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ウツギノヒメハナバチの話

先日、マンションの廊下にたくさんのハチがいることを書きました。これはウツギノヒメハナバチというヒメハナバチ科のハチであるらしいことが分かりました。ちょっと興味が湧いたので、次の本を取り寄せて調べてみました。

守本陸也、小さな昆虫記、講談社 (1986).
前田泰生、但馬・楽音寺のウツギヒメハナバチ その生態と保護、海游舎 (2000).

これらの本を読んで、このハチは地面に穴を掘って、そこに、ウツギの花粉だんごを作り、それに卵を産むという習性があることを知りました。そこで、少しマンションの周辺も調べてみました。



実は、マンションの前庭の芝生が植えてある一角にハチがうろうろしているのは何年か前から知っていました。このハチが、実は、ウツギノヒメハナバチだったようです。この写真でも分かるように、地面には穴がいっぱい開いていて、そこにハチが出入りし、また、その周りを10-20匹のハチが飛び回っています。



穴に入るのはこんな花粉を付けたハチであることもあれば、そうでないこともあります。花粉を付けたハチの時は、一旦入るとなかなか出てきませんが、付けてない時はすぐに出てきます。

本によると兵庫県朝来市楽音寺の境内にはこれと同じような穴が20万個も開いていて、指定の天然記念物に指定されているそうです。また、その寺の横にはヒメハナ公園という公園が作られ、ウツギを植えているそうです。

この花粉は本当にウツギのものなのでしょうか。そんな疑問が湧いてきたので、花粉を付けたハチを一匹捕まえてきて、その花粉を顕微鏡で調べてみました。





上はハチが運んでいた花粉、下は近くの咲き始めたウツギから採取した花粉です。ウツギはまだ1分か2分咲きかという状態でした。花粉の大きさは上が長さ28ミクロン、下が25ミクロンと、若干、下の方が小さい感じがするのですが、細長く、切れ目が入ったような形はよく似ています。おそらく、ウツギで間違いないでしょう。詳しく見たわけではないのですが、ハチが運んでいた花粉はこのウツギの花粉ばかりで、ほかの花粉は見られませんでした。

ウツギの花粉を集めるヒメハナバチにはウツギノヒメハナバチとコガタウツギノヒメハナバチという2種があります。この同定については、

Y. Hirashima, J. Fac. Agriculture Kyushu Univ. 12, 241 (1963).
X. H.-Li and O. Tadauchi, Jpn. J. Ent. 63, 621 (1995).

の2つの論文に書かれています。要は、大きさが違うことと下の写真に示す頭盾(とうじゅん)の形が違うことで見分けられるようです。



これはメスの頭の部分の拡大ですが、矢印で示した部分が頭盾という部分です。この部分はほとんど平らなのがウツギノヒメハナバチ、湾曲しているのがコガタウツギノヒメハナバチだそうです。また、大きさも違っていて、前者はメスの体長が12-13mm、オスが10-11mmに対して、後者はメスが11mm、オスが10mmよりちょっと大きい程度だそうです。私が捕まえたメスは体長12.5mmで、頭盾がほとんど平らに見えるので、ウツギノヒメハナバチで間違いないのではと思います。



ちなみに、オスは上の写真のように、頭盾の部分が薄黄色に色付きます。

ウツギノヒメハナバチは地面に10-30cmほどの深さで主坑を掘り、そこに、側抗を掘って花粉だんごを作り、卵を産むそうです。卵をうみ終わると側抗を埋め、また、別の側抗を作って卵を産むということを繰り返します。オスはメスが穴を掘り始めた頃から交尾の機会を狙って、穴の上をうろうろと飛び回り、ときどき穴に入ってメスを探します。

メスは半径500mほどの範囲にあるウツギの花の花粉を取りにいって、間違うことなく、自分の巣穴に戻ってきます。穴を掘った直後では、場所を覚えるようにうろうろしながら飛び去っていくのですが、2回目からしっかり覚えているのかまっすぐ飛び去っていくそうです。掘った穴の周りにはまるでクレータのように土が積み上がります。

朝から夕方まで、花粉集めの活動が続きますが、夕方になると、ぴたっと皆いなくなってしまいます。これは、オスは越夜巣という別の穴を掘って夜を越し、メスは自分の巣穴に隠れてしまうからです。

こうした活動が見えるのは5月の終わりから6月中旬にかけてで、ちょうどウツギの開花時期と一致します。卵はすぐに孵り、幼虫時代に花粉を食べて大きくなり、7月中旬ごろには蛹になり、翌年の5月末まで土の中にいるそうです。まだ、シーズン初めなので、これから、もう少しじっくりと観察したいと思います。

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廊下のむし探検 索引

ブログ「廊下のむし探検」の付録を載せたホームページをつくりました。内容は以下の通りです。

○ブログ総目次

○種名索引(蛾、カメムシ、甲虫、その他)

○画像リスト(総合、蛾、カメムシ、甲虫)

○「虫を調べる」記事一覧


ブログ総目次はこれまでに出したブログの日付とタイトルの項目、年別の目次です。種名索引はこのブログで出てきた「むし」の和名の総索引です。また、画像リストはブログに出した画像の全リストです。

その他、このホームページにはカメラに関する記事も載せています。トップページから見て下さい。

(参考)
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2013.5.30 EXCELを使った索引の作り方

「廊下のむし探検」を始めてから、はや半年が過ぎてしまいました。その間、ものすごい数の「むし」が見られました。と同時に、いったい、いつどんな「むし」が見られたのかまったく分からなくなりました。そこで、索引を作ってみようと思いました。とりあえず、蛾についてだけです。

作り方は、EXCELの各列に、種名、科名、幼虫かどうか、ブログの日付、各ブログのURLに出ている最後の7ケタの数字、写真のURLに出ている最後の1ケタか2ケタの数字を入れていきます。そして、一番右の列に以下の式を入れます。

種名索引
=CONCATENATE("<tr><td>",B6,D6," (",C6,"科)","</td>","<td><a href=""",$B$1,F6,$B$2,""">",A6,"</a></td>","<td>","<a href=""",$B$3,F6,$B$4,E6,""">photo</a></td></tr>")

科別索引
=CONCATENATE("<tr><td>",C6,"科</td><td&gt;",B6,D6,"</td>","<td><a href=""",$B$1,F6,$B$2,""">",A6,"</a></td>","<td>","<a href=""",$B$3,F6,$B$4,E6,""">photo</a></td></tr>")

私の場合は、種名(B)、科名(C)、幼虫(D)、日付(A)、ブログのURLの7ケタの数字(F)、画像の番号(E)の各列を使って、データを6行目以下に入れてあります。これに、ブログのURLの7ケタの数字より前の部分をB1に入れ、後ろの部分をB2に、画像のURLのうち、7ケタの数字より前の部分をB3、後の部分で画像番号より前の部分をB4に入れておきます。データを6行目より下に入れていき、最後に上の式を入れた列(G、H)を下の行にドラッグしながらコピーしていくと出来上がります。種名か科名でソートした後、GあるいはH列でデータのある部分だけをコピーし、htmlの<table> </table>の間に挟んでペーストし、ホームページに載せればよいのです。

データを入れるのは大変でしたが、後の作業は楽でした。初め、ホームページに載せたデータを画面上でコピーして、ブログに入れようとしたのですが、字数オーバーになってしまいました。仕方なく、以下のようにホームページをリンクする形にしました。あわてて作ったので、間違っているところもあるかもしれませんが、とりあえず、・・・。(追記:カメムシもプラスしました)

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2013.06.03 Javaを使った改良

先日作った索引を見て、科別に選べるともっと便利になるのではということで、Javaを使ったフィルタリングの方法を教えてもらいました。

使い方は、次のサイトからtable.jsというファイルをダウンロードして、索引のhtmlファイルと同じところにおきます。

索引のhtmlの<HEAD></HEAD>の間に<script type="text/javascript" src="table.js"></script>を挿入します。
tableを<table class="table-autofilter"></table>とし、tableの一行目を<thead></thead>で括り,一行目のフィルタリングしたい項目にのみ<td class="table-filterable"></td>とすればよいのです。

上のEXCELのG列の代わりに

=CONCATENATE("<tr><td>",B6,D6,"</td><td>",C6,"科</td>","<td><a href=""",$B$1,F6,$B$2,""">",A6,"</a></td>","<td>","<a href=""",$B$3,F6,$B$4,E6,""">photo</a></td></tr>")

を入れて、索引のデータをつくり、これをtableの2行目以降に入れれば、特に科別索引を作らなくても、フィルタリングすることで科別のリストを見ることができるようになります。

廊下のむし探検 相変わらず虫が多い

廊下のむし探検 第81弾

廊下を歩き始めてすぐに、小さい蜂がいっぱい飛んでいることに気が付きました。およそ3-40匹ほどでしょうか。ちょっと心配だったのですが、近寄って写真を撮ってみることにしました。



これは、以前、知合いの先生から教わったウツギノヒメハナバチのオスのようです。いっぱいいたのはこの階だけで、ほかの階にはいませんでした。どうしてこんなにたくさんいたのでしょう。



ハエは普段無視することにしているのですが、あまりにじっとしているので、思わず撮ってしまいました。ネットで調べてみると、タネバエというのに似ています。



これもハエの仲間だと思うのですが、しっぽを曲げて動かしていました。名前までは分かりません。



ムシヒキもいました。以前見たマガリケムシヒキというのに似ていますが、頭の後ろの毛が曲がっていないようなので、違う種類かもしれません。



体長わずか5mmほどの小さいカメムシです。おそらく、マルツチカメムシだと思います。



小さいコカゲロウの亜成虫です。拡大すると結構綺麗ですね。(追記:コカゲロウではなくて、マダラカゲロウ科のアカマダラカゲロウの亜成虫だと思います



図鑑を見ると、ケシキスイ科のコヨツボシケシキスイという甲虫に似ています。ケシキスイという名前を初めて知りました。ケシキスイがどういう意味なのか、ネットで調べてみると、芥子木吸虫と書くようです。本当かどうか分かりませんが、「芥子粒のように小さくて木を吸う虫」という意味だと書いてありました。英語ではsap beetleといって、sapは樹液の意味なので、似たような意味なのでしょう。それにしても芥子粒のようには小さくないのですが。

これからは蛾です。



見事な模様ですが、ヤガ科のゴマケンモンです。緑色の蛾はそんなに多くないので、ちょっと眼に付きます。



これも緑色の蛾で、シャクガ科のヨツモンマエジロアオシャクです。



これも緑色ですが、シャクガ科のハラアカアオシャクではないかと思っています。いつも見ているのが、ウスハラアカアオシャクなので、ひょっとしたら初めてかもしれません。



これは悩みに悩んだ蛾でした。外横線の特徴がはっきりしているので、すぐに分かるだろうと思っていたのですが、意外に似たのが多くて大変でした。最終的には、クロヒメトガリノメイガかなと思っていますが、もしそうなら、私には初めての蛾です。



これも悩んだ蛾です。雰囲気がツトガなので、ツトガを調べたのですが、ぴったりくるものがありません。最終的にはシバツトガかなと思っていますが、シバツトガ独特の黒い模様がありません。ちょっと自信がありません。



大型のメイガで、ツゲノメイガといいます。これだけはっきりした模様だと同定するのは楽なのですが。



シャクガ科のオオウスモンキヒメシャクではないかと思います。ヒメシャクには似た種が多いので、同定が大変です。



最後の蛾は、写真がはっきりしないのですが、まだ、名前が分かりません。

蛾も名前調べがだんだん大変になりました。

廊下のむし探検 キシタバ登場

廊下のむし探検 第80弾

4日ぶりの廊下のむし探検です。5月も終わりになり、梅雨が近づくと、いよいよ虫の季節になります。今日も、廊下にはいっぱい虫が来ていました。

今日の主人公はキシタバです。





今日は地下駐車場に2頭も来ていました。アサマキシタバです。キシタバは下翅が黄色いのでこんな名前が付けられています。属名がCatocalaというので、カトカラとも呼ばれ、日本で30種記録されています。蛾の中では、特に人気の高い種類です。アサマキシタバはキシタバの中では最も早く出現します。



キシタバのすぐ横にはコスズメがいました。スズメガの仲間はみな胴体が太いですが、飛ぶときに翅を速く動かし、ホバリングしながら花の蜜を吸うのに必要だからです。



地味な蛾ですが、ヤガ科のソトウスグロアツバです。



この蛾はシャクガ科のウスキオエダシャクです。



キシタバと同じで、下翅が黄色い蛾です。下翅が黄色いのは、普段、下翅を隠していて、飛び立つときに急に黄色を見せて、捕食者を驚かすためだといわれています。これは、キシタエダシャクです。



ちょっと分かりにくい蛾ですが、おそらく、ハラアカウスアオナミシャクだと思います。



これも地下駐車場の天井に止まっていました。アトスジグロナミシャクといいます。



こちらは目立つ模様ですが、ウチムラサキヒメエダシャクという小さい蛾です。

次は蛾以外の虫を紹介します。



リンゴカミキリの仲間ですが、翅の両側の黒い筋が肩まで達しているので、ソボリンゴカミキリかなと思いますが、どうでしょう。ソボというのは九州の祖母山によっています。



ちょっと大型のカミキリモドキです。名前を調べたのですが、最終的には分かりませんでした。ワダカミキリモドキというのに似ているような気がします。



このゾウムシも、図鑑をいろいろと探し回ったのですが、シロヒゲナガゾウムシだろうということが分かりました。



これはオオツマキヘリカメムシだと思います。実は、ツマキヘリカメムシとは写真では判定できないのですが、これまでの採集例から、とりあえず前者だとしておきます。



最後にハエトリグモです。クモ図鑑と見比べると、ミスジハエトリというのに似ています。自信はありませんが・・・。

廊下のむし探検 少しずつ蛾が増えてきました

廊下のむし探検 第79弾

6月は一年中でもっとも蛾が多くなる月です。5月も終わりになり、6月に向かって少しずつ蛾が増えてきました。今日は難しい蛾ばかりで名前がなかなか分かりませんでした。



てっきりシャクガ科と思いました。図鑑を見てもありません。どこかで見たようなことがあるのにと思って、ぱらぱらめくっていてやっと見つかりました。ヤガ科のソトウスベニアツバです。結構、普通にいる蛾なのに、すっかり忘れていました。



こんな止まり方はきっとハマキガだろう。翅の中央にある黒い模様は、昔、良く見た蛾だなと思いながら、ハマキガの所を何度見ても一致する種がありません。仕方なく、キバガ科からメイガ科を見ていたら、やっと思い出しました。これは、ツトガの仲間のシバツトガです。



ついでに、これこそハマキガかなと思ったのですが、結局、最後まで分かりませんでした。こんなに模様がはっきりしているのに。ちょっと、悔しい感じです。ご存知の方はお教えください。



これもちょっと苦戦しました。何の仲間かなと思って、じっと写真を見続けていて、やっとヤマメイガの仲間かなと思い出し、スジボソヤマメイガという名前が浮かびました。図鑑を見るとまさにそれでした。最近、なかなか名前が浮かんできませんねぇ。



これは簡単ですね。翅の筋が特徴的です。ホシオビホソノメイガですね。



これはもっと簡単です。見ただけで名前が浮かびました。オオエグリシャチホコです。



芸術作品のような蛾ですが、これは似た種が多いので、図鑑と見比べながら調べました。クロスジオオシロヒメシャクかなと思うのですが、どうでしょう。



頭にある黒い台形模様が目立ちます。キバラモクメキリガの幼虫です。地下駐車場の天井にいました。



これはハムシですね。キイロナガツツハムシというのに似ていますが、どうでしょう。



体長3mmほどの小さい小さいゾウムシです。翅に半円の模様があるので、ユアサハナゾウムシかなと思っています。



これもハムシでしょうね。ムナグロナガハムシかなと思っていますが、どうでしょう。



この種のカメムシも写真で見ると、どれもみんな真っ黒に見えるので、なかなか区別がつきません。ツチカメムシかなと思っています。



ハサミムシが載った詳しい図鑑が手元に無いのではっきりしません。ハサミの格好からはモモブトハサミムシに似ている感じですが、自信は全くありません。(追記2016/08/22:ハサミムシの写真の整理をしていて気が付きました。モモブトは対馬にだけ産する種のようです。「学研生物図鑑 昆虫III」によると、前翅基部と後翅先端に黄色の斑点があるのはエゾハサミムシだそうです。エゾと名前がつきますが、日本全土に分布するようです



アオオビハエトリをまた見ました。野外で見るときは、いつも、アリの触角にかみついている姿を見ますが、マンションではいろいろな昆虫を捕まえているようです。

廊下のむし探検 蛾の巻

廊下のむし探検 第78弾

朝のブログの続きで、今回は蛾の巻です。以前は、マンションの廊下にいっぱい蛾が来ていました。しかし、照明を赤っぽい色の蛍光灯に変えてからはぐっと減少し、今は、以前のままの照明の地下駐車場だけが蛾の集合場所になっています。



複雑な模様ですが、ヤガ科のヨシノクルマコヤガです。コヤガというのは小さな夜の蛾と書くのですが、ちょっと可愛い蛾の仲間たちです。(追記:ヨシノツマキリコヤガに名称変更していました)(追記2015/04/27:「日本産蛾類標準図鑑」でヨシノツマキリコヤガとあるのは、ヨシノクルマコヤガの誤記だそうです。再度、訂正します



これはアオアツバというヤガ科の蛾です。このマンションでは比較的多く見られます。



これもヤガ科の蛾で、トビスジアツバといいます。模様が僅かずつ異なる種類が結構います。



地下駐車場の天井に止まっていたリュウキュウキノカワガです。やはりヤガ科の蛾です。しっぽを曲げて止まる、独特の止まり方をします。



これはシャチホコガ科のネスジシャチホコです。シャチホコガ科の特徴で、後翅を少しはみ出して止まっています。



特徴があまりなくて、どこを探したらよいか分からないような蛾です。でも、何となくシャチホコガ科かなと思って探してみました。おそらく、スズキシャチホコだと思います。



これはよく見る蛾です。スギドクガというドクガ科の蛾です。前脚を前に伸ばした独特の止まり方をします。



あまり特徴がはっきりしないのですが、ウスアオエダシャクというシャクガ科の蛾だと思います。地下駐車場に置いてあるBMWに止まっていました。



こちらは国産車に止まっていたヤガ科のヨトウガです。



これも地下駐車場です。ナミガタエダシャクといいます。これまで、このマンションでは5月にばかり採集していましたが、場所によっては年2化のところもあるそうです。



緑色をしているので、アオシャクの仲間であることはすぐに分かります。後は、線の走り具合や翅の形をじっくり見て決めます。似た種が多いのですが、おそらくホソバハラアカアオシャクだと思います。

廊下のむし探検 蛾以外の虫

廊下のむし探検 第77弾

最近、蛾の数が少ないと思っていたら、この日はいっぱいいました。それで、2回に分けて書きます。今回は蛾以外の虫です。



光線の当たり具合なのか、赤い縁取りがはっきりしませんが、カイガラツヤカスミカメだと思います。赤い縁取り線と触角が変わっているのが特徴です。実は、初めて見ました。これまで、カスミカメはあまり見たことがなかったのですが、廊下のむし探検をするようになってから、いっぱい見るようになりました。幼虫は、この間登場したオオワラジカイガラムシに擬態し、これを捕食するそうです。なんだか、里山での連鎖がマンションの廊下で展開されているような感じですね。



アリもちょこちょこ見るようになりました。私はアリの名前はよく分からないのですが、これはクロオオアリでしょうか。(知合いの先生からメールをもらいました。大きめの黒いアリはクロオオアリしかいないとのことです。)



今度は羽アリです。黒いとすぐにクロオオアリかなと思うのですが、名前までは良く分かりません。(知合いの先生からメールです。これは、ヨツボシオオアリの仲間の女王だと思いますとのことです。女王アリだったのですね。)



これはニセマツノシラホシゾウムシあたりかなと思うのですが、検索表に書いてある、「小楯板の中央に光沢のある隆起条」、「前胸は後半は両側平行」などの特徴が写真では見えません。むしろ、前胸側面にこぶのような出っ張りがあるので、違う種類かもしれません。



この間メスがいたところとほぼ同じところに、今度は立派な触角を持ったオスのヒゲコメツキがいました。



地下駐車場の天井に変わった虫が止まっていました。調べてみると、ベッコウガガンボのようです。触角がまるで蛾のように櫛状になっています。



先日、緑色のクビキリギスがいたのですが、今度は色が茶色い個体です。これもクビキリギスなのでしょうか。(知合いの先生からクビキリギスで合っているとのことです。ジーという声が聞こえ始めたそうです。)



地下駐車場に入口にアシナガバチが巣を作り始めました。もともと作りかけの巣があったところなのですが、その続きを作ろうというのでしょうか。口には蝋のようなものくわえているのが見えます。写真では種類までは良く分からないのですが、セグロアシナガバチでしょうか。(知合いの先生から、セグロアシナガバチキアシナガバチか、この写真からは分かりませんとのことです。今頃、両種とも巣作りをするそうです。)(2日後に見てみたら、跡形もなくなっていました。管理人のおじさんが撤去してしまったのでしょう。巣作りが見られると思って期待していたので、ちょっと残念です。)

廊下のむし探検 ヤガタアリグモ?

廊下のむし探検 第76弾

この2,3日、忙しくて廊下の虫を見る暇がありませんでした。それで、家の前と10階に用事で行ったときに見た「むし」の写真を出します。



10階の廊下にアリのようであり、ちょっと奇妙な動きをする「むし」がいました。良く見ると脚が8本です。



カメラを近づけると頭を上げて、まるで威嚇するようなしぐさです。



でも、目が前側についているので、単に何が近づいてくるのか見ようとしていたのかもしれません。クモ図鑑で調べると、ハエトリグモ科のアリグモの仲間です。模様や形が何となくヤガタアリグモという種に似ていますが、アリグモの仲間はどれもよく似ているので自信はありません。「日本のクモ」によれば、ヤガタアリグモは2004年に日本新記録種として発表されたクモですが、その方が開いているホームページによれば、近畿では大阪と兵庫で見つかっているそうです。しかし、こんな10階まで歩いて登ってきたのでしょうか。



一日中、同じ格好で壁に止まっていました。図鑑で調べるとハイイロヤハズカミキリというのに似ています。



一見、綺麗なゾウムシです。床の模様から判定すると、体長9.3mmよりちょっと大きいくらいです。図鑑で調べて模様が一致するのはなかったのですが、大きさや全体の形などからオオゴボウゾウムシではないかと思っています。



この間から出ている甲虫です。もう一度、図鑑を見直したのですが、やはりナガハムシダマシというのに似ているような気がします。



それから、例によって名前の分からない(半ば、諦めている)コメツキです。



ハムシの仲間もいました。壁の高いところに止まっていたので、横からしか撮影できませんでした。


廊下のむし探検 オオミズアオ、ヒラタハナムグリなど

廊下のむし探検 第75弾

最近、廊下では甲虫やほかの虫は良く見るのですが、蛾の姿はちょっと少なめです。蛾はほとんど地下駐車場の明かりのそばにやってきています。

今日の一番の蛾はこれでした。



オオミズアオです。似た種でオナガミズアオというのがいるのですが、これはオオミズアオの方だと思います。地下駐車場は暗いので、常にフラッシュが必要なのですが、これはあえてフラッシュをたかずに、透けて見えるときの美しさを出してみました。



これはクロフオオシロエダシャクです。結構、大型の蛾です。



小型ですが、斑紋がくっきりしていて目立つ蛾です。メイガ科のシロヒトモンノメイガといいます。私の好きな蛾の一つです。



これも模様がはっきりしていますが、モンクロギンシャチホコといいます。



最後のこの毛虫は名前を探すのに手こずりました。ネットや図鑑で調べた結果、おそらく、コガタキシタバの幼虫ではないかと思います。キシタバというのはカトカラ属の蛾を指していて、下翅が黄色いのでその名前がついています。蛾の仲間ではファンが多い種類です。マンションにも何種類かのキシタバがやって来ます。



鞘翅が短くて、体長が数ミリしかない、この虫は初めなんだろうと思いました。図鑑で見ていくと、実に、ハナムグリの仲間でした。ヒラタハナムグリというのですね。初めて見ました。



これはオジロアシナガゾウムシではないかと思います。ゾウムシもたくさん出てきますね。



このような感じのゴミムシの仲間がたくさんいます。名前が分からないので、今度、調べてみることにします。



これはカメムシの仲間です。似た種類が多いので、はっきりとは分かりませんが、おそらくマルツチカメムシではないかと思います。



ヤマトフタツメカワゲラです。地下駐車場にある高級外車の上に、2匹並んで止まっています。(追記2018/02/26:ヤマトフタツメカワゲラはフタツメカワゲラ属 Neoperlaですが、淡水ベントス研究所の"Annotated CheckList of the Japanese Plecoptera"によると未記載種を含め10種が記録されていて現在のところ種までは分かりません。フタツメカワゲラ属の一種ということにしておきます



この間、羽アリの群飛を見てから、このヤマトシロアリが目立つようになりました。良く見るとあちこち歩いています。マンションは本当に大丈夫なのでしょうか。住人は誰も気が付かないのですが・・・。



初め、ハエの仲間かなと思ったのですが、触角がやけに長いので、今度は、ハチの仲間かなと思って、図鑑で探しました。しかし、触角が途中で折れたような感じでやはり変です。体がアリのような感じがするので、以前、買っておいた日本産アリ類全種図鑑を見てみました。はっきりとは分からないのですが、クロオオアリのメスの有翅型というのに似ている感じがします。ご存知の方はお教えください。(知合いの先生から、上から見ると分かりにくいのですが、少なくともクロオオアリのオスの有翅型としておいた方がよいというメールを受け取りました。)



このハエ、何となく奇妙な感じなのですが、これも名前が分かりませんでした。

皆さまの助けもあって、昆虫の名前調べにもだんだん慣れてきました。今後ともどうぞよろしくお願いします。

廊下のむし探検 カメムシや甲虫の仲間

廊下のむし探検 第74弾

昨日は白アリ騒動で大変だったのですが、廊下にはやはりいろいろな虫が来ていました。その中でもカメムシは綺麗な種類が多いので、写真を撮る方としては好きな部類に入ります。臭い匂いは嫌ですが・・・。



形はカメムシという感じですが、色が鮮やかなのでつい写真をいっぱい撮ってしまいます。アカシマサシガメです。



これは、この間からいるシマヒラタカメムシです。以前、体が扁平だと書きましたが、今日は壁の縁に止まっていたので、横からも撮影することができました。(追記:トビイロオオヒラタカメムシかなと思います



こんな感じです。本当に扁平でしょう。



先日、ハラビロヘリカメムシがいましたが、今日の種は触角の根元が扁平でなく丸いので、ホシハラビロヘリカメムシの方だと思います。

次は甲虫です。



この間から小型のカミキリが続々登場していますが、これはヒメクロトラカミキリです。先日もいました。



これは初登場です。図鑑をずっと見ていったのですが、カバイロビロードコガネではないかと思います。自信はありません。



先日もいた小型のゴミムシです。今日は採集してきて、琵琶湖博物館のゴミムシ類データベースとじっくり見比べてみました。まず、体長は6,5mmでした。それから、前胸背板の形、脚の色、触角の色、前胸背板の点刻(?)、上翅の筋にある点刻の様子、体長、分布などを比べた結果、最終的にヒメツヤマルガタゴミムシではないかと思うのですが、どうでしょう。



このゾウムシは両脇の模様からホホジロアシナガゾウムシかなと思います。

次は蛾です。



こういう止まり方をして、白くて小さい蛾はヒメシャクの仲間です。この仲間はみな似ているので、全体の色合い、線の入り方をじっくり図鑑と見比べながら調べていきます。それで、最終的にヤスジマルバヒメシャクにたどり着いたのですが、アメイロヒメシャクも似ているので、はっきりとはしません。



前脚を伸ばし、壁に斜めになるように止まっています。こんな止まり方をする蛾はマドガの仲間かなと思ったら、やはりそうで、マダラマドガではないかと思います。ただ、似たような種類が多いので、断定はできませんが。



最後は、昨年10月に「悪魔的な蛾」として紹介したアオバシャチホコです。なんだか気味が悪い蛾です。私も9月と4月のそれぞれ1頭ずつしか採集していません。



今日の名前が分からない種はこの写真の種です。初め、蛾の仲間かなと思ったのですが、どうも違うようで、トビケラかなと思ったのですが、それも違うようで・・・と、結局、何の仲間なのかも分かりませんでした。(またまた、知合いの先生からメールをいただきました。これはオオワラジカイガラムシのオスだそうです。カイガラムシというと、植物につく白い塊のようなものを想像しますが、オスはこんな形をしているのですね。こんな形の変わったもの同士の交尾の様子を見てみたいものです。)(オオワラジカイガラムシ、あるいは、それに近い種のオスだというコメントをいただきました。どうも有難うございます。)(知合いの先生から、またメールをもらいました。イセリアカイガラムシのオスもそっくりだそうですが、環境からオオワラジカイガラムシの可能性が高いそうです。先生は今日、近くの山に見に行かれ、オオワラジカイガラムシの交尾も見られたそうです。)



マンションの外壁に止まっていました。甲虫と同様、バッタも苦手なのですが、これはクビキリギスでしょうか。(知合いの先生から、「クビキリギスで合っています。そろそろ鳴き声が聞こえる季節です」というメールをいただきました。)



壁に斜めに止まっていました。フラッシュをたいたら、光って模様が分からなくなりましたが、顔の感じからアミメカゲロウの仲間かなと思います。(追記2015/11/12:チャバネヒメカゲロウだと思います



最後に、虫というわけではないのですが、毎年、今頃になると地下駐車場にツバメが巣を作りに来ます。管理人さんがそれを一生懸命防いでいるのですが、いたちごっこになっています。こちらはフラッシュがたけないので、手持ちで頑張ってみました。

ヤマトシロアリの羽アリの群れ

廊下のむし探検 第73弾

今日の廊下のむし探検はちょっと足を伸ばし、マンションの隣にある雑木林の中での話です。この間、名前の分からない虫の写真を出したら、早速、ヤマトシロアリの羽が落ちたものだと教えてもらいました。

午前10時過ぎ、雑木林の中を歩いてると、朽ち木から羽アリが続々と飛び出しているのに気が付きました。朽ち木を見てみると、そこには羽アリがいっぱいです。





まさに、この間見た虫に翅の生えたものでした。拡大した写真の右側には黄色い兵隊アリの姿も見えます。羽アリはあちらこちら動き回っているのですが、次々と飛び去っていきます。

近くの松の木からも羽アリが飛び立つ姿が見えました。







こちらも羽アリは始終動き回っています。ちょっと動画で撮ってみたので見て下さい。音声は近くを通るの車の音がうるさいので、消してもらった方がよいと思います。


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あの後、どうなったか気になったので、午後2時半ごろ、もう一度見に行きました。朽ち木も松の木ももぬけの殻で、まったく白アリの姿は見えません。羽アリは皆飛んで行ってしまったようです。

マンションに戻ってから廊下を注意深く見てみました。



おびただしい数の翅が落ちています。高い階も低い階も溝には翅がいっぱいです。良く見ると、この間見た翅のない虫が歩いています。







どれを見ても、皆、2匹ずつのペアになっています。体には白い粉みたいなのがいっぱいついています。

Wikipediaによれば、羽アリは実はオスとメスの生殖虫で、群飛はパートナーを見つける結婚飛行だそうです。こんな群飛が見られるのは、4-5月の風が弱く蒸し暑い日の10時から正午頃までだそうです。飛び立った羽アリは着陸するとすぐに翅を落とし、メスを探し回ります。メスは尾からフェロモンを出すので、オスはそれに惹かれて、あたかも2両編成の黒褐色の電車が動き回るように歩き回るとのことです。

今日はまさにそのドラマの日だったのですね。それにしても、こんなに多数のヤマトシロアリがやって来て、我がマンションは大丈夫なのでしょうか。


廊下のむし探検 またまた奇妙な虫が・・・

廊下のむし探検 第72弾

相変わらず、郊外にあるマンションの廊下には、いろいろな虫がやってきます。きっと、林のはずれに置いた白い巨大なスクリーンに明りを灯しているようなものなのでしょう。

今日も、何の種かも分からない奇妙な虫が登場しました。



床の模様から推定した体長は14-5mm。かなり大型の方です。昆虫図鑑を端から端まで見たのですが、残念ながら見つかりませんでした(ご存知の方は是非ともお教えください)。(知合いの先生から、早速、ムネビロハネカクシかもというメールをいただきました。ハネカクシなのに翅が見えているのは、飛んできたものが後翅をたたんでいない状態だからとのことです。どうも有難うございました)

甲虫は相変わらずいろいろな種類が見られます。



これはおそらくキクスイカミキリですね。赤い点が目立ちました。



この間から何回か出てきたヒメスギカミキリです。姿を見ただけでだんだん分かるようになってきました。



これも先日出てきたキバネニセハムシハナカミキリだと思います。



ハネカクシの仲間もいました。床の模様から推定した体長は7.5mmです。これも、図鑑を見ると名前が分かりそうなのですが、決め手がなくて今のところお手上げです。



おそらくゴミムシだと思うのですが、廊下で多数動き回っていました。何匹か写真を撮ったのですが、床の模様から推定した体長は7-10mmで分布していました。図鑑を見ると、マルガタゴミムシあたりに似ているなと思って、翌日、採集に行ったのですが、いざ探すとなると全く見つかりません。あんなにいたのに・・・。琵琶湖博物館が詳しいゴミムシのデータベースを作っているのを見つけました。今度見つけたら調べてみようかな。



体長12mmほどのゾウムシです。図鑑とネットを駆使して調べると、タマゴゾウムシに似ているようです。



よく観察しようと、ビニールの袋に入れておいたら、突き出した口で穴を開けて脱出してしまいました。



いつもより大型のハナムグリがいました。これは純正のハナムグリでしょうか。



この間からヒラタカメムシの仲間が出てきています。この日は、写真の虫が合計十数匹廊下を動き回っていました。ヒラタカメムシは体が極端に薄型なのですぐに分かります。これまで見たものとは違っていて、シマヒラタカメムシという種だと思います。(追記:トビイロオオヒラタカメムシかな



ハラビロヘリカメムシです。似た種類にホシハラビロヘリカメムシがいるのですが、触角の一部が扁平になっていることから同定できます。この写真からでも扁平な部分が見えます。(追記:写真を良く見ると、触角は扁平ではなく円柱状のようにも見えます。ひょっとするとホシハラビロヘリカメムシかもしれません



マダラカゲロウの亜成虫ですね。名前までは分かりません。



この間見た種と同じかなと思うのですが、ケバエも2匹いました。(追記:知合いの先生から、ケバエではなくてオドリバエの仲間かもしれないというメールをいただきました。確かに、触角の節がほぼ同型の糸角亜目に属するケバエとは異なった触角をしていて、オドリバエ科の属している短角亜目に属しているのかもしれません)(追記2015/04/29:オドリバエ科のたぶんEmpis属だとおもいます

毎日、名前を調べるのが忙しくて、カメラを使った実験をやる暇がなかなかありません。

廊下のむし探検 リンゴドクガ♂♀ほか

廊下のむし探検 第71弾

昨日はよく晴れていて、気温も高かったのですが、廊下の虫はちょっと少なめでした。





一見、別の種類のように見えますが、ドクガ科のリンゴドクガです。上がオス、下がメスです。共に、前脚を前に突き出して止まるところなどは良く似ています。メスの方がかなり大きいです。ドクガ科の仲間は一般にオスとメスで模様や大きさの異なる種が多いです。幼虫は「リンゴ」の害虫として知られていますが、リンゴだけでなくいろいろな樹木の葉を食べます。



この間も登場した、やはりドクガ科のアカヒゲドクガです。これも、リンゴドクガと同じ止まり方ですね。



先日もいたシャチホコガ科のアカネシャチホコです。これも毛むくじゃらの前足を前に突き出した止まり方をしています。



これはちょっと雰囲気が違いますが、ヤガ科のキバラモクメキリガです。もともと秋に発生する蛾なので、これは越冬組です。



こうして翅を広げて止まるのはシャクガ科です。オレクギエダシャクニセオレクギエダシャクというほとんど区別のつかない種類があります。これもどちらか分かりません。



最近、少し慣れてきたのか、この虫を見てカミキリムシとは思わなくなりました。何となく、ジョウカイボンの仲間かなと思ったら、やはりそのようです。セボシジョウカイではないかと思います。写真で見ると、結構、綺麗な感じの虫です。

今からは名前の分からない虫のオンパレードです。



長さ数ミリほどの、細かい石でできた筒から何やら羽化しようとしています。昨年も気が付いたのですが、今年も廊下に付いていました。何だかさっぱり分かりません。もう少しじっくりと観察していたら良かったのにと悔やまれます(写真を見て初めて羽化していることに気が付きました)。



これはケバエの仲間でしょうか。(追記2015/04/29:オドリバエ科で、たぶんRamphomyia属ですね



アメバチの仲間ですが、良く見るのに名前が分かりません。(追記2015/04/29:たぶん、オオアメバチですね



カゲロウです。カゲロウは検索表があるので、調べようと思えば調べられるかもしれませんが、今日はパスです。



それに、例によってコメツキです。最近、廊下を歩いていても、何となくコメツキを無視するようになってきました。今度、一度捕まえてきて種類を同定してみようかな。

廊下のむし探検 名前の分からない虫が多い

廊下のむし探検 第70弾

5月に入ってから、虫の名前調べがいよいよ大変になってきました。蛾は昔とった杵づかで、何とか名前が分かるのですが、特に、苦手な甲虫が大変です。

今日、とうとう何の種類かも分からなかった虫が、次の写真です。





大きさは数ミリで、結構、活発に動き回ります。マンションの廊下では2度、屋外で1度、同じ種を見ました。最初、ハネカクシの仲間かなと思って図鑑で探していたのですが見つかりません。学研昆虫図鑑昆虫II、IIIで見ても、何の仲間かすら分かりません。お分かりの方は是非ともお教えください。(知合いの先生から、「シロアリが翅を落としたものだと思います。」というメールをもらいました。ネットで調べてみると、確かに2種類いるシロアリのうち、ヤマトシロアリに似ています。昨日から気になっていたのですが、胸のつかえがすっかり取れました。しかし、ということは、マンションに白アリがうろうろしているということか・・・。)



ハネカクシの名前が出たついでに、本物のハネカクシもいました。けれど、慣れていないので、何を見てよいやら。図鑑には似たような種が多くて、やはり名前は分かりませんでした。

カミキリの仲間は何故か数多く見ることができます。この日も、いろいろな種類がいました。





これはシラケトラカミキリでしょうか。



これは以前も出てきたズマルトラカミキリでしょうね。



シロオビカミキリはやたら数がいます。



ベニカミキリもいました。手すりに止まってくれたので、背景が綺麗になりました。



これも、てっきりカミキリと思って探したのですが、図鑑では見つかりません。どうやら、ジョウカイボンの仲間のウスチャジョウカイのようです。



ちょっと分かりそうな大型のコメツキが地下駐車場の天井に止まっていました。おそらく、ヒゲコメツキではないかと思います。



カメムシは得意なはずなのですが、これはあまり自信がありません。前胸後縁に白い点列が見えるので、ヨツボシヒョウタンナガカメムシかなと思うのですが、写真がはっきりしなくてよく分かりません。



このカメムシは名前を見つけるのに時間がかかりました。先日出てきたヒラタカメムシの仲間かなと思って、何度「日本原色カメムシ図鑑」を見ても出ていません。半ば、諦め気分でネットを検索していたら、似たカメムシが見つかりました。イボヒラタカメムシUsingerida verrucigeraというのに似ています。やはり図鑑には出ていませんでした。

そのほか、ゴミムシやコメツキの仲間、カワゲラなどがいたのですが、今日はこのくらいで。

廊下のむし探検 蛾の仲間たち

廊下のむし探検 第69弾

昨日は久しぶりにマンションの廊下にも虫がたくさんやってきていました。夜の気温がだいぶ高くなったからかもしれません。甲虫類についてはまだ名前を調べている最中なので、とりあえず、蛾の仲間から紹介します。



まずは比較的綺麗な蛾からです。シャクガ科のヒメウコンエダシャクだと思います。似た種類にウコンエダシャクもあるのですが、模様が少し違います。私の採集記録では5月から7月にかけて採集しています。



同じくシャクガ科のウラベニエダシャクです。これは5月から10月までの長い期間で採集しています。



これはシャクガ科アオシャク亜科の仲間で、コヨツメアオシャクという小さくて可愛い蛾です。



はっきりとはしない模様ですが、ヤガ科リンガ亜科のクロオビリンガだと思います。「リンガ」の語源を調べてみるために、亜科名の「Chloephorinae」とヤガの中国語「夜蛾」の二つで検索をかけたのですが、中国語では「麗夜蛾」が該当しているようで、「リンガ」とは直接結び付きませんでした。



この変わった止まり方をする蛾はフサヤガの仲間なのです。小型だったので、コフサヤガかもしれません。



模様が実にはっきりしているので、すぐに分かりそうですが、今回一番苦戦しました。まず、止まっている形をみて、一瞬、トガリバガかなと思って調べても該当するものがありません。次にシャチホコガかなと思ったのですが、これもなし。やむを得ず、ハマキガ、メイガ、シャクガを除いて、蛾類大図鑑を初めからずっと見ていきました。3度目に見直したときに、やっと分かりました。ヤガ科のイラクサマダラウワバだと思います。似た種類が多いのですが、過去の採集例と模様からこの名前にしておきます。



最後は、ドクガ科のアカヒゲドクガです。ドクガ科の仲間でもこの蛾には毒はありません。

廊下のむし探検 変わった形の虫たち

廊下のむし探検 第68弾

廊下を歩いていると、最近、やたら虫が目につきます。以前は、まったく気が付かなかったのに、どうしてこんなにいっぱいいるのだろうと不思議なくらいです。マンションの住人たちも、最近は、「あぁ、虫を撮ってるの。虫は多いからね」と、理解を示してくれるようになりました。

今日の最初は変わった形のカメムシです。カメムシの写真もこれまでずいぶん撮ってきたのですが、こんなのは初めてです。





2匹いました。初め、なんだか分からなくて、いろいろと図鑑を調べていたのですが、何となくカメムシかなと思ってカメムシ図鑑を見ていたらありました。ヒラタカメムシ科のノコギリヒラタカメムシだそうです。ヒラタカメムシの仲間は変わった感じの虫が多いのですが、その中でも、特に変わった形をしています。キノコ類に寄生とありますが、こんな格好で何か良いことがあるのでしょうか。



廊下にいるときは、一瞬、カミキリムシかなと思ったのですが、良く見るとだいぶ形が違います。何だか分からなくて、また、図鑑を最初から眺めていたら、見つかりました。クビナガムシというのだそうです。クビナガムシ科というのがあるのですね。色変化が多く、縞模様のないものもいるとのことです。



一瞬、イタドリハムシに似た感じですが、これも良く見ると全体が丸い感じです。これも分からなくて、調べていったら、デオキノコムシに到達しました。デオキノコムシ科というのがあるのですね。似たような種が何種もあって、図鑑には検索表が載っているのですが、また、途中で挫折です。



近づいたら脚を引っ込めてしまいました。何だかよく分からないのですが、コエンマムシかなと思っています。





この2種は翅の形や頭や胸の形が良く似ています。下の種はこの間から出ているキアシカミキリモドキですね。上の種類はおそらくモモブトカミキリモドキだと思います。



体長わずか3mmですが、こんなに綺麗な模様ならすぐに分かるだろうと思っていたら、意外に苦戦。結局、ネットを手がかりにヒメマルカツオブシムシだと分かりました。分かってみると、家の中の害虫としてよく知られた虫だったのですね。



この手の甲虫はどうも苦手です。ギブアップしようかなと思ったのですが、ちょっと調べてみました。写真を比べてみると、アカアシマルガタゴモクムシあたりかなと思うのですが、それ以上ははっきり分かりません。



この虫はお手上げです。



綺麗なコメツキみたいだったので、少し調べてみたのですが、やっぱり分かりませんでした。



ネットで調べて、ヒメセアカケバエという種に似ている感じですが、自信はありません。



これも同じケバエの仲間だと思いますが、よく分かりません。(知合いの先生から、ケバエではなくてオドリバエの仲間かもしれないというメールをいただきました。確かに、触角の節がほぼ同型の糸角亜目に属するケバエとは異なった触角をしていて、オドリバエ科の属している短角亜目に属しているのかもしれません。)



最後に、蛾の仲間です。キンイロキリガといいます。茶色の部分が少し金色に光るからこんな名前が付いたのでしょうが、ちっとも金色には見えません。私のノートによれば、これまで4月に採集しています。

廊下のむし探検 新たなゾウムシ登場

廊下のむし探検 第67弾

虫探しで忙しい毎日を過ごしています。先日、クチブトゾウムシを調べたと思ったら、また、新たなゾウムシが出てきました。



緑色で大変綺麗なゾウムシです。体長は5.8mmで、この間のケブカクチブトゾウムシよりはやや大型です。てっきりクチブトゾウムシだと思って喜んだのですが、図鑑で調べると、同じページなのですが、違う族でヒゲボソゾウムシの仲間のようです。



この写真のように前肢腿節の突起がやけにはっきりしています。残念ながら、せっかく借りた「日本の昆虫3」は返してしまって、手元にありません。他府県の大学から借りたので、また、借りるのも何だし・・・。日本ゾウムシ情報ネットワークのホームページからPhyllobiini族を調べてみると、3属25種が載っていて、そのうち、原色日本甲虫図鑑に載っているのは9種類に過ぎません。うーむ、どうしようか。

そのほかの虫は、先日来、出てきた虫が大部分でした。



これはホタルカミキリでしょう。



これは先日、悩みに悩んだヒメスギカミキリですね。



これも同定を苦しんで、検索表まで作った、ケブカクチブトゾウムシでしょう。



そして、半ばあきらめ気味のコメツキです。







カスミカメはすっきりした美しさがあって、つい、何枚も撮影してしまいます。コブヒゲカスミカメです。この日はやけに多かったです。



これも前日見たルリチュウレンジでしょうね。



これはヒメハナバチの仲間でしょうか。名前は良く分かりません。



これはムシヒキアブの仲間ですね。昆虫の体液を吸い、ときには、人や動物に向かうこともあると書いてありました。ネットで調べると、頭の後ろの毛が直角に曲がっているのはマガリケムシヒキだということです。これも良く見るとそんな感じもするので、これかなと思っています。



小型で地味な蛾なのですが、メイガ科のホソバヤマメイガだと思います。私のマンションでは4月から10月にかけて採集しています。いつも、ぱっと見て名前が分からないので、つい採集してきて、そのまま標本になってしまいます。

最近は寒いので、虫はちょっと少なめです。

廊下のむし探検 甲虫やカメムシの仲間

廊下のむし探検 第66弾

廊下に集まる蛾の数が減ってしまいました。その代わり、私の苦手な甲虫やカメムシの仲間がいっぱい登場しています。そのため名前を探すのが一苦労です。そんな苦労話も一緒に載せておきます。



上翅に筋がくっきり付いているので、図鑑を見てスジコガネの仲間かなと思いました。しかし、毛がいっぱい生えているところが違います。何だろうと思いながら、図鑑を見ていてたどり着きました。ヒラタアオコガネではないかと思います。前胸背板に白い点が2つあるのは、何か汚れているのでしょうか。図鑑には出ていませんでした。



また、ハムシかなと思ったのですが、図鑑にはぴったりとくるのがありません。この間はハムシだと思ったら、カミキリだったので、もう少し範囲を広げて探しました。そしたら、ナガハムシダマシというのに体形などが良く似ているのに気が付きました。ただ、図鑑に出ている標本の脚は黒かったのですが、この写真では赤黒い感じです。ネットで見るとこんな脚のものもこの名前が付いていました。この間から、ハムシだと思っていたら違っていることが多かったのですが、、結局、「ハムシモドキ」とか「ハムシダマシ」という名前の虫にたどり着くので、やはり、皆、ハムシに間違えるのですね。(知合いの先生からメールをもらいました。ゴミムシダマシ科のホソヒゲナガキマワリかもしれないとのことです。)



この間検索表を作ったばかりなのですが、体長4.2mmのこのクチブトゾウムシにはかなり苦戦しました。同じような模様のものが原色日本甲虫図鑑IVにはなかったからです。何となく似ているのはあるのですが、ぴったりとは来ません。そこで、先日、図書館で借りた「日本の昆虫3」に出ている図版で見てみました。すると、ヒレルクチブトゾウムシというのが似ています。早速、検索表と対照してみましたが、下唇前基節の剛毛は4本かな、大顎にはかなりいっぱい剛毛が生えている感じですが、何せ動き回るのでなかなかゆっくり見れません。もう少し経ったら、じっくり見てみます。



このテントウも似たような種類が多いのですが、白い斑点の分布からシロジュウゴホシテントウとしたのですが、どうでしょう。(追記:通りすがりさんから、「胸部の特徴からムーアシロホシテントウですね。シロジュウゴホシテントウで検索すると、ムーアシロホシテントウの誤同定が沢山ヒットします。」というコメントをいただきました。図鑑によれば、シロジュウゴは胸部の白点が2個または3個であるのに対し、ムーアは4個並ぶということだそうです



そして、コメツキです。このコメツキ、前胸背板に毛が綺麗に整列しているので、名前が分かるかなと思ったのですが、結構、毛が生えている種も多くて、また、挫折です。





これはカメムシです。これも似たような種類が多いのですが、クロスジヒゲナガカメムシではないかと思います。黒筋が黒点になっているのですが、ヒゲナガカメムシのように触角が長くないので、そうかなと思っています。(追記:「日本原色カメムシ図鑑第3巻」にはヒゲナガカメムシ属の検索表が載っていて、それによると、黒色の縦筋のあるものがクロスジヒゲナガ、ないものがヒゲナガとなっています。この写真の個体は、黒点はあるものの縦筋ではないので、ヒゲナガカメムシではないかと思います



先日もいたのですが、あまりに綺麗なので、また写しました。ケブカキベリナガカスミカメです。



初めはケバエかなと思ったのですが、触角がやけに立派なので調べてみると、ルリチュウレンジというのに似ています。ハチの仲間です。






この日は廊下にいっぱいハチがいました。皆、寒くて動けないのか這い回っています。これはセイヨウミツバチでしょうか。近くに養蜂場があると、掃除のおばさんが教えてくれました。(知合いの先生に教えてもらいました。上はセイヨウミツバチで、下はニホンミツバチだそうです。体の後ろの部分の前半に黄色の部分が多いとセイヨウ、この部分が、黄色と黒のほぼ等間隔になっているのがニホンだそうです。)



妖精を思わせるような色と形ですね。コカゲロウの仲間です。英語でephemeraはカゲロウですが、ephemeralは「はかない」という意味になります。日本語の「かげろう」はゆらゆらするものを意味していて陽炎と書くのですが、転じて、ゆらゆら飛ぶ虫を蜻蛉とか蜉蝣と書いてカゲロウと呼びます。自動車のボディに止まっていたので、フラッシュをたいたら背景がこんな感じになってしまいました。カゲロウも以前調べていたことがあったのですが、今回同定はパスです。



これはリンゴドクガという蛾でドクガ科です。でも、毒はないと思うので、標本にするときなどは手でそのまま持って作ります。黄色いドクガの場合は危険なので、針とピンセットだけで作業をして、手で持たないようにしています。



最後に、この間も出てきたクロスジアオナミシャクです。今度は色が綺麗に出たので、載せておきます。

廊下のむし探検 アカネカミキリ、ヒゲナガハナアブ

廊下のむし探検 第65弾

今日は寒い一日でした。そのためか、廊下の虫は少なめでした。それでも変わった虫がいろいろ見られました。



どういうわけか小型のカミキリが続々登場します。今日のカミキリは特徴がはっきりしていて分かりやすかったです。アカネカミキリというようです。



マンションの外壁にアブが止まっていました。撮影した時はあまり気にしなかったのですが、写真を見てみると結構変わった感じのアブでした。ネットでいろいろと調べると、どうやらヒゲナガハナアブの仲間のようです。翅にやや暗色の紋が見られるので、ひょっとしたらサッポロヒゲナガハナアブかもしれません。やはりネットで調べていたら、双翅目談話会の機関誌「はなあぶ」のNo.30-1, 2010に「サッポロヒゲナガハナアブを大阪府で採集」という記事が載っていました。ひょっとしたら珍しいアブだったかもしれません。残念ながら採集はしませんでした。



これはハムシで間違いないと思って、図鑑と見比べたのですが、ぴったりとくるものがありません。どうもハムシは苦手です。(その後、ネットや図鑑を調べていて、キバネニセハムシハナカミキリというハナカミキリの仲間に似ていることが分かりました)



これは小型のシャチホコガです。プライヤエグリシャチホコといいます。私の採集記録では、4月終わりから8月終わりにかけて採集しています。



地下駐車場の天井にぶら下がっていました。初めは枯れ葉かなと思ったのですが、撮影してみると蛾でした。ナノメイガです。



これはシャクガ科のシロシタトビイロナミシャクです。前翅に隠れていますが、後翅は真っ白です。



ヤガ科のアカテンクチバです。いかにも蛾らしい蛾ですね。



何の気なしに写真を撮ったのですが、これは蛾の仲間ですね。採集すれば良かったのですが、うかつでした。名前が分かりません。

廊下のむし探検 カメムシとカミキリほか

廊下のむし探検 第64弾

先日、あまりに虫が多いので名前を調べるのが負担になっていると書いたら、いつも楽しみにしているという励ましのメールをいただきました。それで今日はだいぶやる気が出てきました。昨日の続きで、チョウ・蛾以外の虫について書いてみます。この日はカメムシとカミキリ、コメツキ、クモなどがいました。できるだけ名前を調べてみたのですが、間違っているのも多いかもしれません。



体長は6-7mmで、大変すっきりした姿をしています。これはカメムシの仲間で、ケブカキベリナガカスミカメのようです。私は初めて見ました。



体長5-6mmの黒っぽくて大変小さな虫です。廊下で見たときは何の仲間か分かりませんでした。写真を見ると、後ろが切っ立った感じになっています。これでカスミカメの仲間であることが分かりました。いろいろと調べてみると、似た仲間が3種ほどあるのですが、チャマダラカスミカメが近いようです。



そして、定番のツヤアオカメムシです。これはいかにもカメムシらしい形です。



最近、カミキリの名前を調べるのになぜか力が入ります。これはおそらく、キクスイモドキカミキリではないかと思います。キクスイカミキリに似ているから、こんな名前になったのでしょうが、ちょっと可愛そうです。



これはこの間も出てきたカミキリです。もう一度調べてみようと頑張ってみたのですが、やはり、以前と同じズマルトラカミキリに辿り着きました。ただし、ヅマル→ズマルに名称変更があったようです。



これはアオハムシダマシかなと思います。この間から、アカハムシダマシが出ていたのですが、緑が強い感じで、脚の色も違います。





コメツキは今のところお手上げ状態なのですが、写真だけ一応出しておきます。



廊下の壁にヤマトフタツメカワゲラが止まっていました。このカワゲラはヒゲナガカワトビケラに次いで、私のマンションでは多い種類です。カワゲラやカゲロウが多いのは、近くに川があるからでしょう。(追記2018/02/26:ヤマトフタツメカワゲラはフタツメカワゲラ属 Neoperlaですが、淡水ベントス研究所の"Annotated CheckList of the Japanese Plecoptera"によると未記載種を含め10種が記録されていて現在のところ種までは分かりません。フタツメカワゲラ属の一種ということにしておきます



まだ1cm内外の小さな毛虫ですが、おそらく、ドクガ科のマイマイガの幼虫です。これからどんどん大きくなって、木にいっぱい付いている姿を見るでしょう。6月になると成虫が林の中を飛び回ります。



長さ1-2cmほどの毛のない毛虫が、外壁に何匹かついていました。図鑑にはそのものズバリは載っていなかったのですが、黒の斑点がクロクモヤガという蛾の幼虫に良く似ています。その若齢幼虫でしょうか。



廊下で初め見たときは〇〇クロバと呼ばれるマダラガの仲間かと思いました。しかし、触角がやけに短いので、やはりケバエの仲間でしょうか。廊下で何故かもがいていました。(知合いの先生からのメールで、上はハグロケバエの♀、下は♂だそうです)



別のケバエの仲間もいました。翅がやや透明な感じなので、先日いたケバエとは違うのでしょうか。



廊下の手すりの部分に体長数mmほどの綺麗なクモがいました。アオオビハエトリです。アオオビハエトリというとアリの巣の近くで頑張っていて、アリを捕獲するイメージがあるのですが、これは別の昆虫を捕まえているようです。カメラを向けると初め逃げ出したのですが、しばらくするとじっとしてしまいました。
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