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早春の蛾 オカモトトゲエダシャク

廊下のむし探検 第38弾

暖かい春のような日でした。その陽気に誘われたのか、早春の蛾の登場です。



奇妙な格好をしていますが、蛾の仲間でオカモトトゲエダシャクです。例年、3月初めごろから見かけますが、今年はちょっと早いですね。翅を折れ畳み、前翅を真横にすっと伸ばし、後翅を後ろに伸ばして止まります。触角がふさふさしていてオスの蛾です。灯火にはオスしか来ないので、メスは見たことがありません。

ちょっと標本と比較してみましょう。



標本では普通の蛾に見えますが、この翅が折りたたまれると上の写真のようになるのでしょうか。横から見るとこんな感じです。



今日はもう一頭、天井の蛍光灯にも来ていました。



そのほか、ハエの仲間もいましたが、名前までは分かりません。



啓蟄が近づき、そろそろ虫が出てきましたね。「廊下のむし探検」もだんだん忙しくなります。

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標本写真に挑戦

ネットを見ていたら、蛍光灯スタンドがわずか1300円。
27Wのコンパクト型蛍光灯だけを買っても1480円もするのに・・・。
思わず、2台も買って標本写真にトライしてみました。

標本写真では、光の当て方とどうにかして影を作らないようにすることですね。



2台の蛍光灯を両側に置いて、カメラを三脚に固定します。これだけだとやはり影が出るので、透明のアクリル板の中央にペフ板を小さく切ったものを糊で貼り付け、そこに標本を刺します。アクリル板を床から離して、下に白い紙を置きました。

撮影にはNikonD90、60mmのマクロレンズを使いました。絞りはF16で、絞り優先オート、マニュアルフォーカスです。ホワイトバランスを昼光色蛍光灯(6400Kの表示あり)に合わせるため、6670Kに設定しました。


ジャノメチョウ


アカシジミ


ムラサキシジミ


ヒロオビミドリシジミ

ちょっと全体に暗い感じですが、とりあえず影は無くなりました。
全体にもう少し明るい方がよいかなぁ。背景がもう少し明るい方が良いかなぁ。
いずれにしても、もう少し工夫が必要ですね。

11種目のフユシャクです

廊下のむし探検 第37弾

今シーズン11種目のフユシャクが登場です。



ホソウスバフユシャクです。フユシャク亜科の蛾は翅を重ねて止まります。そのほかはあまり変わり映えがしないのですが、外横線(翅の右側の線)のギザギザがはっきりしていて、上の端が曲がっていることで見分けられます。

フユシャクも出始めのころは注目されますが、今頃になるとあまり気が付かれませんね。この蛾は、例年3月初旬から中旬ごろに発生して、冬の終わりを告げる蛾です。いよいよ寒い冬も終わりに近づきました。



そのほか、2月初めから3月の終わりまで見られるシロフフユエダシャクも1頭いました。

カメラの分光感度を測定する

この間から、手作り分光器と一眼レフカメラスペクトル測定をしてきました材料費わずか数十円で、結構、簡単にスペクトルの測定ができるのでお勧めです。この度、「廊下のむし探検」の付録というホームページを作りました。分光器の作り方はそこに載せましたので、参考にしてください。

さて、今度はこの分光器を使って、カメラの分光感度測ってみようと思いました。白熱電球の光を分光し、それを撮影してスペクトルに直し、プランクの輻射公式から計算した黒体輻射スペクトルとの比を取るだけという簡単な方法です。

先日、この方法を使って、あまり考えずに計算してたのですが、ネットで調べてみると、最近、デジカメを使って同じことをしようという論文がいくつも出ていることが分かりました。これは、デジカメが普及してき、カメラで撮影して色を決める(測色)という機会が増えたことによります。色を決めるときには、分光感度曲線が必要になるからす。例えば、オーロラの色、大気汚染など環境評価、植物の生育具合などの農業分野などに実際に使われているようです

論文を読むと、カメラで撮影したデータがjpg形式の画像ファイルにまでには、ホワイトバランス、ガンマ補正などのいろいろな処理をしていることが分かりました。どれだけ変わるかというのを確かめるために手作り分光器で白熱電球の光をスペクトルして、これを撮影するときに、
ホワイトバランス設定を手動にし、いろいろな色温度に設定して撮影してみました。その結果がこれです。



横に筋が出ているのはスリットが平行にできていないからです
色温度が低いと青が強調され、温度が高くなるにつれて赤が相対的に強くなっています。因みに、Nikon d90のカタログによると、
晴天       5200K
曇天       6000K
晴天日陰    8000K
フラッシュ    5400K
電球       3000K
白色蛍光灯   4200K
昼光色蛍光灯 6500K
昼白色蛍光灯 5000K
電球色蛍光灯 3000K
となっています。通常、ホワイトバランスはAutoにして撮影しているのですが、外界の様子これだけ色温度が自動的に変化し、従って、色変化するのです。

上の写真をスペクトルで表してみると、次のようになります。



色温度をと右側の赤い部分は増大し、逆に、左側の青い部分は減少します。青い部分はある程度色温度が高くなると一定になっています。それに対して、中央の緑の部分は全く変化していません。どうやら、緑の成分は一定にして、赤と青の成分の割合を変えて対応しているようです。

そこで、何も処理をしていないRAWデータを使ってみることにしました。カメラのメニュー画面で画質モードをRAWにします。Nikonの場合は、RAWデータは拡張子が.NEFという名前になり、12bitのデータとしてセーブされます。

このファイルを見るために、Nikonが出しているViewNXというフリーソフトを用いました。さらに、ファイルをサムネイル表示させるために、Microsoftカメラ コーデック パックを入れました。ただし、RAWデータそのものはImageJでは読めないので、ViewNXで16bit tiffデータに変換します。

ImageJで読みこんだ後、COLOR SPLIT CHANNELSで3色に分離し、それぞれのデータの領域を決めてからPLOT PROFILEGray Valueのグラフにします。これを数字で表したリストとしてsaveして、EXCELで読み込みます。さらに、EXCEL上でプランクの輻射公式を使って2500Kの体輻射スペクトルを計算し実測の値との比を取って、分光感度曲線を計算しました。ちょっとややこしそうですが、一度、EXCELで作ってしまうと、そこにデータをコピーするだけですぐにグラフることができますその結果が次のグラフです。






上がNIKON D90、下がD70の分光感度曲線です。2つともまあまあ似ています。このデータが合っているのかどうかは全く分かりませんが、論文(Sigernes et al. Opt. Express 17, 20211 (2009))などに出ているNikonやCanonのカメラの分光感度曲線とはまあ似ていないことはないという感じです。 D90では短波長側は425nm、長波長側は680nmで明瞭なカットオフがありますが、D70ではそんなものはありません。これがD70で紫外撮影ができる理由でしょう。赤い成分が青の部分にも結構入ってくるので、何となく、XYZ表色系での等色関数に似ているような気がします。

紫外線の可視化 花編

昨日に続いて、紫外線の見える虫が見ているであろう世界を可視化してみました。
方法は、虫が見える紫外、青、緑の3原色を人間が見ることのできる青、緑、赤の3原色に変換するだけです。

昨日は、チョウの標本だったのですが、今日は、家で咲いている花について行ってみました。





今日、咲いたばかりのピンクのハイビスカスの花です。淡いピンクの花が紫外を可視化した結果、薄暗い緑色に変ってしまいました。虫にとってはあまり目立たない花なのかもしれません。雄蕊がちょっと目立つ程度でしょうか。



次はベランダで咲いていたローズマリーの花です。人間の目には薄青い目立たない花ですが、虫の目に結構目立つ色のようです。

今日は、そのほかにカメラの分光感度も調べてみました。方法は、40W白色電球のスペクトルを撮影した写真をRGBに分けて表示し、それから、RGBの分光感度曲線をそれぞれ計算するのです。



一番上の写真は40Wの電球の光を、手作り分光器とNikon 70Dで撮影したスペクトルの写真です(実際は飽和しないように弱く撮影しているのですが、これは分かりやすいように明るさを変えて表示しています)。これをImageJを用いてRGBの3色に分けてグレイスケールにしたものを下に示してあります。

これらのデータからGray valueを求めて、プランクの輻射公式から求めた2500Kの黒体放射のスペクトルで割り、その比の値からそれぞれの分光感度曲線を求めてみました。



人の3原色に対する等色曲線のように、3つの色で分離した曲線が得られました。特に、Rは短波長側が急激に切れ落ちているのが目立ちます。それぞれの裾の振る舞いについてはやや奇妙で、特に400nm以下の部分で変な感じがするのですが、この部分は40W白熱電球の強度が特に弱い所なので、もう少し検討が必要です。


もしも紫外線が見えたら・・・

もしも紫外線が見えたら世の中どんな風に見えるのでしょうか。昆虫は赤が見えない代わりに、紫外線が見えます。昆虫になったつもりで世の中を見てみたい。こんなことを昔から思っていました。

紫外線写真は撮影出来ても、人間は実際には紫外線は見えません。そこで、昆虫の三原色(緑、青、紫外)を人間の三原色(赤、緑、青)に変換してみることにしました。



具体的な手順をムラサキシジミの標本を使って説明します。

1)普通に写真を撮ります。それが左側の写真です。
2)次に紫外フィルター(U-360)を入れて撮影します。
3)ImageJというソフトで、普通に撮った写真をR、G、Bの成分に分けます。8bitのグレイスケールになります。
4)紫外で撮影した画像を8bitのグレイスケールに変換します。
5)この4枚の写真のうち、GをRに、BをGに、UVをBにして色を合成します。

実際には、UVで撮影した写真の露出を合わせるために、白っぽい背景色がほぼ同じ色になるようにBrightを調整しました(上の写真では背景が緑がかってしまってうまくいっていません)。そうしてでき上がったのが右の写真です。

ムラサキシジミはもともとRとGの成分はほとんどなくて、Bの成分だけが明るいので、全体として深い青色に見えています。紫外線もよく反射します。そこで、色をずらすと、BとUVに対応したGとBだけが明るいことになるので、合成した色はシアンになります。この色の関係を左右の丸で表しています。明るいものにはそれぞれの色をつけて、暗いものは黒くしてあります。少し明るいものは灰色です。

深い青色のムラサキシジミは、もし人間が紫外を見ることができたら、実は、こんなに鮮やかな色で光っているのです。

いろいろなチョウの標本を自然光のもとで写真を撮って、もとの写真と比べてみました。





上がキチョウの♂、下が♀です。キチョウの♂は紫外を反射し、青を反射しないので、昆虫の目で見ると紫に見えます。♀は紫外を反射しないので、黄色になります。♂♀ははっきりとした色の違いがあるのです。



モンキチョウは紫外を反射せず、青もわずかしか反射しないので、赤みがかった色になります。





モンシロチョウの♂は紫外を反射せず、♀は反射するので、昆虫の目で見るとはっきりとした色の違いとして見えているはずです。ここでは、オスは黄色く見えているのに対して、メスは人間が見た場合と全く同じ白色になっています。



最後にルリシジミです。最初のムラサキシジミと同じで、青い色が水色の鮮やかな色に変わりました。

今回はチョウの標本を使ったのですが、今度は、花や景色なども調べてみたいです。


虫の目で見たキチョウ

キチョウは紫外線を反射します。一方、昆虫は一般に赤が見えなくて、代わりに紫外が見えています。いったい、虫の目で見るとキチョウはどんな風に見えているのでしょうか。そんな疑問に答えてみようと、いたずら実験をしてみました。



まず、キチョウ♂の標本を縁側に置き、窓ガラス越しですが、自然光のもとに置きます(この日は曇りでした)。

ケンコーのSPカラーセットという赤、緑、青のフィルターをカメラ(Nikon D70+Micro Nikkor 55mm)に取り付けて、それぞれ撮影します。SPカラーセットの説明書通りに、赤、緑、青で露出指数をそれぞれ8、4、4倍にします。具体的には、フィルターなしの撮影ではF4 1/20sだったので、赤ではF4 1/2.5s、緑と青はF4 1/5sで撮影します。






その結果がこんな感じです。試しに、これを合成すると元の色が戻るかどうか試してみます。






それぞれをImageJで16bitグレイスケールに変換してみました。ちょっと赤が露出オーバーだったのですが、構わず、mergeという機能で色合成をしてみます。その結果が次の写真です。



全体に暗く、ちょっと赤みが弱い感じですが、何となくもとの色が再現しました。特に、背景が同じような色になったので、そこそこうまく足されているのではないかと思います。

細かいことは抜きにして、次は紫外フィルターのU-360を用いて紫外写真を撮りました。露出指数は全く分からないので、いろいろと撮影したのですが、下の写真はF4 30sという条件です。



窓ガラス越しで曇りの天気でしたが、やはり紫外線で後翅が少し光って見えます。

紫外線は虫には見えていますが、人には見えません。逆に、赤は人には見えますが、虫には見えません。そこで、虫の見える色を人の見える色に変換してみます。具体的には、緑→赤、青→緑、紫外→青という具合です。






これを同じようにグレイスケールに変えます。






そして色合成したのが次の写真です。




やはり背景が同じような色になったので、そこそこうまく足されているかもしれません。
キチョウの翅でもともと黄色だった部分はやや地味な赤紫色になり、紫外で光っていた後翅の部分が青く光ってちょっと目立ちます。後翅だけが光っているのは、自然光照明が前方から当たっているからで、当てる方向を変えると光る場所も変化するはずです。

本当に、キチョウは、虫の目にはこんな風に見えているのでしょうか。

栄養ドリンクの蛍光

なぜ、栄養ドリンクの蛍光を測定しようと思ったのか?それは・・・。この間からウスキツバメエダシャクの蛍光を測定していたのですが、ふと、オオミズアオの標本にUV-LEDを照射してみると、やたら強く蛍光を発しているのに気が付きました。



左は蛍光灯の光で撮影したもの、右は部屋を真っ暗にしてUV-LEDで照射して撮影したものです。翅が汚れているところが特に強く光っています。

ついでに、いろいろな蛾の標本もUV-LEDで照らしてみました。



シンジュサンは白い模様が紫色に光って見えます。ひょっとしたら紫外線を反射しているかもしれません。



ヒメヤママユも模様がくっきり見えるようになります。



キマダラコウモリという原始的な蛾は、翅の根元としっぽの先が光っています。

さて、オオミズアオの汚れは体液が染み出してしまったものですが、いろいろとネットを調べてみると、リボフラビンの蛍光の可能性があることが分かりました。リボフラビンは黄色い蛍光を発する物質で、食べ物から取り入れられるということです。ひょっとしたら、ウスキツバメエダシャクの蛍光も同じじゃないだろうか。特に、個体によって光り方がまちまちだったという点がちょっと気になります。

リボフラビンはビタミンB2といって、栄養ドリンクに含まれている黄色の素がそうです。



プラスチックセルに「チオビタドリンク」を入れて、UV-LEDで照らしたものが右の写真です。確かに、黄色く光っていますね。チオビタドリンクの蛍光を調べるために、いつものように手作り分光器と一眼レフカメラによって蛍光スペクトルを測定してみました。



これはチオビタドリンクを入れたプラスチックセルの横からLEDの光を当てて、蛍光のスペクトルを測定したものです。例によって、40Wの電球を使って感度補正をしてあります。UV-LED(375nm)を照射したものと、おまけでもらったBlue-LED(470nm)を使って測定したものですが、両方ともほぼ同じ蛍光スペクトルを示すことが分かりました。ピークは540nm付近です。このスペクトルはwikipediaに出ているものともまあまあ合っています。手作り分光器でも結構測定できるでしょう!

オオミズアオの汚れた部分の蛍光もUV-LEDを照射して測定してみました。



長波長側にある山の位置はだいたい一致しています。オオミズアオの場合はそのほかに480nm付近に小さな山が見えています。ぴったりは一致しなかったのですが、少なくとも長波長側の山はリボフラビンの可能性があります。ウスキツバメエダシャクについても同じようなふた山が見えたことがあります。このことから、ひょっとしたら、ウスキツバメエダシャクの蛍光の長波長側の成分はリボフラビンによるものかもしれません。

フユシャクが2種類いました

廊下のむし探検 第36弾

風が強くて寒い一日でした。こんな日でもマンションの廊下にはフユシャクが来ていました。しかも2種類も。



シモフリトゲエダシャクです。冬という字が入っていませんが、この種もメスは翅が退化して、フユシャクの仲間に入れられています。例年、2月上旬から3月上旬にかけて見られます。



もう一種はクロテンフユシャクです。翅を重ねた独特の姿をしたフユシャクです。1月下旬から3月下旬にかけての長い期間見られるフユシャクです。これで、この冬、フユシャクは合計10種見たことになります。

ウスキツバメエダシャクの蛍光(つづき)

ウスキツバメエダシャクの蛍光について、もう少し実験をしてみました。今日は、翅の一部を切り取って、鱗粉を顕微鏡で見たことと、紫外の光源を変えて蛍光スペクトルを測定してみたことです。

翅の一部をスライドグラスの上でちょっとこすって鱗粉を落とし、実体顕微鏡で観察しました。





左側が透過照明で、右側はUV-LED照明によるものです。紫外光で照明すると、満天の星を見るようで大変綺麗でした。





上の写真のうち、ほぼ同じ領域を切り取ってみたのですが、よく光る鱗粉とほとんど光らない鱗粉が共存していることが分かります。光る鱗粉でも中心の軸辺りが特に光っています。もう少し拡大してみたいですね。

次は、ウスキツバメエダシャクの蛍光を、紫外の光源を変えながら手作り分光器で観察してみました。


上からブラックライト、UV-LED、それに一番下はUV-LEDにU-360のフィルターを入れたものです。U-360のフィルターを入れると、光源と蛍光との切れが良くなることが分かります。左すみにうっすら赤く見えているのは光源の波長の2倍のところに出てくる2次光で、実際の光ではありません。



これを例によって、スペクトルに直し、40Wの白熱電球とプランクの輻射公式を使って、補正したものが上の図です。まず気が付くのは3つの光源で、ほとんど同じ形の蛍光スペクトルが得られていることです。蛍光スペクトルは緑を中心にして、青から黄色にかけて広がっています。xで書いたところはカメラの感度が急激に変化するため、補正がうまくいっていないところです。また、ブラックライト(BL)の場合は水銀の輝線が2本見えています。

チョウの翅で、このように緑付近に蛍光を放つ色素にはいくつか知られています。例えば、有名な色素ではプテリンと呼ばれる色素です。この色素はチョウの翅から初めに得られたので、Lepidopterinと呼ばれていたのですが、最後のpterinだけが名前として残ったものです。1943年にPieris napi(エゾスジグロシロチョウ)を215,000匹(重さにして1.164kg)を集めて,、それから39.1gの色素を抽出したのは有名な話です。この色素は、今では、ロイコプテリンと呼ばれています。このほかにも、キサントプテリンなどいくつかのプテリンが知られています。これらはみな可視域に蛍光を発します。

ウスキツバメエダシャクの蛍光物質は何かというのを確かめるには、数を捕まえて、クロマトグラフィーを使って調べていかないといけないので、ちょっとバリアがありますね。

シロフフユエダシャクが出始めました

廊下のむし探検 第35弾

久しぶりの廊下の虫です。今日は気温が高く、マンションの廊下でも虫の姿を見ることができました。





2頭ともシロフフユエダシャクです。シロフフユエダシャクは例年2月初めごろから出始め、2月下旬をピークとして、3月下旬ごろまで見ることができます。

テントウムシもいました。



ナナホシテントウと



ナミテントウです。

今年の啓蟄は3月5日だそうです。虫が出始めるのも、あと一カ月になりましたね。

ウスキツバメエダシャクの蛍光像

先日、ウスキツバメエダシャクという白い蛾が青色から緑色にかけて、蛍光を放っているという報告をしました。今日は実体顕微鏡を使って、もう少し詳しく調べてみました。



ウツキツバメエダシャクは身近でよく見る白い蛾ですが、この蛾が紫外線のもとでで蛍光を放ちます。翅を実体顕微鏡で拡大しながら見てみましょう。





左側はLED照明で撮影したもの、右はUV-LED(375nm)で照明したものです。通常の照明では薄茶色にしか見えない模様が、UV照明ではくっきりとした黒い筋で見えてきます。カメラには、紫外線が写らないNikon D90のボディを、実体顕微鏡のカメラポートに直接取り付けて撮影しました。従って、この模様の変化は、白い部分が紫外線を反射しているわけではなくて、薄茶色の部分が蛍光を出さず、白い部分が蛍光を出しているためなのです。さらに拡大してみましょう。





黒い筋がはっきりと見えてきました。それと同時に、赤い点と黒い筋の間の部分が薄汚れたように見える部分もあることが分かります。もっと拡大してみましょう。





薄汚れたように見える部分は蛍光をあまり出さない鱗粉がまだらに分布しているように見えます。

このように紫外線のもとで見ると、可視光線よりも、翅の模様はよりくっきりと見えることが分かりました。紫外線の下での模様は蛾にとって何か役に立っているのでしょうか。
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廊下のむし

Author:廊下のむし

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