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廊下のむし探検 クサカゲロウ、甲虫など

廊下のむし探検 第607弾

朝の続きで、一昨日の「廊下のむし探検」の結果です。「むし」はいろいろといたのですが、この日のトピックスはこのクサカゲロウでしょう。



たぶん、この間逃したのと同じ個体だと思いますが、顔に斑紋のないクサカゲロウです。というのは、ダニが同じ場所についていたので・・・。今回は無事に採集できました。検索の結果、最終的にムモンクサカゲロウとマボロシクサカゲロウが残るのですが、この二者を分ける決め手は大顎が対称か非対称かという点です。



それで顔を拡大してみたのですが、どうも大顎が見えません。



こちらはヨツボシクサカゲロウの顔ですが、黒い大顎が見えていますね。たぶん、上の写真の個体では大顎は口の中に隠れてしまっているのだと思います。どうしようもないので、他の性質も調べてみました。それによると、限りなくマボロシクサカゲロウに近い感じですが、決定的な違いが大顎の片方だけに歯があるかどうかなので、断言はできませんでした。まぁ、マボロシクサカゲロウ(?)というところですね。それにしても、クサカゲロウも種類によってだいぶ顔つきが違いますね。



その他の虫です。この羽アリは以前教わりましたね。頭が大きいので、たぶん、クロオオアリ♀でしょうね。確かに触角も柄節で折れ曲がっています。



こちらもそうかな。



これはモリチャバネゴキブリですね。森に住んでいるといっても何となく嫌ですね。



それにこの間取り上げたヒシウンカです。





地下駐車場の天井に止まっていました。何の気なしに撮影してしまったのですが、家に戻ってから、「バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑」を見てみると、コロギス科のハネナシコロギスという種に似ています。コロギス科は初めてだったのに、いい加減に写してしまいました。廊下を回ってから最後に地下駐車場に行くので、どうもいい加減になってしまいますね。



この蚊はやはりヤマトヤブカでしょうね。



次は甲虫です。このハムシ、この間からでていますね。この日は体長を測ってみました。体長は3.5mmでした。たぶん、アオバネサルハムシだと思うのですが、どうでしょうね。



これはゴミムシですね。今日は琵琶湖博物館のWEB図鑑「里山のゴミムシ」でじっくり調べてみました。といっても、結局、絵あわせなのですけど・・・。最終的にクロツヤヒラタゴミムシかなというところまで行ったのですが、これもどうでしょうね。



ナナホシテントウ



コメツキが今にも飛びそうに翅を広げたり閉じたりしていました。飛び立つ瞬間を撮ろうと待ち構えていたのですが、結局、飛びませんでした。相変わらず名前は分かりません。



アカハラクロコメツキかなと思って、ひっくり返してみました。



いつもだったら一瞬で飛び上がるのですが、この日は飛び上がらずにもがいていました。お陰で、腹の写真も撮ることができました。



ズグロオニグモですね。ズグロというのがよく分かりますね。



それにコカニグモですね。



最後はむちゃくちゃ小さなクモを試しに写してみました。名前は分かりませんが・・・。
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廊下のむし探検 オオミズアオ、ヤマトアツバなど

廊下のむし探検 第606弾

昨日は梅雨の晴れ間になり、あまりに天気がよかったのでつい外出してしまいました。それで、一昨日の夕方に撮った虫の写真の整理がまだ終わっていません。蛾だけとりあえず終わったので出しておきます。



地下駐車場にこんな大きな蛾がいました。オオミズアオです。近似種にオナガミズアオというのがいるのですが、私にはあまり区別がつきません。皆さん、この蛾を見ると綺麗だ綺麗だと言われるのですが、私にはこの色合も尾の部分のなよなよとした感じもたまらなく気持ち悪くて、私の苦手な蛾の一つです。でも、たいていはじっとしていてくれるので、安心して写真を撮っています。ヤママユガ科については、もう20年ほど前に個体数の統計を取ったことがありました。それによると、オオミズアオは4月から9月の間に出現し、個体数のピークは8月でした。マンションではだいたい年平均5-6匹を見ていました。今年はこれが初めてです。「廊下のむし探検」を始めてからは、一昨年は2匹、昨年は3匹見ていました。最近はちょっと少ないかな。





次はこの蛾で、ヤマトアツバといいます。外横線が直角に近く曲がるので、ひと目で分かります。撮影しようと思って近づき、フラッシュをたいた途端に飛び上がりました。でも、ちゃんと写っています。しばらく追いかけて、止まったところをもう一枚撮りました。「標準図鑑」によると、京都、大阪、兵庫に分布していますが、大阪府三草山や対馬の落葉ナラ林で採集されている稀種ということになっています。

実はこの蛾、私にはちょっとした思い出があります。蛾の観察を始めてすぐの頃にこの蛾を見つけました。もう20年以上も前のことになります。手元の図鑑に載っていないので、近くにお住まいの蛾の研究をされている方に尋ねたところ、珍しい蛾なので、博物館で同定してもらった方がよいとのことで送って同定していただきました。結局、ヤマトアツバという「大図鑑」にも載っていない種でした。ということで、最初に見つけた蛾は手元にはないのですが、その後、マンションではどういう訳かぽつぽつ見かけます。20年前の記録を見てみると6月と9月、1、2年に1匹の割で見ていました。最近は見かけませんね。「廊下のむし探検」初登場です。



次はこのキシタエダシャクです。車のボディに止まっていたので、フラッシュをたいて撮影したら、飛んでいってしまいました。でも、ちゃんと写っています。ハエだと姿が見えなくなっているのですけど・・・。



これはウスオエダシャクです。



そして、クビワウスグロホソバです。蛾はこのくらいでした。

この日は待望のマボロシクサカゲロウらしい個体が採集できました。検索表ではムモンクサカゲロウと大顎が対称か非対称かで見分けることになっているのですが、どうやって見ても大顎が分かりません。マボロシの記載論文は塚口茂彦著"Chrysopidae of Japan (Insecta, Neuroptera)"(1995)になっているので、これからこの2種の説明を読んで比較していかなければなりません。英文だし、専門用語が多くて、結構、大変。
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