廊下のむし探検 秋の蛾が今頃
廊下のむし探検 第806弾
一昨日の「廊下のむし探検」の記録です。今シーズンは秋から冬にかけてちょっと異常ですね。秋に出てくるはずの蛾がまったく見られなくて、むしろ今頃ちょこちょこ出てきています。秋から冬にかけてが暖かかったので、出る時期を間違ってしまったのかもしれません。
今日の最初はこの蛾です。昨年は10月頃に2匹見ました。この時は「標準図鑑」に載っている発生時期が5月から10月だったので、ちょっと遅目に発生した個体だと思っていたら、今年はなんと1月でした。昨年見た時はMSWiさんから、白帯が前縁に届いているとシラオビアカガネヨトウ、届いていないとマエグロシラオビアカガネヨトウだと教えていただきました。今回はそのことを覚えていて、横からも撮っておきました。
この黄矢印のところで白帯が弱くなっているので、マエグロシラオビアカガネヨトウの方ですね。それにしても長い名前!
次はこのイラクサギンウワバ。「標準図鑑」によると、熱帯、亜熱帯では通年発生、日本では冬は越せないと思われているとのことです。大阪は熱帯だと言われているけど・・・。
後はいつもハエです。これはシマバエ科Steganopsis sp. 2と呼ばれている種です。
最後はノミバエです。ノミバエの見方を忘れてしまったので、次の論文を見てちょっと復習です。
田中和夫、「屋内害虫の同定法(3)双翅目の主な屋内害虫」、屋内害虫 24, 67 (2003) (ここからダウンロードできます)
検索表を見ると、脛節の基部2/3に独立した剛毛を欠くとトゲナシアシノミバエ亜科になり、後脛節背面に微刺毛列を持つとMegaselia属でした。この写真を見ると、脛節の剛毛はなく、後脛節背面には微刺毛列がありそうです。ということで、Megaselia属みたいです。亜属については中胸上前側板の細毛の有無で決まるので、採集しないと無理ですね。
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