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廊下のむし探検 テングチョウが乱舞、蛾もいっぱい

廊下のむし探検 第290弾

5月もとうとう最終日になってしまいましたね。昨日の「廊下のむし探検」の結果です。印象としては、とにかくテングチョウが多かったですね。テングチョウをかき分けかき分け、廊下を歩いている感じです。ちょっとオーバーですが。



テングチョウは天井にも壁にもいたるところに止まっていました。でも1mほどのところに近づいたら、みな飛び立ってしまいます。駐車場にはアカシジミも2匹飛び回っていました。こちらは、一旦、床に止まると近づいてもなかなか逃げません。





こんなに近づいても逃げませんでした。

テングチョウに誘われたわけでもないでしょうが、蛾も多かったです。



夏が近づくとシャチホコガが増えてきます。これはセダカシャチホコです。



真上から撮るとこんな感じです。



こちらはオオエグリシャチホコです。



それに、先日もいたヒナシャチホコです。この日は低い場所に降りてきていたので、接近して撮れました。

後はシャクガが多かったですね。



まずはハグルマエダシャクです。模様の変化が多くて、また、似た種も多くて困る種です。「大図鑑」を見て、スジ、マル、クロという3種があるなと思ってから、今度は「標準図鑑」を見たらびっくり。この他に、アベリヤ、オオツカ、ミナミ、オオの4種が増えていました。見なければよかった!でも、この模様はきっとハグルマエダシャクで合っていると思いますよ。



これはキエダシャクです。ちょっと綺麗な感じの蛾です。



なぜこんな隅に止まるのか、蛾の気持ちはよく分かりませんが、模様からホシミスジエダシャクだと思います。



いかにも蛾という感じの蛾です。チャノウンモンエダシャクです。



これは、ツマキリウスキエダシャクです。



やや大き目の蛾ですが、アオシャクの仲間だとそれほど怖いと思いませんね。これは、オオアヤシャクです。



それに、この間から見ているクスアオシャクです。(追記2015/05/31:MSWiさんに指摘され、以前の写真にも間違いを見つけました。クスアオシャクではなく、キマエアオシャクでした



これはシロツトガだと思います。真っ白なので遠くからでもよく目立ちます。



小さい蛾です。でも拡大すると意外に模様がはっきりしていました。白い帯の形からヤガ科のシロホソコヤガではないかと思います。

ハマキガもたくさんいたのですが、だいたいこの間から見ていた種だったので今日はパスです。その他の「むし」は次回に回します。

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「廊下のむし探検」画像総合リストをつくりました

「廊下のむし探検」を始めて、もう1年7ヶ月ほどになるのですが、その間に出してきた「むし」の画像リストを作ってみました。この間から作ってきた甲虫、カメムシ、蛾を含めた総合リストです。

カタツムリ、昆虫、クモから鳥、コウモリまで、「むし」の種類としては全部で1000種類ほどになっていました。まだ、データを入力しただけで、和名や科名などに間違いがいっぱいあると思いますので、そのつもりで見てくださいね。

でも、このような画像リストを作ることで、これまでブログに出すだけ出して埋もれていた画像が蘇ったようで、とても嬉しいです(これを作るのに、一日かかってしまいましたが。ふぅー)。

こちらのページから御覧ください。





廊下のむし探検 トックリバチの巣ができていました

廊下のむし探検 第289弾

3日前に、マンションの廊下の手すりの外側でトックリバチが巣作りをしていました



ひょっとしたら掃除のおばさんが片付けてしまったかもしれないと思って、期待せずに、昨日もう一度見に行ってみました。そうしたら、ちゃんと出来ていました。



こんな形の巣です。ちょっと弥生式土器を思わせるような作りですね。



横から見るとこんな感じです。入り口の部分はこんな薄く作られています。胴体の部分の縞模様といい、本当にいい仕事をしていますね。

その他の虫です。



駐車場の入り口の天井付近にいました。ハイイロヤハズカミキリだと思います。



先日もいたヤツボシハナカミキリでしょうね。



色は黒っぽく、全体に毛が生えています。図鑑で調べても、似た種が多くて、よく分からないのですが、口吻が短いようなので、クチブトチョッキリではないかと思うのですが、どうでしょう。





ハムシの仲間ですが、共に体長は6.2-6.3mmです。上はイモサルハムシではないかと思うのですが、下は同じ種なのかどうかかもよく分かりませんでした。



はじめ、クチブトゾウムシかなと思ったのですが、触角が違います。触角はむしろハムシのようです。名前は分かりません。



これはフジハムシですね。



ウシカメムシがまたいました。いつも見ても格好いいですね。



長細いエビイロカメムシです。



マルカメムシの小さい個体だと思って、あまり熱心に撮らなかったのですが、よく見ると違う種ですね。ヒメマルカメムシあたりかなと思うのですが、触角にだけ焦点が合っていて、小楯板に焦点が合っていなかったので、検索表が使えません。



カギバガ科のスカシカギバです。後翅を持ち上げるように止まって、翅には前後翅共に透けている部分があります。何かに擬態しているのでしょうか。



これはクロクモエダシャクです。



厄介なヒメシャクです。名前は分かりそうで、分かりませんでした。(追記:Sakkyさんから、私ならウスキクロテンヒメシャクにしたいところですというコメントをいただきました



これはウスアミメキハマキだと思います。

今日は暑さのせいか、集中力を切らして、なかなか名前調べが進みませんでした。

廊下のむし探検 トックリバチが巣作りしていました

廊下のむし探検 第288弾

一昨日の「廊下のむし探検」の続きです。今日はまずハチからです。







廊下の手すりの外側の部分にこんなハチが巣作りしていました。胸と腹の黄色い模様からドロバチ科のトックリバチだと分かりました。名前の通り、先が細くなった徳利のような巣を作るようです。今作っているのは下の部分で、この部分が丸い球状になります。完成したかどうか、昨日、見にいけばよかったのですが、外出していたので、今日、見に行ってみます。ひょっとすると、掃除のおばさんが片付けてしまったかもしれませんが・・・。



これはコマルハナバチの方でしょうか。どうもクロとコの違いがよく分かりません。一度捕まえて観察すれば良いのでしょうが、ハチの採集はちょっと抵抗感があります。(追記:通りすがりさんから、毛先が不揃いなのでクロではなさそうですが、頬の長さや点刻で見分けるので、背面からでは難しいとのコメントをいただきました



小さいカミキリです。廊下の隅にいました。似たような種が多くて、だいぶ迷ったのですが、ヒメナガサビカミキリかもしれません。胸や翅の模様、触角の長さ、翅端の形、体長などから判断しました。



地下駐車場の天井にいました。中型のカミキリです。どうも地下駐車場は暗くて、フラッシュをたいても暗くなってしまうことが多いようです。ちょっと工夫が必要です。模様からマツノマダラカミキリかなと思います。



これはウスモンカレキゾウムシですね。



大きいので、ナガクチキムシ科のオオクロホソナガクチキかなと思っていたのですが、体長を測ってみると13mm。微妙な数字です。検索表によると、クロホソナガとオオクロホソナガは前胸側稜線の長さで見分けるようです。この写真からは後縁から中央部辺りまでは側稜線が伸びていそうですが、それ以上は分かりません。横からも撮ればよかったですね。



小さい甲虫で、ハムシ科のフジハムシだと思います。この間作った甲虫画像リストによると、4月に何度か見ています。



先日、通りすがりさんからクリサキテントウのことを教えていただきました。成虫はナミテントウとそっくりで見分けがつかないのですが、幼虫は区別ができるということでした。調べてみると、ナミは背側部が淡色で、さらに、突起も淡色ですが、クリサキは背側部だけで突起は淡色でないとのことです。この写真をみて、これはクリサキかもと思ったのですが、ネットで調べるとナミの若齢幼虫はこんな姿のようです。図鑑を詳しく読むと、ナミは腹部第1-5節の背側部が淡色、クリサキは第1-7節が淡色とあります。この写真は第1-5節あたりが淡色なので、やはりナミテントウかもしれません。



カイガラツヤカスミカメは最近良く見ます。この日も2匹いました。



黒い丸が小さいので、ヒメホシカメムシの方ですね。



体型からホソハリカメムシかなと思うのですが、ハリカメムシとは触角第1節の裏側に黒い筋が入るかどうかで見分けます。この写真ではちょっと分かりません。



カタビロクサビウンカがまたいました。変わった形の虫ですね。



綺麗なクモですが、マンションの廊下初登場です。カタオカハエトリといいます。図鑑によれば体長2-3mmだそうで、これは♂の方です。



そして、最後のこのクモはアサヒエビグモだと思います。

廊下のむし探検 蛾がいっぱい

廊下のむし探検 第287弾

真夏のような蒸し暑さの中、蛾の数が増えてきました。いよいよ本番です。夏に近づくとシャチホコガが増えてきます。昨日も3種見られました。



この間から出ているホソバシャチホコです。



この蛾は地下駐車場の天井にいました。ちょっと暗くなってしまいましたが、ユミモンシャチホコです。



そして、これは小さな蛾です。ヒナシャチホコといいます。



変わった感じのする蛾ですが、ヒトリガ科のウスバフタホシコケガといいます。普通の蛾の翅は鱗粉で覆われていますが、この蛾では小さな毛が生えているだけです。



小さな蛾で、何の仲間か分からなかったので、採集してきました。いろいろと調べているうちに、ヤガ科のフタテンチビアツバ♂であることが分かりました。やはり、写真を見るより、実物を見たほうが分かりやすいですね。(追記:15年ほど前の標本箱を見てみると、6月に1♂を採集していました



コヤガでも、少し大きなウスキコヤガです。コヤガは「小夜蛾」と書き、苦手な蛾の中では好きな方です。



鱗粉が取れていて分かりにくいのですが、特徴的な白い帯があるので、スジシロコヤガというコヤガの仲間だと思います。



この間もいたハングロアツバですね。



これも写真が暗くなってしまいましたが、キノカワガです。



これはフタスジヨトウです。






白いツバメエダシャクが2匹いました。床にいた蛾について、通りすがりさんに教えていただいた顔面の写真を撮ろうと思って、床に這いつくばって写真を撮ってみました。



顔面が白く、上の方が薄茶色になっているので、コガタツバメエダシャクで良いのではと思いますが、どうでしょう。



これはシロテンキノメイガですね。



そして、この派手な蛾はトビイロシマメイガ



最後のこの蛾、翅に暗い点が3つあるので、ミツホシキバガの仲間かなと思って、いくら探してもピンと来ません。諦めて、標本箱を見てみると、いっぱい標本を作っていました。ウスヅマスジキバガだったのですね。小さな蛾ですが、こうして拡大してみると、結構スッキリとした美しさがあります。


廊下のむし探検 蛾類画像リストを作りました

「廊下のむし探検」で撮影した甲虫とカメムシの画像リストを先日作りましたが、それに引き続いて、今回、蛾類画像リストも作りました。

「廊下のむし探検」を始めたのが一昨年の10月で、そろそろ1年と7ヶ月になります。この間に蛾の画像は実に1370枚もアップしました。蛾の種類数にして約560種です。画像リストを作れば、名前を調べるときに便利だろうなとずっと思っていました。先日、試しに甲虫とカメムシの画像リストを作ってみると確かに便利です。いよいよ蛾のリストも作ろうと思って、昨日、今日と頑張ってみました。幸い、索引をEXCELファイルに作っていたので、それに付け加える形でHTMLファイルにしてみました。画像はブログに保管されている画像をそのまま引用する形で用いました。やり方は以前のブログに書いてありますので、参考にしてください。

分類は「日本産蛾類標準図鑑」(学研)を用いました。作っていて気がついたのですが、トガリバガ科がなくなっていてカギバガ科トガリバガ亜科になっていたり、フタオガ科がツバメガ科に変わっていたり、マルハヒロズコガ科がヒロズコガ科に編入されていたりと、ずいぶん変化のあることに気が付きました。まだ、殴り書きの状態なので、種名や科名が間違っているところが多いと思いますので、そのつもりで見て下さいね。

蛾類画像リストこちら

シャクガ科とヤガ科は亜科に分けていないので、膨大なデータが入っています。ご注意を!!
甲虫とカメムシの画像リストについてはホームページの表紙からどうぞ。

廊下のむし探検 カメムシと甲虫

廊下のむし探検 第286弾

昨日見た「廊下のむし探検」のカメムシと甲虫編です。マンションで見る虫の数は6月がもっとも多いので、5月も終わりになったこの時期、撮影も名前調べもとにかく大変です。早く、虫が少なくなってくれないか・・・なんて心にもないことを願っています。



今日の最初はこの奇妙な虫です。廊下を歩いていたら、いつの間にか腕に止まっていました。慌てて払ったら、地面に落ちたのですが、それを撮影したのがこれです。ウンカの仲間ですね。調べてみると、カタビロクサビウンカという名前ではないかと思います。実は、今年の正月にこの幼虫の話をブログに出していました。幼虫は翅がない代わりに、素晴らしい脚力を持っていて、一瞬にして1mほど飛んでしまったのです。今回、成虫を見たのは、幼虫を見たのとまったく同じ場所でした。やはり、この辺りに住んでいるのですね。



はじめ、よく見るコブヒゲカスミカメかと思ったのですが、詳しく見るといろいろと違っていました。図鑑を調べると、クヌギカスミカメのようです。カスミカメもマンションではいろいろな種類が見られますね。



これはこの間もいたカイガラツヤカスミカメです。これもカスミカメでした。



これはツチカメムシだと思います。ツチカメムシ類も「原色日本カメムシ図鑑第3巻」に検索表が出ていました。



クヌギカメムシにまた会いました。おそらくヘラクヌギカメムシだと思います。この時期、クヌギカメムシはたいへん綺麗ですね。

次からは甲虫です。



綺麗なカミキリなのですが、似た種が多くて、どれだかよく分かりません。昨年も何回か見ました。その時はソボリンゴカミキリとしたのですが、あらためて図鑑を見直すとよく分からなくなりました。



ハナカミキリの仲間ですが、ピッタリと一致する模様の種は図鑑に出ていなくて迷いました。でも、おそらくヤツボシハナカミキリの色変化かなと思っています。



これは5月初めに見たキクスイモドキカミキリでしょうね。



アオカミキリモドキかその仲間が増えてきました。カミキリモドキ類はカンタリジンという毒液を出すので、触ると皮膚が腫れてしまいます。でも、私の住む大阪では、ツマグロカミキリモドキという虫を使って、兵隊虫あそびをしていたということが書かれていました。肘に挟んで、根性を試したようで、お陰で肘には水ぶくれまでが・・・。



これはケブカクロナガハムシで良かったかな。



そして、これはクチキムシでしょうか。階段の裏側にくっついていました。



いろいろと特徴の多い甲虫です。図鑑を見たのですが、ベニボタルの仲間だろうということは分かるのですが、ぴったり来る種がいなくて、名前までは分かりませんでした。





ゾウムシもいろいろといるのですが、名前調べまではいきませんでした。クチブトゾウムシは特に難しそうです。

今日は蛾の画像リストを作るためのデータを入力していました。もうすぐ、使えるようになると思います。

廊下のむし探検 アカマダラカゲロウがいっぱい

廊下のむし探検 第285弾

昨日は廊下の壁に小さなカゲロウがいっぱいついていました。赤くて小さいので、アカマダラカゲロウではないかと思います。



こちらは翅が不透明なので、脱皮前の亜成虫です。複眼がびっくりするほど大きいでしょう。これが♂です。



こちらは脱皮した直後の♂です。翅が透明になっています。



♀の方は複眼が小さいですね。こんな体長5mmほどのカゲロウがたくさん止まっていました。





カゲロウの他にこんな虫も止まっていました。上が♂で、触角がふさふさになっています。下が♀ですね。色が綺麗なので、思わず撮影してしまいました。名前ははっきりしませんが、セスジユスリカの仲間でしょう。



カマキリの幼虫もいました。可愛いですね。



地下駐車場の天井に止まっていましたが、何でしょう。トビケラでしょうか。(追記2018/02/02:これはホソバトビケラ科のホソバトビケラかその辺りの種だと思われます



外壁にはアブも。アシブトハナアブですね。

最近、蛾がたくさんいます。でも、今日は比較的小さい種が多かったので、良かったです。



これは外壁に止まっていました。シロテンムラサキアツバです。



そして、これはクロキシタアツバだと思います。この蛾は後翅が黄色なので、飛び立つときによく目立ちます。フラッシュをたくと、そのたび毎に飛び上がるのですが、少しタイミングが遅れるのでしょうね。止まっているところがそのまま写っています。ハエの場合は、動きが速いのか、何も写らないことが多いのですが。



真っ白な蛾です。少し小型なので、コガタツバメエダシャクでしょう。ウスキツバメエダシャクは薄い黄色で、これより少し大きいです。



小型の蛾で、ウチムラサキヒメエダシャクといいます。これまで5月と7月に採集していました。



これは今日いた中では大きい方の蛾で、ホソバシャチホコです。よく見る蛾です。



そして、カシノシマメイガです。



目立たない蛾ですが、わずかに見える外横線の形から、ハイイロホソバノメイガではないかと思います。(追記:触角を前に出して止まるのは、ヒメハナダカノメイガのようです



これはミダレカクモンハマキかなと思いますが、自信はありません。この日はハマキガがたくさんいました。今年はハマキガの標本を作ろうと思っていたのですが、面倒くさくなってしまいました。変わった種だけにしようかなと思っています。

コメツキムシの顔比べ

マンションの廊下を歩いていると、コメツキに何匹も出会うのですが、どれも皆似ていて、なかなか名前を調べる気力が起きません。そこで、少しでもコメツキに慣れようと思って、この間から努力を始めています。

今回は、いろいろな種類のコメツキを捕まえてきて、その頭部を比べてみました。頭部の特徴は亜科や族の検索にも使われていて、種類によってかなり違っていそうです。



調べたのはこの4種です。皆、それぞれに特徴があって、分類学上のおおよその位置は分かっている個体ばかりです。Aはクシコメツキ亜科クシコメツキ族、Bはヒゲコメツキ亜科ヒゲコメツキ族ヒゲコメツキ、Cはカネコメツキ亜科ヒラタコメツキ族シモフリコメツキ属、そして、Dはコメツキ亜科コメツキ族アカハラクロコメツキです。

AからDまで亜科が違うので、それぞれみな独特の特徴があるはずです。



この写真はAのクシコメツキの個体の頭部を、上からと前からみたところです。上から見ると、頭部はほぼ楕円形になっていて、頭部の前縁には前頭横隆線と呼ばれる隆起線が見えます。この線は前から見るともっとよく分かり、図の黄色い矢印の部分がそれに当たります。クシコメツキ亜科のこの個体は横隆線が帽子のひさしのように横にはっきりとしているのが特徴です。



これはDのコメツキ亜科の個体です。上から見ると頭部はやはりほぼ楕円形ですが、先端はやや飛び出しています。この様子は前から見るともっとよく分かり、前頭横隆線(黄矢印)はV字型に見えます。その下には頭盾と前頭を分離する白い帯状の横溝がはっきりと見えています。



この様子はCのシモフリコメツキになるとだいぶ変化します。まず上から見ると、頭部は楕円ではなく、矩形に見えます。さらに、前頭横隆線(黄矢印)は両側では明確ですが、中央ではよく分からなくなっています(白矢印の部分)。



これらの特徴はBのヒゲコメツキになるとさらに変わってしまいます。上から見ると頭部は矩形なのですが、前から見ても横隆線は見えません。

このように似通っていると思っても、顔を見るとある程度、種類の見当がつきそうです。そこで、名前が分からないコメツキを捕まえてきて、その顔も観察してみました。



調べたのは以前捕まえたこの3種です。いずれも1cmに満たない小さなコメツキばかりです。







まず、頭の形はコメツキAとBは少し矩形がかった楕円ですが、コメツキCでは楕円形です。前頭横隆線はそれぞれ黒矢印で示しています。また、横隆線がない部分を白矢印で示しています。コメツキBはクシコメツキと似ていて帽子のひさしのような横隆線です。そこで、このタイプを"A"型としておきます。コメツキCは、アカハラクロコメツキに似ているので、"B"型ということにします。これに比べて、コメツキAは全く異なった形をしています。横隆線があるのは前と両横だけで、その間は途切れています。また、他のコメツキのように帽子のひさしみたいに突き出てはいません。そこで、これを"C"型としてみました。

こうして、いままでの特徴をまとめてみると次のような表にできます。



頭の形は「矩形がかった楕円」を中間型と書いていますが、基本的には楕円型に含まれるようです。また、シモフリコメツキは前頭横隆線の中央がなくなっているので、"B' "と書いてあります。ヒゲコメツキは横隆線がないのでXです。コメツキAの前頭横隆線はC型で、爪が櫛歯状でないので、「絵解きで調べる昆虫」の検索表を用いて検索を進めていくと、コメツキ亜科カバイロコメツキ族になりました。また、コメツキBとCは共にコメツキ亜科コメツキ族になりましたが、今のところ、どれもあまり自信はありません。でも、そのうちルーペで顔や爪を見るだけで、亜科くらいまでが分かるといいなと思っています。

ところで、この表を作っている時、私の使っている「絵解きで調べる昆虫」の中の分類と、「原色日本甲虫図鑑I」で用いている分類が若干違うことに気が付きました。どうやら分類体系が変化しているようです。ついでにその変遷を調べてみました。



「原色日本甲虫図鑑」の分類はStibickの論文(J. N. L. Stibick, Pacific Insects 20, 145 (1979)(ダウンロード可能 pdf))に基づいています。その中で、コメツキムシ科は12亜科に分けられています。大平仁夫氏は1999年に日本産コメツキムシ科を8亜科に分け、さらに、この「絵解きで調べる昆虫」(2013)では、コメツキダマシ科の1属を加えて8亜科にしています。図の中の破線については、はっきりとは書いていないのですが、おそらくそうだろうと予想される変遷を示しています。時代と共に、亜科が分裂したり、合流したりと複雑に変化しているようです。

この新しい体系によれば、コメツキムシ科は次のように分類されます。



また、最近の遺伝子を用いた解析によれば、ツツコメツキ亜科を除いた、亜科間の近縁性は概略次のようになるようです(R. Segegami-Oba, Y. Oba, and H. Ohira, Elytra 36, 79 (2008)(日本甲虫学会のホームページからダウンロード可能))。



まぁ、こんなことをやっていると、少しはコメツキに親しみが湧くのではと思って、試しにやってみました。

廊下のむし探検 変わったテントウ

廊下のむし探検 第284弾

昨日の「廊下のむし探検」の続きです。



テントウムシなのですが、いつもと斑点の入る位置が異なっています。前胸の両端に1つずつ、それに翅の後ろの端に1つずつです。こんなテントウがいるのかなと思って図鑑を見てみると、ツマフタホシテントウというのがいました。それにしても、テントウムシにもいろいろな種類がいるものですね。そう思ってネットを探してみると、「大阪のテントウムシ」という大阪市立自然史博物館のページが見つかりました。見ると、大阪には50種ほどもいるようで、そのなかに、このツマフタホシも書いてありました。マンションの廊下ではこれまでに10種ほど。まだまだいるのですね。(先日作った甲虫画像リストのテントウムシ科を見ると間違いがいっぱい。ちょっと恥ずかしい。早く直さなくちゃ)



黒っぽい甲虫で、初めはコガネムシの仲間かなと思って図鑑を探したのですが、見つかりません。写真をよくよく見ると、前脚の跗節の様子がコガネムシとは異なっています。あれっ、これはコガネムシではないのだと思って、別の場所を探してみると似たような種にぶつかりました。スジコガシラハムシダマシという種です。あまり自信はありませんが、ハムシダマシというといつものアオハムシダマシなどを連想するので、これがハムシダマシだとは思いませんでした。





この間の宿題のヒラタアオコガネがいました。上が自然光、下が内蔵フラッシュです。やはり内蔵フラッシュでカメラ側から照明を当てると、写真のような銅色になってしまいますね。自然光とはずいぶん感じが違います。



これはシロコブゾウムシですね。



クチブトゾウムシもいましたが、どうせ名前は分からないだろうなと思って調べませんでした。

その他はいつもいる甲虫ですが、綺麗なので出しておきます。



アシナガオトシブミです。この日はなぜか近づくと逃げようとする甲虫が多かったですね。





上がヨツモンクロツツハムシ、下がキボシツツハムシです。その他、甲虫では、アオかアカハムシダマシは山のようにいて、また、シモフリコメツキ類、クシコメツキ類、ビロウドコガネ類、モモブトカミキリモドキなどがいました。

その他のむしも紹介します。



クヌギカメムシがいました。いつもは晩秋にたくさんいて、脚や翅の縁が赤いのですが、今頃は緑で新鮮な感じです(晩秋の個体の写真はこちらの画像リストを御覧ください)。一応、捕まえてきて生殖節を調べてみました。間違いなくヘラクヌギカメムシでした。今度、顕微鏡写真も出しておきますね。

追記:顕微鏡写真を加えておきます。



♂生殖器の中央突起の先端がヘラ状になっています。これでヒラクヌギカメムシと呼ばれています。



この間からいるナガボシカメムシです。その他、カメムシではヤニサシガメ、ヒラタカメムシ類、マルカメムシなどがいました。



クサカゲロウを撮るときは、いかに顔の模様もうまく写すかというところがポイントですが、これはうまく撮れました(写真の右下をクリックして拡大してみてください)。千葉大のページを参考に調べてみると、ヨツボシクサカゲロウのようです。



ラクダムシがまたいました。キスジラクダムシというのがいないかと注目しているのですが、これはラクダムシのようです。今回の産卵管はまっすぐでした。



アオオビハエトリがいました。このハエトリは、いつもアリの巣の近くでうろうろしているのですが、廊下ではかなり機敏に動き回っていました。ちっとも止まってくれないので、カメラを持ってずっと追い掛け回していました。



このハエトリ、ジャバラハエトリかなと思ったのですが、模様が違う感じで、ちょっと保留です。クモの詳しい図鑑が欲しくなってきました。



コモリグモの仲間だと思ったのですが、ぴったりとくる種が見つかりませんでした。



最後は、ゲジゲジを遥かに大きくした、このオオゲジです。大阪に来た時に驚いたのは、巨大なアシダカグモとこのオオゲジでした。このオオゲジ、いつぞやは家の中にもいたことがあり、大騒ぎでした。

廊下のむし探検 アカシジミがやってきた

廊下のむし探検 第283弾

廊下の虫は蛾ばかりだと思うでしょうが、たまにはチョウもやってきます。



今日は今シーズン初めてアカシジミがやってきました。羽化してすぐなのか、新鮮で、また、近寄っても逃げません。実は、昨年もアカシジミはマンションの廊下に来ていました。昨年は初めて見た日が6/13でした。今年はずいぶん早く見たことになります。

その他は蛾ばかりです。相変わらず、アサマキシタバは多かったです。全部で20匹くらい。今年はちょっと異常に多いです。



地下駐車場の天井にはこんな大型蛾が止まっていました。多分、オスグロトモエだと思います。このくらいの大きさの蛾は私が苦手とする蛾の代表格です。ひょっとして、フラッシュをたいたときに飛び立たないかと、びくびくしながら撮影しました。(追記:通りすがりさんからオスグロトモエだとコメントをいただきました



おかげで、この直後に撮影したマエキカギバはピントがずれていました。焦っていたのでしょうね。



カギバガが出たついでに、もう一種、ウコンカギバもいました。ヒメウコンとの差は分かりませんが、とりあえずウコンとしておきます。



ヤガの紹介を少し忘れていました。外横線の曲がり方から、おそらく、ヤマガタアツバではないかと思います。



これはソトウスグロアツバです。



シャチホコガもいました。これはいつものスズキシャチホコだと思います。



こちらも初めはスズキシャチホコで処理していました。でも、よく見ると緑色が入っています。また、翅の縁の模様も独特です。図鑑で調べてみると、プライヤアオシャチホコではないかと思います。



地下駐車場の天井にはゴマフリドクガもいました。毒蛾と聞くと何となく気持ち悪いですね。



古風な感じがしますが、いつものツマキエダシャクです。(追記:同定間違いでヤマトエダシャクでした。通りすがりさんに教えていただきました。どうも有難うございました



止まっている姿を見ると、いつもシロシタトビイロナミシャクと間違ってしまいます。でも翅に入っている筋をよく見るとちょっと違うことが分かります。これは、アトスジグロナミシャクの方です。



厄介なヒメシャクの仲間です。外横線に鋸歯が少なく、屈曲の具合から、オオウスモンキヒメシャクかなと思いましたが、自信はありません。



この間から出ているシリグロハマキだと思います。



最後のこの蛾、ツトガであることは間違いないのですが、特徴が少なくて、名前までは分かりませんでした。

廊下のむし探検 羽化したてのテントウ

廊下のむし探検 第282弾

昨日の「廊下のむし探検」の続きで、蛾以外の虫を紹介します。地下駐車場の壁に黄色い虫が止まっているのが見えました。






近づいて見てみると、羽化したてのナナホシテントウムシでした。以前から、この場所に蛹があることは知っていたのですが、ちょうど羽化したばかりを見ることができました。羽化したてはずいぶん黄色いですね。そういえば、セミも羽化したては白かったですね。色は後からついてくるようです。



体長3.4mmの小さな小さな甲虫です。イカリモンテントウムシダマシというようです。廊下の壁に小さな虫が止まっているなと思って近づいたら、ポトッと下に落ちました。普段だったら、下は草むらで隠れることができたでしょうに、ここは廊下です。どこに落ちてもすぐに見つかります。テントウムシのような色合いですが、翅に錨(いかり)のような紋がついているというので、こんな名前が付いたのでしょうね。(追記2016/05/29:和名が間違っていました。イカリモンテントウダマシでした



これは体長8.6mmの甲虫です。何となく見たことのないような体型をしています。脚の脛節が曲がっているので、ゴミムシダマシかなと思って探していたら、ズビロキマワリモドキという種に似ていることが分かりました。やはりゴミムシダマシの仲間のようです。



体長は6.4mm。触角が細長いので、ハムシの仲間かなと思い、形がサルハムシに似ているなと思って探してみたら、似た種がいました。トビサルハムシという種です。最近、甲虫も少しだけ感が働くようになってきました。



コメツキもいました。この間、検索をしたばかりなので、何となく親しみが湧きます。これはシモフリコメツキではないかと思われる種です。もしそうなら、カネコメツキ亜科カネコメツキ族シモフリコメツキ属に属するので、この間の個体と亜科レベルで違います。早速、採集してみました。(追記:「絵解きで調べる昆虫」の大平氏の記述がだいぶ混乱していて、おそらく、カネコメツキ亜科第4群ヒラタコメツキ族シモフリコメツキ属が正しいと思われます。シモフリコメツキ属には20種ほどいるようです)(追記:通りすがりさんから、「一応オオシモフリコメツキのメスと予想しておきます」とコメントをいただきました



ついでに、このコメツキは大きな櫛歯状の触角をしています。ヒゲコメツキでしょう。このコメツキは、ヒゲコメツキ亜科ヒゲコメツキ族ヒゲコメツキ属に属していて、やはり亜科レベルで違うので、これもゲット。



このコメツキは分かりそうになかったので、パス。

その他の虫です。



この間から見ているヤニサシガメです。ゆっくりゆっくりスローモンションのように動いていきます。こんな動きで、虫を捕まえられるのでしょうか。



地下駐車場の天井に止まっていました。クビキリギスだと思います。Wikipediaによれば、9月下旬から10月に成虫になるというので、今頃、成虫ということは越冬してきた個体ですね。1年以上も生きるという長生きのキリギリスです。

廊下のむし探検 キシタバが多い

廊下のむし探検 第281弾

例年、この時期になると、キシタバ第1号のアサマキシタバが出てきます。今年は5月18日に初めて見ました。その後も毎日見ているのですが、昨日はマンション中で20匹もいました。こんなに数を見たのは初めてです。





アサマキシタバは固まって止まるわけではないので、写真に写すといつもこんな感じですが、壁や天井のあちこちに点々として止まっています。黒っぽくて大きいので大変よく目立ちます。今年は大発生しているのではないでしょうか。



同じヤガ科では、こんな紫色の蛾も止まっていました。リンゴツマキリアツバだと思います。時々見ます。



ヤガ科のオオバコヤガだと思います。私はオオバコヤガを、いつも「オオバ」+「コヤガ」(大羽小夜蛾)と思って読んでしまい、あれっ、小さくないのにと思ってしまいます。本当は「オオバコ」+「ヤガ」ですね。でも、食草は多食性で特にオオバコというわけではないようです。



似たような種が多いのですが、シラクモアツバではないかと思います。これも時々見ます。



以前はヤガ科だったのですが、最近はコブガ科に入れられているクロオビリンガです。この「リンガ」の語源は以前探したことがあったのですが、分かりませんでした。



一見、特徴がなさそうですが、わずかにある黒い点の配列が特徴です。ヒトリガ科のホシホソバです。



綺麗な蛾がいました。シャクガ科アオシャク亜科のクロモンアオシャクです。アオシャクは何となく好きな部類に入ります。



これはいつも見るナミガタエダシャクです。その他、ナカウスエダシャク、ニセオレクギエダシャクなどがいたのですが、これらはいつもいるのでパスです。



これはまた厄介なヒメシャクです。外横線が途切れ途切れで翅脈の上で少し黒が強くなっているので、おそらく、オイワケヒメシャクだと思いますが、よく分かりません。



最後は同じチョウ目ですが、蛾ではなく、チョウの方です。サトキマダラヒカゲです。マンションでもこのように、チョウがエレベータホールに閉じ込められて、ときどきその姿を見ることができます。昨年はオオムラサキの当たり年で何度か見ることができました。今年も、6月が近づいてきたので、楽しみにしています。(追記:通りすがりさんから、綺麗なサトキマダラヒカゲなので、春型?というコメントをいただきました

コメツキムシを調べる

この1年半ほど、「廊下のむし探検」をやってきたのですが、どうもコメツキムシだけは取っ掛かりがなくて名前調べが進みません。ちょっと苦手意識ができてしまいました。そこで、この苦手意識をなんとか解消しようと思って、名前の分かった個体を使って検索をやってみました。なにぶん素人がやっているので、間違いが多いと思います。そのつもりで読んでください。



用いたコメツキはこれです。以前、通りすがりさんから教えていただき、アカハラクロコメツキだろうと思われる個体です。このコメツキは分類上、コメツキムシ科コメツキ亜科第1群コメツキ族コメツキ(Ampedus)属に含まれていますので、ある意味で典型的コメツキですね。


これは表と裏から見た写真ですが、腹の部分が褐色になっています。これがアカハラという名前の由来のようです。

さて、このコメツキを検索表に従って、その特徴を調べてみました。用いた検索表は、「絵解きで調べる昆虫」(文教出版)に出ているもので、大平仁夫氏によって書かれた表です。まず、亜科の検索をしてみます。



行き先がコメツキ亜科ですので、それに関連するところだけ抜粋して引用しました。













この検索表に関連する部分の写真をFigs. 2-7に示しました。まず、①については、Fig. 2を見ると分かりますが、触角は複眼の内側に接近してついています。後半の「前頭部が細くならない」というのは、上から見たFig. 7で分かるはずですが、どの程度のことを言っているのかよく分かりません。

②の「前胸腹板突起」は、Fig. 3で示しています。前肢基節腔を越えて長く伸長しています。③の「爪の内側の剛毛」は、Fig. 4を見ると、あると言えばあるような気もしますが、これをNoにするとサビキコリ亜科になってしまうので、サビキコリ亜科の場合はもっとはっきりした剛毛があるのでしょう。④の「中肢基節腔の外側は開いているか」という表現は、ちょっと分かりにくかったのですが、おそらくFig. 5の黄色の矢印で示す部分に、穴の開いたような空間があることを示しているのだと思います。

⑤の「大顎の小歯」は、Fig. 6に黄色の矢印で示しましたが、写真ではちょっと見にくくなっています。⑥の「爪」はFig. 4のように単純です。⑦の「頭部は楕円形状」は、Fig. 7のように、上から見ると、頭部がほぼ楕円形になっていることを指しているのだと思います。「口器は下方に開く」というのはよく分かりませんでした。ということで、コメツキ亜科であることがだいたい分かりました。やはり相対的な表現があるので、1個体を見ただけでは分かりにくいところがあります。



大平氏はコメツキ亜科を上の3つの群に分けています。アカハラクロコメツキは第1群に含まれます。その検索は次の項目によります。



これに該当する部分は、Fig. 2とFig. 6で見ることができます。前頭横隆線についてはFig. 2に示してありますが、はっきりとした隆起線があります。横溝はその下にある溝のことだと思います。ただし、よく見ると、両側でははっきりしていますが、中央では不明瞭です。でも、ともかくこれは明瞭というべきなのでしょうね。ということで、第1群に入ることが分かりました。(追記:前頭横溝はFig. 2の白い溝のことかなと思い始めました。ご存知の方はお教え下さい

さて、この大平氏の文では本文とは別に、図でも検索表が載せられています。内容的には、本文とはちょっと異なったやり方で検索をしています。書き方にいくつか疑問になる点もあるのですが、この図からコメツキ亜科の族の検索ができそうなので、検索表にしてみました。



そこで、この表を使って検索をさらに進めてみましょう。①は先ほども言いましたが、Fig. 7のように、上から見ると前頭横隆線がU字型であることが分かります。従って、②に進みます。②については爪が単純なので、③に進みます。③は次の図を見ると分かります。



これは肩の部分を見たところですが、黄色の矢印で示したのが前胸腹側板線で、黒い帯(溝)を挟んで2重になっていることが分かります。そこで、④に進みます。④は「跗節は簡単」という項目ですが、Fig. 4に示すように、特に膜状になっているところは認められません。そこで、コメツキ族ということになり、無事に目的地に到着しました。

なんとか辿り着いたことは辿り着いたのですが、ここまで理解するのにだいぶ時間がかかってしまいました。やはり甲虫は難しいですね。今度、別のコメツキを見つけたら、また、検索をしてみたいと思います。

廊下のむし探検 蛾もたくさん

廊下のむし探検 第280弾

先ほど、甲虫とカメムシを出しましたが、その続きで、蛾とその他の虫を出します。例年、6月は蛾の数が最高になるときなので、5月も後半になると少しずつ蛾の数が増えているようです。



昨日、カトカラ登場で紹介したアサマキシタバが、この日もあちこちで見られました。これは窓に止まっているアサマキシタバですが、後翅の黄色が少しだけ見えています。



緑色の模様と白い筋がはっきり見えます。これはシロスジアオヨトウという蛾です。



廊下を掃除しているおばさんが、こんなのがいるよといって教えてもらったのがこの蛾です。ウンモンクチバ、ニセウンモンクチバ、オオウンモンクチバという似た種がありますが、外横線の形からウンモンクチバではないかと思われます。



こんな蛾も壁に止まっていました。ウスイロギンモンシャチホコという蛾ですが、つくづく眺めて見ると、翅にある銀紋がまるで鏡のようです。顔は写らないと思いますが。



地下駐車場の天井にはコスズメが2匹止まっていました。蛾にもだいぶ慣れてきたのですが、この太い胴体にはまだちょっと恐怖感が生まれますね。



地下駐車場にはこんな可憐な蛾も止まっていました。似た種も多いのですが、おそらくホソバハラアカアオシャクではないかと思います。



これはトガリエダシャクです。



アオナミシャクの仲間ですね。おそらく、クロフウスアオナミシャクかなと思いますが、似た種がいてはっきりとは分かりません。



初め白い模様が目に入らず、残りの部分だけを見て、何かの前蛹かなと思ったのですが、よく見ると蛾でした。ヒロズコガ科のマエモンクロヒロズコガという種です。幼虫は哺乳類や鳥の毛を食するそうです。

次は蛾以外の虫です。

この日はやたらアリの姿を見ました。その中でも驚くほど大きなアリがいました。



体長が20mmもあります。おそらく女王アリなのでしょうね。後ろに例のスケール付きのテープをさっと貼って寸法を測りました。



そのほかにも、羽アリもいました。



羽のないアリもいました。今のところ、アリの名前はまだ全然分かりません。



こんなハチもいました。似た種にクロマルハナバチとコマルハナバチがいます。買ったままにしておいた「日本産マルハナバチ図鑑」(北大出版)を取り出して見てみると、この両者の見分け方が出ていました。写真から分かるところでは、後脚基跗節の形や腹部の毛の様子から判断できそうですが、何となくクロマルハナバチかなと思った程度で、はっきりとは分かりませんでした。(追記:通りすがりさんから、「コマルハナバチの方でしょうね。よく似たオオマルハナバチやクロマルハナバチの後脚のふ節はもっと膨らんだ部分があります。」とのコメントをいただきました



最後はこの写真の虫です。蚊みたいですが、頭の上に実に見事な突起をつけています。調べてみると、両側の毛の部分が触角、中心の長い突起は口吻、その両側は小顎肢のようです。小顎肢の長さが中心の口吻とほぼ等しいのはハマダラカの仲間のようです。そう、ハマダラカはマラリアを媒介する蚊として知られていますね。Wikipediaによれば、マラリア原虫を媒介するのは、100種ほどいるハマダラカ亜科の中の30-40種だそうです。日本にいるハマダラカ亜科については、農研機構のホームページに検索表が載っていました。翅には模様がないようなので、モンナシハマダラカかオオモリハマダラカのようですが、どちらかは分かりませんでした。(追記15/04/12:後日検討した結果、これはヤマトヤブカ♂だと思われます。実は、上記の検索表は雌蚊用でした。詳細はこちらに載っています

廊下のむし探検 綺麗なカミキリ、変わったカミキリ

廊下のむし探検 第279弾

昨日、マンションの廊下を歩いていたら、こんな綺麗なカミキリがいました。





名前を調べてみると、ヨツキボシカミキリというようです。私は初めて見たのですが、日本全土に分布していて、ヌルデの枯れ木によくいるようです。

こんな変わったカミキリもいました。





カミキリのようですが、翅が実に奇妙です。全体の1/3か1/4ほどしかありません。図鑑をぱらぱらとめくっていたら、コバネカミキリという種類のあることが分かりました。翅に白い紋があるので、オオホソコバネカミキリかなと思ったのですが、似た種があってはっきりとはしません。それにしても変わったカミキリがいるものです。(追記:通りすがりさんから、ヤマトチビコバネカミキリでは?というコメントをいただきました。調べてみたのですが、よく分かりませんでした



こちらはこの間からいるヒメクロトラカミキリです。こういう小さなカミキリは好きです。



コメツキです。何となく雰囲気から、クシコメツキの仲間かなと思いました。



こちらはお馴染みのアカハラクロコメツキでしょうね。コメツキも少し違いが分かるようになってきました。



この変わった虫はサビマダラオオホソカタムシです。昨年は9-10月頃に見たのですが、今年は5月に見たことになります。





ヤニサシガメが2匹いました。体がベトベトした感じです。松の樹で生活し、松ヤニを体につけているということです。ネットで調べると、このようにヤニを体につけるのは、小さな虫を捕獲するときに捕まえやすくなり有利だという研究結果がありました。



一昨日から見始めたヨコヅナサシガメです。近くで見ると、何となく不気味ですね。



これはオオツマキヘリカメムシです。(追記2015/10/05:これはホオズキカメムシのようです



こちらはマルツチカメムシだと思います。「日本原色カメムシ図鑑第3巻」には、ツチカメムシ類の検索表がありました。写真だけでもある程度は検索が可能でした。最後のハマベツチカメムシとの区別が微妙だったのですが、浜辺ではないので、おそらくマルツチカメムシかなと思いました。



小さなカメムシでムラサキナガカメムシといいます。数だけからいうとマンションで一番多い種かもしれません。小さいので目立ちませんが。

蛾とその他の虫については次回に回します。

廊下のむし探検 カトカラが来た

廊下のむし探検 第278弾

「カトカラが来た」と言っても、分かる方は少ないかもしれません。カトカラというのは、ヤガ科シタバガ亜科に属するカトカラ属(Catocala)の蛾を指します。前翅は黒っぽいのですが、後翅が黄色いので、キシタバと呼ばれています。この黄色の模様で飛び立つときに警告信号を出すと思われ、目立たない蛾の中では根強い人気を持っています。

私のマンションでも何種類かのカトカラが見られますが、その一番手が昨日マンションに来ていました。





アサマキシタバと言って、こんな地味な蛾です。合計3匹見られました。



展翅をすると、後翅がこんなに派手な模様であることが分かります。昨年は5月25日が初見日でした。今年は昨年よりは1週間ほど早いようです。これから、違った種類のカトカラが次々と登場してくるでしょう。



こんな蛾もいました。後ろから見ると、破れた木の葉そっくり。でも、前から見ると、



やはり蛾でした。コブガ科リンガ亜科のカマフリンガです。



ナカウスエダシャクは、みなこんな風に隅に頭を付けるようにして止まっていました。こんな風に止まると、居心地が良いのでしょうか。何となく、頭隠して・・・のような感じですが。



これはコヨツメアオシャクです。アオシャクの仲間は綺麗ですね。



オオセンチコガネがいました。フラッシュをたくといつもこんな色になって、見た時の色とずいぶん違ってしまいます。



自然光で撮影したものがこれです。コガネムシのような種類は、斜め前から光が当たるように撮影すると、緑や青色になりますが、カメラ側からフラッシュを焚いて、戻ってきた光で撮影すると赤くなってしまうのです。



これは、おそらくヒラタアオコガネだと思うのですが、この場合はフラッシュをたいても、緑色に見えますね。どうしてでしょう。ちょっと調べてみる必要がありますね。



ビロウドコガネの仲間だと思うのですが、いくら図鑑を見ても載っていません。仕方なく、ネットを探していると、ハラゲビロウドコガネという種に似ています。載っている図鑑がないので、何とも言えませんが。



これもときどき見ます。オオクロホソナガクチキだと思います。



最後は、このカミキリモドキです。いつもアオカミキリモドキだと気楽に名前を言っていたのですが、図鑑と見比べると、脛節、跗節の色が黒いところが違っていました。同じ種なのでしょうか。(追記:通りすがりさんから、アオカミキリモドキの仲間は腹部腹面で見分けられるのですが、カンタリジンを口、脚関節、腹端から出すので、生体で撮るには工夫が要りますとのコメントいただきました

廊下のむし探検 カメムシがいっぱい

廊下のむし探検 第277弾

昨日の「廊下のむし探検」の結果です。前日休養していたのですが、一日ぶりに歩いてみるとやっぱり虫は多かったです。特に、カメムシの多いことが目に付きました。



今年初めて、廊下で見たヨコヅナサシガメです。名前を書くとき、いつも「ヅナ」だったか、「ズナ」だったか迷うのですが、横綱のツナだから「ヅナ」でいいのですね。前日までは見なかったのですが、近くの桜の木には以前から幼虫がいっぱいいたので、脱皮して成虫になったということでしょうね。この日は3匹もいました。



外出するときに、マエキトビエダシャクの体液を吸う姿を見かけました。なかなか強烈な印象ですね。



外出から帰った時に、同じ場所をもう一度見てみると、マエキトビエダシャクだけがこんな格好でじっと動かなくなっていました。



こんなカメムシもいました。キバラヘリカメムシです。



それに、ホオズキカメムシ。このときは「ズ」なのですね。



ヒメジュウジナガカメムシです。ナガカメムシは科が細分化されていて、現在はマダラナガカメムシ科に入っています。



これはヒゲナガカメムシです。こちらは、ヒゲナガカメムシ科です。



こちらはヨコヅナツチカメムシです。



薄っぺらいヒラタカメムシの仲間で、トビイロオオヒラタカメムシだと思っている種です。ヒラタカメムシの検索がなかなか進まなくて、確かにそうだとは言えないのですが、おそらく間違いはないのではと思っています。



薄い色で黒い点々が全体にあり、白いまだら模様がある微妙な色合いのカスミカメムシです。調べてみると、オオホシチビカスミカメという種のようです。ホストがアキグミだそうで、アキグミの茎や葉に入っている黒い点々を真似た姿をしているようです。



こちらは、4月終わりから5月にかけて大量に見たコブヒゲカスミカメです。最近は見なかったのですが、久しぶりに見ました。



カメムシの最後はこのカメムシです。体長は2.7mmの大変小さなカスミカメです。先日見たのですが、名前が分かりませんでした。今日は調べてみて、ヒメヨモギカスミカメに似ていることに気が付きました。なぜ、今まで気が付かなっったのかというと、「原色日本カメムシ図鑑第2巻」にカスミカメが出ているのですが、第1巻にも少しだけ載っています。それを見るのを忘れていたからです。とりあえず、分かったので良かったです!

カメムシ以外で、蛾と甲虫は次回に回すとして、その他の虫を紹介します。



この日もラクダムシを見ました。後ろに長い尾を持っているので、おそらく♀でしょうね。先が曲がっているのが気になるのですが。



カゲロウです。翅が黒いのは亜成虫だからです。カゲロウは脱皮した後、亜成虫という成虫の形をした状態を通ります。そして、もう一度、脱皮して成虫になります。この個体は複眼が小さいので♀、止まり方と尾が3本なのでマダラカゲロウかなと思うのですが、よくは分かりません。



最近、マンションのあちこちで羽アリを見かけるのですが、名前は分かりませんでした。



廊下に止まっていました。普通のハエより大きく、如何にもハエという様子なので、ちょっと近寄りがたい感じでした。



以前にも見たハエです。こちらは優しい感じなので、採集してきて検索表で調べてみました。でも、検索を何度やっても、如何にも違う科に到達してしまいます。どこか、根本的に見方が間違っているのでしょうね。科レベルの検索でもまだまだ修行が足りないようです。腹の部分に黒くて丸い点が4つあります。

これまでに「廊下のむし探検」ブログに出した、甲虫とカメムシの画像リストを作りました。今年の5月15日までのデータを入れました。まだ、種や科が間違っているところが多いので、参考程度に見て下さい。こちらをクリックしてください。(甲虫画像リスト陸生カメムシ類画像リスト

廊下のむし探検 また知らないタマムシが来た

廊下のむし探検 第276弾

先日、チビタマムシという、似た種の多いタマムシがやってきたと思ったら、今度はまた違う種類のタマムシが見られました。





こんな虫です。結構、綺麗な虫ですが、よく知られたタマムシとはおよそ違った形です。床の模様から求めた体長は6.8mmです。図鑑を見るとナガタマムシの仲間と似ています。翅の先が丸くなっているとか、複眼と胸部の境目がくびれているとか、胸部の中央に緩い溝があるとか・・・、いろいろな特徴があるのですが、結局、名前は分かりませんでした。



以前もいたような気がするのですが、真っ黒なゾウムシです。口吻を除いた体長は5.2mm。これも名前が分かりませんでした。



コメツキは全部で5匹いました。すべて採集してきて調べました。そのうち、2匹はクシコメツキ、後は結局、分からずじまい。色の変わった1匹だけ載せておきます。せめて、亜科ぐらい分かるとよいのですが。



これはクビボソジョウカイですね。やっと名前の分かる種が出てきました。



これは、ヒメジョウカイモドキあたりだと思うのですが、なんせ小さいのであまりよくは分かりません。



この綺麗な虫は、以前も出てきたヒメマルカツオブシムシだと思います。



綺麗な甲虫も載せておきます。ヨツモンクロツツハムシです。

次はカメムシの仲間です。



この勇ましい感じのカメムシはウシカメムシです。マンションで数は多くないですが、時々見ます。



マンションでは数の多いカメムシです。フタモンホシカメムシだと思います。似た種にクロホシカメムシがいるのですが、昨年、詳しく調べてみました。フタモンで良さそうでした。



カイガラツヤカスミカメというカスミカメの一種です。昨年も5/17に見たのですが、今年は5/16です。数が多いわけではないのに、どうしてこんなにも一致するのでしょうね。この幼虫は、この間から見ているオオワラジカイガラムシに擬態し、これを捕食しているそうです。食物連鎖がマンションの中で出来上がっているのかも。



このカスミカメは名前が分かりませんでした。以前にも出てきたかもしれません。(追記:後で図鑑で調べると、ヒメヨモギカスミカメのようです



ついでに、このカメムシの幼虫も名前が分かりませんでした。触角に特徴があったので、分かるかなと思ったのですが。(追記:通りすがりさんから、クヌギカメムシ科の幼虫だというコメントを頂きました



これもカメムシ目の虫のようです。ヒゲナガアブラムシの一種だと思います。最初、何だか分からなかったのですが。



大きな羽アリです。クロオオアリあたりでしょうか。アリの名前はさっぱり分かりません。

次は蛾です。



これはフタヤマエダシャクです。結構、よく見ます。



そして、これはクロモクメヨトウです。これも普通種です。



最後の個体には似た種が多いのですが、クサシロキヨトウではないかと思います。

チビタマムシを調べる

先日、マンションの廊下でチビタマムシを見つけました。名前を調べようと思って図鑑を見てびっくり。似た種がぞろぞろです。一応、採集してきたので、いつもの顕微鏡+深度合成の方法で調べてみました。

実は、最近、「廊下のむし探検」であまりに虫が多いのでちょっと疲れてしまって、一昨日は温泉でのんびり。昨日ものんびりしようと思ったのですが、チビタマムシを調べはじめ、よく分からなくなり、次に、コメツキを5匹捕まえてきて亜科や族の検索をしようとして挫折、さらに、ヒラタカメムシの検索をしようとして挫折。ちょっとスランプに陥っていました。

今朝、通りすがりさんからの「この色で頭盾の縦横比が1:2ならエノキやムクノキを食べるナミガタチビタマムシかも」というコメントを見て、俄然、元気が出てきました。はっきりしないところも多いのですが、昨日調べた結果をお見せします。



調べたのはこんな形の虫です。これでタマムシの仲間なのです。体長は3.8mm。結構、小さいのですが、前胸と翅は赤銅色に光っていて、頭部と前胸には金色の毛が、翅には白い毛で模様があり、その他は金茶色の毛が生えていて、大変綺麗です。



表と裏を実体顕微鏡下で撮影してみました。翅に白い毛で模様があり、その他も金色に光って見えます。実は、この金色というところで先入観が入ってしまい、後で悩む原因になっていたことが今日になって分かりました。

はじめ、白い模様のパターンと頭部が金色ということから、クズノチビタマムシかなと思って、「原色日本甲虫図鑑III」の説明を読んでみると、「頭楯の幅は長さの約1.3倍」という記述があり、また、似ているなと思ったソーンダーズチビタマムシは「約1.8倍」と書いてありました。

そこで、頭楯とはどこかを探すために、とりあえず、頭部を拡大してみました。



標本箱の底にひくPEF板を細長く切って、小さい長方形の試料台を作ります。それを半分に切り、一方にカッターナイフでくさび状の切込みをいれて、残りの板と合わせて針を刺してくっつけます。その三角形状の穴にチビタマムシを縦に入れました。こうして実体顕微鏡で前方から撮影したものが上の写真です。

頭楯はヒメハナバチの♂と♀を区別するときに見たことがあったのですが、チビタマムシのどれが頭楯に当たるかがよく分かりません。ネットで調べたのですが、どうも曖昧です。でも、おそらく口の上の部分、つまり、写真で光っている部分がそうかなと思いました。



照明の当てる方向を変えてみました。頭楯と思われる部分は光らなくなり、その代わり、金色の毛が大変綺麗になりました。

頭楯と思われる部分の縦横比を測るために、この間クシコメツキの爪の拡大に用いた生物顕微鏡を使ってみました。作った試料台をそのまま顕微鏡にセットし、対物レンズは10x、以前と同じLEDのリング照明で対物レンズ側から照明し、顕微鏡のフォーカスを変えながら、以前紹介したミラーレス一眼で撮影しました。その写真がこれです。



色ははっきりしないのですが、詳細に見ることができようになりました。複眼の間にある筋の入った部分が頭楯でしょうか。下にある楕円形に見える部分は上唇の一部でしょうか。この辺りがよく分からないのですが、とりあえず頭楯と思われる部分の縦横比を測ってみます。



若干、どの部分を測るのかという点で任意性があるのですが、とりあえず測ったのは図の矢印の部分です。縦が376ピクセル、横が758ピクセルとなり、その比を取ると2.0になりました。それにしても、規則的な筋が入った面白い構造をしています。この筋の斜めになった面に光が当たるとピカっと光るのでしょうね。何かの合図になっているのかもしれません。



ついでに触角も拡大してみました。こんな感じです。

さて、名前調べの方なのですが、最初に思っていたクズノチビタマムシは翅の地の色が黒なので、どうやら違うようです。そこで、図鑑を見てみると、地が赤銅色で体長が4mm程度なのは、ナミガタチビタマムシ以下ずらっと並んでいます。初め調べた時は、白い毛の模様から、ナミガタ、ヤノナミガタ、ドウイロ、キタドウイロ、シナノキあたりを候補に考えました。

図鑑の説明を読んで、ヤノナミガタは縦横比が1.5倍で除外、キタドウイロとシナノキは紫色を帯びるという点で違うかなと思いました。残りは、ナミガタとドウイロになるのですが、共に、縦横比は2倍で合っています。ナミガタの白い毛の模様はよく合っているのですが、毛はチョコレート色を帯びと書いてあり、私は毛は金色だと思っていたので、どうもしっくりきませんでした。一方、ドウイロは毛の色は金褐色と書いてあったので合うのですが、白い毛の模様がどうも違うようです。ここで、挫折していました。

今朝、通りすがりさんのコメントを見て、ひょっとしたらナミガタかもと思い、もう一度、翅を観察してみました。すると、金色と思っていた毛は、実は光の加減でそう見えただけで、実際はチョコレート色と言ってもよいような茶色でした。ということで、結論的にはナミガタチビタマムシかなということになりました。それにしても、肯定的にしろ、否定的にしろ、先入観というのは怖いですね。

廊下のむし探検 ラクダムシほか

廊下のむし探検 第275弾

マンションの廊下を歩くだけで、次から次へと面白い虫が見られます。昨日見たのはこんな虫です。



恐竜時代の遺物を見るような感じですが、ヘビトンボなどのアミメカゲロウ目の仲間でラクダムシといいます。こんな姿ですが、強力な顎を持っていて肉食です。この仲間には、ラクダムシ科とキスジラクダムシ科があるのですが、キスジラクダムシは縁紋が二色になっているので、見分けやすいと書かれていました。これは一色なので、ラクダムシで間違いなさそうです。



模様がはっきりとしている蛾です。ヤガ科のヒメアシブトクチバです。初めて見たのかなと思ったのですが、調べてみると、これまで5月と7月に採集していました。



こちらはヨモギエダシャクというシャクガ科の蛾です。ヨモギという名前がついていますが、幼虫は雑食性でほとんど何でも食べます。



これはクスアオシャクです。この場合は、幼虫の食草がクスノキです。いろいろとややこしいですね。(追記2015/05/31:MSWiさんに指摘され、以前の写真にも間違いを見つけました。クスアオシャクではなく、キマエアオシャクでした。食草はコナラ属各種とクリだそうです



ハマキガの仲間ですが、模様がはっきりしているので、分かりやすかったです。シリグロハマキです。



こんなハエが死んでいました。持って帰ってくればよかったのですが、うかつにもそのままにして帰ってしまいました。後からもう一度行ったら、綺麗に掃除されていました。こんなに特徴のある個体なので、図鑑ですぐ名前が分かるだろうなと思ったのですが、意外に分かりませんでした。(追記:通りすがりさんから、ヤドリバエ科?というコメントをいただきました



このハエも翅脈だけからは何科か分かりませんでした。そのうち、調べてみたいですね。



これはヒラタアブの仲間ですね。腹部の模様からナミホシヒラタアブあたりかなと思っています。(追記:通りすがりさんから、「額と脚からは、どうもフタホシでもナミホシでもない様な感じです」というコメントをいただきました



ハチもなかなか名前調べするところまではいきません。最近は甲虫も蛾もちょっと多すぎます。



写した時は、ずいぶん脚の長いアリだなぁと思いました。図鑑を見たのですが、ヤマアリ属かなと思っただけで名前まではよく分かりませんでした。これまで、アリはほとんど調べたことがなかったので、今度調べてみたいと思っています。

廊下のむし探検 チビタマムシほか

廊下のむし探検 第274弾

昨日の「廊下のむし探検」の結果です。最初は甲虫編です。この間、フチトリヒメヒラタタマムシという変わった形のタマムシがやってきたと思ったら、今度はこんな小さなタマムシがやって来ました。



体長は4mmほどです。白い毛の模様と頭の部分の毛が金色であることから、クズノチビタマムシかなと思うのですが、図鑑に出ているソーンダーズチビタマムシとの違いがちょっと分かりませんでした。小さくても、頭は金色に光っているし、翅は赤銅色に光っているので、やっぱりタマムシですね。(追記:どうもクズノでもソーンダーズでもないようです。これらの翅は黒を基調としているのに対し、この写真の個体は赤銅色です。頭楯の縦横比は2倍程度になりそうです。もう少し検討します)(追記:通りすがりさんから、「この色で頭盾の縦横比が1:2ならエノキやムクノキを食べるナミガタチビタマムシかも」というコメントを頂きました。測定したところ、縦横比は1:2なので、ナミガタチビタマムシの可能性が高くなりました



奇妙な感じの虫です。はじめ、ハチか何かかなと思ったのですが、よく見ると硬い鞘翅があって、甲虫のようでもあります。でも、それが大変短く、先端が黄色い塊になっています。甲虫図鑑を見ても、名前はどうせ分からないだろうなと、あまり期待しないで図鑑を最初からぱらぱらとめくっていったら意外に見つかりました。ジョウカイボン科のコバネジョウカイの仲間です。クロコバネジョウカイかなと思うのですが、あまり自信はありません。甲虫はどうせ後翅だけで飛ぶので、前翅はこんなに短くても構わないのでしょうね。それにしても、あの黄色の塊は何なのでしょうか。



この間からこんな甲虫が出てきて名前が分からなかったのですが、今日、あらためて調べてみると、どうやらヒメジョウカイモドキのようです。そのものずばりかどうかは分かりませんが。



次はこんな小さな虫です。こういう形の虫には、キクイムシ、ナガシンクイムシ、ツツキノコムシあたりがいますが、触角の形からツツキノコムシだろうと思いました。さらに、その中でも写真のような触角を持つものは、コキクイツツキノコムシ族、オモゴツツキノコムシ族に限られるようで、図鑑と見比べて、コキクイツツキノコムシではないかと思います。(追記2017/04/14:その後、調べてみました。たぶん、キクイムシ科だと思われます。「原色日本甲虫図鑑III」のPlate 46の4番目の写真は違っているような気がします



先日もいたヤマトデオキノコムシらしい個体です。駐車場の壁に止まっていました。



大きな甲虫で、地下駐車場の入り口付近をかなり速さで登っていました。初めはゴミムシダマシの仲間かなと思ったのですが、脚の曲がり具合が何となく違っていて、だんだん分からなくなりました。それで、もう一度、ゴミムシの辺りから図鑑で見ていると、オサムシの仲間のクロカタビロオサムシに似ているような気がしました。こんな大きな甲虫で見当違いをしていると、ちょっと恥ずかしいのですが。

後はいつもいるようなカミキリやハムシ、ゾウムシの仲間です。



ナカジロサビカミキリ



ワモンサビカミキリ



そして、トゲヒゲトラカミキリです。



これはドウガネサルハムシ



それに、これはアシナガオトシブミです。



最後はマツノシラホシゾウムシあたりのゾウムシですが、似た種がいて名前が決められません。よく見かけるので、もう一度検索をやり直さなければと思っています。

廊下のむし探検 綺麗なアオシャク

廊下のむし探検 第273弾

昨日の「廊下のむし探検」の蛾とカメムシの報告です。最近、虫が多すぎて、2回に分けて出さなくてはいけないくらいなので、ちょっとしんどくなっています。

今日の最初はこの蛾からです。



緑色が綺麗な蛾です。ヒメカギバアオシャクといいます。アオシャクの緑色はよく抜けて薄茶色になってしまうのですが、「大図鑑」によると、この蛾は退色しにくいと書かれていました。確かに、私の標本箱でも緑が綺麗に残っていました。



他にもシャクガの仲間がいました。これはフタテンオエダシャクです。



そして、これは前翅と後翅を離して止まるツマジロエダシャクですね。



それから数の多いツマキエダシャクです。この蛾もいろいろと色の変異があります。こんな単純な模様の個体もいました。



それから、おそらくツマキリエダシャクと思われる個体です。



この蛾は初めて見ました。翅に筋がいっぱい入っています。スジツトガというようです。



地下駐車場は暗いので、フラッシュをたいてもちょっと薄暗くなってしまいます。これは、チャオビヨトウという蛾です。



最後の蛾には、似た種が多いのですが、翅の端の中央部にV字が見えるので、ヒメツマキリヨトウだと思います。

次はカメムシです。



綺麗なカメムシです。図鑑とはだいぶ色が違うのですが、おそらくナガボシカメムシだと思います。



この間書いたハラビロヘリカメムシとホシハラビロヘリカメムシの違いから、触角第1節が短いので、おそらくハラビロヘリカメムシの方だと思います。





ヒラタカメムシの仲間です。上はトビイロオオヒラタカメムシかなと思われる個体、下はイボヒラタカメムシだと思われる個体です。

ヒラタカメムシの検索がなかなかできないので、出てきた時に適当に名前を書いていましたが、今まで撮った写真を整理してみました。どうやらマンションで見ているヒラタカメムシは全部で4種のようです。トビイロオオヒラタ、イボヒラタ、アラゲオオヒラタ、ノコギリヒラタです。今日はマンションの廊下に採集旅行に出かけ、3種を採集してきました。これに手元の1種の標本を加えると全種類が揃ったことになります。今度、頑張って検索をしてみます。

廊下のむし探検 シロアリがやってきた

廊下のむし探検 第272弾

廊下を歩いていると、小さな虫が歩いているのに気が付きました。



この姿、どこかで見たことがあります。昨年見たヤマトシロアリです。思えば、昨年は2匹が番になって廊下のあちこちを歩いているのを見つけた後、近くの林に行ってみると、シロアリが一斉に飛び出す「結婚飛行」の現場を見たことを思い出しました。その時の様子は昨年の5月12日のブログに書きました。まさに、同じ時期ですね。

そう思って周りを見渡すと、いました、いました。



あちこちにこんな2両連結がいます。先頭は♀で、フェロモンに引きつけられて♂がくっついているのです。



2両連結のそばを見ると翅もいっぱい落ちていました。



近くを探すと翅をつけた個体もいました。昨年は、松の木から一斉に飛び立ったヤマトシロアリが近くにある私のマンションに大量に着地し、しばらく2両連結でうろうろした後、いつの間にかどこにもいなくなってしまいました。ヤマトシロアリはイエシロアリと異なり、林に生息するので大丈夫だとはいいますが、その行方はなんとなく気にかかります。今年はどうなるでしょう。

昨日見た、その他の虫も紹介します。



綺麗な甲虫がいました。キボシツツハムシという名のようです。廊下にいるとひときわ目立ちますね。



こちらも小さい甲虫ですが、触角と点刻列を見て、何となくオオキノコを連想したら、当たっていました。フタホシオオキノコというようです。甲虫にも、ちょっとだけ感が働き始めたのかもしれません。(追記2017/03/09:フタホシチビオオキノコの間違いでした



体長4.3mmの小さな甲虫です。おそらくハムシだと思うのですが、こういう小さくて特徴のないハムシはどうもよく分かりません。真上から撮らなかったのも敗因の一つです。





マガリケムシヒキですが、接近して撮影すると、複眼が結構綺麗ですね。



ガガンボはどうも調べる気力が起きません。今は撮影だけ。



翅脈が撮影できたので、科ぐらいは分かるかなと思ったのですが、似た翅脈の科が多すぎました。今のところは、ただのハエです。





名前が分からないついでに、カゲロウとトビケラの写真も載せておきます。カゲロウは尾が3本で♀のようです。トビケラはカクツツトビケラあたりでしょうか。



これは昆虫ではなくてクモの仲間です。ヤガタアリグモだと思います。意外に機敏に動き回っていました。



綺麗なヤスデです。ヤスデの名前もわかると良いなと思うのですが、今のところはアカヤスデの仲間らしいというところまでです。

廊下のむし探検 コメツキの爪を拡大してみた

廊下のむし探検 第271弾

昨日の「廊下のむし探検」のうち、甲虫とカメムシを紹介します。今日の最初はコメツキです。





コメツキというと、今までだったら、「名前は分かりません」と逃げていたのですが、最近は少し調べてみようという気になっています。昨日も採集をしてきて、実体顕微鏡で眺めてみました。最近いるコメツキはなぜか、皆、脚の爪が櫛歯状になっています。爪が櫛歯状になっているのは、クシコメツキ亜科とコメツキ亜科アシブトコメツキ族ですが、「絵解きで調べる昆虫」の「コメツキムシの絵解き検索」を行うと、何度やってもクシコメツキ亜科にたどり着きます。それで、おそらくクシコメツキ亜科で間違いないのではと思うようになりました。

今日は、生物顕微鏡で焦点位置を少しずつ変えながら撮影し、画像を深度合成の方法を用いて合成して、櫛歯状の爪の部分を拡大してみました。



シカの角か、クワガタみたいな感じに見えます。これが、今回のコメツキの爪にある櫛歯です。顕微鏡の対物レンズには10xを、照明にはLEDのリング照明を用い、対物レンズ側から照明しています。櫛歯の片側の部分だけを拡大して見てみると、



こんな感じになります。爪には鱗のような模様が見えます。全体は、まるでべっ甲か何かで作ったような渋い光沢を持っています。櫛歯のそれぞれの歯は三角形状をなしているので、鋸歯状といってもおかしくありません。実は、検索表ではクシコメツキの爪は鋸歯状と書いてあったので、だいぶ悩んでいました。

ついでに、触角も撮影してみました。



これは触角の第2節から第4節の部分の拡大です。この部分は種の同定によく用いられています。今日は結構、綺麗に写ったので喜んでいます。

それでは、その他の甲虫も紹介します。



小さな小さなゾウムシです。口吻の部分を除いて、体長は2.3mmくらい。残念ながら、名前は分かりませんでした。(追記2015/04/13:ユアサハナゾウムシだと思われます



一昨日もいたゾウムシです。リンゴアナアキゾウムシとしましたが、あまり自信はありません。



廊下でつぶれていたのですが、こんなテントウムシもいました。前胸背に2つの白点があり、後は上から1-2-2-1-1という点の配置になっています。図鑑にはぴったりとくる種がなくて、名前が分かりませんでした。(追記:通りすがりさんから、シロホシテントウだと教えていただきました。点が一つ多すぎるような気がしたのですが、最後の点は肩の部分から翅端にかけて白くなっているものが濃くなったものだとのことです



これも一昨日もいた甲虫です。変わった形をしていますが、フチトリヒメヒラタタマムシではないかと思います。



後は常連の甲虫です。これはベニカミキリです。



そして、これは脚が黒いのでアカハムシダマシでしょうか。

カメムシもいました。



これはヤニサシガメですね。



そして、これは後脚の腿節が黒くないので、ケブカヒメヘリカメムシだと思います。

毎日毎日、虫がいっぱい来て、「廊下のむし探検」も大変です。

廊下のむし探検 オオミズアオに呼び出され

廊下のむし探検 第270弾

昨日は天気も悪く、今日くらいは「廊下のむし探検」を止めておこうと思っていたら、インターフォンが鳴りました。「6階のエレベータホールの壁に綺麗なちょうちょが止まっているよ」と、いつもの掃除のおばさんです。最近、虫を見つけると知らせに来てくれます。止むを得ず、急いで6階へ行ってみました。





確かに、外壁に大きなチョウのようなものが止まっています。でも、蝶ではなく、蛾のオオミズアオでした。風に揺られて翅をゆらゆらさせています。普通の人には、これもチョウになるのだなと思って、一応撮影しました。それでも、今年初めてのオオミズアオでした。ついでに、廊下もずっと歩いてみました。



この蛾、最初、ナミテンアツバだと思ったのですが、どうも違うようです。「標準図鑑」で調べてみると、どうやらナンキシマアツバという蛾のようです。「標準図鑑」の本文と索引には「ナンキンシマアツバ」と出ていたのですが、ネットで見ることのできる正誤表には「ナンキシマアツバ」になっていました。初めての蛾だったのですが、その時はナミテンアツバだと思ったので、採集はしませんでした。ちょっと残念。4-5月と7-8月の年2化だそうです。



これは先日から出ているナミガタエダシャクです。



いつも悩む種です。オレクギエダシャクとニセオレクギエダシャクという外見がほとんど同じ種があるからです。「標準図鑑」では、「両者は酷似していて、交尾器を調べる必要があるが、外見上、ニセオレクギは亜外縁線が不明瞭で、オレクギに比べ屈曲の弱い個体が多い。新鮮な個体では、翅の中央部や外横線の外側に黄色鱗を混じ、全体に光沢がある」とのことです。結局、外縁に沿う白い線がやや不明瞭なので、ニセオレクギエダシャクかなと思うのですが、ほとんど根拠はありません。



模様がはっきりしないのですが、外横線の曲がり方から、いつものナカウスエダシャクではないかと思います。



こちらもはっきりしないのですが、外横線や中横線の入り方から、マエキヒメシャクではないかと思います。あまり自信はありませんが。





これも分かりにくい種なのですが、おそらくホソバヤマメイガだと思います。今日ははっきりしない種が多いですね。



ついでに、この毛虫も調べてみました。「幼虫図鑑」に出ていたオオシマカラスヨトウによく似ていたのですが、説明を読むとシマカラスヨトウと区別がつかないとのこと、また、あいまいな結果になりました。





中型のガガンボもいました。名前は分かりませんが。



最後は小さなハエトリグモです。先日調べて、イワテハエトリという種に似ていると思った種です。ただし、近似種のヤガタハエトリとは区別がつかないとのことで、最終的にはよくは分かりませんが。

甲虫とカメムシは次回に回します。

廊下のむし探検 蛾やカメムシなど

廊下のむし探検 第269弾

昨日の「廊下のむし探検」の続きです。今日はこんな虫から始めます。





薄っぺらいヒラタカメムシの仲間です。「原色カメムシ図鑑第1巻」にはわずかな種類しか出ていなかったのですが、第3巻になって種類がぐっと増えていました。図鑑と見比べると、トビイロオオヒラタカメムシが似ているようです。この日は3匹もいました。



この間からいるクヌギトビカスミカメらしい個体です。



フタツメカワゲラの仲間です。この間、「なにこれ生き物探検」ブログで検索した結果を載せたのですが、フタツメカワゲラ属の1種 Neoperia sp.というところまでしか行き着けませんでした。



前脚の脛節に刺がないので、トゲナシケバエ科(ケバエ科トゲナシケバエ亜科)Plecia属の♂でしょう。この日は採集はしませんでした。



この日の蛾はシャクガ科が多かったです。これはウラベニエダシャクといいます。



これはウスアオエダシャクでしょうね。



ウスネズミエダシャクです。



そして、名前の分かりにくいヒメシャクの仲間です。ぎざぎざしていて比較的に真っ直ぐな外横線がはっきりしていることと、外縁に沿って黒い点があるので、ウスキヒメシャクではないかと思うのですが、よくは分かりません。



これは先日も出たハングロアツバです。



ハマキガの仲間ですが、模様を型どる筋がはっきりしています。おそらく、ウスモンハマキだと思います。



クモもいました。これはミスジハエトリだと思います。



最後のクモ、脚が長くてちょっと気味が悪かったのですが、接近して写してみました。「日本のクモ」で調べてみると、何となくキハダエビグモに似ているような気がしますが、はっきりとはしません。もう少し詳しいクモの図鑑が欲しくなってしまいました。

廊下のむし探検 ハムシとカミキリが多い

廊下のむし探検 第268弾

昨日の「廊下のむし探検」の結果です。昨日はなぜか甲虫が多かったです。その中でも特にハムシとカミキリが多い感じでした。





綺麗なハムシが2匹いました。名前はヨツモンクロツツハムシと言って、カシワ類、ウワミズザクラを食するようです。色鮮やかなので、廊下にいると遠くからでもよく見えました。



この間のリンゴコフキハムシと似て、毛がいっぱい生えています。セアカケブカサルハムシではないかと思ったのですが、ちょっと自信はありません。



そのリンゴコフキハムシですが、この日の個体は毛がなくなってツヤが出ていました。



これはドウガネサルハムシでしょうか。ツヤがあって綺麗なハムシです。食草はノブドウのようです。



それから、この間からいるクロボシツツハムシです。これだけハムシがいると、ちょっと採集に行ったような気分になりますね。



先日見たムネマダラトラカミキリがまたいました。廊下の手すりにはいろいろな虫が止まっているのですが、どこからか飛んできて、ちょうどよい止まり場所があるので止まるのでしょうね。



これはキバネニセハムシハナカミキリではないかと思います。確かにちょっとハムシに似ていて、初めハムシのところを探しました。



これは先日もいたホタルカミキリです。



そして、ベニカミキリです。



この日、一番分からなかったのはこの虫です。はじめ何の仲間かさっぱり分からなかったので、図鑑を端から見ていき、ようやく辿り着きました。まさかタマムシの仲間だとは思いもよりませんでした。フチトリヒメヒラタタマムシというようです。変わった形ですね。



やはり廊下の手すりに止まっていました。アシナガオトシブミだと思います。これも変わった形ですね。





最後はこのゾウムシです。比較的に大きいし、模様もあるし、名前調べは簡単だなと思ったのですが、似た種があって、意外に手こずりました。触角の先端節とその前の節の形から、リンゴアナアキゾウムシとしたのですが、どうでしょうか。

甲虫以外は、次に回します。

廊下のむし探検 たくさんの蛾

廊下のむし探検 第267弾

昨日の「廊下のむし探検」は蛾がいっぱいでした。その分、名前調べも大変でしたが・・・。今日はまずこんな小さな蛾から紹介します。



開張14mmの小さな蛾です。止まり方からハマキガの仲間かなと思って、「大図鑑」を探しました。シロヒメシンクイという種に似ているので、おそらくそうだなと思って、念のため、「標準図鑑」も見てみました。すると、「大図鑑」に載っている2個体のうち、1つはニセシロヒメシンクイで、もう1つはハシバミシロヒメハマキだとのことです。

あれっと思って説明を読んでみると、事情はかなり複雑です。シロヒメシンクイはリンゴの害虫として広く知られていました。でも、「大図鑑」に学名が載せられた種は、実は、リンゴを食さない種のため、リンゴの害虫は別の種類であることが分かったのです。そこで、リンゴを食さない種をニセシロヒメシンクイという和名にして、リンゴを加害する種には学名がなくて、それをあらためてシロヒメシンクイという和名にしたそうです。ところで、この写真の個体は黒い部分が強いので、おそらくニセシロヒメシンクイ♂だと思われます。



床をちょこちょこと動き回る虫がいました。何だろうと思って、撮影してみるとこんな虫でした。これはシロモンクロキバガというキバガ科の蛾です。



マダラメイガの仲間だと思うのですが、種までは分かりませんでした。色があせてしまっているのかな。(追記:通りすがりさんから、「おそらくウスアカムラサキマダラメイガですね」というコメントを頂きました



アオシャクも似ている種が多いので分かりにくいのですが、翅にある線と胴体の部分の色でだいたい判定できます。これはヘリグロヒメアオシャクだと思います。



ヒメシャクも名前調べが難しい種です。外横線が比較的まっすぐなので、おそらくナミスジチビヒメシャクかなと思いますが、あまり自信はありません。



やや大型のエダシャクで、ナミガタエダシャクといいます。



鱗粉がだいぶ剥がれてしまっていて分かりにくいのですが、残った部分の模様を手がかりに探すと、ネスジシャチホコだと思います。



この間からよく見かけるスズキシャチホコです。



何ともおどろおどろしい形の蛾ですが、アオバシャチホコです。



これも先日から出始めたリンゴドクガです。



腹部が少しだけ見えているのですが、この間と同じキハラゴマダラヒトリのようです。



これはヨトウガですね。



模様からフタスジヨトウであることが分かります。



これはハングロアツバという種です。



最後の蛾もだいぶ鱗粉が剥がれているのですが、おそらくマエシロモンキノカワガではないかと思います。

この日は蛾がいっぱいでした。何だか、甲虫がいっぱいの日と蛾のいっぱいの日が交互に来ている感じです。

廊下のむし探検 コメツキ、ヘリカメムシなど

廊下のむし探検 第266弾

昨日の「廊下のむし探検」の結果です。昨日は蛾が多かったので、後でまとめて出すことにして、それ以外の虫をまず紹介します。



最初の虫はこのコメツキです。コメツキはどれも似ていて、写真を撮ってもどうせ名前が分からないやと思って、ずっと避けていたのですが、この日は採集して観察してみました。

「絵解きで調べる昆虫」には検索表も出ていたので、とりあえず亜科の検索を行いました。触角が複眼に近いこと、前胸腹板突起が長いことを確認して、中胸基節腔が開いているか、閉じているかという意味がよく分からず、大顎の小歯もよく分からず、ともかく突き進んでいったら、脚の爪が鋸歯状かという項目になりました。それで、爪を見たらびっくり。こんな爪をしていました。



この項目をYESとすると、クシコメツキ亜科になります。「原色日本甲虫図鑑III」を見てみると、それらしい個体もいて、体長が12.5mmであることを考えると、クロツヤクシコメツキあたりが似ているなと思いました。ただし、クシコメツキ亜科には60種ほどいるようなので、最終的にはよく分かりません。

でも、「絵解きで調べる昆虫」のクシコメツキ亜科の説明を読んだら、ちょっと迷い始めました。爪には櫛歯状と鋸歯状があって、前者はコメツキ亜科アシブトコメツキ族、後者はクシコメツキ亜科になっています。この写真の爪はどちらかといえば櫛歯状に見えるのですが、その他の特徴はクシコメツキ亜科と似ている感じです。



例えば、前頭横隆線はU字型という項目があるのですが、上の写真とよく合っているように見えるし、クロツヤクシコメツキの説明に書かれていた、触角第3節は第2節より明らかに長く、第2、第3節の和は第4節よりわずかに長いというのも合っているようです。結局、爪が櫛歯状、鋸歯状の差がよく分からないというところで行き詰まってしまいましたが、今まで入れなかったコメツキの世界にも一歩踏み出したという感じです。



コメツキといえば大型のコメツキもいました。「原色日本甲虫図鑑III」を見ると、オオフタモンウバタマコメツキ(Cryptalas larvatus)の亜種C. l. piniのようです。原名亜種は南方系で、本州にはこちらの亜種が分布しているとのことです。

その他の甲虫は常連たちばかりでした。



キイロナガツツハムシも2匹いました。



その他、クリイロコガネもいましたし、



アオハムシダマシはたくさんいました。



キラチャイロコガネとした個体はなぜかたくさんいます。



こんなカメムシもいました。ホシハラビロヘリカメムシかハラビロヘリカメムシというところなのですが、この両者の違いがいつもはっきりしないので、調べてみました。「日本原色カメムシ図鑑第3巻」には検索表が出ていて、ハラビロは「触角第1節が短く、複眼を含む頭部の幅より短い」とあります。この写真をみると、第1節は長いようで、従って、ホシハラビロということになるのですが、過去の写真で第1節が短そうな個体を探してみました。



この写真は昨年5月12日に撮った個体です。こちらは触角第1節は明らかに短いようです。さらに、ハラビロの方は、触角第2、3節が扁平な三角形状になっているということで、下の写真の個体では上の写真の個体に比べて第2,3節が太く写っています。ということで、上はホシハラビロヘリカメムシ、下はハラビロヘリカメムシだと思われます。



最後はハチです。今のところ、ハチは手付かずですが、そのうち、ハチの名前も調べてみたいと思います。
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