫が次々と出てきますね。



こんな虫は見たことがありませんでした。たぶん、ヨコバイの幼虫でしょうね。ネットで探したのですが、見つかりません。やっと岐阜大のサイトで未同定とされた種と似ていることを見つけました。ヨコバイやハゴロモの仲間はこの間から次々と変わった姿を見せてくれているのですが、なかなか図鑑にも載っていなくて名前調べができません。








これはクサカゲロウの幼虫。何匹かいたので撮影したのですが、どの写真がどの個体だか分からなくなってしまいました。背負っているごみから判断するしかないですね。写した個体の頭部の模様が似ているので、同じ種かなと思っているのですが、塚口氏の"Chrysopidae of Japan (Insecta, Neuroptera)"に書かれた図と比べてみると、頭部の模様はどれもみな似ていて、とてもそれだけで種の同定ができそうな気がしなくなりました。やはり幼虫の検索をしないといけませんね。そのためには毛の向きや毛列の数などを調べなければなりません。最近は虫の名前調べだけでも忙しくて、詳しく調べる時間がなくなっています。



オドリバエの仲間がいました。後脚が太くて捕獲脚になっていて、さらに、胸背が盛り上がっています。この間、検索したhybos属のようです。よく見るとかなりの数がいます。



葉の隅で頭を葉につけるように止まっているオドリバエを見つけました。しばらく見ていたら、



こんな倒立を始めました。体操でもやっているのでしょうか。



これも頭をつけて、倒立しているような恰好で止まっています。いったい何をしているのでしょうね。





ユスリカも検索をするすると言いながら、まだ、何もしていません。冷凍庫には2,3匹入っているので、いつでもできるのですけど・・・。上は♂ですね。下は以前、教えていただいたツヤユスリカの♀でしょうか。



ガガンボのカップルがいました。仲がよさそうですね。頭をくっつけ合っています。



これはコガシラアワフキだと思います。この後、何度か見ました。



このヨコバイは特徴がなくて分かりません。



この間見つけたツヤホソバエをまた見つけました。落ち着かなくて、ともかくじっとしてないので、何だろうと思って見たらこのハエでした。この間見つけたとき、ヒトテンツヤホソバエかその仲間ということになったのですが、「日本昆虫目録第8巻双翅目」によるとSepsis属には14種もいることが分かりました。これについては次の論文の種の検索表が載っていることが分かりました。

M. Iwasa, "Studies on the Sepsidae from Japan (Diptera) : I. Revision of the Genus Sepsis FALLEN, with a Key to the Japanese Genera", 昆蟲 48, 402 (1980). (ここからダウンロードできます)

ツヤホソバエは科の検索もしたことがないので、一度、ちゃっとやってみようかと思って採集しました。これも冷凍庫の中です。



次は甲虫です。これも小さなハムシなのですが、たぶん、ドウガネツヤハムシではないかと思っています。甲虫はあまり検索をしたことがないので、どうも不確かなものばかりなのですけど・・・。



そして、これはムネアカクロジョウカイではないかと思います。



これは捕まえてオオカマキリの幼虫だということを確認しました。



こちらは逃げられたのですが、後から見ると何となく雰囲気が違いますね。コカマキリとも違うようで・・・。



クモではジョロウグモの幼体がいました。



最後は植物です。今日はキノコにしました。何となく傘の縁がヒトヨタケ風な感じがしたのですが、昔買っていた「日本のきのこ」(1988)を見てもどうもぴったりとくる種がありません。キノコは、昔、何度か名前調べに挑戦したのですが、そのたびに挫折です。

家の近くのむし探検 蛾がいろいろ

家の近くのむし探検 第76弾

6月11日に家の近くの公園で見た虫です。この日も虫がたくさんいました。そこで、まず蛾の整理から始めてみました。



今頃はこういうホソバ系の蛾が多く見られます。これはヨツボシホソバ♂です。



で、これはヨツボシホソバの♀かというとそう単純にはいきません。実は、マエグロホソバの♀もほとんど同じ模様だからです。この2種は♂はまったく違うのですが、♀は翅脈を調べてやっと違いが分かります。これについては以前も書きました。さて、この写真の蛾もかすかに翅脈が見えます。



それで、以前と同じように翅脈に名前をつけたものがこの写真です。M2があるのがヨツボシホソバ、ないのがマエグロホソバだそうです。したがって、これはヨツボシホソバ♀ということになります。(追記2016/06/20:MSWiさんから、「ちなみに、5年前にウンナンヨツボシホソバというのが見つかった(見つかってしまった)ので要注意です。メスだけじゃなくオスも似ています。平地性で、ヨツボシと混ざって見つかる事も多いとかなんとかかんとか…。」というコメントをいただきました。調べてみると、蛾類通信No. 261(2011)に載っているみたいですね。二つの記事が出ていました。でも、外見上区別がつかないのだったら、たぶん、交尾器の知見だけでしょうね。写真を撮るものとしては困ったことになりました



これはあまり自信はないのですが、たぶん、ツマキホソバではないかと思います。



こんな蛾が2匹いました。アカマエアオリンガですね。(追記2016/06/20:ささきさんから、「『アカマエアオリンガ』はベニモンアオリンガのような気がします。前翅中央に赤紋がありませんが、夏に出現する第2化はたいてい赤紋がないので矛盾しません(第1化にはありますが)。前翅基部前縁が赤くないですし…。前翅の色もアカマエではもうちょっと青みが強いように思います。後翅はベニモンでは灰色、アカマエでは白色なので、後翅が見えれば確実に同定できるんですが。」というコメントをいただきました。私は単純に紅紋があるかないかで判断していました。よく見てみないといけないのですね。いい勉強になりました



これはこの間からいるウスキコヤガ



それにヤマトカギバです。これもこの間から見ています。



鱗粉がだいぶ取れていますが、クロスジアオナミシャク





この日のヒメシャクはこの2匹。上から、ギンバネヒメシャクキヒメシャクだと思います。



それから、ツガヒロバキバガ。これは綺麗な蛾ですね。



このツトガはだいぶ悩みました。いつものクロフタオビツトガかなと思ったのですが、どうも感じが違います。ニカメイガかなと思ったのですが、どうでしょう。



小さな蛾がツツジの葉にこんな角度でついていました。



近くには別の個体もいました。翅の下側が白くて長細い翅をもった蛾ということで、「標準図鑑」をずっと探していきました。ヒメシロスジスガ、オオシロスジスガ、アトジロスガ、カタキンメムシガなどいろいろ候補に上がったものもどれも違います。それで、「メムシガ」でネットの画像検索をしてそれらしい種を見つけました。ツツジメムシガです。どうやらこれのようです。ツツジだから一番可能性があったのに・・・。



最後は公園に咲いていた花です。





こんな花です。何となくサンゴジュという名前が思い出されたので調べてみたら、やはりサンゴジュだったようです。

家の近くのむし探検 砂場のハチ、蛾など

家の近くのむし探検 第75弾

3日前の公園の虫探しの結果です。今日の最初は砂場で飛んでいたハチのその後です。ヤマトスナハキバチだと思っているハチです。



砂場にヨコバイみたいな獲物を運んできたハチがいました。穴を探してその中に入りました。その間、獲物はちょっと離れたところに置きっぱなしです。しばらくするとまた出てきて、



穴の近くまで獲物を運び、



そして、一旦、中に入り、



中から引っ張り込みました。



しばらくして、中から出てきました。





そして、脚でさっさっと砂をかけると、ほとんど入り口はどこだか分かりません。スナハキバチというのは「砂掃き」の意味かも知れませんね。



次は蛾です。これはウスヅマスジキバガ



これはかなり迷ったのですが、結局、マエチャオオハビロキバガにしてみました。前縁の濃色の部分が写っていないのですが・・・。



こちらはモモノゴマダラノメイガ



ヤマトカギバ



マエグロホソバ



これはヒョウモンエダシャク



最後はこの蛾です。分かりにくいのですが、クロテンカバアツバかなと思っています。



それから、ヤブキリの幼虫です。だいぶ大きくなってきました。ずっと見ていると、変化がよく分かりますね。



最後はクモです。このクモの名前が分かりません。クモは難しいですね。(追記2016/06/20:MSWiさんから、「最後の、オビジガバチグモでしょうかね。ジガバチの由来は何なのか…。」というコメントをいただきました。クモは図鑑を何度見てもなかなか分かりません。どうも有難うございました

家の近くのむし探検 ハゴロモ幼虫、ヒロクチバエほか

家の近くのむし探検 第74弾

一昨日の公園での虫探し結果です。それにしても面白い虫が次々と見つかりますね。公園の虫探しも病みつきになりそうです。



今日の最初はこの虫です。こんな姿の虫を図鑑か何かで見たことがあったのですが、実物は初めてです。夢中になって写真を撮りました。



これは上から、



そしてこれは後ろからです。光ファイバーと同じように細い線には色がついていますね。分泌物を固めて作ったのだろうと思うのですが、この針のようなものの成分についてはまだ調べていません。ネットで探すとこれはハゴロモの幼虫みたいです。さらに、フッカーSさんのページではアミガサハゴロモとベッコウハゴロモ幼虫の見分け方も見つかりました。それによるとアミガサハゴロモのようです。今、文献を探しているのですが、これもまだ見つかっていません。

追記2016/06/13:幼虫のこの尻尾について書かれた論文を探していたら、こんな面白い記事を見つけました。

藤田誠、「アミガサハゴロモの研究―幼虫のロウ物質の構造」、化学と生物 53, 802 (2015). (ここからダウンロードできます)

この記事は、浜松日体高校の高校生が日本農芸化学会「ジュニア農芸化学会2015」で発表した内容を編集部がまとめたものです。小さい頃からハゴロモ幼虫のこの奇妙なロウ物質の形と色に興味を持った発表者は顧問の先生の指導を受けて、これを光学顕微鏡と電子顕微鏡で調べたという内容です。針状の突起の一本一歩の根元にはロウ物質の分泌孔があるのですが、単純な孔ではなくて14個の小さな孔が環状に並んだ形をしています。この孔から出されたロウ物質は互いに融合し、直径15ミクロン、厚さ1ミクロンのストローのような中空の針状突起を作るそうです
(下の模式図参照)。個々の突起は動くことができ、全体として傘のように開いたり、あるいは、閉じたりすることができるようです。まるで、クジャクの飾り羽のようですね。この動きを使って、ジャンプで上がるときには閉じ(?)、下がるときには開いてパラシュートのようにゆっくり降りてくるそうです。こうすることで、風により遠くまで逃げられるとのことでした。色に関しては、発表者は当初CDの色の基になる回折格子を予想したのですが、針状突起の表面には特に周期構造が見られなかったので、回折格子ではなくて、虹と同じ屈折の効果ではないかと考えているようです。


ちょっとだけ色の原因を考えてみました。針状突起の内部が中空なので、内部の屈折率はむしろ小さく、通常の光ファイバーとは異なっています。この条件では光は針状突起の内部を伝播することはできません。また、膜の厚みが薄いので屈折による着色はごくわずかだと思われます。一番考えられるのは、膜による薄膜干渉ではないかと思います。上の写真では、着色している部分が撮影方向に対してほぼ垂直になっている部分に限られているようです。カメラ内臓のフラッシュの光を当てると、この部分の針状物質で正反射さた光が直接戻ってきてカメラレンズに入ります。こういう条件ではシャボン玉やメガネのコーティングでよく知られた薄膜干渉が起きると考えられます。撮影方向に垂直な向き以外の針状突起では正反射光はカメラレンズには入って来ず、針状突起で散乱された光だけが入ってくると思われます。散乱効率は青い光の方が大きいので、若干色が付くとは思いますが、全体としては白く見えると考えられます。単なる仮説ですけど・・・。いずれにしても、高校生が発表したとは思えない素晴らしい研究だと思います。私も少し見習わなくては・・・)(追記2016/06/13:屈折は厚みと関係なかったですね。屈折率の分散なんだけど・・・





これはヨコバイの幼虫だと思うのですが、名前は分かりません。それにしても変わった形の虫だらけですね。



名前の分からない成虫もいました。こうなるとヨコバイやハゴロモの図鑑が欲しくなりますね。



カメムシついでにモチツツジカスミカメの写真も出しておきます。先日、初めて見たのですが、探すと見つかりますね。



次はこのハエです。てっきりミバエの仲間だと思って、「原色昆虫大図鑑III」の図版を何度見ても同じ模様のハエは見つかりません。翅に模様があるのはシマバエもそうかと思って探したのですが、これもダメ。ヤドリバエにも模様のあるものがいるというので探したのですが、ダメ。さらに、ネットで探し回って、結局、ヒロクチバエ科のニセフトスジヒメヒロクチバエという名前を見つけました。早速、「日本昆虫目録第8巻」で調べると、Rivellia属には11種、sp2種が載っていました。この中で、ニセフトスジヒメヒロクチバエはスジブトヒメヒロクチバエという和名に変わっていました。

この手のハエならば、翅の模様を見ればある程度判断できるだろうと思って、少し、文献を探してみました。まず、Rivellia属をリストアップすると次の表のようになります。



この13種です。このうち、分布が本州を含んでいるものが○、本州とは書いてないものの分布してそうなのが△、本州には分布していそうにないと思われるのが×です。さらに、文献を調べると、次の3つの論文に翅の模様が出ていました。

H. Hara, "A New Species of Rivellia (Diptera, Platystomatidae) from Japan, with Notes on Three Known Species of the Genus in the Far East",国立科学博物館専報 27, 155 (1994). (ここからダウンロードできます)

H. Hara, "Description of a New Species of Rivellia (Diptera, Platystomatidae) from Japan", 昆蟲 60, 427 (1992). (ここからダウンロードできます)

H.-Y. Han, "A Checklist of the Families Lonchaeidae, Pallopteridae, Platystomatidae, and Ulidiidae (Insecta: Diptera: Tephritoidea) in Korea with Notes on 12 Species New to Korea", Animal Systematics, Evolusion and Diversity 29, 56 (2013). (ここからダウンロードできます)

それぞれの論文に出ている種を○で書いてあります。うまい具合に本州に分布していないと思われる2種を除いてすべての種の翅の模様が分かりました。その結果、予想通り、Rivellia alini (スジブトヒメヒロクチバエ)が最も適当であることが分かりました。また、sp.2とsp.3は「埼玉県昆虫誌II 双翅目」に載っているのですが、それぞれapicalisに似る、basilarisかもということなので、今回の写真の個体とは異なるだろうと予想がつきます。ということで、この写真のハエはたぶん、みなさんが書いておられるようにスジブトヒメヒロクチバエで合っているのではと思います。





次はこのハエです。実は、このハエを捕まえようと思って、大失敗をしてしまいました。初め、ビニールの袋で捕まえようと思って追いかけたのですが、逃げられました。そうだ!吸虫管を持ってると思って、カバンから出そうとしたら、チューブが引っ掛かって一緒に入れていた殺虫管を落としてしまいました。石の上でパンと音がして粉々になってしまいました。ショックで、採集は諦め。ということで、まだ名前は分かりません。



これは長い口吻を持っているので、クチナガハリバエでしょうね。



ピントが合わなかったのですが、これは何だろう。



これはアシナガバエかなぁ。



最後はニクバエ。この日はやたらこんな姿を見ました。カメムシ目とハエ目で、結構長くなったので、この辺で次回に回します。

家の近くのむし探検 ハムシは難しい

家の近くのむし探検 第73弾

6月8日の公園で見た虫の名前調べをまだやっています。どうもハムシで引っ掛かって先へ進みません。それで、皆様のお知恵を拝借して何とか乗り切りたいなと思っています。観察しているのはツツジの葉の上ばかりなのですが、必ずしもツツジを食しているというわけではないのが悩ましいところです。



最初はこんなハムシです。会合部が黒く、全体にやけに艶があって、前胸背板はほとんど点刻が見られません。翅の部分にも浅い点刻が列をなしています。色と形からキバネサルハムシ属かなと思って、今坂正一氏の最近のハムシ事情図説3などを見たのですが、前胸背板の点刻が違うようです。ということで、今のところ迷宮入り寸前の状態です。(追記2017/10/06:これはサクラサルハムシかもしれません。詳細はこちらをご覧ください



これもずいぶん迷いました。結局、サクラサルハムシかなと思ったりしているのですが、よく分かりません。



そして、これはキアシルリツツハムシかなと思っているのですが、自信はありません。この3匹の名前調べのためにずいぶん時間を使ってしまいました。「原色日本甲虫図鑑IV」だけではもうダメかなという気分になってきています。



ハムシはハムシなのですが、これは先日調べてツツジコブハムシになったのでちょっと気楽です。探すと結構います。





これも小さな甲虫なのですが、迷った末にクロツヤテントウになりました。よくは分かりませんが・・・。



マメコガネもツツジの葉を食べているようです。



これは交尾しようとしている個体です。



これはたぶんキンオビハナノミだと思うのですが、結構、数がいます。



ツツジの葉を食べるといえば、このヒメクロオトシブミもよく食べるみたいです。葉がぼろぼろになっています。食べ跡が花柄になっているのがちょっと面白いですね。



甲虫ではないのですが、葉を食べるといえば、このルリチュウレンジと思われる幼虫も今はたくさんいます。そしてものすごい勢いで葉を食べています。こうやって一年中ツツジの葉を観察するのも、また、なかなか面白いですね。

家の近くのむし探検 ヤマトスナハキバチ、大きなヤスデほか

家の近くのむし探検 第72弾

なかなか3日前の写真整理が終わりません。でも、少しずつ整理していこうと思います。



この間、検索をしてヤマトスナハキバチではないかと思ったハチです。この日も公園の砂場を飛び回っていたのですが、そのうち何匹かが砂に穴を掘り始めていました。ちょっと中に入っては中から砂の塊を出してきます。



こんな感じですね。こういう作業をしているときは、カメラを近づけてもまったく気にすることなく作業を続けています。



今度は正面から撮ってみました。小さな石を大顎で挟んで、前脚と触角で押さえて運んでいるようです。



これは別の石ですが、やはり同じように運んでいます。



そんな作業を延々としていました。



この日は変な虫を見ました。まるでダンゴムシが細長くなったみたいです。



ちょっとスケールを置いてみました。かなり大きいでしょう。なんだかさっぱり分からないので、例によってネットで検索してみました。その結果、似た種をオビヤスデ目ババヤスデ科ニクイロババヤスデ Parafontaria acutidensとしているサイトがいくつか見つかりました。今度はParafontaria属をCatalogue of Lifeで検索してみると、13種登録されていました。また、P. acutidensはP. tononinea(ミドリババヤスデ)のシノニムとなっていました。文献も少し調べてみたのですが、よく分かりません。土壌生物関係の本を調べると載っているかもしれません。今のところ、サスペンドです。



甲虫はまだ名前調べ中なので、そのほかの虫を紹介します。これはモリチャバネゴキブリ。ツツジの葉を見ていると、意外にこのモリチャバネゴキブリとヒメクロゴキブリによく出会えます。



コナジラミを久しぶりに撮ってみました。でも、うまく撮れませんね。



先日、シロスジクサカゲロウに似ていると思った幼虫がまたいました。一応、採集したのですが、どうも検索をする勇気が出なくて、まだ冷凍庫に入っています。検索するとぐちゃぐちゃになりそうで・・・。



コカマキリの幼虫。最近、よく見ます。





かなり大きなダニで気持ち悪いです。ネットで見ると、タカラダニだということですが、これにもいろいろな種類があるのでしょうね。あまり調べる気力が起きないですが・・・。



後はクモ。これはコハナグモ



アリグモが大顎で何かを挟んでいるみたいですね。やっと大顎を使っている写真が撮れました。つかまっている虫、何か見覚えが・・・。

家の近くのむし探検 ホソガガンボ属

家の近くのむし探検 第71弾

3日前の公園での虫を調べていたら、結構、書く内容が長くなってしまったので、ガガンボだけをとりあえず出すことにしました。



3日前に見たガガンボです。胸背の模様が非常にくっきりしています。以前にも見ていたので、それらも並べてみます。





これらは6月5日に見たものです。2枚目は交尾していて、右が♂、左が♀です。胸背の模様が若干違っています。



これは昨年の6月22日にマンションの廊下で撮ったものです。これも♀ですが、同じ種のように見えます。



次は6月8日に公園の行く途中の塀で撮ったものですが、3本、2本と黒い筋模様が続いているところは同じですが、一番下の1本の部分がありません。たぶん、違う種なのかなぁと思っています。実は、昨年見つけたときは「一寸のハエにも五分の大和魂・改」の掲示板の記事を見て、Nephrotoma(ホソガガンボ)属かなという見当まではつけていました。今年はもう少し調べてみようと思ってネットを調べていたら、同じ掲示板に参考となる論文のことが載せられていました。それで、その論文について少し調べてみました。

P. Oosterbroek, "The Nephrotoma spieces of Japan (Diptera, Tipulidae)", Tijdschr. Entomol. 127, 235 (1985). (ここからダウンロードできます)

この論文は日本産のNephrotoma属について詳細に書かれたものです。著者は日本産35種を11の種族に分けて議論しています。「日本昆虫目録第8巻」でのNephroma属は36種なので、ほぼ網羅しているとみてよさそうです。ただし、未記載種はまだまだありそうですが・・・。ついでに次の論文も役立ちそうです。

I. R. M. Tangelder, "A revision of the crane fly genus Nephrotoma Meigen, 1803, in North America (Diptera, Tipulidae). Part I: The dorsalis species-group", Beaufortia 33, 111 (1983). (ここからダウンロードできます)

P. Oosterbroek, "A revision of the crane fly genus Nephrotoma Meigen, 1803, in North America (Diptera, Tipulidae). Part II: The non-dorsalis species-group", Beaufortia 34, 117 (1983). (ここからダウンロードできます)

最近はこういう論文がネットで見れるようになって大変楽になりました。昔はいちいち図書館に行って、しかも取り寄せしなければならなかったのですけど・・・。

いずれにしても、Nephrotoma属はガガンボの仲間ですが、幼虫は水生ではないようです。一番上の論文によれば、幼虫は陸生で森の縁、草地、川の土手などで生息しているそうです。主に、腐植質の土の中にいて、植物の根をかじると書かれていました。したがって、作物にとっては害虫で、日本ではオート麦、ライ麦、テンサイ、アマ、キャベツ、球果を結ぶ苗木などに被害が出ているようです。

Nephrotoma属の外見的特徴は盾板の上の3本と2本の黒い線にあります。その部分を拡大してみます。



黒色が薄かったり、地の色が黄色でなくて褐色のものもあるそうですが、いずれも中胸盾板にこの写真のような模様があるようです。また、翅脈にも特徴があります。



矢印で示した部分で、Rs脈が短いこと、それに、M脈が分岐する点が中室(dc)の手前かその角になるところです。参考のためにガガンボ属の翅脈も載せておきます。



やはり矢印を書いておきましたが、Rs脈が長く伸びている点、それにM脈の分岐が中室(dc)の横側になっていて手前になっていない点が違います。

今までガガンボの名前調べはほとんど諦めていたのですが、論文も見つかったし、特徴も少し把握できたし、ということでだんだん機運が高まってきました。今度、捕まえてこようかなと思っています。上の論文では、一応、♂でも♀でも種の検索はできそうなので、やってみたいな思っています。

家の近くのむし探検 蛾とカメムシ

家の近くのむし探検 第70弾

一昨日、公園に行ったときに見た虫です。この日もたくさんいたので、2回に分けることにします。まず初めは蛾とカメムシです。



この日の最初はこの蛾です。小さいのですが、実に凝った模様です。この蛾を見て、何となくハマキモドキという言葉が出てきました。調べてみるとやはりハマキモドキ科で、ゴボウハマキモドキというようです。初めて見ました。前にも書いたことがあったのですが、小さな蛾には綺麗なものがたくさんいますね。ツツジの葉を探すのが楽しみになってきました。



真っ白な蛾もいました。初め、シロツトガかなと思ったのですが、シロツトガには前翅に横脈点があるみたいで、これにはないので、マエキツトガの方かなと思います。



これはシバツトガ



これは悩ましいですね。♂だとcostal foldの大きさで分かるみたいなのですが、これは♀でちょっと分かりません。カクモンハマキか、ミダレカクモンハマキのどちらかというところです。



苦手なヒメシャクがいました。これは前後翅に横脈点があるので、たぶん、ウスキクロテンヒメシャクだと思いますが・・・。(追記2016/06/20:ささきさんから、「ほんとにヒメシャクは難しいですね。…そうですね、ウスキクロテンっぽいと思います。」というコメントいただきました。合っていそうでほっとしました



模様が消えかけていますが、たぶん、キオビベニヒメシャク



それから、マダラエグリバ



これは蛾ではないのですが、ツツジの葉に止まってじっとしているので、撮ってあげました。ルリシジミですね。





この細長いカスミカメは初めて見ました。「原色日本カメムシ図鑑第2巻」を見ていくと、モチツツジカメムシというのに似ています。ツツジの葉の上なのでピッタリなのですけど・・・。(追記2016/08/14:ブログに出した写真の整理をしているときに見つけました。モチツツジカスミカメが正しいです。どうしてこんな間違いをしたのだろう



イトカメムシはたくさんいたのですが、ずっと無視していました。今もいるという記録のために、たまに撮っておかないと・・・。



それにツヤアオカメムシ



クサギカメムシの2齢幼虫。



最後はツツジグンバイでした。翅にピントを合わせると、帽状部がぼけてしまうし、本当に撮りにくい。

家の近くのむし探検 オオミズアオ、ヨコバイほか

家の近くのむし探検 第69弾

虫を顕微鏡で調べていたら、公園で見た虫の写真整理がどんどん遅れていきます。今日は4日前の公園のむしです。この日は、実は、砂場の上を飛び回る蜂の写真を撮りに行ったのですが、ついでに公園の中もぐるっと回って虫探しをしてみました。



まずは公園に行く道で見つけたオオミズアオです。風に揺られてゆらゆら揺れていました。蛾の苦手な私としてはこのくらい大きな蛾はちょっと怖いのですが、マンションの廊下と違って外では逃げ場所が広いので、何となく安心感があります。



それで、ちょっと近づいて顔も撮ってみました。触角でちょっと見えなかったですね。



こちらも道端の塀に止まっていたマエグロホソバです。ところどころに街灯があるので、それで近くの塀に止まっているのかもしれません。案外、蛾の観察に塀はよいかもしれません。



これも道端にいたのですが、たぶん、ウスアミメキハマキではないかと思います。



マンションの廊下と違って、外ではヨコバイの仲間が多いですね。ヨコバイは体の模様が凝っているので、写真対象にはちょうどよいですね。このヨコバイもずいぶん凝った模様です。ただ、ヨコバイは図鑑がなくて名前調べが困っています。これは「学研生物図鑑 昆虫III」で見て、リンゴマダラヨコバイかなと思って、今度は画像検索で調べてみました。たぶん、その辺りのヨコバイであることは確かみたいです。



こちらはブチミャクヨコバイ辺りのヨコバイです。これも変わった模様です。ヨコバイは本当に飽きないですね。すっかり好きになってしまいました。





これも凝った模様ですが、おそらく、ブチミャクヨコバイの仲間の幼虫ですね。先日見た幼虫とだいぶ違うので、別種でしょうね。



これはたくさんいるクワキヨコバイ属です。白い虫が飛んだと思って、そっちの方にいくとたいがいこれです。でも、着陸するとすぐに葉裏に行ってしまうので、写真がなかなか撮れないのですが、たまに、こうやってぼぉっとしている個体もいます。



最近、アシナガバエの撮り方が分かったので、いるとすぐに撮ってしまいます。それにしても金属光沢で綺麗ですね。そのうち検索をしてみたいと思っているのですが、なかなか暇がありません。



これは何だろう。これもピカピカに光っています。こういう目立ったハエは画像検索をすると引っ掛かります。ミズアブ科のハラキンミズアブとしているサイトが多いみたいです。ただ、「日本昆虫目録第8巻」を見ると、Microchrysa属には4種載っていて、そのうち本州には2種。ちょっと検討が必要かも。MNDの検索表を見ると、Microchrysa属の翅の中室は極端に小さいみたいです。一応、採集したので今度見てみます。



この日はこの手のガガンボもたくさんいました。ガガンボはどうやって調べてよいのか今のところよく分かりません。



これは以前ダイミョウキマダラハナバチだとしていた個体ですが、「日本産ハナバチ図鑑」を見ると、キマダラハナバチ(Nomada)属だけで51種が載っています。腹部の模様が似ていますが、一度、採集して調べてみた方がよさそうです。



甲虫ではこんな変な虫が地面をのそのそ歩いていました。今まで使うことがなかった「日本産コガネムシ上科図説第1巻食糞類<普及版>」を初めて見て調べてみました。胸背に大きな1条の横溝があるということでコケシママグソコガネみたいです。



最後はササグモを前から撮ってみました。まるでボクシングの選手みたいですね。

虫を調べる 公園の砂場の上を飛び回る蜂

公園の砂場の上を十匹ほどのハチが低空で飛び回っています。気が付いたのは6月3日。いつもマンションの芝生の上を飛び回るウツギヒメハナバチが出てくるのもウツギの咲く今頃だったので、たぶん、このハチか、別のヒメハナバチだろうと思っていました。







6月5日に写真を撮りに行きました。砂すれすれに飛び回っていてなかなか止まってくれません。やっと止まっても、こちらがちょっとでも動くとすぐに飛び立ってしまいます。そぉっと近づいて何枚か写真を撮りました。



大人しく止まっていてもすぐに別のハチがちょっかいをかけてきます。こんな風に、別に穴を掘るわけでもなく、こんなことをずっとやっていていました。6月3日に1匹捕まえてきました。これは♀でした。6月5日に行ったときは♂っぽいハチを1匹捕まえました。

早速、♂らしき個体の方の検索をしてみました。



対象とするのはこんなハチです。体長はどう測ってよいのか分からないので、スケールごと出しておきます。体長は8mm程度という感じでしょうか。検索にはいつもの「絵解きで調べる昆虫」の検索表を使ってみました。そうしたら、意外や意外、ヒメハナバチ科ではなくて、ドロバチモドキ科に到達しました。



その時用いた検索の項目が上の14個です。これを例によって、写真に項目を書き込み、部位別に見ていきたいと思います。まず、上の写真を見ると、①の「細腰亜目」、②の「機能的な翅をもつ」の2項目はすぐに分かります。



次は頭部です。顔を見ると、確かにヒメハナバチと違うなということがすぐに分かります。触角の下の黄色い台形の部分が頭盾、その下の部分が上唇です。この写真では頭頂に突起がないこと、複眼の内縁に湾入がないことを確かめます。



次は翅です。ここでは、④の翅脈が発達すること、縁紋も明瞭なこと、後翅に閉じた室をもつことを確かめます。さらに、肘室が3つ、縁紋が第1中室より小さいことを見ます。意外に、すぐに分かる性質ばかりです。



次は腹部です。⑳は後で使う検索項目なので、今回は飛ばします。⑤の後脚転節が1節であることはすぐに確かめられます。



次は横からです。肩板と前胸背板は図に示した通りです。前胸背板の側面に出た端は丸い突起になっています。その先端と肩板を比べると、確かに肩板まで達していないことが分かります。さらに、⑦の毛を見ると単純な毛だということが分かります。ここが枝分かれした毛になっていると、ヒメハナバチの方に進むことになります。



次は背側からです。⑧の前胸背板が前に伸びていないことはすぐに分かります。㉑は後で使うので、ここでは省略です。



⑭の中脚の脛節距は確かに2本です。これで、すべての項目を確かめることができ、無事に科の検索が終わりました。しかし、意外や意外。ドロバチモドキ科だったのです。



ついでに♂と♀では触角の節数が違うことがあるので、節数を数えておきます。全部で13節です。たぶん、♂でしょうね。11節に突起があり、12節の内側がえぐれています。

ドロバチモドキ科の亜科への検索表は次の本に載っていました。

H. Goulet and J. Huber, "Hymenoptera of the world: an identification guide to families", Entmological Society of Canada (1993). (ここからダウンロードできます)

例のカナダの本です。これで検索をしてみると、Stizinae亜科になりました。検索表のその部分を訳してみると次のようになります。



先ほど出てきた⑳と㉑はこの番号だったのです。まず、翅脈を改めて見てみます。



⑳は3つの肘室があることで、これはすでに確かめました。次の㉒は少し微妙な表現なのですが、第1肘室の基部側の端と翅端側の端までの距離の1/2と縁紋の基部側の端までの距離の比較です。図に矢印を入れてみました。縁紋までの距離の方がもう一方の距離の1/2より長いので、これもOKです。上の腹部からの写真をもう一度見直すと、腹部第1腹板の前方中央に確かに一本の隆起線が見えます。また、㉑の後単眼は通常の形をしています。ということで、ドロバチモドキ科Stizinae亜科になりました。この亜科はその時々でハナダカバチモドキ亜科と呼ばれたり、スナハキバチ亜科と呼ばれているようですが、ここではスナハキバチ亜科としておきます。

無事、亜科までたどり着いたのですが、実は、ここからが大変でした。寺山氏の最新の「日本産有剣膜翅類目録」を見ると、ドロバチモドキ科というのはありません。似たような名前のドロバチモドキ族はギングチバチ科に入っています。さて、"Hymenoptera of the world"で検索して到達したスナハキバチ亜科に入っていた種が、現在のどこに含まれているのだろうか、これが問題です。これに対して、ちょっとヒントになるような文献が見つかりました。

H. E. Evans and K. M. O’Neill, “The Sand Wasps”, Harvard Univ. Press (2007). (ここで内容の一部を見ることできます)

例のGoogle booksのサイトです。この中に分類の変遷についての表が載っていました。そのうち、スナハキバチ亜科に関する部分だけを抜粋すると次のようになります。



"Hymenoptera of the world"の検索表は一番左のBohart and Menke(1976)をもとにし、これを一部修正したと書かれているので、たぶん、その右の赤枠で囲った部分に相当するのだろうと思いました。ドロバチモドキ科スナハキバチ亜科はその後、アナバチ科の族になり、最終的にギングチバチ科の2亜族になっています。寺山氏の目録の中の分類が一番右のPrentice(1998)と一緒かどうかは分かりませんが、一応、上の表のPrenticeの欄に載っている亜科、族、亜族は目録に載っていました。そこで、スナハキバチ亜科がハナダカバチ亜族とスナハキバチ亜族に該当するとして、本州に生息していそうな種を目録から抜き出すと次の3種になることが分かりました。

ニッポンハナダカバチ Bembix nipponica nipponica
ヤマトスナハキバチ Bembecinus hungaricus
キアシハナダカバチモドキ Sitzus pulcherrimus

この3種については、田仲義弘、「狩蜂生態図鑑」、全国農村教育協会 (2012).に写真が載っていました。それと見比べると、ニッポンハナダカバチは腹部の縞が明らかに違います。キアシハナダカバチモドキは脚の色が違います。ヤマトスナハキバチはパッと見ではよく似ています。ということで、消去法なのではなはだ頼りないのですが、ヤマトスナハキバチではないかという結論になりました。「狩蜂生態図鑑」によると、ヤマトスナハキバチは砂質の土中に多房巣をつくるそうです。獲物となる虫を捕まえて巣穴に入れ、卵を産むようです。なお、巣の入り口は外出するときには仮に閉鎖するそうです。



ついでに♀も撮ってみたので、載せておきます。長い産卵管があるので♀であることは確かでしょう。



何となく♂と顔つきが違います。♀の方が頭盾が大きいようです。模様もはっきりしています。



触角の節数は全部で12。♂が13節だったのでやはり節数が違いました。しかも、♂で見られた末端節あたりの変形がありません。

というので、公園の砂場の上を飛び回る蜂の正体が少し明らかになってきました。初めの予想、ヒメハナバチとは全く違うギングチバチ科のヤマトスナハキバチではないかという結論です。やはりいろいろと調べてみるものですね。いい勉強になりました。
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